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【ほわいと ぶらんしゅ こむ ら りゅぬ】
ジャンル | ビジュアルノベル | |
対応機種 | Windows 2000/XP/Vista | |
発売・開発元 | ねこねこソフト | |
発売日 | 2011年4月8日 | |
定価 | 8,800円 | |
レーティング | アダルトゲーム | |
配信 | Gyutto:2015年2月6日/4,800円 | |
判定 | クソゲー | |
ポイント |
複数のシナリオライター 不意な寝取られ展開 |
ねこねこソフトより発売された作品。
タイトルは同社作品によくある「色」から取ったもの(*1)で、ゲームシステムも姉妹ブランド・コットンソフトのそれと同一。
デビュー作『White ~セツナサのカケラ~』と同じ「White」の名を冠してはいるが、関係は全くない。
現実世界と異世界、2つの世界での主人公らの関わりで繰り広げられる物語である。
まるで中世を思わせるような町並み。
時代がかった石畳と大きな洋館。
その島に住む人たちは、純朴で人を疑うことを知らなかった…。
ある日、偶然その世界へと迷い込んでしまった主人公。
夢ではない。しかし現代でもない不思議な場所。
…過去へのタイムスリップ? パラレルワールド?
様々な憶測と共に、現代社会へと帰ることを考える主人公だったのだが…。
いつしかその世界にも馴染んでしまう。
やがて、古くからこの場所で暮らしているヒロインたちも、異邦人である主人公に興味を抱く。
そして主人公もまた、無垢なままの彼女らとの交流に、新鮮で、忘れていた何かを思い出せるのだった。
…だがそこには、ある秘密が隠されていることを、やがて主人公は知ることになる……。
+ | 長いので収納 |
隠されていた「複数主人公」という事実
今作はサイガという成人男性が主人公なのではあるが、実は、カナンおよびほたるルートではレンが主人公となる。
このことは公式サイト(*2)を含め、全く事前告知がされていなかった。
過去作を考えれば複数主人公なのは予想できたのでは?という声もある。
ゲーム自体でのフラグ立てはサイガ視点によるものなのだが、カナンルート、ほたるルートが確定すると、
唐突にレン視点でゲームが進行するようになる
。
そのため、「お兄ちゃん好き好き」という設定になっているほたるが、なぜかレンと関係を持って結ばれるという展開を見させられる。
それがあまりにも唐突であるため、萌えゲーとして非常に評判が悪い「寝取られ」シナリオになってしまった。
余談になるが、この手のゲームにおいて主人公が複数設定されているという時点で拒否反応を示すユーザーも少なくなく、複数主人公制そのものが一種の劇薬であると言うことも付記しておく。
火に油を注ぐ旧作ヒロインの発言
実妹攻略可、ということに惹かれて購入したユーザーは、前記の事実により怒りを覚えることになるのだが、それに拍車をかける展開がある。
ねこねこソフトのゲームには「緊急回避」というコマンドがあり、その中には旧作『そらいろ』のヒロインのミニシナリオが入っている。
そのミニシナリオの中で、「そんなに実妹がよけりゃ、ヨスガにソラってろっ」というセリフを放つ。
上述のような問題が無く、この発言だけであれば、後述する点での非常識さを批判されこそすれ、制作側の本来の意図と思われる、単なるネタのひとつとして大きく炎上することは無かったかも知れない(*3)。
しかし、本作の場合はメーカーサイドが伏せていた複数主人公による寝取られシナリオと相まって、メーカーが購入者に喧嘩を売っている発言とみなされてしまった。
中にはこれを言わせたのが過去作品のヒロインであること、更にはブランド自体が妹キャラに定評があることもあって、メーカーがそれまでの作品を含めた購入者を内心でどれ程見下して(馬鹿にして)いたのかが良くわかる発言とまでする者もいる。
また、他社のゲームを揶揄するセリフ(*4)ともとれることに対する批判もあった。
説明不足過ぎる設定
「ナイフで切ったら傷が回復する」や、「体の年齢の遅さと脳の老化の差異」の問題など、ゲーム中で明かされることがなく終わった設定が非常に多い。
