本項では以下を扱います。
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『湾岸ミッドナイト MAXIMUM TUNE 6』
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『湾岸ミッドナイト MAXIMUM TUNE 6R』
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『湾岸ミッドナイト MAXIMUM TUNE 6RR』
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『湾岸ミッドナイト MAXIMUM TUNE 6RR PLUS』
また、『6RR+』は不定期にアップデートが行われており、本項目の内容が必ずしも最新の内容に対応しているとは限りません。
湾岸ミッドナイト MAXIMUM TUNE 6
【わんがんみっどないと まきしまむちゅーん しっくす】
湾岸ミッドナイト MAXIMUM TUNE 6R
【わんがんみっどないと まきしまむちゅーん しっくす あーる】
湾岸ミッドナイト MAXIMUM TUNE 6RR
【わんがんみっどないと まきしまむちゅーん しっくす だぶるあーる】
湾岸ミッドナイト MAXIMUM TUNE 6RR PLUS
【わんがんみっどないと まきしまむちゅーん しっくす だぶるあーる ぷらす】
| ジャンル | レースゲーム | 筐体4台(左)とターミナル(右) | 
| 対応機種 | アーケード | 
| 使用基板 | System ES3 | 
| 記録媒体 | Amusement IC対応 | 
| 発売・開発元 | バンダイナムコアミューズメント | 
| 開発協力 | 元気 | 
| プレイ人数 | 1〜4人 | 
| 稼動開始日 | 6 | 2018年7月12日 | 
| 6R | 2020年1月21日 | 
| 6RR | 2021年11月17日 | 
| 6RR+ | 2024年4月17日 | 
| 判定 | 全作 | 賛否両論 | 
| ゲームバランスが不安定 | 
| ポイント | 悲願のポルシェ車収録 ストーリーモードほぼ復活
 分身対戦が多人数に進化
 無敗特典獲得条件緩和
 大騒動となった旧エアロセット削除
 さらに悪化したランク上限拡張
 積み重なってしまった先行者利益
 まさかの4連続Ver.UP扱い
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| 湾岸ミッドナイトシリーズ | 
 
概要
『湾岸ミッドナイト MAXIMUM TUNEシリーズ』シリーズ10作目。
『6』稼働にあわせて「iOS/Android」端末向けのスマホアプリ『湾岸ナビゲーター』が配信開始。
これに伴い『5』から稼働していた連動Webサイト「湾岸マキシ.NET」は2018年8月31日を最後にサービス終了となり、約4年の歴史に幕を閉じた。
『6RR』稼働中の2022年4月1日にバンダイナムコのコーポレートロゴ変更が実施されたが、ゲーム内のロゴ変更は実施されたのは『6RR+』稼働開始時となった。
追加要素
追加車種
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今作では「ポルシェ」が収録されるようになった。一方で『4』から収録されていた「RUF」は差し替えられる形で削除となった。
    
    
        | + | 『6RR』までに追加された初期収録車種 | 
| 初出 | メーカー | 車種 | 駆動方式 | 初期馬力 | 過給方式 | 備考 |  
| 6RR+ | BMW | M4 Coupe Competition (G82) | 8速4WD | 300馬力 | ターボ |  |  
| ホンダ | S2000 TypeS (AP2) | 6速FR | 242馬力 | 自然吸気 |  |  
| マツダ | ND Roadstar RF RS | 6速FR | 158馬力 | 自然吸気 |  |  
| 日産 | FAIRLADY Z Version ST (RZ34) | 6速FR | 300馬力 | ターボ |  |  
| Fairlady Z 280Z-T (S130) | 5速FR | 155馬力 | 自然吸気 |  |  
| LEOPARD 3.0 Ultima (F31) | 4速FR | 185馬力 | 自然吸気 |  |  
| トヨタ | GR Supra RZ (DB42) | 8速FR | 340馬力 | ターボ |  |  
| 6RR | 日産 | GT-R50 by Italdesign (R35) | 6速4WD | 300馬力 | ツインターボ |  |  
| 6R | SKYLINE 2000GT-R (KPGC110) | 5速FR | 160馬力 | 自然吸気 |  |  
| SILVIA K's AERO (S14) | 5速FR | 220馬力 | ターボ |  |  
| 6 | ポルシェ | 928GT | 5速RR | 330馬力 | 自然吸気 |  |  
| 911 (991) Turbo S | 5速4WD | 300馬力 | ターボ |  |  
| 718 Cayman S (982H2) | 6速MR | 350馬力 | ターボ |  |  
| 911 (964) Turbo 3.6 | 5速RR | 300馬力 | ターボ |  |  
| 911 (930) Turbo S | 5速RR | 330馬力 | 自然吸気 |  |  | 
    
