Fight
【ふぁいと】
| ジャンル | 対戦格闘 |  | 
| 対応機種 | PlayStation 4 Nintendo Switch
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| メディア | ダウンロード専売 | 
| 発売・開発元 | Sabec | 
| 配信開始日 | 【PS4】2020年11月5日 【Switch】2021年7月29日
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| 定価(税込) | 【PS4】$9.99 【Switch】899円
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| プレイ人数 | 1~2人 | 
| セーブデータ | 【Switch】作成不可 | 
| レーティング | 【PS4】ESRB:T 【Switch】IARC:16+
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| 備考 | 日本語非対応 PS4版は海外専売
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| 判定 | クソゲー | 
| ポイント | 全キャラが同一の性能 雰囲気だけは洋ゲーのそれ
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概要
Nintendo Switch向けに『ROBOX』『Calculator』『Popeye』等をリリースし、
悪い意味で
度々話題になるインディーズデベロッパー、Sabec Limitedからリリースされたダウンロード専売のオーソドックスな対戦格闘ゲーム。海外のみプレイステーション4でも発売された。
システム
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使用可能キャラは15体でステージは3種、2ラウンド制。
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1人用のARCADE、SURVIVAL、TRAININGモードと2人用VERSUSモードが選択できる。
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SURVIVALモードではゲームオーバーになるまでCPUと戦い続け、難易度も上昇していく。
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CPU戦の難易度はEASY、MEDIUM、HARD、VERY HARDの4段階の難易度が設定されている。
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TRAININGモードはCPU戦のHP無限版。
 
問題点
販売ページの商品説明との差異
    
    
        | + | 商品説明文。e-Shopの販売ページより抜粋。 | 
古代遺跡サッカールに隠された財宝があるという匿名のメッセージを受け取った多くのファイターたち。
 
欲に駆られて古代遺跡に降り立ったファイターたちは、その先に邪悪な欺瞞が待ち受けていることを知らなかった。
 
悪名高きドラエゴンはこの欺瞞の生みの親であり、彼の目的は異世界からの不思議な幻影を使ってファイターたちを戦わせることで、彼らの生命力を奪うことにあります。
 
ファイトは、1対1の格闘ゲームで、様々なファイターやシーンから選ぶことができ、同じ戦いはありません。
 
これに加えて、販売ページには15体のキャラが映ったスクリーンショットも添付されている。
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しかし、実際のゲーム内にはこのストーリーは一切登場しない。
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「同じ戦いはありません。」とあるが、本作の15体のキャラは全員が性能共通の完全コピーキャラ。
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弱、強のパンチとキック、それらの立ちとしゃがみによる派生のみ。ジャンプも必殺技もない。
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つまりこのゲームで使えるキャラは1種類のみ。 15種類のキャラは見た目違いに過ぎない。
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攻撃を防御することもできないため雑にパンチ連打をするだけの単調な展開になりがち。ゲーム性は薄い。
 
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雑過ぎる難易度調整
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CPU戦の難易度調整が雑。
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全難易度共通で後退しつつのしゃがみ弱キックのみでハメることが出来る。
 
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SURVIVALモードのLEVEL6以降やVERY HARD戦はCPUの攻撃力がプレイヤーの3倍以上に上昇しハメ技前提かのような難易度と化す。
 
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操作説明がない
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操作がシンプルすぎて大した問題ではないが、ゲーム中で明言されない分プレイヤーは固有技があるのか探るハメになる。
 
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一時停止のような何か
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プラス、マイナスボタンでメニュー画面に戻るかどうかの選択肢が表示される。一見すると一時停止に見えるが、表示されている間も戦闘は続行される。
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一時停止したと思ったら攻撃され続けるため、初見では困惑必至。
 
 
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不便なトレーニングモード
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トレモなのにCPUが攻撃してくるという謎仕様で、練習がしたいのならVERSUSモードをソロでプレイした方が利便性は一回り上。
 
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ドロー処理無し
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HPが同値で時間切れすると、1Pの勝ちになる。
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同社製のKOTY2019年度次点作品『ROBOX』からこの点は改善されていない。ドロー処理が実装できない事情でもあるのだろうか。
 
 
一応の評価点
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グラフィックの雰囲気は上々
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良い意味でのB級洋ゲー感のあるデザインで、ガワだけは楽しそうに見える。このことがむしろ本作の被害者を増やしている要因でもあるのだが…
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キャラのモーションも違和感がないが、エドモンド本田風のキャラ、Hiroはソフビ人形のように不自然に上半身と下半身が分かれて動く。
 
 
総評
見た目だけは標準クラスの未完成品を900円で売り付けるという、余りにも悪質過ぎる一作。ボリュームも信じられない程薄く、格闘ゲームとして商品失格レベル。オリジナリティはおろかゲーム性までもが「無」という絶望的な出来に、ストアのスクリーンショットに惹かれて本作を購入した人はさぞかし落胆することだろう。
余談
アセットフリップ
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本作の登場キャラは全てUnityアセットストアで販売されている『PBR Fighters』をそのまま流用したものとなっている。
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キャラ数だけやたらと水増しされているのは、ただ単にアセットが大量に入手できたが為でしか無いと容易に推測できてしまう。今の時代、ゲーム内でのキャラクターがアセットそのままというのも珍しくない。しかし本来ならゲームシステムや設定、キャラ性能等で差別化を図る事こそ本来の用途であり、なんの個性もゲーム性もない本作はアセットそのままの手抜きとしか言えない。
 
最終更新:2023年03月30日 22:29