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グランデュエル~深きダンジョンの秘宝~
【ぐらんでゅえる ふかきだんじょんのひほう】
ジャンル
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カードバトルRPG
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対応機種
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ゲームボーイカラー
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発売・開発元
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ボトムアップ
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発売日
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1999年12月10日
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定価
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4,500円(税抜)
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プレイ人数
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1~2人(対戦は通信ケーブルが必要)
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判定
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なし
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ポイント
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カードバトルとダンジョンRPGの合成
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概要
地下100階まであるダンジョン最深部を目指すゲーム。
戦闘はカードゲームで行い、新たなカードを入手して自分のデッキを強化しながら進めていく。
強化したデッキで友達との通信対戦が可能。
ダンジョン
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ダンジョンといっても複雑な構造ではなく、不思議のダンジョンシリーズのように挑むたびに構造が変わり、各階層のどこかに階段があって部屋で区切られているタイプ。
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レベルアップの概念はない。カードを集めたいのなら隅々まで探索、そうでなければ階段を探して即降りが基本である。
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全100階層だが、部分的に6つに分かれているので、実質6種類のダンジョンがあると考えていい。
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途中にいるボス(5・15・30・50・75階)を倒すことで中間ポイントが作られ、そこから再開することができる。
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ダンジョン内には見えない罠が仕掛けられており、アイテムカードを使わない限り回避できない。
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罠にかかるとステータス異常に冒されたり、次の階に落とされたりする。
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ステータス異常は自然治癒するが、そのまま敵に出会うと苦戦するので治療アイテムを常備しておくのが有効。
カードバトル
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あらかじめ30枚のカードを組み合わせたデッキを構築しておく。数を減らしたり増やしたりすることはできない。
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カードは大きく分けて「攻撃カード」「補助カード」「アイテムカード」がある。アイテムカードはデッキに入れられず、移動中に使用する。
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戦闘ではデッキの30枚のうち5枚がランダムで場に出現するので、どのカードを使うかを選ぶ。補助カードは2枚まで使える。攻撃カードは1枚選ぶと、そのカードで攻撃行動に移る。
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場のカード5枚が全て補助カードになってしまった場合は攻撃ができず、どれか1枚を交換することになり、無防備のまま相手に1ターン行動されてしまう。
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ダンジョン内で死ぬと、デッキに入っていないカードを全て失い地上に戻される。
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強力なカードは常にデッキに入れているはずなので、それほど大きなペナルティではない。
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属性は無属性を除くと6種類あり、他の属性との相性はそれぞれ有利2・不利2・影響なし2となっている。
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相性が有利だと自分の倍率が+1され、不利だと相手の倍率が+1される。そのカードのAP(アタックポイント)×倍率が最終的な攻撃力となる。この攻撃力同士を比べ、その差が相手または自分へのダメージとなる。
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カードだけでなく、自分と相手がいる地形にも属性があり、それも倍率に影響してくる。
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攻撃カードには強化度があり、合成によって最大255まで強化できる。
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単独の属性カードを別の属性カードと合成すると複合属性カードになる。複合できる属性は2種類まで。
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補助カードには地形属性変更・HP回復・AP強化・ステータス異常付加など様々なものがある。
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召喚カードはダメージ判定で勝った場合、与えるダメージを強化してくれる補助カード。それぞれ得意な属性があり、地形属性と一致するとダメージがさらに増加する。
通信機能
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通信対戦は、自分のデッキを使うか、設定されたレンタルデッキを使うか選べる。
評価点
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お絵描きモードがあり、自分が描いた絵のカードを使用可能。もちろん通信を利用して交換もできる。
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ゲームバランス