    
        | + | イベント限定車種 | 
| 初出 | メーカー | 車種 | 駆動方式 | 初期馬力 | 過給方式 | 備考 |  
| 5 | BMW | M3 COUPE (E92) ※マットブラック仕様
 | 6速FR | 300馬力 | 自然吸気 |  |  
| 6RR | M4 Coupe Competition (G82) | 8速4WD | 300馬力 | 自然吸気 |  |  
| 5DX+ | MINI COOPER S CROSSOVER(ZC16A) | 6速4WD | 190馬力 | 自然吸気 |  |  
| 5 | Z4 sDrive35is (E89) ※セーフティーカー仕様
 | 7速FR | 300馬力 | 自然吸気 |  |  
| 6R | シボレー | CAMARO SS RS ※マットブラック仕様
 | 6速FR | 300馬力 | 自然吸気 |  |  
| CAMARO SS RS ※タクシー仕様
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| CORVETTE ZR1 (C6) ※個人タクシー仕様
 | 6速FR | 300馬力 | 自然吸気 |  |  
| 5DX+ | ホンダ | NSX-R (NA2) | 6速MR | 280馬力 | 自然吸気 |  |  
| S2000 Type S (AP2) | 6速FR | 242馬力 | 自然吸気 |  |  
| 5DX+ | ランボルギーニ | Diablo VT | 5速4WD | 300馬力 | 自然吸気 |  |  
| 6 | マツダ | ROADSTER RF RS (NDERC) | 6速FR | 131馬力 | 自然吸気 |  |  | 
ストーリーモード
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『3DX』で追加された後半40話分が削除されてそれっきりだったなかで『6』で改修がありながらもついに復活。『6』で追加された分は61話~70話の「ガレージACE編」、71~80話の「幻のF1タービン編」、81話~90話の「地上のゼロ編」、91話~100話の「FDマスター編」の計40話が追加され、全100話となった。
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『3DX+』までの違いとして「イシダヨシアキ編」が収録されなくなった代わりに「地上のゼロ編」が前後編に分かれていることに加えて、第79話でフルチューンとなる点である。
 
| 話数 | 項目 | 獲得ポイント ※敗北時は無し
 | 最大馬力 | 
| 『6』での追加分 | 
| 61〜70話 | ガレージACE編 | 1/10 
 | 835馬力/DG | 
| 71〜79話 | 幻のF1タービン編 | 1/9 | 840馬力/DG | 
| 80話 | ※無し | 
| 81〜90話 | 地上のゼロ編 | 
| 91〜100話 | FDマスター編 | 
 
評価点
追加点
ポルシェ収録
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『6』最大の特筆点にして評価点である。主要人物である島達也が操るブラックバードの元車でありながらも、1999年よりポルシェはエレクトロニック・アーツ社の『Need for Speedシリーズ』における使用許諾と言う形で独占契約を結んでおり、以後他社のゲームで使用された例はEA社とサブライセンスとして許諾を下ろす形で収録された『Forza Motorsportシリーズ』しかなかった。その割にはポルシェ「だけ」に焦点を充てて収録したようなレースゲームがいつまで経っても発表されなかったこともあり、ついにポルシェ側がから「独占契約が無ければ他のゲームにも参加したい」との痺れを切らしたコメントがなされた程だった。
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ところが2016年にこの独占契約がようやく解除され、EA社以外のゲームにも収録され始めることとなり、『湾岸マキシシリーズ』もその流れに乗ったということである。早速セールスポイントとして大々的に宣伝され、今作で5車種収録され、代わりに従来収録されたRUF車は削除される運びとなった。
 
最大馬力上昇と挙動改善
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『4』以来のチューニングによる最大馬力上限が上げられ、840馬力へ向上した。これは『4』で830馬力に上昇された以来であり、これにより『3DX+』以来の4目盛が復活となった。
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最大馬力のみならず挙動にも修正が入っており、従来より旋回力が上がった結果、ドリフト時のアングルが浅くなったことにより、コーナーをより高速で抜けられるようになった。
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こうした挙動改善が功を奏した結果、『6』で遂に首都高一周(東京エリア)における12分の壁が破られることとなった。
 
ほとんど復活したストーリーモード復活
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『4』で「ガレージACE編」以降の後半40話が削除されてから実に約7年弱もの長きにわたり、内部データから既に復活の兆しが見受けられながらも一向に復活しなかったストーリーが『6』でついに完全復活。なお「イシダヨシアキ編」は既に「悪魔のZ復活編」に編入されているため、その分は「地上のゼロ編」が5話分細分化される形で補完されている。
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これに伴い既存のストーリーにも修正が加えられており、主に大きな変更点として幻のFC編の第55話に「林が大観山を走行する」シナリオが追加された。
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今作で追加された話は軒並みカメラアングルに力を加えられており、「友也がスピンでクラッシュする」シーンなど、今までになかったカメラワークが繰り広げられる。
 
分身対戦が多人数対応に
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長年1vs1のタイマン勝負しかできなかった分身対戦にも大きなテコ入れがなされ、ついに最大4人対戦に対応するようになった。モード名こそ従来通りであるものの、最大4人対戦については「多人数分身対戦」と固有の名称が与えられた。なお、従来通り2台対戦も可能で3台との対戦も可能である。王冠争奪戦は従来通り1vs1のガチンコタイマン勝負となる。
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最大4台との多人数対戦に対応するため、分身の動きも進化。通常対戦での分身が以前よりも狡猾になっており、アザーカー送り・アザーカー飛ばし・スポットイン・ブレフラによるブロック行為・極端なペナガリ・バチコンなど乱入対戦における迷惑行為並みのことを当たり前のように仕掛けてくるようになっている。
 
追加課金要素全面撤廃
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ただでさえ筐体内だけで完結するゲーム内容からして貢ぎゲー要素だらけな挙句「月額課金+従量課金」と事実上の重課金を要していた形で悪辣を極めた『湾岸マキシ.NET』から一転。本編内ではプレー料金とは別に追加課金を求められるコンテンツは一切なくなり、新たに実装された『湾岸ナビゲーター』では従量課金要素や月額課金者向けのコンテンツが最初から用意されなくなった。
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それでも「基本が貢ゲーなので五十歩百歩では?」と言った声もあるにはあるが、プレー料金とは別に重課金を課せられるコンテンツやそれに伴う無駄な仕様が撤廃されたと言う意味でもあるため、立派な前身ではある。
 