一部はゲームの世界観に関わるものであり、不完全燃焼感が強い。
グランドエンドの展開
今作は東日本大震災の影響で発売が若干遅れている。
その影響もあってか、グランドエンドは元々予定していたものから変更が加えられていると、片岡とものコメントがある。
本来のグランドエンドは鬱展開寄りであったようだが、東日本大震災による暗い雰囲気を何とかしようと、ハッピーエンドに変えたと思われる。
もっとも、制作の遅れを示唆するものもいくつかあり、ご都合主義で無理やり終わらせた、ととれるかもしれない。
ロリ×おしっこ
このゲームの中軸を担うマリカ、およびブリジットルートでの行為シーンは、ほとんどが放尿絡みである。
ロリキャラの放尿という、特定の性癖を持つ人間にとってはまさにピンポイントであっただろう。
やはり最大の問題点であった、
複数主人公かつライター間の連携不足による、不意な寝取られ展開
を演出してしまったことが大きいだろう。
純愛学園ファンタジーを謳っている作品であったことで、騙された、とする人間が相当数いたのが事実。
絵や音楽に関しては及第点は与えられる出来であったため、ライター陣の足並みが揃わない故に綻びが生じてしまった模様。
萌えゲーユーザーの求めるものと真逆のもの(=寝取られ)を入れれば、それは流石に反感を買う、という至極当然の事実を示した作品と言える。
不用意なメーカー側の発言
このような騒動に対して、メーカーのねこねこソフトが出した発言は以下の通り。
あと、妹(ほたる)がレンとペアリングについては、 自分的としては、当然という感覚だったんですけど… もしかしたら、実妹攻略ってのも当たり前って認識を、 持つべきだったように思っています>今時のゲームは もしくは、もっとレン視点をしっかり描いてから、 ほたるルートに入るような思慮も足らなかったような… もしかしたら、今までの作品(スカレ((『Scarlett ~スカーレット~』の略称))とか)から、 特に触れなくても、ユーザーの人には、分かって貰えるのかな?と、 認識の甘さもあったのかも知れません。
まるで自分たちは悪くない、とでも言いたいような内容に対して激怒した書き込みが非常に多く、メーカー公式掲示板は閉鎖に追いやられることになってしまっている。
メーカー公式特典のひどさ
人によっては、上記の寝取られや問題発言以上に怒った内容。
すでに公式サイトより情報が消去されているため参考画像を用意できないのだが、粗悪な出来のマグカップと、ただの白い軍手が特典であった。
定価で購入することになるメーカー公式通販であるため、詐欺だろうという声で公式掲示板が非常に荒れることになった。
流石にこれは不味いと思ったのか、『Whiteちょこっとファンディスク』を2011年6月17日に発売。
このファンディスクの中で、あくまでアナザーという扱いではあるが、主人公とほたるが結ばれる展開が描かれている。
*1 『White ~セツナサのカケラ~』『銀色』『みずいろ』『朱 -Aka-』『そらいろ』などがある。
*2 ほたるのことを「主人公の妹」と紹介しているが、実際の内容を踏まえるとこれは「レンの妹」という意味になってしまうのだから誤りだろうと指摘する意見がある。それも含めた紹介文の内容から、メーカーサイドが最初から騙す気満々だったのではないかと推察されている。
*3 実際、2chのスレまとめブログにこの件をそのシーンのスクリーンショット込みで取り上げられた際、その他の因果関係まで含んで紹介されていなかったこともあって、「たかがネタひとつでなんでここまで熱くなってるんだ」「必死すぎて引く」といった内容の反応(コメント)が少なくなかった。
*4 問題となった発言の前に「実妹は邪道」と言っている辺り、その設定を持った作品である元ネタに対して明確な悪意を持っての発言という見方を完全に否定する事は出来ないだろう。そもそも「多少の」はっちゃけなら大目に見られることも少なくはない同人タイトルでも問題視されかねない発言を商業タイトルでしている時点で「お話にならない」と切り捨てる者もいたりする。
*5 ブリジット単体は行為前のシーン、デフォルメは裸体とどちらにしても使い辛いデザインである。