最終更新日時 2011年03月09日 (水) 21時22分57秒
代数的整数論 006 (601-700)
元スレ: http://science6.2ch.net/test/read.cgi/math/1185363461/601-700
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601 :132人目の素数さん:2007/08/19(日) 03:24:24
g
602 :132人目の素数さん:2007/08/19(日) 03:26:15
h
603 :132人目の素数さん:2007/08/19(日) 03:26:47
i
604 :132人目の素数さん:2007/08/19(日) 03:27:22
j
605 :132人目の素数さん:2007/08/19(日) 03:27:53
k
606 :132人目の素数さん:2007/08/19(日) 03:28:23
l
607 :132人目の素数さん:2007/08/19(日) 03:28:53
m
608 :132人目の素数さん:2007/08/19(日) 03:29:32
n
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o
610 :132人目の素数さん:2007/08/19(日) 03:31:22
p
611 :132人目の素数さん:2007/08/19(日) 03:31:53
q
612 :132人目の素数さん:2007/08/19(日) 03:33:17
r
613 :132人目の素数さん:2007/08/19(日) 03:33:52
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616 :132人目の素数さん:2007/08/19(日) 03:35:29
v
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x
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620 :132人目の素数さん:2007/08/19(日) 03:38:20
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621 :132人目の素数さん:2007/08/19(日) 07:11:51
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622 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2007/08/19(日) 08:17:54
命題 A を位相環(>>189)とし、E を左 A-加群とする。
E が左 A-位相加群(>>372)であるためには以下の4条件が成り立つこと 必要十分である。
1) E は加法に関して位相群である。
2) 任意の x ∈ E に対して写像 λ → λx は λ = 0 で連続である。
3) 任意の λ ∈ A に対して写像 x → λx は x = 0 で連続である。
4) A×E から E への写像 (λ, x) → λx は (0, 0) で連続である。
証明 上記の条件が必要なことは明らかである。
上記の条件が成り立つとする。 A×E から E への写像 (λ, x) → λx が連続であることを示せばよい。
α と c をそれぞれ A と E の任意の元とする。 2), 3), 4) から A と E のそれぞれの 0 の近傍 T と W が存在し、 Tc ⊂ V, αW ⊂ V, TW ⊂ V となる。
λ - α ∈ T, x - c ∈ W なら
λx - αc = (λ - α)(x - c) + (λ - α)c + α(x - c) ∈ TW + Tc + αW ⊂ V + V + V 証明終
623 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2007/08/19(日) 08:36:56
命題 A を位相環(>>189)とし、E を左 A-加群とする。 E の部分集合の集合 Φ が以下の条件を満たすとき Φ が 0 の近傍全体と一致するような E の位相が 唯一つ存在し、その位相により E は A-位相加群(>>372)となる。
1) Φ は E のフィルター(>>75)である。
2) V ∈ Φ なら W ∈ Φ があり W + W ⊂ V
3) V ∈ Φ なら -V ∈ Φ
4) 任意の x ∈ E と任意の V ∈ Φ に対して A における 0 の近傍 S が存在して Sx ⊂ V
5) 任意の λ ∈ A と任意の V ∈ Φ に対して W ∈ Φ があり λW ⊂ V
6) 任意の V ∈ Φ に対して、U ∈ Φ と A における 0 の近傍 T が 存在して TU ⊂ V
証明 >>590 と >>622 より明らかである。
624 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2007/08/19(日) 08:47:35
訂正
>>589 >2) より x ∈ W なら e = xx^(-1) ∈ V である。
2) より V ∈ Φ なら W ∈ Φ があり WW ⊂ V
3) より W^(-1) ∈ Φ だから U = W ∩ W^(-1) ∈ Φ U ⊂ W だから UU ⊂ WW ⊂ V U = U^(-1) だから UU^(-1) ⊂ V よって x ∈ U なら e = xx^(-1) ∈ V である。
625 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2007/08/19(日) 08:52:26
>>588