幅広くなった新曲
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今作以降はトランスに収まらない多くのEDMジャンルが収録された。ガチ目のユーロビートの「Lobe And Gold」をはじめ、今まで以上に多種多様な新曲ラインナップとなっている。
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リザルト画面を除いたシステム音源も新曲に総入れ替え。
改善点など
無敗特典獲得条件緩和
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無敗特典にあたるレースメーターの獲得条件の判定が従来の「1周を無敗達成する」から単純に「タイミング問わず100連勝達成」に変更された。結果としてストーリーの途中で有敗となってしまってもその話から即座にやり直すことができるようになり、従来からの「最初の方で有敗したせいでまた長いストーリーの話数を余計にこなさないといけない」と言った問題点がこれにて解消。
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これは「湾岸マキシ.NET」のレースメーター獲得イベントに合わせた変更と思われるが、100連勝しなければならない点は別として少なくともやり直す手間「だけ」は大幅に緩和されることとなった。
 
相変わらず品質は良いやり込み要素
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レースメーターの種類が大幅増量した。従来はただの色違いや装飾だけを施した「だけ」の水増しとも言えるメーターばかりが大半を占めていた中で、『6』以降では形状違いのレースメーターが登場。
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これによりレースメーターの選択肢が増えたこととなり、自分の好みやその時の気分で変える楽しみはもちろんのこと、選択肢が増えたことによる自分の適性に合ったメーターを選ぶことが(入手手段は別として)容易となった。
 
賛否両論点
蛇足なお試し機能
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『6R』で乱入対戦の一見さん向け機能として実装された機能であるものの、手順がくどいなどと言った問題を抱えているため、アトラクトで紹介されていながらも存在そのものを知らないユーザーが多発している。
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内容のそれ自体は「ICカード無しの一見さんが誘ったプレイヤーと同じ最大馬力で勝負できる」点を中心に高く評価されており、「コンティニュー不可」という捨てゲー対策が施されている点でもいるものの、そもそも単純に「モードに入るための操作が面倒」であるため、「一見さんが乱入されたことによる一方的な弱いものいじめ」と言ったトラブル解消の策としては不十分である。
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結局「一見さんはカード無しプレイヤー同士の対戦が主流」のままである点は覆すには至らず、存在そのものを知らないプレイヤーのことも鑑みれば、益々「1位のプレイヤーも途中で止めることができる」「全員乱入対戦時だけ相手の最大馬力に合わせる」仕様を既存の乱入対戦で実装すれば十分な話である。
 
 
廃車カードの仕様変更
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『4』以降から「自分自身に対して使用不可」の仕様で続投されてしまったなかで、『6』でついにようやく自分自身に対して使うことができるようになった…のはいいのだが、今度は廃車カードの獲得周期が「60プレー」から「100プレー」に大幅増加。
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かと言ってそれ以外の効果そのものに仕様変更が入ったわけではなく、従来から続いている「600馬力/Bの進行状況」と言った旧態依然もいいところな未だに不便な仕様は続投されたまま「フルチューン車作成チケット」なるアイテムが実装されてしまったため、今後この仕様が改善される見込みは希薄と見て良いだろう。
 
S130の収録経緯
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またしてもスタッフの好みで収録されてしまった車種が登場してしまった。その名も「日産・フェアレディZ(S130)」であり、収録経緯もやはりあの「アルシオーネSVX」同様にスタッフからの懇願を経て収録された経緯を有する点も前科譲りである。この経緯は未来研通信でも積極的に取り扱われていたため、尚更であろう。
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ただし、初出段階ではデフォルトで選べない車種であることに加えて性能面でもどちらかといえば上級者向けの調整となっているため、「アルシオーネSVX」と比べれば「スタッフのチョイス」と好意的に見ることができるくらいには抑えられている。
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そうでなくても「
初代、3代目~現行のフェアレディZはいたのに2代目だけいない
」状態だったことを考えれば「2代目を収録して歴代すべてのZを揃えるべき」という意見は、S30型が主人公メカに相当することを考えてもむしろ自然なものではある。
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車名の歴史としての歯抜けを埋める形での新規車種はKPGC110型スカイラインGT-R、SA型RX-7などの前例もある。
 
 
『6RR+』の挙動変更
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『6RR+』ではじめて大幅な挙動変更がなされた。公式の謳い文句の一つである「実車エッセンス」に偽りなく、主に実車のハイパワーマシン、もといチューニングカーで間違いなく起こるホイルスピンが「パワー実感を強化」したと感じる調整となっている。
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実践チューニング以降にこの効果が実感され「低速域のアクセル全開でホイルスピン発生」「馬力が高ければ高いほど中速域でも発生」するように。これにより従来ではわかりにくかったパーシャルによる挙動変化がわかりやすくなったことと、ホイルスピンを防ぐための「ハーフアクセル操作」が今まで以上に必要になったため、戦略性が増したと言える。
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ライトユーザーからすればハードルが上がってしまった感が否めないものの、基本チューニング段階まででは発生しないことに加えて現実におけるホイルスピンを意識すぐに慣れる程度の操作性であるため、プロドライバーからの「最初は戸惑うけど慣れればどうと言うことはない」を体現した結果と言えるため、今後既存プレイヤーらの間で『6RR+』挙動が定着するかややマイルドに調整されるかで明暗が決まるだろう。
 
 
問題点
基本的な仕様
追加コース無し
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『6』では稼働終了まで追加コースどころか既存コースの追加レイアウトすら実装されなかったため、シリーズ初の追加コースが登場しないナンバリングとなってしまった。同様に『6RR』に至るまで追加コースはおろか、追加ルートすらも全く実装されないまま現在に至ってしまっている。
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ちなみに『湾岸マキシシリーズ』に全区間一切の収録がなされていない都市高速に「北九州都市高速」が挙げられる。この都市高速は現在に至るまで「枝光ー若戸」間を最後に環状線として建設中であり、且つ1号線や4号線と九州自動車道を接続する形で自由分岐を設けられる構造ともなっているため、未開通区間を図面から直にモデリングする形で妥協される形で収録されても問題ないように見えるのだが。
 
