タコリタ・ミーツ・ポテト
【たこりた みーつ ぽてと】
ジャンル
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アドベンチャー
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対応機種
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Windows/MacOS/Linux(Steam) Nintendo Switch プレイステーション4 プレイステーション5 Xbox One Xbox Series X/S
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メディア
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ダウンロード専売
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発売元
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【PC】PleasantRain 【Switch/PS4/PS5/One/XSX】ラタライカゲームス
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開発元
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ローズヴェルト
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配信開始日
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【PC】2020年9月30日 【Switch/PS4/PS5/One/XSX】2021年10月1日
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定価
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【PC】580円(税込) 【Switch/One/XSX】500円(税込) 【PS4/PS5】550円(税込)
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プレイ人数
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1人
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セーブデータ
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21箇所・任意セーブ方式
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レーティング
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【Switch/ONE/XSX】IARC:12+ 【PS4/PS5】CERO:A(全年齢対象)
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判定
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なし
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ポイント
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人魚族のお姫様が主役の短編アドベンチャー クセありながらも面白みのあるシナリオ プレイボリュームはかなり短い
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概要
乙女&ミステリーゲームの開発を行う個人サークル「ローズヴェルト」による作品。ジャンルはテキストタイプの短編アドベンチャー。多数のプラットフォームにて配信。
iOS版とAndroid版でも買い切りソフトとして配信されているが、これらはローズヴェルト自身が販売を行っているため本ページでは扱わない。
原則としてコミカルかつほんわかとしたストーリーだが、ごく一部に下ネタ・百合・BLなどの表現が含まれる。そのためかIARC側のレーティングは高く設定されている。
ストーリー・登場人物
深い海の中にある国、タコ王国にて。主人公「タコリタ姫」は国内の料理がスープや海藻や小魚しかない事に不満を漏らしていました。
そこで姫は周囲の反対を押し切り、護衛係の「メル」と一緒に、刺激的な未知なる料理を求め陸地へと旅立ちます。
陸地で出会った人間「ディノ」と「イナ」と共に、未知なる料理であるフライドポテトを食べるための冒険に挑むのでした。
果たして姫はフライドポテトを食べる事ができるのか…?
そして物語の終盤に待ち構える真実とは…?
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登場人物
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タコリタ姫
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本作の主人公。下半身がタコの女性人魚族。わがままで気が強く、大胆な行動力を見せる。未知なる料理を求めメルと一緒に陸地へと旅立つ。
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メル
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タコリタ姫の護衛係。下半身が魚の男性人魚族。存在感が薄い。陸地上陸の前に怪しい薬を飲んで人間の足と化すが、その副作用により言葉が喋れなくなる。
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ディノ
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タコリタ姫たちが陸地で出会う人間の少年。やんちゃな性格で当初は姫たちの事を「怪しい奴」と警戒していたが、すぐに打ち解けあい料理探しの仲間となる。
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イナ
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タコリタ姫たちが陸地で出会う人間の少女。ディノの幼馴染で古典的なツンデレ。ディノと共に姫たちの料理探しの協力を行う。
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その他にもタコリタ姫の両親(王と女王)や陸地の住民など、何名かの人物も登場。
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ゲームルール
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オーソドックスなテキストアドベンチャーでゲームを進める。「プロローグ」⇒「1~4章」⇒「エピローグ」の構成。一度プレイした章はそこからのスタートが可能。
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1周のプレイ中に1~2回の2~3択選択肢が発生し、選択の仕方によって4通りのルートにストーリーが分岐する。ただしエピローグは全ルート共通。
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朗読スキップやバックログ等の機能は大方完備。「エンディングリスト(4種)」「イベントスチル(4枚×差分2枚)」「BGM(18曲)」の視聴も行える。
評価点
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クセありながらも面白みのあるシナリオ
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そのはっちゃけた作風により、やや人を選びそうな節はあるものの、内容自体は事の状況が理解しやすく、個性的な面白みを含んでいる。
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「人魚の姫様がフライドポテトを求め旅をする」という荒唐無稽なストーリーではあるが、電波や意味不明の類ではなく、一貫とした展開で話が進行する。
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全体的にギャグ寄りなテイストだが、「フライドポテトに到達するまでの経緯」「エピローグで語られる真実」など真面目な設定も一通り描かれている。
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登場人物のゆる可愛らしさ
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ゆるいノリながらも各キャラの個性はきちんと描かれ、タコリタ姫を筆頭としたキャラ同士のやり取りはなかなかに魅力的。
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「タコリタ姫のいけない足の秘密」「アレがまる見えなメルの変質者感」「ディノとイナのわちゃわちゃっぷり」など、ぶっとんだギャグが多く見受けられる。
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またキャラ同士の友情や絆といった描写も手短ではあるが触れられており、「各キャラが織りなす一口サイズの冒険劇」としては割と優秀な部類に入る。
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児童向け少女漫画風のキャラクターデザインも可愛らしく、テキストに合わせて仕草が変わる演出の華やかさも見所。
問題点
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かなり短いプレイボリューム
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プレイボリュームはかなり短く、500円~の販売価格としては驚く位にあっさりと終わってしまう。
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じっくりと読み進めても初回周のプレイは30分、セーブ等を利用すれば1時間もあれば全ルートを攻略できる。商業ゲームとしてはあまりにも小粒。
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選択肢が少なすぎるため、容易にすべてのルート(エンディング)の到達が可能。そのためゲームとしての難易度は限りなく0に等しい。
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全ルートを達成したからといって、ご褒美的なおまけ要素はない。本作においては、はなから「何かをやり込む」的なゲーム性は搭載されていない。
総評
はっちゃけた作風が合うか合わないかはともかく、1作品の「短編のシナリオ」としてはそれなりに上手く作られた一作といえる。
とはいえゲーム性は皆無で、明らかにやり込む内容ではないため、シナリオ鑑賞として以上の商品価値を求めてはいけない。
余談
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複雑な選択肢のない短編ものなのに、なぜかセーブデータが21箇所も存在する。
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なおセーブデータが異様に多いタコが主役のゲームとしては他にも、DSiウェアで配信されていた『おでかけタコりん』がある。
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ゲームの起動後に「フライドポテトを食べながらプレイするとより楽しめる」といった趣旨の解説がされる。
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手掴みでフライドポテトを食べながらゲームをプレイすると、コントローラー等が油と調味料でベタベタになる。食べるならばフォーク等の使用を勧める。
最終更新:2023年12月05日 17:20