最終更新日時 2011年03月04日 (金) 23時01分21秒
代数的整数論 #003 (296-350)
元スレ: http://science4.2ch.net/test/read.cgi/math/1141019088/296-350
ログ元: http://2se.dyndns.org/test/readc.cgi/science4.2ch.net_math_1141019088/296-350
ログ元: http://2se.dyndns.org/test/readc.cgi/science4.2ch.net_math_1141019088/296-350
296 :132人目の素数さん:2006/05/29(月) 19:51:25
ζ^
297 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2006/06/02(金) 17:18:24
今度は、p ≡ 0, 1 (mod λ) 以外の有理素数 p を割る円分素数に ついて調べる。
f(ζ) をそのような円分素数とする。 円分整数 g(ζ) が mod f(ζ) で有理整数と合同、 つまり g(ζ) ≡ k (mod f(ζ)) となる有理整数 k があるとする。 このとき、g(ζ) が f(ζ) で割れるかどうかを判定するのは簡単である。 即ち、k ≡ 0 (mod p) となるかどうかを見ればいい。 よって、このような円分整数 g(ζ) の満たす性質を調べることにする。
Fermatの小定理より、k^p ≡ k (mod p) だから k^p ≡ k (mod f(ζ)) であり g(ζ)^p ≡ k^p ≡ k ≡ g(ζ) (mod f(ζ)) となる。 一方、すぐ後で示すように g(ζ)^p ≡ g(ζ^p) (mod p) が成立つ。 よって、g(ζ^p) ≡ g(ζ) (mod f(ζ)) 特に、g(ζ^p) = g(ζ) であれば、当然この合同式を満たす。
p の mod λ の指数を f とする。つまり f は p^f ≡ 1 (mod λ) となる最小の有理整数である。 Z[ζ] の自己同型τを τ(ζ) = ζ^p で定義すれば、 τの位数は f であり、τ(g(ζ)) = g(ζ^p) = g(ζ) である。
r を mod λ の原始根とし、Z[ζ] の自己同型σを σ(ζ) = ζ^r で 定義すれば、Z[ζ] の自己同型群は σ で生成される位数λ-1 の 巡回群 G である。よってその位数 f の部分群はただ1つで σ^e で 生成される。ここに、e = (λ-1)/f である。 τの位数は f だから σ^e は τ のベキであり、 (σ^e) (g(ζ)) = g(ζ) である。 つまり、、g(ζ^p) = g(ζ) となる g(ζ) は f 項周期から構成される 円分整数(>>269)である。
298 :132人目の素数さん:2006/06/04(日) 21:39:37
半日以上かかる計算とかやってみてー・・
299 :132人目の素数さん:2006/06/05(月) 19:58:24
Kummerさん3×7がいくらだったか忘れたらここで聞いてくださいね
300 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2006/06/07(水) 14:11:37
p を有理素数で p ≡ 0 または 1 (mod λ) とはならないとし、 f を mod λでの p の指数とする。f(ζ) を p を割る円分素数とする。 >>297 で円分整数 g(ζ) が mod f(ζ) で有理整数と合同、 つまり g(ζ) ≡ k (mod f(ζ)) となる有理整数 k があるなら、 g(ζ^p) ≡ g(ζ) (mod f(ζ)) となり、 この条件は g(ζ) が f 項周期から構成される円分整数(>>269)なら 満たされることを見た。
逆に f 項周期から構成される円分整数は mod f(ζ) で有理整数と合同 となることを示そう。 η を f 項周期 η_0, η_1, ... , η_(e-1) の任意の1つとして、 η ≡ k (mod f(ζ)) となる有理整数 k があることを示せばよい。
標数 p の素体 Z/pZ 上の多項式環 (Z/pZ)[X] において 等式 X^p - X = (X - 1)(X - 2)...(X - p) が成立つ (これはFermatの小定理からただちに出る)。 (Z/pZ)[X] は標準的に Z[X]/pZ[X] と同型だから、 X^p - X ≡ (X - 1)(X - 2)...(X - p) (mod pZ[X]) となる。よって、 X^p - X = (X - 1)(X - 2)...(X - p) + pG(X) となる G(X) ∈ Z[X] がある。よって、 η^p - η ≡ (η - 1)(η - 2)...(η - p) (mod pZ[ζ])
η を η = g(ζ) と ζ の多項式で表せば、>>297 で述べたように g(ζ)^p ≡ g(ζ^p) (mod pZ[ζ]) となる。 一方 >>297 より g(ζ^p) = g(ζ) である。 よって、η^p - η ≡ 0 (mod pZ[ζ]) となる。 よって、(η - 1)(η - 2)...(η - p) ≡ 0 (mod pZ[ζ]) となる。 仮定より f(ζ) は p を割るから、。 (η - 1)(η - 2)...(η - p) ≡ 0 (mod f(ζ)) となる。 f(ζ) は円分素数だから η - 1, ..., η - p のどれかを割る。 η - k を割るとすれば、η ≡ k (mod f(ζ)) である。
301 :132人目の素数さん:2006/06/08(木) 11:10:23