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序盤は簡単、しだいに難しくなっていく。即降りだけでクリアできるのは1つ目か、運が良くても2つ目のダンジョンまでだろう。
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ダンジョンと村を往復し、しっかりデッキを強化することで深い階層に潜る力がついてくる。
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気軽に中断が可能
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ダンジョン内でセーブできるカードや、いつでも村に戻れるアイテムカードが頻繁に拾える。村に安価で売られてもいる。
賛否両論点
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バランスを崩しがちなAP強化カード
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属性一致ならばAPを直接増加させることができる補助カードで、+1000のものを2枚使えば2000も底上げできる。さらに属性によって倍率がかかるので、高い倍率が得られれば楽にカンスト(9999)する。
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カードの強弱や多少の属性不利など跳ね返してノーダメージで相手を倒せてしまう。もちろん大量に集める必要はあるし、発動できるかどうかは運が絡むのだが。
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カードの強化には時間がかかる
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攻撃カードの強化値は合成によって増やしていくしかなく、同じ属性のカードを大量に集める必要がある。また合成には別途マテリアルカードも必要で、買うと高いのでお金も集めなければならない。
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言い換えればプレイ時間が長いほどカードを強化できるということなので、対戦するプレイヤー間で有利不利がつきにくい。
問題点
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属性の相性が直感的にわかりにくい
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「火が水に強い」「闇が風に強い」「土が光に強い」など、原理がよくわからないので覚えるしかない。
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属性を2種類持つカードは両方の相性が組み合わさり、さらに地形効果までも加味して攻撃倍率が決まるのでややこしい。
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CPUキャラの個性がほぼない
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相手によって得意な属性などがあるが、エンカウントで出会う相手を選べるわけではないので意味がない。
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勝利時に手に入るカードも相手のデッキからランダム。せめて好きなカードを1枚もらえるとかなら集めやすかったのだが。
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CPUもモンスターを連れているが、グラフィックが違うだけで強さはどれも一緒。主人公のモンスターも一緒で、特徴がない。
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戦闘のテンポが悪い
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攻撃時はまずカードを取り出してモンスターに力を与え、モンスターが攻撃を繰り出すというアニメーションが毎ターン挿入される。アニメOFF機能はなく、召喚カードなど入れようものならさらにテンポが悪くなってしまう。
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そもそもCPUとのバトルに勝ってもカードを1枚もらえるだけで、拾い集めたほうが時間的効率が良いので戦う必要性が薄い。幸いにも逃げられるカードを最初から1枚持っているのでうまく使いたい。
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持ち物の整理がやりにくい
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デッキ30個と持てるアイテム(最大20個)が一括で扱われているため、ごちゃごちゃになってしまう。
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拾ったカードは不確定名になっていることがあり、鑑定カードを使うか村に戻るまで使用できない。不確定カードが溜まるとすぐに持ち物がいっぱいになってしまう。
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整頓機能はあるが、入れ替え機能がないので大雑把にしか整理できない。同じカードを並べてすっきりさせるだけでも大変。
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対戦に戦略性がない
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デッキの相性や集めたレアカードの数、カードの強化具合で勝敗が決まることが多い。
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お互いのデッキが極まってくると即死や反射のカードが飛び交うだけの運ゲーになる。
総評
カード集めとダンジョンRPGの奇跡(?)の融合。
育成すればするほど強くなるが、カードの入手は運頼り、対戦バランスは相性や育成具合で決まり戦略性がないなど、カードゲームとしての欠点も多い。
コツコツと努力をして少しずつ強くなっていくのが好きな育成マニア向けのゲームと言えるだろう。
余談
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主人公のデフォルト名は「チーノ」だが、これはイタリアのパスタ「ペペロンチーノ」の略称。地名や人物名にもイタリア料理の名前が使われている。
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別のイタリア料理の名前に変えると、特殊なデッキでスタートできる裏技が発動する。ただし付けた名前を変えることはできず、妙な名前でのプレイを強いられる。
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コロコロコミックとタイアップしており、イベント会場で参加者に体験版が配られた。
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製品版にはパスワードが設定された隠しカードが存在し、発売後しばらくしてコロコロ本誌などで公開された。
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ゲーム中に登場するモンスターはNINTENDO64の育成RPG『おねがいモンスター』からの出演である。個性が全て削られてしまったのが残念なところ。
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続編がGBAで発売予定だったが、発売前にボトムアップが倒産してしまい幻となってしまった。
最終更新:2024年05月25日 22:41