リザルト音使い回し
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『4』で新曲となったリザルト音は『6』になった際に新曲にならず続投されている。『5』も同様であるが、そちらは「『4』でバージョンアップと銘打たれた新作が発表すらされていない」「海外版『5』では『4』のエントリーBGMを使いまわしている」事情も鑑みれば違和感のない続投と言える。
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幸い、BGMの評判自体は極めて高いがために「差し替えられて二度と聴けなくならなくて良かった」と言った声も根強いため、(結果論だが)差し替えされなかったことによるメリットはあると言えばあるのだが、それなら尚更システムBGMを過去作のBGMにも変更できる機能を実装すれば良い話である。
 
更なるBGM分割
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大不評である「周回特典の分割」は改善されるどころかさらにエスカレートしてしまい、特にこれと言った仕様変更の無いまま「『5DX+』の『4』のBGM分割」に続き『6』では『5シリーズ』のBGMが新たなストーリー周回特典に編入されてしまった。無論『無印R』までの道のりが更に1周分遠のいてしまったと言う意味でもあり、これから全てのBGMを使えるようにするために必要な周回数は6周分・600クレへと膨らんでしまった。
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しかも『5DX+』から引き継いだプレーヤーは(『無印R』のBGMを獲得しているデータも含めて)問答無用で『5シリーズ』のBGMだけが使えなくなってしまい、残りの40話分をクリアーしなければ使用権を取り戻すことすらできない。同時に840馬力へのチューニングも最初から施されているわけでもなく、改めて19話分進めてチューニングされると言った形となってしまっている。
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おそらく840馬力へのチューニングに加えて新たに追加されたストーリーモードのプレー促進のための措置と思われるが、そのためだけに40話も進めることを強制するのは余計なお世話も甚だしい。
 
 
周回特典に対する思慮の無さ
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無敗特典のレースメーターも更に6種類追加された。今作で追加されたメーターはどれも単体で見れば好評であるためこれだけなら評価点となったのだが、「好きなメーターを選択できる」と言ったように獲得条件が改善がなされることはなく結局「順番通りに獲得していく」仕様のまま続投。これから新規で始めるユーザープレイヤーに対する負荷も更に激増したのはもちろんのこと、前作からの引き継ぎの際、これまでに累計10周分無敗を達成していても反映されることなくまた100連勝達成を6回もこなさないといけない。
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結果、『6』以降は無敗特典のレースメーターに至っては更にキツく10種類もあり、それを含めれば何と1,000クレである。
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一方で「湾岸マキシ.NET」イベントの条件に合わせたのか、無敗特典獲得のタイミングが「その周で無敗」から「タイミング問わずとにかく100連勝する」に改善されたため、やり直す手間「だけ」は省けるようになったのがせめてものの救いか。
 
 
ランク上限アップ
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かねてより形骸化した割には根本的な仕様変更もないがゆえに批判が集中していたランク制であるが、システムそのものの仕様にメスが入るどころか更に上限が拡張されてしまった。『5』における「SSSS級」から更に上限が上がり、『6』では「SSSSS級」が、そして『6RR』では「SSSSSS級」なる級位が新たに設けられてしまった。それぞれ前者は虹色の画像がなされているため「虹S」を、後者は(レッドカーペットのような赤地に金文字を表現しているものと思われるが)いかにも焼き芋を連想するせいか(主に青天井と化したランク制に対する蔑称の意味合いも含めて)「芋S」と呼ばれるようになった。
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要求クレジット数も当然異常に多く、特に『6』から始めたプレイヤーの場合は約10万km走行するほどにやり込んでも虹Sどころか金Sにすら到達不能である。これに対しては新規ユーザーの心をへし折る要素として機能しかねないことはもちろんのこと、主なターゲットにあたるであろうやり込み層やヘビーユーザーからですらも「流石にやりすぎだ」「いい加減作業ゲーは懲りたよ」として批判が噴出する結果となってしまった。
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ランク上限拡張に伴う補填は『5』の金Sの件と同様に全く用意されておらず、重過ぎるランク昇格を再度こなさなければならないと言う意味であるため、費用はもちろんのこと、回数と幅広いモードをこなすことによる莫大な労力を投じなければならない。そうした根拠もあるため否応に目立つ存在感はそのままである割には(特に日頃は乱入対戦しかプレーしないせいなどで低ランクで頭打ちなユーザーを中心に)存在そのものが形骸化している点も大問題と言わざるを得ない。
 
 
ストーリーモード
既存ストーリはほぼ未修正
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残る40話のストーリー復活の裏で既存ストーリーの修正は「林が大観山を走行する」以外ではデフォルトBGMが変更された程度くらいしか入っていない。
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最も槍玉に挙げられる例として「嶋田ルミを助手席に乗せて箱根を走行する」「朝倉アキオとオキが箱根でバトルする」ストーリーが復活していないことである。2つとも物語のターニングポイントとも言える話であり後者に至っては『2』のアトラクトにも収録されたくらいである。
 
雰囲気組削除
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林と大観山を走行する話が追加されたことにより、51話から54話までのステージは1話ずつ繰り上がったたせいか、雰囲気組が登場する話が他の話に編入されないまま丸ごと削除されてしまった。
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この登場人物については本当に2コマしか登場していないまさに「モブキャラ」と言える存在で、物語の本筋とは無関係な内容とは言え、内容そのものは「『4』以降で「トヨタ・スプリンタートレノ(AE86)」「マツダ・RX-7(FD3S)」と明らかに『頭文字D』を意識していることが丸わかりな登場車種と言う点をはじめ、カルト的人気を博していただけあり、『2』からの常連として主にやり込んだプレイヤーを中心に高く評価されていたため、惜しむ声も根強い。
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とはいえ『頭文字DAC』で湾岸ミッドナイトコラボイベントが行われたことを考えると、こういった不必要な対立煽りとみなされかねないステージは撤廃したほうが無難、という目的だった可能性もある。それでも車種やカラーリングを他のクルマ漫画を連想しにくいものに変更するなどやりようはいくらでもあったはずだが。
 
