CHUNITHM LUMINOUS
【ちゅうにずむ るみなす】
ジャンル
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音楽ゲーム
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対応機種
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アーケード
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発売・開発元
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セガ フェイブ
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制作協力
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コナミアミューズメント
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発売日
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2023年12月14日
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備考
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公式サイト
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判定
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シリーズファンから不評
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ポイント
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露骨なキャラクターコンテンツ冷遇 何がしたかったのか分からないCAVE of RVESE
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ゲキ!チュウマイ
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概要
2015年から稼働している『CHUNITHM』の第9シーズン(PLUS付きは同シーズンとしてカウントしてのもの)。
本稿では2024年6月20日以降の『LUMINOUS PLUS』も含めて、変更点を中心に解説する。
LUMINOUSの主な変更点
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それまで毎プレイ終了時に進行されていたアイテム獲得イベント「チュウニズムデュエル」が終了し、代わりに「チュウニズムミッション」が開始した。
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体力制からすごろく制に変更され、アイテムラインナップが大幅に変更された(後述)。
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エントリーネーム設定において、月額会員サービス「CHUNITHM-NET」に加入せずとも名前に日本語が使えるようになった。
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常設されていない楽曲でも店内ローカルマッチングが行えるようになった。
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AMAZON以前はこの仕様であったため、改良よりは元に戻ったという表現が正しい。
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始点がExタップが重なっているスライド、ホールドにEx判定が適用されるようになった。
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以前より【Ex】と譜面制作者名に付いた譜面で実装されていたが、それ以外の楽曲全てに適用されるよう変更された。
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これにより「きゅうりバーにダイブ」や「Brain Power」などロングノーツにExが重なった配置傾向の強い譜面、または配置が軒並み易化された。
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連動コンテンツ「イロドリミドリ」にエンドコンテンツとしての新グラフィック「フェニックスドレス」が追加された。
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ただし獲得には6桁などでは済まない金額が掛かるため、相当の余裕が無いと獲得は厳しくサブコンテンツということもあってか賛否両論以前に少し影が薄い。
LUMINOUS PLUSの主な変更点
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キャラクターEXPブースト9倍、12倍チケットが新たに販売された。
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難易度「ULTIMA」が第五難易度として統合され、解禁条件が緩和された(後述)。
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楽曲のお気に入り登録(ブックマーク)がゲーム内でも行えるようになった。
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プレイ進捗状況の新たな指標「アチーブメント」が追加された。
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アチーブメントの項目を埋めていくと「トロフィー」がランクアップする。
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次クレジットに持ち越せるマップのマス数が99マスから500マスに拡張され、全国対戦やチケット使用を行っても課題曲でマス数が溢れる事はほぼなくなった。
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楽曲ソート(並び順)を詳細に設定できるようになった。
評価点
楽曲、譜面、イラストは安定したクオリティでおおむね好評。
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ローンチ時の他社機種移植イベント「MISSION in progress」ではKONAMIのREFLEC BEATや中国のPhigros、法的な理由で移植が難しいとされていたosu!など様々な機種から楽曲を移植し、「音ゲー界のスマブラ」と呼ばれるだけのフットワークの軽さと華やかさを見せた。
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キャラクターイラストが話題になる事も増え、特にお嬢様キャラの「有栖川 真莉愛」や獣人の「犬公 ミミ美」などはSNS上で大きな人気となった。
最終のトータルリザルトを全てスキップ出来るようになった。
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これにより、楽曲のスコア狙いなどでコンティニューを繰り返す際に時短が可能になった。
難易度「ULTIMA」の解禁緩和
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解禁条件が「MASTER譜面とEXPERT譜面共にSS」から「MASTER譜面とEXPERT譜面のいずれかをS」に大幅緩和され、チケットを用いた解禁でも常駐させられるようになった。
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難易度としても別曲扱いから難易度差分として統合された事でマッチングや全国対戦に利用できるようになった他、直接選べるようになり選択時間も短縮された。
賛否両論点
謎解きイベントの連発とその内容
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前述の「MISSION in progress」や、ボス曲解禁イベント「1UM1N0U5 ep.111」など、称号やマップボーナスをヒントに謎解きを用いた特殊な楽曲解禁は今までにない試みであったものの、約3~4か月間隔の高い頻度で行われた事に食傷気味という声も多かった。
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「1UM1N0U5 ep.111」の内容については解禁の初期条件が「複数のLv15の譜面でSSS+を求められる」という物であり、極端にランカー以外お断りの姿勢は賛否両論となっていた。(徐々に緩和はされた。)