1 名前:ひろゆき@どうやら管理人[] 投稿日:2006/06/08(木) 10:05:39 数学に素養のある住人の数学板離れの防止、 そして数学好きの新参者が寄りつきやすい環境を整備するために 数学板の諸悪の根源を排除しましょう。
最近大量に発生している数学と関係のない雑談を繰り返すコテハン、 これを減らしていかなければ今後数学板の存亡に影響が出てくることは間違いないでしょう。
そしてこれらのコテハンを発生・定着させている根源がスレタイにあるコテハンの人物であることがはっきりと分かりました。
数学とは無縁のこのコテハンを数学板から排除することが数学板の正しい活性化のための早道です。 数学好きの真面目な住人の皆様、どんどん訴えて参りましょう。
302 :132人目の素数さん:2006/06/08(木) 11:22:48
1 名前:ひろゆき@どうやら管理人[] 投稿日:2006/06/08(木) 10:05:39 数学に素養のある住人の数学板離れの防止、 そして数学好きの新参者が寄りつきやすい環境を整備するために 数学板の諸悪の根源を排除しましょう。
最近大量に発生している数学と関係のない雑談を繰り返すコテハン、 これを減らしていかなければ今後数学板の存亡に影響が出てくることは間違いないでしょう。
そしてこれらのコテハンを発生・定着させている根源がスレタイにあるコテハンの人物であることがはっきりと分かりました。
数学とは無縁のこのコテハンを数学板から排除することが数学板の正しい活性化のための早道です。 数学好きの真面目な住人の皆様、どんどん訴えて参りましょう。
303 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2006/06/08(木) 12:37:13
>>297で証明なしに使った次の命題を証明する。
命題 λを奇素数とし、ζを1の原始λ乗根の1つとする。 g(X) を有理整数係数の多項式とする。 このとき、任意の有理素数 p に対して、 g(ζ)^p ≡ g(ζ^p) (mod pZ[ζ]) となる。
この証明のため補題を用意する。
304 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2006/06/08(木) 12:58:24
補題 A を環とし、a, b をその2元とする。 p を有理素数とする。 このとき、 (a + b)^p ≡ a^p + b^p (mod pA) となる。
証明 2項定理より、(a + b)^p = Σ[p,k] a^k b(p-k) である。 ここで [p,k] は p個のものから順序を無視して k 個取り出す組み合わせの数である。 >>166 より 1 ≦ k ≦ p - 1 のとき [p,k] ≡ 0 (mod p) である。 よって本補題の主張が成立つ。 証明終
305 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2006/06/08(木) 13:06:46
a を有理整数とすると、Fermatの小定理から a^p ≡ a (mod pZ) である。 これと >>304 から >>303 が出る。
306 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2006/06/08(木) 13:14:07
>>300 において p ≡ 1 (mod λ) ではないと仮定したが、 この仮定がなくても、つまり f = 1 でも >>300 の主張および その証明はそのまま成立つ。
307 :132人目の素数さん:2006/06/08(木) 14:10:00
>>306 がんばってね Kummerさん。
308 :132人目の素数さん:2006/06/08(木) 17:59:03
書き込みを募っています。 諸悪の根源を絶やしましょう。
ゆんゆん氏ね集合 http://science4.2ch.net/test/read.cgi/math/1149728739/
1:ひろゆき@どうやら管 理人 :2006/06/08(木) 10:05:39 数学に素養のある住人の数学板離れの防止、 そして数学好きの新参者が寄りつきやすい環境を整備するために 数学板の諸悪の根源を排除しましょう。
最近大量に発生している数学と関係のない雑談を繰り返すコテハン、 これを減らしていかなければ今後数学板の存亡に影響が出てくることは間違いないでしょう。
そしてこれらのコテハンを発生・定着させている根源がスレタイにあるコテハンの人物であることがはっきりと分かりました。
数学とは無縁のこのコテハンを数学板から排除することが数学板の正しい活性化のための早道です。 数学好きの真面目な住人の皆様、どんどん訴えて参りましょう。
309 :132人目の素数さん:2006/06/08(木) 19:15:45
書き込みを募っています。 諸悪の根源を絶やしましょう。
ゆんゆん氏ね集合 http://science4.2ch.net/test/read.cgi/math/1149728739/
1:ひろゆき@どうやら管 理人 :2006/06/08(木) 10:05:39 数学に素養のある住人の数学板離れの防止、 そして数学好きの新参者が寄りつきやすい環境を整備するために 数学板の諸悪の根源を排除しましょう。
最近大量に発生している数学と関係のない雑談を繰り返すコテハン、 これを減らしていかなければ今後数学板の存亡に影響が出てくることは間違いないでしょう。
そしてこれらのコテハンを発生・定着させている根源がスレタイにあるコテハンの人物であることがはっきりと分かりました。
数学とは無縁のこのコテハンを数学板から排除することが数学板の正しい活性化のための早道です。 数学好きの真面目な住人の皆様、どんどん訴えて参りましょう。
310 :132人目の素数さん:2006/06/16(金) 02:00:31
441
311 :132人目の素数さん:2006/06/17(土) 05:07:40
