「検証依頼」が出ています。依頼内容は「PS4版での「初回起動時の文字消失バグ」「馬が順次解放される仕様」の確認」、及び「ゲームの終了の仕方」です。対応できる方はご協力をお願いします。
Horse Racing 2016
【ほーす れーしんぐ にせんじゅうろく】
ジャンル
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レース/競馬
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対応機種
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Windows 7~(Steam) PlayStation 4
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メディア
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ダウンロード専売
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発売・開発元
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Yash Future Tech Solutions Pvt Ltd
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配信開始日
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Steam
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2016年10月21日
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PS4
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2018年4月25日
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定価(税込)
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Steam
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980円
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PS4
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1399円(発売当初)→999円→1018円
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プレイ人数
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1〜4人
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レーティング
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PS4
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CERO:A (全年齢対象)
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備考
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PS4
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日本語非対応
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判定
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クソゲー
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ポイント
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共通
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連打コン必須のレースゲーム 競馬のリアリティは無い
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PC
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バグ多数
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PS4
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2018年クソゲーオブザイヤー据置機部門次点
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クソゲーオブザイヤー関連作品一覧
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概要
ジョッキー視点の競馬レースゲーム。
プレイヤーはジョッキーとなり、世界一のジョッキーを目指して全11シーズン・55レースを戦う。
Xbox One及びiOS版は本項では取り扱わない。
操作・システム
※本作はPC版が存在するが、操作説明が全てPS系列準拠のため当項目でもPS準拠の表記を行う。
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馬の状態
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レース中、画面左に各種のゲージが表示され、馬の状態が表示される。
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円の中心に表示されている馬の顔が速度を現している。緑、黄、赤の三種類で、赤が一番速い。
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その周りに円状に表示されているのがやる気。ムチを入れると減少し、時間経過で回復。ゼロになると落馬、リタイアとなる。
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縦ゲージで表示されるのがスタミナ。Xボタンでギャロップすると減少し、少なくなるとやる気が回復しなくなる。
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レース操作
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スタート時、横長のゲージが表示される。上下に三角のマーカーがあり、左右から内側へ動くのでXボタンで止める。止めたのが中心に近いほど好スタートになる。
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通常のレースゲーム同様、左スティックを使い馬のハンドリングをする。
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Xボタン連打でギャロップし馬が走る。当然連打が速ければ馬も速く走る。
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一応連打無しでものたのた歩くが到底レースになる速度ではなく、かなり激しい連打を要求される。
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R1でムチを入れる。速度が上がるがやる気が下がる。
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L1でジャンプ。実際に高度が出るまでかなりタイムラグがあるためタイミングが重要。
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□ボタンで視点が切り替えられる。
レース形式
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タイムトライアル
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1頭のみで走り、タイムのみを競うモード。他の馬のタイムはすべて出揃った状態になっている。
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オーバルコースの4/3ほど(バックストレッチ→1,2コーナー→ホームストレッチ)を走る。
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通常
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いわゆる「平地競走」。10頭立ての一般的な競馬。
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距離はタイムトライアルと同じ4/3周。
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ハードル
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いわゆる「障害競走」。10頭立てで、バック、ホームストレッチに2つずつレンガ造りの壁がある。
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こちらも距離は4/3周。
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ストレート
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「直線競走」。10頭立て、ホームストレッチのみの短距離競走。
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フリーライダー
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「障害飛越」。狭いエリアに散在する様々な高さのハードルを自由に飛ぶ競技。
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グランドフィナーレ
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「クロスカントリー」? 最終面のみ何故か山道を走るレースになる。
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このコースのみ2900mの長距離レースだが、スタミナの概念が無くなる。
馬の性能差
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それぞれの馬には次のような能力値が設定されている。
条件(Condition)
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何に関わるか不明。
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速度(Speed)
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最高速度。
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スタミナ(Stamina)
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スタミナの減少速度。
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スタート(Start)
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スタート速度。ダッシュの成否に関わらず速度が上がる。
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競合します(Competing)
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これが高いと追い抜かれそうな時に速度が上がる。
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年齢・性別