 
分身対戦
最初から多人数で対戦不能
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初心者がいきなり4人対戦を迂闊に選んでしまわないようにするためか、最初のうちは2人対戦しかできず、段階的に3人まで対戦可能、4人対戦可能となる。
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だが、この制約は新規ユーザーのみならず前作からの引き継ぎユーザーにも同様の措置がとられてしまうため、特にある程度腕の慣れたプレイヤーからすれば手間が掛かってしまうこともさることながら「余計なお世話だ」として批判されてしまった。
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そもそも「多人数分身対戦」なのに「最初から多人数分身対戦できない」と言った形でセールスポイントを否定することに繋がってしまっているため、そうした意味でもとんだ矛盾である。
 
 
未だ課題点尽くしの「分身」
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最大4台対戦の分身対戦が実現できたことこそ評価点の記載の通りであるが、分身そのものについては未だ補正の掛かったような走りを平然と行うため、肝心の分身アルゴリズムの完成度自体はお世辞に良いとは言えない。結果として実態のある分身を相手にするときにはそれなりの「よけいな」覚悟を持たなければならなくなってしまった。
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主に掛かる補正として「強めの分身のブースト効果」「車種問わず硬く補正されたガリ耐性」が挙げられる。この影響で追い抜いても目に見えてわかる勢いで追い詰めてくるうて、ガリ耐性の低い車種にインガリ封じをしたりバチコンを仕掛けてもあまり効果がないほどの硬さ接近戦では劣勢を強いられがちである。さらに分身が主に取る動作もかなり厄介で「アザーカー送り」「アザーカー飛ばし」「スポットイン」「ブレフラを併用したブロック」「極端なペナガリ」「バチコン」と言った、乱入対戦でやろうものなら間違いなくリアルファイトに発展するとまで見なされるような行為も平然と仕掛けてくるため、総じて「歯ごたえがある」よりも「理不尽」と感じやすい調整となってしまっている。
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一説として、このような乱暴な動きに陥ってしまう原因は「AIがドライビングスタイル(オーラの色)を参照するようになったのではないか」とも言われているが、真偽は不明である。その根拠として「デフォルト分身相手であれば従来通り遅いまま」である点が挙げられるからである。そのため単にドレスアップレベルを稼ぎたいだけならデフォルト分身を相手にすべきと言えるが、ビンゴチャレンジなどでは(公平的とはいえ)選択不能であるため現実的ではない。
 
 
一時廃止となってしまった分身撃破トロフィー
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『6』に限りなぜか分身撃破トロフィーが廃止されてしまった。元々からして形骸化した存在ではあるものの、『5』におけるドレスアップレベル廃止・『6』になっても引き継がれなかった件もあって「今更過ぎる」「頻繁に仕様変更するのは無責任も甚だしい」として批判された。
作業ゲーの全国街道チャレンジ
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『6R』にて従来の「都道府県チャレンジ」に代わる新モードとして登場したものの、「1vs1オンリー」「トロフィー稼ぎの効率が悪い」「ランクが上がり辛い」「ショートカットルートを経由したり関所やを突破しても特にこれと言ったボーナス無し」「1周クリアーまでの手間が掛かる」と言った点から、典型的な作業ゲー且つ『6』の目玉要素であるはずの「多人数分身対戦」が活かしきれていない内容である。
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厄介なことにこのモードでしか入手不能である特典「専用スタンプ・ネームプレート」すら存在するため、コレクションコンプリートを目指すのであれば、嫌でもこのモードをやり込まなければならない。強いて長所を挙げれば「普段走らないコースの練習」「街道制覇時のトロフィーの多さ」「ランク上げ」の3点となるが、どれも最初から「分身をランダムで選択する機能」や「ランクシステムの根本的な見直し」などを施行すれば解決可能な程度の擁護であるため、長所としての説得力としては弱いものである。
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結局『6RR』で早速廃止となり、『5』のエクストリーム乱入対戦よろしく「何のために実装したのかが見えて来ない」モードの代表格として扱われるようになってしまった。
 
 
車種絡み
RUF車廃止に伴う補填の無さ
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RUFの車種は『6』で本家ポルシェの車に引き継がれたが、この際に「RK coupe」「RGT」の2車種がそれぞれ「ケイマン」「911」に差し替えられることとなった…のだが、「RK coupe」は987c型ベースででケイマンは982H2型、RGTは997型ベースで911は991型と名前は同じだが形式が違うのである。930や964が収録出来たのに、なぜこの2車種も元車が収録出来なかったのか。
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これの何が問題かと言えば、日本車で例えるのならば、「トヨタ・ソアラ(JZZ30)」を引き継いだら「レクサス・SC430(UZZ40)」に変化してしまったレベルの変化である。「JZZ30ソアラ」は1JZターボだが、「SC430」は3UZの自然吸気とキャラクター自体が別物である。そもそもそれを抜きに単体で見ても「RGT→991」もRRから4WDと駆動方式が変わってしまっているので、RRが好きで乗っていたというプレイヤーから不満の声が上がっている。
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特に「RK coupe」に至っては緑色(バイパーグリーン)があったのだが、水色(マイアミブルー)に強制的に変更された。もちろんこのボディカラーは後で変更することができないため、純正色同士の変更不可の仕様の問題が改めて浮き彫りする形となってしまった。『3』の引継時にも隠し車種が同様にボディカラーを引き継げなかったが、そちらはボディカラーの選択画面へ強制移行されるため、少なくともこのような「特定のボディカラーへの」強制変更は行われなかった。
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同じ開発チームがやっていると推測されているスマホゲーム『ドリフトスピリッツ』ではポルシェ・RUF双方に「あちらさんと同時にライセンスを取っています」と説明したうえで許諾を取っているらしく、実際に
素のポルシェ車とRUFのチューンドカーと双方が共存する形で収録されている
のも不満としているプレイヤーも多い。ブラックバードの車種差し替えは必要だったにせよ、湾岸もこちらの形式でも良かったであろう。
 