>>1 「無意味なスレ立て厳禁」 って読めませんか? そういうくだらない話は質問スレでやってください
終 了
そして>>1はすぐ死ね
312 :132人目の素数さん:2006/06/17(土) 19:36:45
age
313 : ◆BhMath2chk :2006/06/20(火) 12:00:02
>>176-178 (Σ(a(k)))^2≦nΣ(a(k)^2)。
314 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2006/06/20(火) 14:56:43
p を有理素数で p ≡ 0 または 1 (mod λ) とはならないとし、 f を mod λでの p の指数とする。 f(ζ) を p を割る円分素数とする。 Nf(ζ) = p^f となることを証明しよう。
そのためまず任意の円分整数 g(ζ) ≠ 0 のノルム Ng(ζ) が mod g(ζ) の剰余類の個数と一致することを証明する。
Z[ζ] は自由アーベル群で、その基底は 1, ζ, ..., ζ^(n-1) である。ここで、n = λ-1 とおいた。
g(ζ) で割れる円分整数の全体 g(ζ)Z[ζ] はアーベル群をなす。 その基底は g(ζ), g(ζ)ζ, ..., g(ζ)ζ^(n-1) である。
g(ζ)ζ^i = Σ a_(i,j) ζ^j
とする。ここで、 0 ≦ i ≦ n - 1 、0 ≦ j ≦ n - 1 各 a_(i,j) は有理整数である。
アーベル群の良く知られた定理により、 Z[ζ]/(g(ζ)Z[ζ]) は位数 |det(A)| の有限アーベル群である。 ここで A = (a_(i,j)) である。
315 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2006/06/20(火) 15:21:19
>>314 の続き
Ng(ζ) = det(A) を証明する。
k を 1 ≦ k ≦ n である有理整数とする。 g(ζ)ζ^i = Σ a_(i,j) ζ^j より
g(ζ^k)(ζ^k)^i = Σ a_(i,j) (ζ^k)^j となる。
(i+1, k) 成分が g(ζ^k)(ζ^k)^i である行列を U とする。 (j+1, k) 成分が (ζ^k)^j である行列を V とする。 U = AV である。 よって det(U) = det(A)det(V) となる。 一方 det(U) = g(ζ)g(ζ^2)...g(ζ^n)det(V) = Ng(ζ)det(V) である。 よって、Ng(ζ)det(V) = det(A)det(V) となる。 ここで、det(V) ≠ 0 がいえれば Ng(ζ) = det(A) となる。 det(V) は ζ, ζ^2, ..., ζ^n に関する Vandermondeの行列式であり よく知られた公式により det(V) = Π(ζ^j - ζ^i) となる。ここで積は n ≧ j > i ≧ 1 となる (j, i) の組全体を渡る。 よって、det(V) ≠ 0 である。
証明終
316 :132人目の素数さん:2006/06/20(火) 15:27:39
ゆんゆん氏ね
317 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2006/06/20(火) 15:28:08
>>314 >アーベル群の良く知られた定理により、 >Z[ζ]/(g(ζ)Z[ζ]) は位数 |det(A)| の有限アーベル群である。 >ここで A = (a_(i,j)) である。
0でない円分整数のノルムは常に正である(>>176)から、 |det(A)| = det(A) = Ng(ζ) である。
318 :132人目の素数さん:2006/06/20(火) 15:29:08
ゆんゆん氏ね
319 :132人目の素数さん:2006/06/20(火) 15:30:42
http://qb5.2ch.net/test/read.cgi/saku/1106022021/194 > ttp://science4.2ch.net/test/read.cgi/math/1149694310/ >>187 > 1001到達していますので削除を見送ります。代わりに後継スレの > ゆんゆんLove集合8ゆん^8 > ttp://science4.2ch.net/test/read.cgi/math/1150553208/ > を削除します。
削除されてもなお新スレを立て続けるタチの悪い信者達とその教祖を数学板より駆逐するために、 こちらのスレも立て直しの必要があるでしょう。 数学板の正しい活性化のためには意味もなく数学板に粘着している荒らしは徹底的に潰さなければなりません。 真面目な数学板の皆様、どんどん訴えて参りましょう!
320 :132人目の素数さん:2006/06/20(火) 15:31:48
ゆんゆん氏ね
321 :132人目の素数さん:2006/06/20(火) 15:32:43
http://qb5.2ch.net/test/read.cgi/saku/1106022021/194 > ttp://science4.2ch.net/test/read.cgi/math/1149694310/ >>187 > 1001到達していますので削除を見送ります。代わりに後継スレの > ゆんゆんLove集合8ゆん^8 > ttp://science4.2ch.net/test/read.cgi/math/1150553208/ > を削除します。
削除されてもなお新スレを立て続けるタチの悪い信者達とその教祖を数学板より駆逐するために、 こちらのスレも立て直しの必要があるでしょう。 数学板の正しい活性化のためには意味もなく数学板に粘着している荒らしは徹底的に潰さなければなりません。 真面目な数学板の皆様、どんどん訴えて参りましょう!