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開催頻度は前年のmaimaiで行われた楽曲解禁イベント「project raputa」のヒットを受けた上層部の意向という見方もされており、詰め込んだ結果後述の「CAVE of RVESE」に繋がってしまったとも言われている。
楽曲「リ・フィクション・O」の解禁
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解禁にはAMAZONバージョン(2018年)以降ゲーム内で復刻されていないキャラクター「ピリオ」の所持が求められ、持っていない場合はCARD MAKERで最大1100円支払う必要がある。
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解禁にゲキチュウマイ外での出費が求められる例はチュウニズムではこれが初であり、その上でマップを走る必要があるため古参優遇の集金という意見も少なからずあった。
クラス認定 CLASS Vの難易度の解離
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定数13.9~14.5が課題曲のEXPERT限定コースと、定数14.6~15.3が課題曲のコースが同じ条件で同じクラスにまとまってしまっていた。
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帯(クラス内全コース制覇)の価値を高めようという考えなのかもしれないが、それぞれ適正レートには単純に定数だけで比較しても0.7〜8もの差が生まれてしまっている。
AJC(理論値、ALL JUSTICE CRITICAL)ランプの追加
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プロデューサーが過去に「理論値ゲーにはしたくない」と語っていた事もあり一部から不満の声が聞かれた。
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本人は「時代の流れと120fps化が馴染んだことに伴う物(要約)」と述べているが、60fpsの筐体も多く残っているのが現状。
楽曲リスト並び順変更
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楽曲リストの並び順が反転した(例:デフォルトのPOPS&ANIMEジャンルは追加日順に右から左へ並んでいたが逆になった)。
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「慣れたものが反転して使いづらい」という声が強いが、「特に気にならない」「スコア順は見やすくなった」という声もあり意見は様々。
問題点
キャラクターを筆頭とする露骨なコンテンツ縮小
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チュウニズムデュエルの終了、報酬の改編により、様々な声優の起用で人気が高かったキャラクターの新規システムボイスが事実上の廃止となった。
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4月に一つだけ追加されたものの、その中身はエイプリルフール企画で打ち込んだsoftalk音声だった。
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その他、ゲーム内で使えるグッズキャンペーンイラストやCARD MAKERの新規収録などが次々廃止されるなど、それまでキャラクターを売りの一つにしていたとは思えない冷遇が続いた。
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キャラクター以外にも、ep課題曲の曲数や全国対戦報酬楽曲の追加頻度減少、前バージョンから顕著になって来たベテランや高い実力を持つノーツデザイナーの極端な制作頻度低下や異動などに不安、疑問視する声が見られた。
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連動コンテンツ「イロドリミドリ」も今作で最終章と告知されており、その事が2年前に同じような発表をして休眠状態に入った「オンゲキ bright MEMORY」と重なった事も不安を煽る一因になったと思われる。
キャラクターランク称号
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LUMINOUS PLUS以降一部キャラクターのランクをRANK150と200に上げる事で名前の入った専用称号が手に入るようになったが、楽曲名や既存の称号と被る場合両端にゴシックベタ打ちで「♡」の表記が入るようになった。(例:RANK200の「トリスメギストス」→「♡♡♡トリスメギストス♡♡♡」)
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キャラクターの容姿、性格問わずこの措置が前日告知で一方的に行われた事もあり、労力に対してあまりにもダサすぎるとして称号の装備を取りやめるプレイヤーも散見された。ある意味これも冷遇の1つかもしれない。
バグ、不手際の多さ
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ジャンル背景変え忘れなどの軽微なバグから、ランキングや報酬に関わるチームポイントブーストの無効化などの重大なバグまで不具合が特に多いバージョンとなっていた。
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また、2ヶ月ぶりの全国対戦報酬切り替わりとなる2024年10月3日の直前には突如「期間の日付が誤ったものになっていた」という告知があり、次の報酬が1ヶ月近く延期されるという事態が発生した。
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告知通りに受け取れば数ヶ月単位で誤表記に気付かなかったという事であり、ただでさえ頻度が下がっていた事への不満もあり運営に対して不信感が残る出来事となった。
CAVE of RVESE
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上述した謎解きイベントのような形でLUMINOUS PLUS稼働と同時にXアカウントと連動して始まったイベント。
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大規模なボス曲イベントを予感させる告知画像と専用アカウントで期待されたが、蓋を開けてみれば「2週間に1枚現れるキーアイテム(石版)を総当たりで2つ見つけ、その後1か月の空白期間の後maimaiから準ボス曲の「Latent Kingdom」が移植される」というテンポ感から報酬のインパクトの何から何まで何とも言えない代物となってしまっていた。
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石版を集めてLatent Kingdom自体の解禁に進んでも書き下ろしラスボス曲より重い累計1000マス以上のマップを踏破する必要があり、「これだけ待たせて走らせてそれだけかよ」という声が強まりSNS上ではボヤ騒ぎになった。
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謎解き自体も「楽曲「コメクエスト」でデンジャースキルを発動させる」など条件に脈絡がなく、もはや謎解きですらないという声も強い。
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というよりまず「RVESE」の意味からして一切不明であり、投稿にも未回収の伏線が多すぎる事から「アンケートの結果から打ち切りになってしまったのでは」とまで噂されている。
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前述した縮小傾向から「一つの区切りとしてMemories of O.N.G.E.K.I.やPANDORA BOXXXに相当するイベントが始まるのではないか」と期待されていた事もあり、そちらも微妙な報酬への落胆に拍車を掛けていた。
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なお、直後に同系列のmaimai でらっくすでは「KALEIDX SCOPE」という似た長期スパンの楽曲解禁イベントが始まり、こちらは書き下ろし楽曲や派手な演出が複数用意されている事などから「なんでチュウニズムだけこうなったんだ」と比較に上げられ「もうRVESEのせいでSEGAの謎解きには期待できない」ととばっちりを食らわされる事態も起きている。
総評
総じて新しい試みは多く見られたものの、その反動か既存部分の縮小や粗が強く目立つバージョンとなった。
余談
LUMINOUS PLUSバージョンはPARADISE LOSTぶりにBEMANI楽曲の移植が行われていない。
旧基板時代もSTARからしばらく移植がなかった前例があり、一定の契約期間があるのではないかと予想されている。
2024年12月12日に次バージョン『CHUNITHM VERSE』が稼働開始した。
最終更新:2024年12月12日 08:48