 
要解禁車種の増大
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『6』以降で追加された車種も同様で、「日産・フェアレディZ(S130)」「日産・レパード」「マツダ・NDロードスターRF RS」「ホンダ・S2000 Type S(AP2)」「トヨタ・GRスープラRZ」「M4 Coupe Competition (G82)」の6車種は、期間限定イベントでの入手となってしまった。このせいで『6R』『6RR』では、カード未使用でも選択できる追加車種が僅少になってしまい、それぞれ前者が2車種、後者に至ってはなんと1車種と歴代最少初期追加車種を樹立してしまった。
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これら6車種については『6RR+』でカード未使用も含めてようやく無条件で選択できるようになったが、それ以外の車種については選択不可であることに変わりないため、救済措置としては不十分である。
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そもそも湾岸に限らずレースゲーム常連車種のロードスターやスープラの最新型かつ現行モデル、Sナンバーシリーズ復活にして当時は最終走者を務めたS2000などについては知名度を考えれば常時無条件で選べる形でも良かったのでは?とも解釈できてしまう。だからこそ特別な入手手段にする、という意味合いだった可能性もあるが。
 
 
特別限定車種獲得イベント
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『6R』稼働開始と同時に開催されたイベントである「あの「GR SUPEA RZ」をゲット」並びに『6RR』稼働中に開催された「特別限定車「BMW M4 Coupe Competition」」のいずれもが「期日内に20プレー毎に1色獲得・全色コンプで専用レースメーター獲得」と言う、カタログボディカラーの仕様を開き直って正当化したかのような、水増し極まるイベントとして批判されてしまった。
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獲得順番はランダムであるため目当ての色を狙って獲得するこ自体が不能となっているものの、幸い全色揃えることができるため「ダブりでコンプリート不可に陥ってしまう」事態にならない措置をとられている。だとしても普通にカタログカラー同士の変更機能を実装すれば済む話であるため、言うまでもなく全くフォローになっていないのは確かである。
 
ビンゴチャレンジ
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『6RR』で「全国街道チャレンジ」と入れ替わる形で追加された新モードなのだが、今度は専用モードとしてわざわざ必要性が全く見出せない内容となってしまっている。当然「リベンジ戦や王冠争奪戦などをしながらビンゴチャレンジ」と言った進め方は不能であり、ますます「埋まるまでは最初から発動している状態」で済むレベルである。
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右端にデフォルト分身が出現することが無い一方で、コースの適正から大きく外れた馬力に設定されており実際の走行も遅い分身が時折出現するため、そうした分身を選択するのも手と言える。
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一応ここでしか入手できないカスタマイズ要素が設けられているので全く無意味ではないが…。
 
ドレスアップ
エアロセット削除騒動
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『湾岸マキシシリーズ』史上最大の黒歴史として今もなお語り継がれている。ことの発端は『6』の新エアロ発表と同時に『5DX+』までに収録されたエアロセット(を含めた『5DX+』までに登場した過半数のドレスアップパーツ)が削除されることがアナウンスされてしまった事件である。当然ユーザーからの反応は最悪であり、多数の反対の署名運動などが展開されたものの、結局撤回されることなく予定通り削除されてしまい、やり込んだユーザーからの阿鼻叫喚の嵐は有頂天となりついに大炎上となってしまった。使用者の多さゆえにエアロセットの削除ばかりが槍玉に挙げられるものの、正確には前述の通り「『5DX+』までのドレスアップパーツの過半数が削除された」ため、削除されたパーツは「エアロセット」に留まらない。
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結局要望も多数寄せられたこともあり流石にこの件については運営も重く見たのか、2018年10月10日のアップデートで、一部車種の一部エアロを除いて『5DX+』までに作成されたデータに限り、無条件で全所有した状態で全て復活する事となった。『6』から新たに作成されたデータに関しても、レベルアップした際に新たに獲得できるようになっており、アプデ前に該当レベルに達している状態でも自動的に所有された状態となるため、炎上は一応収束することとなった。
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ただしこのアップデートで解決したのはあくまで「エアロセット」のみであり、「ミニステッカー」をはじめとした一部ドレスアップパーツは、その後『6R』『6RR+』で一部復活したものの、対応としてはまだまだ中途半端と言わざるを得ない。一説によれば「ドレスアップポイント制になることに伴い、パーツを減らさなければならなかった」ことが原因だという説もあるが、多数のドレスアップが削除されることが予想できるのであれば、ドレスアップポイントの仕様変更の上でマキシゴールド制をなんらかの形で続投しても問題なかった筈である。
 