322 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2006/06/20(火) 17:53:30
後で引用するため補題を用意する。
補題 p を有理素数ととし、n ≧ 1 を有理整数とする。 K を 有限素体 F = Z/pZ の n 次の拡大体とする。 K の元 x に対して u(x) = x^p とおくと、u は K/F の 自己同型写像である。
証明 x, y を K の2元とする。
>>304 より u(x + y) ≡ u(x) + u(y) (mod pK) であるが、pK = 0 だから u(x + y) = u(x) + u(y) である。 u(1) = 1, u(xy) = u(x)u(y) は明らかである。 よって u は K の自己順同型写像である。
K は体だから x ≠ 0 なら u(x) ≠ 0 である。 よって u は単射である。K は有限集合だから u は全射である。 よって u は K の自己同型写像である。 Fermat の小定理より x ∈ F のとき x^p = x だから u は K/F の 自己同型写像である。 証明終
323 :132人目の素数さん:2006/06/21(水) 05:42:07
Kummerさんすげぇ。 どうせならTeXでノート作ったら、、
324 :132人目の素数さん:2006/06/21(水) 06:54:24
ジークジークジークジークジーク ジークジークジークジークジーク ジークジークジークジークジーク ジークジークジークジークジーク ジークジークジークジークジーク ジークジークジークジークジーク ジークジークジークジークジーク ジークジークジークジークジーク ジークジークジークジークジーク
325 :132人目の素数さん:2006/06/21(水) 08:03:59
ジークジークジークジークジーク ジークジークジークジークジーク ジークジークジークジークジーク ジークジークジークジークジーク ジークジークジークジークジーク ジークジークジークジークジーク ジークジークジークジークジーク ジークジークジークジークジーク ジークジークジークジークジーク
326 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2006/06/21(水) 08:43:49
補題 p を有理素数とし、n ≧ 1 を有理整数、 m ≧ 1 をその約数とする。 K を 有限素体 F = Z/pZ の n 次の拡大体とする。 このとき F の m 次の拡大体 L で K の部分体となるものがただ1つ 存在する。
証明 n = mr とする。
公式 X^r - 1 = (X - 1)(1 + X + ... + X^(r-1)) において X = p^m とおくと、 p^n - 1 = (p^m - 1)(1 + p^m + ... + (p^m)^(r-1)) となる。 よって p^m - 1 は p^n - 1 の約数である。
K の乗法群は位数 p^n - 1 の巡回群である
(この証明は mod p の原始根の存在の証明と同様)。
よって、位数 p^m - 1 の部分群 H が存在する。
H の元は X^(p^m - 1) - 1 の根全体である。
よって L = H ∪ {0} とおくと L の元は X^(p^m) - X の根全体である。
>>322 を使って K の自己同型 u を u(x) = x^p で定義する。
L = {x; u^m(x) = x} である。これから容易にわかるように
L は体である。L の元の個数は p^m だから F の m 次の拡大体である。
逆に F の m 次の拡大体 L で K の部分体となるものがあれば L の元の個数は p^m であり L の元は X^(p^m) - X の根全体である。 よって L は一意に決まる。 証明終
327 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2006/06/21(水) 08:55:06
>>314 >p を有理素数で p ≡ 0 または 1 (mod λ) とはならないとし、 >f を mod λでの p の指数とする。 >f(ζ) を p を割る円分素数とする。 >Nf(ζ) = p^f となることを証明しよう。
K = Z[ζ]/(f(ζ)Z[ζ]) は有限整域だから有限体である。 >>314より その元の個数は Nf(ζ) である。 Z[ζ]/(f(ζ)Z[ζ]) は 有限素体 F = Z/pZ の有限次拡大体だから、 その拡大次数を r とすれば、Nf(ζ) = p^r である。
ζ の mod f(ζ) の剰余類を ωとする。 K は体として F 上 ω で生成される。つまり K = F(ω) である。 F 上の多項式 X^λ - 1 を考える。 λ ≠ p だからこの多項式は重根をもたない。 ω^λ = 1 だから、この多項式は K において λ個の根を持つ。 これ等の根は L の乗法群の部分群であるから p^r - 1 は λで割れる。つまり p^r ≡ 1 (mod λ) である。 このことは >>203 からも分かる。 よって、r は f で割れる。
>>326 より p^f 個の元からなる K の部分体 L がある。 p^f ≡ 1 (mod λ) だから L において X^λ - 1 はλ個の根を持つ。 よって ω ∈ L である。よって K = L だから r = f である。 証明終
328 :132人目の素数さん:2006/06/21(水) 08:57:43
きめぇんだよ、このハゲ
329 :132人目の素数さん:2006/06/23(金) 09:05:16
p を有理素数で p ≠ λとし、 f を mod λでの p の指数とする。 f(ζ) を p を割る円分素数とする。 mod f(ζ) の剰余類の個数は >>314, >>327 より p^f である。 このことは次のようにしても分かる。