2) と 3) は 1) を仮定すると次の条件と同値である。
V ∈ Φ なら W ∈ Φ があり WW^(-1) ⊂ V
証明は読者にまかす。
626 :132人目の素数さん:2007/08/19(日) 09:05:47
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓ ┃----------------------------------┃ ┃麻呂用しおり | 三シ ヾミ 彡シ ヾ三 | ピキーン!! ┃ ┃ | 三| -丶、.,_ノ 'i'´(_,,/`_,. i三 | ┃ ┃_________ト、ニ| <でiンヽ ;'i"∠でiン |三|._∧,、_________○┃ ┃ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄',.iヽ!i ヾ`= ‐' / 、 `ー´ i|シ,イ ̄'`'` ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ┃ ┃ i,ヽリi ,': :、 i|f ノ Kummerーーー-! ┃ ┃----------------------------------┃ ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
627 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2007/08/19(日) 09:38:47
K を可換とは限らない体とする。 | | を K の自明でない絶対値(>>414)とする。
E を K 上の位相ベクトル空間(>>583)とする。
任意の x ∈ E に対して写像 λ → λx は λ = 0 で連続であるから 任意の V ∈ Φ に対して A における 0 の近傍 S が存在して Sx ⊂ V となる。
即ちある実数 a > 0 があり |λ| ≦ a なら λx ∈ V となる よって |μ| ≧ 1/a なら x ∈ μV となる。
628 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2007/08/19(日) 09:47:40
定義 K を可換とは限らない体とする。 | | を K の自明でない絶対値(>>414)とする。 E を K 上の位相ベクトル空間(>>583)とする。
E の部分集合 A, B に対して、ある実数 a > 0 があり |λ| ≧ a なら B ⊂ λA となるとき A は B を吸収すると言う。
A が E の任意の点を吸収するとき、A は吸収的と言う。
629 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2007/08/19(日) 09:58:16
命題 K を可換とは限らない体とする。 | | を K の自明でない絶対値(>>414)とする。 E を K 上の位相ベクトル空間(>>583)とする。
E における 0 の任意の近傍は吸収的(>>628)である。
証明 >>627 より明らかである。
630 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2007/08/19(日) 10:02:42
定義 K を可換とは限らない体とする。 | | を K の自明でない絶対値(>>414)とする。 E を K 上の位相ベクトル空間(>>583)とする。
M を E の部分集合とする。 |λ| ≦ 1 なら λM ⊂ M となるとき M を平衡的と言う。
631 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2007/08/19(日) 10:34:05
命題 K を可換とは限らない体とする。 | | を K の自明でない絶対値(>>414)とする。 E を K 上の位相ベクトル空間(>>583)とする。
M を E の部分集合で 0 ∈ M とする。 N = ∩μM とおく。ここで μ は |μ| ≧ 1 となる全ての μ ∈ K を 動く。
N は M に含まれる最大の平衡的集合である。
証明 x ∈ N とする。 K の元 λ ≠ 0 で |λ| ≦ 1 となるものをとる。 |1/λ| ≧ 1 だから |μ| ≧ 1 なら |μ/λ| ≧ 1 である。 よって x ∈ (μ/λ)M である。 よって λx ∈ μM である。 よって λx ∈ N である。 0 ∈ N だから N は平衡的である。
L を M に含まれる平衡的集合とする。 x ∈ L とする。 K の元 μ で |μ| ≧ 1 となるものをとる。 |1/μ| ≦ 1 だから (1/μ)x ∈ L ⊂ M よって x ∈ μM である。 よって x ∈ N である。 即ち L ⊂ N である。 従って N は M に含まれる最大の平衡的集合である。 証明終
632 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2007/08/19(日) 10:41:27
定義 K を可換とは限らない体とする。 | | を K の自明でない絶対値(>>414)とする。 E を K 上の位相ベクトル空間(>>583)とする。
M を E の部分集合とする。 M に含まれる最大の平衡的(>>630)集合を M の平衡核と言う。
633 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2007/08/19(日) 10:42:14
M の平衡核(>>632)が空でないなら 0 ∈ M である。 逆に 0 ∈ M なら >>631 より M の平衡核 N は存在し、 0 ∈ N だから空でない。