 
新エアロセットの劣悪ぶり
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『6』より新たに追加されたエアロセットが総じて不評である。傾向として「車種の意匠をガン無視しまくっている」「やたらと派手さばかりを強調している」と言うクセの強いものばかりと「使いどころに困る」「ダサい」と言った形で酷評の嵐となってしまった。
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分が悪いことに『5DX+』までのエアロを削除してまで収録されたエアロであったため、今まで愛用していたエアロセットが使えなくなった代わりに需要の見えにくいエアロしか選択肢が無くなってしまうと言うことも相まって更なる炎上を招いてしまうことに。
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加えて、アップデート後も『6』以降で追加された車種にはエアロセットが3種類しか用意されていないのも問題点として指摘されている。後述の通り長年にわたり使用基板を使い回している為容量の問題が発生している可能性は否めず、結果として『5DX+』以前で登場した車種と『6』以降から追加された車種とでエアロセットのバリエーションに格差が生じてしまっている。
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ただしこういった『6』車種のエアロは概ねちゃんと
いい感じのデザイン
になっていることが多く、エアロを全車種3つに整理したかったのであれば、なおさら既存車種のものについても「極端に純正から変わりすぎるようなデザイン」ばかりにするのは止めるべきだっただろう。
 
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ただし三菱・スタリオンGSRのように『6』で「新規追加されたエアロの方がカッコいいと見なされている車種」もちゃんと存在する。当該車種の場合は元々『5DX+』までのエアロがあまり純正状態を活かしたデザインとは言い難いものばかりだったのが理由。他の車種でもすべての『6』エアロが不評なわけではなく、ランエボVIや新86のように「甲乙つけがたい」と判断されているようなカッコいいエアロもちゃんと存在する。
 
廃止されたドレスアップパーツ
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「RUF・CTR」の後釜として収録された「ポルシェ・911」にはブラックバード風のエアロが用意されていない。
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代わりというべきか、エアロセットはいずれも「718ケイマンGT4」「997ターボ」「RWB930」を意識したようなラインナップとなり、強いて言えば「エアロセットB(997ターボ風)」がある程度似ているエアロとなっている点だろうが、フォグランプなどが存在しないことをはじめ、見た目的な差異は無視できないため、「登場人物仕様にできないこと」に対しての補填やフォローとして成立していないのは確かである。
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今までのエアロなどの実装状況を考えると
「登場人物のクルマが2台存在するのがそもそも矛盾となる。だからそういったパーツは実装しない」
と考えているフシもある。現にあのセルシオですら、ストーリーモードに登場するガッちゃん本人の愛車とは仕様が異なるようになる。
 
 
カスタムボディカラーの獲得クレ数増加
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廃車カードの獲得周期同様に『6』以降ストーリーモードの話数に合わせたのか、カスタムボディカラーの獲得タイミングが従来の60プレー毎から100プレー毎に大幅増加。幸いボディカラーの種類は40色のままであるものの、結果として全色コンプリートまでに必要なクレジット数が2,400クレから4,000クレへと大幅増加してしまった。
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相変わらず仕様そのものには全く手を付けられいないため、当然のごとくこの条件を緩和したり他の手段で獲得することが一切不可能な点も据え置きである。
 
ナンバープレート
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『6』からまたしても変更不可能となってしまったナンバープレートのナンバーはこの「ビンゴチャレンジ」の報酬の1つとして再び復活したものの、今度は月日に応じたナンバーしか獲得出来ないため、狙って特定の番号を狙うことこそできるようになったものの、入手タイミングに限りがあり過ぎることに変わりなく自由度は依然として低いままである。
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当たり前だが実際の希望ナンバー制度で人気の高い「・7-77」「80-08」「25-25」、プロスポーツファンが「好きな選手の背番号にしたい」として希望するケースが実際に多い「--・55」などにすることは不可能となる。
 
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なお結局『6』になっても実際のナンバープレート制度との矛盾である「
47都道府県一律で県名のみのせいで、地域によっては本来存在しないはずの車検局名になる
」「
分類番号765、ひらがな部分はメーカーの頭文字で統一のせいで明らかにあり得ないナンバーになる車がいる
」は是正されなかったのも問題点としていいだろう。ここもビンゴチャレンジを使って変更できるようにするなど、有償にするならするでやりようはあったと思われる。
その他
マキシゴールド廃止
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「マキシゴールド」が廃止された一方で同じ効果を持つトークンやゲーム内通貨が『6』で実装されなかったため、汎用的に使えるゲーム内通貨そのものが完全に廃止となってしまった。そのためドレスアップパーツ装着不可の車種に関しては「分身対戦」で一切の報酬を獲得できなくなってしまった。
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これに伴い分身対戦で獲得可能な報酬が『4』までの「ドレスアップレベル」に戻されることとなったものの、『4』以前から引き続きプレーしているユーザー向けにレベルが引き継がれると言ったことは全く無い。ドレスアップパーツは従来通りだが、獲得状況は完全にリセットされてしまうため、前作からやり込んだユーザーを切り捨てるかごときの仕様変更には非難が殺到した。
 
唯一新曲が追加されなかった『6R』
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『6R』ではメニュー画面をはじめとしたシステム音源も含めて新曲が一切追加されなかった。よって本作のメニュー画面のBGMは『6』と全く同じである。新作で追加された新要素がメジャーアップデートで済みそうなレベルであることもさることながら「間に合せで新作としてリリースしたのでは?」と邪推されることとなってしまった。余談だが『6R』は日本でしか稼働しておらず、海外における次回作は『6RR』まで持ち越しとなった。
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次点として挙げられるナンバリングとして、レース中BGMの新曲が1曲しか追加されなかった『3DX』が存在するものの、そちらでもシステム音源は新曲に差し替えられているため、正真正銘の新曲が追加されなかったタイトルはシリーズを通して『6R』が唯一である。結局『6RR』では普通にレース中BGMが4曲追加され、メニュー画面のBGMも新曲となった。
 