r を mod λ の原始根とする。つまり r が属す mod λ の剰余類が 有限体 Z/λZ の乗法群の生成元となるようなものとする。 ζ を ζ^r に対応させることにより Z[ζ] の自己同型が得られるが、 これを σ で表す。つまり、円分整数 f(ζ) に対して σ(f(ζ)) = f(ζ^r) である。
不定元 X の多項式 P(X) = (X - ζ)(X - σ^e(ζ))...(X - σ^((f-1)e)(ζ)) を考える。
P(X) の係数は σ^e で不変である。よって f 項周期から構成される 円分整数である(>>269)。
f 項周期から構成される円分整数の全体を A とおく。 A は Z[ζ] の部分環である。 P(X) は次数 f の A 係数のモニックな多項式で P(ζ) = 0 であるから Z[ζ] は A-加群として 1, ζ, ..., ζ^(f-1) で生成される。 つまり、Z[ζ] = A + Aζ + ... + Aζ^(f-1) である。 1, ζ, ..., ζ^(f-1) は A 上の自由基底であるがこの証明は 後で述べる。
330 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2006/06/23(金) 09:12:18
>>329 にIDを入れるのを忘れていた。
331 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2006/06/23(金) 11:56:00
>>329 より任意の円分整数 g(ζ) は g(ζ) = h_0(ζ) + h_1(ζ)ζ + ... + h_(f-1)(ζ)ζ^(f-1) と書ける。ここで各 h_i(ζ) はf 項周期から構成される円分整数 である。
>>300 から f 項周期から構成される円分整数 h(ζ) は mod f(ζ) で有理整数と合同である。 つまり h(ζ) ≡ k (mod f(ζ)) となる有理整数 k がある。 この k は mod p で一意に定まる。
よって、 g(ζ) ≡ k_0 + k_1ζ + ... + k_(f-1)ζ^(f-1) (mod f(ζ)) となる。ここで、各 k_i は有理整数である。 よって、mod f(ζ) の剰余類の個数は p^f 以下である。
一方、mod f(ζ) の剰余環は有限体であり、 ζ の mod f(ζ) の剰余類を ωとすると、 ω^λ = 1 だから、剰余類の個数は p^f で割れる(>>327)。 よって、剰余類の個数は p^f である。
このことから、上の k_0, ..., k_(f-1) は mod p で一意に決まる ことが分かる。
332 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2006/06/23(金) 12:52:48
>>331 の 任意の円分整数 g(ζ) は g(ζ) ≡ k_0 + k_1ζ + ... + k_(f-1)ζ^(f-1) (mod f(ζ)) と表され、k_0, ..., k_(f-1) は mod p で一意に決まるということは、 f 項周期から構成される円分整数が mod f(ζ) で有理整数と合同である という事実を使わなくても、mod f(ζ) の剰余類の個数は p^f である (>>327)ということから以下のようにすぐ出る。
ζ の mod f(ζ) の剰余類を ωとする。 >>327 で示したように Z[ζ]/(f(ζ)Z[ζ]) は体として Z/pZ 上 ω で 生成される。よってωの Z/pZ 上の次数は f である。 よって、剰余体 Z[ζ]/(f(ζ)Z[ζ]) の任意の元は Z/pZ 上 1, ω, ..., ω^(f-1) の一次結合として一意に表される。 よって、上の主張が得られる。
333 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2006/06/23(金) 14:43:07
いつものように、p を有理素数で p ≠ λとし、 f を mod λでの p の指数とする。 f(ζ) を p を割る円分素数とする。 η_0, η_1, ... , η_(e-1) を f 項周期とする。
>>300 より
η_0 ≡ u_0 (mod f(ζ)) η_1 ≡ u_1 (mod f(ζ)) . . . η_(e-1) ≡ u_(e-1) (mod f(ζ))
となる有理整数 u_0, u_1, ..., u_(e-1) が存在する。
f 項周期から構成される円分整数は Φ(η_0, η_1, ... , η_(e-1)) と η_0, η_1, ... , η_(e-1) の多項式(1次式)で表される(>>269)。 Φ(η_0, η_1, ... , η_(e-1)) を Φ(η) と略記する場合もある。
Φ(η_0, η_1, ... , η_(e-1)) に Φ(u_0, u_1, ... , u_(e-1)) (mod p) を対応させることにより、 A から Z/pZ への写像が定まる。ここで A は f 項周期から構成される円分整数全体のなす Z[ζ] の部分環である。 Φ(u_0, u_1, ... , u_(e-1)) (mod p) が 円分整数 Φ(η_0, η_1, ... , η_(e-1)) のみで定まり多項式 Φ(X_0, ..., X_(e-1)) の選び方によらないことは、 Φ(η_0, η_1, ... , η_(e-1)) ≡ Φ(u_0, u_1, ... , u_(e-1)) (mod f(ζ)) となることから明らかだろう。
334 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2006/06/23(金) 15:08:06