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リアル競馬はレースごとに年齢・性別の制限があるが、本作では死にステータス。
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問題点
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激烈な連打ゲー
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「連打しないとアクセルが効かないレースゲーム」がどれ程体力を消耗するかは容易に想像してもらえるだろう。
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連射機能を使用して(≒毎秒30回連打で)ようやくCPUの馬と同等の速さで、まともにやろうとすると連打の負担は非常に大きい。
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当然普通にコントローラーを握ってできるような連打ではなく、連打以外の操作がおぼつかない。
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競馬らしい駆け引きは皆無
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脚質、気性といった概念が無いため、逃げやまくりといった戦術が無い。
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序盤に打てるだけムチを打ちまくってリードし、スタミナが減ってきたらやる気が尽きない程度にムチを入れつつ後続をブロックするのが最良。どの馬でも同じ戦術でよい。
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馬ごとに性能の個性はある……と思いきや、全能力値がマックスの最強馬が存在する。選ばない理由が無い。
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しかもなぜか2歳牝馬。一般に競走馬のピークは4~5歳時なのだが……
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全体として馬の適性や機嫌、スタミナ量を推し量るような要素が非常に薄く、競馬である意味が無い。
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単調なレース
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52レースをわずか4種類のルールで埋めるのは無理がある。進めても進めても同じ内容のレースが繰り返されるだけ。
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全55ステージだが、最終ステージは「グランドフィナーレ」、51・52ステージのみ「フリーライダー」。せめてフリーライダーの登場回数をもっと増やすなどすれば単調さは薄れたかもしれない。
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距離も2種類しか無い。直短・短・中・長距離の4種類くらいはあればスタミナによる展開の違いが出せたのでは。
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ちなみに、1周以上するレースが無いのはゲートをどかす処理が作れなかったためと思われる。
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「フリーライダー」の完成度の低さ
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制限時間が5分もある。間違いなく暇。
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スコア上1位が確定しても強制終了は無く、長い待ち時間ができる。
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ハードルを一つ跳ぶたびに数秒のリプレイが流され、テンポが悪い。
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ハードルに高低があるが、勝手なハードルを跳べるので高いハードルは死にオブジェクト。
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リアルの障害飛越競技であればコースの経路が指定されているため、当然高いハードルにもチャレンジしなければならない。
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「グランドフィナーレ」と称するが、エンディングはスクロールすらしないクレジットだけ。メッセージも無ければBGMも無い。
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リアル競馬の再現要素もあまり無い
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そもそも、同じ騎手・競走馬が平地・障害・馬術の全てで戦うことなどあり得ない。
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トップクラスの競走馬は非常に専門性が高く、ダート・芝ですら「二刀流」と言われる世界。馬術競技に至ってはサラブレッド種の出場自体が稀。
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特に「総合力最強の馬を決める」的なストーリー要素も無いので、無理矢理寄せ集めた感が強い。
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反則も平気でまかり通る。
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「後続をブロックする」動きがこれにあたり、本来順位の繰り下げやジョッキーの騎乗停止などの処置が下される「走行妨害」という反則行為。
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インから抜こうとする馬を内ラチに押し付けて大減速させる畜生行為も可能。
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障害物がレンガの壁というのもリアルではあり得ない話。
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リアルの障害競走では生垣・竹垣や水濠が設置される。茂みのモデルでも設置しておけば良かったものを…。
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一応世界の競馬場を回ってレースをするのだが、国のイメージを優先しており競馬場の再現度が低い。
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全コースがオーバル(楕円形)でまっ平。日本国内の競馬場はほとんどオーバルだが、坂路があったり三角ぎみだったりとそれぞれ微妙に異なる。欧米の競馬場には変な形状のコースも多い。
このあたりも再現されていれば単調さの緩和に寄与できたと思われるのだが……
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「国のイメージを優先して」と書いたが、国の特定ができるのも日本とドバイだけ。それも背景に秋葉原のヨドバシカメラや砂丘とヤシの木があるだけという非常に雑なもの。
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他に4ステージほどあるが、競馬場はおろか国の特定すらできない。荒野風に茶色の地面が盛り上がっているステージがアメリカだろうか……?
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チープなグラフィック
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全体的にPS2時代を感じさせる拙い出来であり、PCやPS4とは思えない。
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ゴールするとジョッキーが鞭を放り上げるのだが、回転のモーションが作れておらず、鞭が空中で変な振動をする。
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ステージ造形は特に酷く、だだっ広い平地に申し訳程度のコース柵やスクリーンや観客席、樹木を設置してあるだけ。せめてスタジアムっぽく壁で囲むくらいはしてもよかったのでは……
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馬の走行モーションもショボく、歩行のモーションを早送りしているだけ。
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馬は速度によって足運びが変わる動物であり、走行モーションにはこだわって欲しかったところ。
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バグ・不具合
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ゲームを終了する機能が無い。
(PC版)
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ゴール判定が発生しない、スコアボード画面から次のレースへ移行しない、などレースの終了処理で不具合が頻繁に起きる。
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初回起動及びNewGameを選択時、文字が見えないバグが発生する。
評価点
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BGMはかなり良い
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オリジナルかどうかは怪しい面があるが、フリー音源であるという表示も無く、クレジットに作曲家もいないので音源が不明。
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タイトル画面のBGMはBGMを販売しているサイトで配信されている模様。
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ジョッキー視点で競馬ができるゲーム自体は貴重
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ジョッキー主観視点にすると馬の走行音も相まってかなり迫力がある。
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ただ、振り向き操作はできないため後続の位置が分からず、実用性はかなり低い。
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馬術競技のゲームもほとんど無いと思われるため、馬のスポーツゲームとしてレアなコンセプトではある。
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フリーライダーの障害はきれいに飾り付けられており、大きな大会ではハードルに装飾を施す伝統を再現している。数少ないリアル競馬(馬術)の再現要素。
参考(Yahoo写真記事)
総評
とりあえずジョッキーとしてレースはできるが、本当にレースができるだけのゲーム。
競馬特有の面白さ、リアル競馬の再現要素は非常に薄く、レースゲームとしての特色は猛烈に連打しないと走らないことでは評価できる点がほとんど無い。
全体にゲームに変化が少なく、とりあえず根幹のシステムだけ作った試作品、パイロット版という印象。
KOTYで挙げられるゲームの中ではまともに遊べる出来だが、親指に多大な負担をかけてまでやる価値は全く無い。
余談
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2022年8月25日、同社の『Super Kids Racing』とのバンドル版『Racing Game Pack』がPS4にて配信開始した。
最終更新:2022年11月15日 16:09