湾岸マキシ.NET終了に伴う補填の乏しさ
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『湾岸ナビゲーター』配信開始に伴い『湾岸マキシ.NET』が廃止となったものの、同時に『NET.』限定ドレスアップパーツ類の大半や一部便利機能は『6』および『湾岸ナビゲーター』に引き継がれずに完全消滅。しかもこれに伴う補填と言える補填は全くなされておらず、結局今まで獲得した分は全て水の泡に帰す事になってしまったと言うことであるため、各所で「無計画で無責任だ」として非難轟々に。
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削除されたアイテムは多岐に及び、プレイリスト等の便利機能は勿論のこと、当時の有料会員専用の「マキシGスクラッチ」「バナコインスクラッチ」で手に入ったドレスアップパーツも勿論その中に含まれており、特に需要の多く入手に多大な労力を要する「ナンバープレート番号」なども当然含まれているため、やり込んだユーザーほど比例して報われない惨状といっても過言ではない。
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流石に「レースメーター」「ネームプレート」「NET.限定車種」は削除されておらず獲得状況もリセットされていないが、『6R』のスクラッチビンゴで限定的に入手できる機会が設けられるまでは、新規で一切の入手ができなくなっていた。因みに「(全2曲の)WANGAN-MAXI.NET REMIX」に限り『6』稼働当初から「『6』の新曲扱いとして」カード未使用含めて無条件選曲できるようになっている。
 
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マキシ.NET限定車種に関しても、『6R』稼働時に「連動アプリによるガシャ(上述のスクラッチビンゴ)で当てることで入手」とランダム性の強いものになってしまい、入手しづらくされてしまった。ちなみにバンダイナムコによるソーシャルゲーム作品各種のガシャとは違い青天井(一定回数回した際の確定入手なし)。
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あまりに簡単にするわけにもいかないのは商業である以上当然にしても、「
悪い意味で拝金主義・集金第一
」というシリーズ共通の非難点を改善せずに繰り返していると取られてもしょうがないであろう。
 
 
リソースの使い回し
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『6RR』にて『4』から数えて10年経過することとなったのにもかかわらず、基盤性能や開発コストなどの諸事情ゆえにグラフィックの質は『6RR』に至るまで『4』稼働当時基準のままであるため、2020年以降のゲームと比較すれば見劣りしてしまう。
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「特に建物や少し離れた車種の表現でもジャギー(ギザギザ)などのグラフィックの粗さはかなり目立つ。
 
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『5』になってOST音源からなぜか不評である『4』初期音源に戻ってしまった不備はいまだに修正されていない。
流石に陳腐化した新筐体
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アーケードゲームゆえに開発・量産コストを抑えるためにシステム基板の性能が比較的低く設計されていることに加えて『4』以来同じ筐体を使い回し続けているためか、筐体スペックは2020年前後のゲームと比べると全体的に見劣りするようになってしまった。『頭文字D』でも9作目の『Zero』にて使用基板と筐体の再一新を行った上、『湾岸マキシシリーズ』に限っても海外版『6』では日本版に先駆けて2018年登場の新基板「System BNA1」に変更されているので、いい加減基板と筐体を再一新すべきなのは確かである。
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新筐体の使用基板「System ES」シリーズ基板は基本設計が2009年製と10年以上落ちと言う代物である。ついでに言えば『5』以降に使われている「System ES3」ですら2013年製で同様に10年以上落ちである。筐体も10年以上に渡ってコンバージョンで済まされた関係で陳腐化が進んでおり、特に近年ではシフトレバーのギア抜けやハンドルの中心位置のズレ等の不具合が多発するようになった。
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アナログ式のコントローラーを使用しているハードウェア全般に言えることだが、経年劣化を含めてゲームプレーに支障が出るレベルであればキャリブレーション作業やオーバーホールと言った、筐体そのものをパーツごとに分解した上で掃除や修理することが必然となるが、メンテンナスに長けている人員に乏しく委託すら渋るほどの店舗ではきちんとメンテナンスされないまま稼働していることも多々ある。
 
 
総評
エレクトロニック・アーツ社との独占契約解消の波に乗っかりついに収録されたポルシェ車と言う大目玉要素を引っ提げた点は大きな前進と言っても過言ではなく、早速ストーリーモードの車種差し替えなどで本領発揮となった。
ところが『湾岸ナビゲーター』周りやその他度重なる仕様変更のせいで今まで築き上げられたやり込み要素の過半数は引き継がれることなく消失されることとなってしまい、更にドレスアップ獲得状況や分身の戦績自体が完全にリセットされたことに加えて稼働当初は『5DX+』までに用意されていたエアロセットが全て削除されたこともあって大炎上。
他にも「ランク上限拡張」「追加BGM分割」などをはじめ、文字通りの先行者利益を地で行く格差を生み出してしまい、やり込むためのハードルは際限無く青天井と化してしまった点はもはや擁護不能の領域に到達しており、やり込み勢からですらも「流石にやり過ぎだ」と言った形で批判が噴出することに。
一応、仕様変更の件については『6』から新たに始めるプレイヤーからすれば、貢ぎゲー要素を除いて無関係な話ではあることに加えて単体のレースゲームとして見た場合であれば依然として面白さは据え置きである。そのため総合的な完成度が暴落したわけでもなくシリーズの魅力ぶち壊しのいわゆる「黒歴史レベル」に至らなかったのは救いと言える。
それでも主なプレイヤー層にあたると思われるやり込み勢をやたら軽視するかごときの不手際による傷跡の深さは相当数であるため、エアロセット削除騒動などで失った信用を取り戻せることと、新規層にも手が出しやすいよう内容を上手く改修できるかが今後の鍵だろう。
次回作
湾岸ミッドナイト SPEED IGNITION
最終更新:2025年03月22日 05:33