>>329 より任意の円分整数 g(ζ) は g(ζ) = Φ_0(η) + Φ_1(η)ζ + ... + Φ_(f-1)(η)ζ^(f-1) と書ける。ここで各 Φ_i(η) はf 項周期から構成される円分整数 である。
g(ζ) ≡ Φ_0(u) + ... + Φ_(f-1)(u)ζ^(f-1) (mod f(ζ)) である。ここで、Φ_i(u) は Φ_i(u_0, u_1, ... , u_(e-1)) の 略記である。
>>331 から有理整数の列 Φ_0(u), ..., Φ_(f-1)(u) は mod p で 一意に決まる。 よって、g(ζ) が f(ζ) で割れるかどうかを判定するには、 Φ_0(u) ≡ 0, ..., Φ_(f-1)(u) ≡ 0 (mod p) となるかどうかを 判定すればよい。
335 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2006/06/23(金) 15:31:24
後に付値論をやるときに詳しく説明するが 環からある体の中への準同型写像のことをその環の特殊化という。 >>333 では f 項周期から構成される円分整数全体のなす環の (Z/pZ への)特殊化を定義していることになる。 特殊化の理論は van der Waerden が代数幾何において初めて導入し、 Zariski, Weil などが発展させた。
336 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2006/06/23(金) 15:50:46
>>334 より、f(ζ) の値を知らなくても有理整数の列 u_0, u_1, ..., u_(e-1) さえ知っていれば、 任意の円分整数の f(ζ) による整除の判定は出来る。 よって、p を割る円分素数が存在しない場合でも 有理整数の列 u_0, u_1, ..., u_(e-1) をうまく選べば f(ζ) によるのと同様な整除関係が定義できてその剰余類を 考えることが出来るのではないかというのが、Kummer の理想数の アイデアの出発点であった。
337 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2006/06/23(金) 16:46:45
ここで、少し先回りして Kummer の理想数の説明をする。 Kummer の理想数とは可換環論における因子(前スレ2の826) と本質的に同じものである。
まず、f 項周期から構成される円分整数のなす環の特殊化(>>335)の 同値類として素因子を定義する。1 - ζ が定める Z[ζ] の 特殊化(>>201)の同値類も素因子の特別なものとする。
次に素因子の形式的な積として 因子を定義する。これが Kummer の理想数と言っていい。
次に P を素因子として n ≧ 1 を有理整数として、 g(ζ) が P^n で割れることを定義する(後述)。 P_1, ..., P_r を素因子として n_1 ≧ 1, ..., n_r ≧ 1 を 有理整数とする。 円分整数 g(ζ) が因子 D = (P_1)^(n_1)...(P_r)^(n_r)で割れることは g(ζ) が各 (P_i)^(n_i) で割れることと定義する。
338 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2006/06/23(金) 17:40:09
素因子(>>337)を定義する前に、そのモデルである円分素数を もっと詳しく調べることにする。
p を有理素数で p ≠ λとし、 f を mod λでの p の指数とする。 f(ζ) を p を割る円分素数とする。 r を mod λ の原始根とする。 σ(ζ) = ζ^r で Z[ζ] の自己同型σを定義する。
>>331 より (X - ζ)(X - σ^e(ζ))...(X - σ^((f-1)e)(ζ)) ≡ G_0(X) (mod f(ζ)) となる有理整数係数のモニックな多項式 G_0(X) がある。
同様に (X - σ(ζ))(X - σ^(e+1)(ζ))...(X - σ^((f-1)e + 1)(ζ) ) ≡ G_1(X) (mod f(ζ)) . . (X - σ^(e-1)(ζ))(X - σ^(2e-1)(ζ))...(X - σ^(fe - 1)(ζ) ) ≡ G_(e-1) (mod f(ζ))
となる有理整数係数のモニックな多項式 G_1(X), ..., G_(e-1) がある。
1 + X + ... + X^(λ-1) ≡ G_0(X)G_1(X)...G_(e-1)(X) (mod f(ζ)) である。 この式の両辺とも有理整数係数の多項式だから、 1 + X + ... + X^(λ-1) ≡ G_0(X)G_1(X)...G_(e-1)(X) (mod p) である。
339 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2006/06/27(火) 13:59:38
>>338 の続き。
(X - ζ)(X - σ^e(ζ))...(X - σ^((f-1)e)(ζ)) ≡ G_0(X) (mod f(ζ)) だから 両辺の X に ζ を代入して G_0(ζ) ≡ 0 (mod f(ζ)) となる。
よって ζ が代表する mod f(ζ) の剰余類を ω とすれば ω は Z/pZ 上 f 次の多項式 G_0(X) (mod p) の根となる。 一方、mod f(ζ) の剰余類の個数は >>314, >>327 より p^f である。 よって、ω の Z/pZ 上 の次数は f である。 よって G_0(X) は mod p で既約である。
同様に、ω^r は G_1(X) (mod p) の根となる。 r は λと素だから、ω = (ω^r)^i となる有理整数 i がある。 よって (Z/pZ)(ω) = (Z/pZ)(ω^r) である。 よって、ω^r の Z/pZ 上 の次数は f である。 よって G_1(X) は mod p で既約である。
以下同様に、G_2(X), ..., G_(e-1)(X) も mod p で既約である。 従って >>338 で得た合同式 1 + X + ... + X^(λ-1) ≡ G_0(X)G_1(X)...G_(e-1)(X) (mod p) は 1 + X + ... + X^(λ-1) の mod p での既約多項式への分解を 与えている。
G_0(X), G_1(X), ..., G_(e-1) が mod p で互いに異なることは、 1 + X + ... + X^(λ-1) が mod p で重根を持たないことから明らか である。
340 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2006/06/27(火) 14:58:46
>>339 の続き。
F = Z/pZ とおく。
Z[ζ] の元 g(ζ) に g(ζ) が代表する mod f(ζ) による剰余類 g(ω) を対応させることにより、Z[ζ] から 有限体 F(ω) への 準同型写像 Φが得られる。つまり Φ(g(ζ)) = g(ω) である。 Φ は明らかに全射である。
G_0(X) は mod p で既約で G_0(ω) = 0 だから Φ(g(ζ)) = g(ω) = 0 なら、g(X) は mod p で G_0(X) で割れる。 つまり、 g(X) = G_0(X)Q(X) + pH(X) となる Q(X), H(X) ∈ Z[X] がある。このことを g(X) ≡ 0 mod (p, G_0(X)) と書く。 逆に、g(X) ≡ 0 mod (p, G_0(X)) なら g(ω) = 0 である。
一方、定義からΦ(g(ζ)) = 0 と g(ζ) が f(ζ) で割れることは 同値である。よって、g(ζ) が f(ζ) で割れるためには g(X) ≡ 0 mod (p, G_0(X)) となることが必要十分である。
341 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2006/06/27(火) 15:37:15
>>340 の続き。
1 ≦ i ≦ e - 1 のとき Z[ζ] の元 g(ζ) に対して g(X) ≡ 0 mod (p, G_i(X)) はどういう意味があるのだろうか?
始めに i = 1 の場合を考える。 >>338 において σ(ζ) = ζ^r で Z[ζ] の自己同型σを定義した。 σ とΦの合成写像 Φσ: Z[ζ] → Z[ζ] → F(ω) を考える。 これは Z[ζ] から F(ω) への準同型写像である。 Φσ(g(ζ)) = Φ(g(ζ^r)) = g(ω^r) である。 G_1(X) は mod p で既約で G_1(ω^r) = 0 だから g(ω^r) = 0 であるためには g(X) ≡ 0 mod (p, G_1(X)) となることが 必要十分である。 一方 Φ(g(ζ^r)) = 0 であるためには g(ζ^r) が f(ζ) で割れることが必要十分である。 これは g(ζ) が f(σ^(-1)(ζ)) で割れることと同値である。 つまり、g(X) ≡ 0 mod (p, G_1(X)) と g(ζ) が f(σ^(-1)(ζ)) で 割れることは同値である。
同様にして、g(X) ≡ 0 mod (p, G_i(X)) と g(ζ) が f(σ^(-i)(ζ)) で割れることは同値である。
342 :132人目の素数さん:2006/06/27(火) 16:30:36
誰も相手にしてくれないのに
343 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2006/06/27(火) 17:02:42
>>341 の続き。
>>300 より η_0 ≡ u_0 (mod f(ζ)) η_1 ≡ u_1 (mod f(ζ)) . . η_(e-1) ≡ u_(e-1) (mod f(ζ)) となる有理整数 u_0, u_1, ..., u_(e-1) が存在する。
Z/pZ における u_0 の mod p の剰余類を v_0 と書く。 同様に v_1, ..., v_(e-1) を定義する。 すると、 Φ(η_0) = v_0 Φ(η_1) = v_1 . . Φ(η_(e-1)) = v_(e-1) である。
よって、 Φσ(η_0) = Φ(η_1) = v_1 Φσ(η_1) = Φ(η_2) = v_2 . . Φσ(η_(e-1)) = Φ(η_0) = v_0 である。
以下同様。
344 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2006/06/27(火) 17:41:54
>>341 から次のことが分かる。
f(ζ), f(σ^(-1)(ζ)), f(σ^(-2)(ζ)), ..., f(σ^(-(e-1))(ζ)) は互いに同伴(>>220)でない円分素数である。
何故なら、0 ≦ i < j ≦ e - 1 のとき f(σ^(-i)(ζ)) と f(σ^(-j)(ζ)) が同伴なら任意の g(X) ∈ Z[X] に対して g(X) ≡ 0 mod (p, G_i(X)) と g(X) ≡ 0 mod (p, G_j(X)) が 同値になるが、G_i(X) と G_j(X) は mod p で異なるから、 これは有り得ないからである。
345 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2006/06/27(火) 17:56:19
>>341 からさらに次のことが分かる。
円分整数 g(ζ) が f(ζ), f(σ^(-1)(ζ)), ..., f(σ^(-(e-1))(ζ)) の全てで割れれば g(ζ) は p で割れる。
証明 0 ≦ i ≦ e - 1 のとき g(X) ≡ 0 mod (p, G_i(X)) となる。
>>339 より 1 + X + ... + X^(λ-1) ≡ G_0(X)G_1(X)...G_(e-1)(X) (mod p) であり、各 G_i(X) は互いに異なるから g(X) ≡ 0 mod (p, 1 + X + ... + X^(λ-1)) となる。 よって g(ζ) は p で割れる。 証明終
346 :KingOfUniverse ◆667la1PjK2 :2006/06/27(火) 18:05:01
talk:>>342 お前が先に死ね。
347 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2006/06/28(水) 09:48:52
p を有理素数で p ≠ λとし、 f を mod λでの p の指数とする。 r を mod λ の原始根とする。 σ(ζ) = ζ^r で Z[ζ] の自己同型σを定義する。
p を割る円分素数が必ずしも存在しない場合を考える。
F = Z/pZ とおく。 F の代数的閉包を Ω とする。以後 F の代数拡大体と、 F 係数の多項式の根は Ω の中で考える。
1 + X + ... + X^(λ-1) を mod p で既約多項式に分解する。 つまり、 1 + X + ... + X^(λ-1) ≡ G_0(X)G_1(X)...G_(e-1)(X) (mod p) とし、各 G_i(X) は mod p で既約でモニックな多項式とする。
多項式 X^λ- 1 の微分は λX^(λ-1) であり、p ≠ λ だから これは mod p で 0 ではない。よって X^λ- 1 は mod p で重根を 持たない。よって、1 + X + ... + X^(λ-1) も mod p で重根を 持たない。よって、各 G_i(X) は互いに異なる。 G_i(X) の各係数を mod p で還元して得られる F 係数の多項式 を g_i(X) と書く。g_0(X) の根の1つをωとする。 F(ω) は有限体である。g_0(X) の次数を k とすると F(ω) の元の 個数は p^k である。 ω は 1 + X + ... + X^(λ-1) の根でもあるから ω^λ = 1 である。 よって、F(ω) において X^λ- 1 は λ個の相異なる根を持つ。 よって >>327 と同じ論法で k = f である。 同様に 他の g_i(X) の次数も f である。
348 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2006/06/28(水) 14:30:41
>>322 より F(ω) の元 x に対して u(x) = x^p とおくと、u は F(ω)/F の自己同型写像である。 よって ω^p, ω^p^2, ..., ω^p^(f-1) は g_0(X) の根である。
j を 1 ≦ j < f となる有理整数で、ω^p^j = ω とすると、 F(ω) の任意の元 x に対して、x^p^j = x となる。 よって F(ω) の任意の元が X^p^j - X の根となる。 よって F(ω) の元の個数は p^j 以下である。 ところが、F(ω) の元の個数は p^f だからこれは矛盾である。
よって、0 ≦ i < j ≦ f - 1 のとき ω^p^i ≠ ω^p^j である。 よって、ω, ω^p, ..., ω^p^(f-1) は相異なる g_0(X) の根である。
x ∈ Z に対して x の属す mod λ の剰余類、つまり Z/λZ の元
を対応させる写像を ρ とする。
f は p の mod λ での指数だから ρ(p) を Z/λZ の乗法群の元
とみたときの位数は f である。
よって、集合 {ρ(1), ρ(p), ρ(p^2), ..., ρ(p^(f-1))} は
Z/λZ の乗法群の位数 f の部分群をなす。
いつものように r を mod λ の原始根とし、e = (λ- 1)/f とおく。
ρ(r^e) の位数も f である。
よって、集合 {ρ(1), ρ(r^e), ρ(r^e^2), ..., ρ(r^e^(f-1))} も
Z/λZ の乗法群の位数 f の部分群をなす。
Z/λZ の乗法群は巡回群だから位数 f の部分群はただ1つである。
よって、{ρ(1), ρ(p), ρ(p^2), ..., ρ(p^(f-1))} と
{ρ(1), ρ(r^e), ρ(r^e^2), ..., ρ(r^e^(f-1))} は集合として
同じである。
349 :こんな感じはどうですか?:2006/06/28(水) 18:03:26
2n枚のカードを上からn枚の上の山とn枚の下の山に分ける。 上の山の1番下のカードを1番下に置く。その上に,下の山の1番下のカードを置く。 次に,その上に,残った上の山の1番下のカードを置く。次に,その上に,残った下の山の1番下のカードを置く。 以下同様に続けて,最後は,下の山の1番上にあったカードを1番上に置いて,このシャッフル1回を終える。
(1)2n枚の上からx枚目にあったカードが,このシャッフル1回で,上からy枚目に移ったとする。 このとき,nとxとyとの間の関係を求めよ。 (2)2n枚のカードに,このシャッフルを何回か行うと,カードの並び順が最初とまったく同じとなります。 このシャッフルk回で最初の並び順と同じになったとする。この事実に対して,どのようなことが成り立つか。 あなたが気付いた結論とその理由を述べよ。
350 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2006/06/30(金) 10:44:18
>>348 の最後より
{ω, ω^p, ω^(p^2), ..., ω^(p^(f-1))} と
{ω, ω^(r^e), ω^(r^e^2), ..., ω^(r^e^(f-1))} は集合として
同じである。