634 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2007/08/19(日) 11:15:11
命題 K を可換とは限らない体とする。 | | を K の自明でない絶対値(>>414)とする。 E を K 上の位相ベクトル空間(>>583)とする。
E における 0 の任意の近傍の平衡核は 0 の近傍である。
証明 V を E における 0 の任意の近傍とする。
K×E から E への写像 (λ, x) → λx は連続であるから、 実数 a > 0 と 0 の近傍 W が存在し、|λ| ≦ a なら λW ⊂ V となる。
K の絶対値は自明でないから 0 < |μ| ≦ a となる μ ∈ K がある。 μ ≠ 0 だから μW は 0 の近傍である。
|λ| ≦ 1 なら |λμ| ≦ a だから λ(μW) ⊂ V である。 よって μW は V の平衡核に含まれる。 証明終
635 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2007/08/19(日) 11:35:53
命題 K を可換とは限らない体とする。 | | を K の自明でない絶対値(>>414)とする。 E を K 上の位相ベクトル空間(>>583)とする。
E の 0 の近傍全体を Φ とすると、Φ は以下の条件を満たす。
1) Φ は E のフィルター(>>75)である。
2) V ∈ Φ なら W ∈ Φ があり W + W ⊂ V
3) 任意の V ∈ Φ と任意の K の元 λ ≠ 0 に対して λV ∈ Φ
4) 任意の V ∈ Φ は吸収的(>>628)である。
5) 任意の V ∈ Φ に対して平衡的(>>630)な W ∈ Φ があり、 W ⊂ V となる。
証明 1), 2), 3) は位相ベクトル空間の定義(>>583)から明らかである。
4) は >>629 で証明されている。
5) は >>634 で証明されている。 証明終
636 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2007/08/19(日) 12:21:50
命題 K を可換とは限らない体とし、| | を K の自明でない絶対値とする。 E を K 上の左加群とする。
E の部分集合の集合 Φ が以下の条件を満たすとき Φ が 0 の近傍全体と一致するような E の位相が 唯一つ存在し、その位相により E は K 上の位相ベクトル空間(>>583) となる。
1) Φ は E のフィルター(>>75)である。
2) V ∈ Φ なら W ∈ Φ があり W + W ⊂ V
3) 任意の V ∈ Φ と任意の K の元 λ ≠ 0 に対して λV ∈ Φ
4) 任意の V ∈ Φ は吸収的(>>628)である。
5) 任意の V ∈ Φ に対して平衡的(>>630)な W ∈ Φ があり、 W ⊂ V となる。
証明 >>623 より、以下の a), b), c), d) を示せばよい。
a) V ∈ Φ なら -V ∈ Φ b) 任意の x ∈ E と任意の V ∈ Φ に対して a > 0 が存在して |λ| ≦ a なら λx ∈ V c) 任意の λ ∈ K と任意の V ∈ Φ に対して W ∈ Φ があり λW ⊂ V d) 任意の V ∈ Φ に対して、W ∈ Φ と a > 0 が存在して |λ| ≦ a なら λW ⊂ V
(続く)
637 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2007/08/19(日) 12:22:21
a) は 3) より明らかである。
b) の証明:
4) より、任意の V ∈ Φ は吸収的だから任意の x ∈ E に対して b > 0 が存在して |μ| ≧ b なら x ∈ μV よって a = 1/b とおけば 0 < |λ| ≦ a なら λx ∈ V λ = 0 のときも λx ∈ V である。
c) の証明:
3) より、任意の K の元 λ ≠ 0 と任意の V ∈ Φ に対して (1/λ)V ∈ Φ である。 W = (1/λ)V とおけば W ∈ Φ であり、λW ⊂ V である。 λ = 0 のときは W = V とすればよい。
d) の証明:
5) より、任意の V ∈ Φ に対して平衡的な W ∈ Φ があり、 W ⊂ V となる。 |λ| ≦ 1 なら λW ⊂ W ⊂ V 証明終
638 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2007/08/19(日) 12:25:26
>>628 >E を K 上の位相ベクトル空間(>>583)とする。
E は K-加群でありさえすればよい。
639 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2007/08/19(日) 12:26:10
>>630 >E を K 上の位相ベクトル空間(>>583)とする。
E は K-加群でありさえすればよい。
640 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2007/08/19(日) 12:42:53
命題 K を可換とは限らない体とする。 | | を K の自明でない絶対値(>>414)とする。 E を K 上の位相ベクトル空間(>>583)とする。
E の閉集合の平衡核(>>632)は閉集合である。
証明 M を E の閉集合とし、その平衡核を N とする。 0 ∈ M でないなら N は空集合だから閉集合でもある。 よって 0 ∈ M と仮定する。
>>631 より N = ∩μM である。 ここで μ は |μ| ≧ 1 となる全ての μ ∈ K を動く。 μM は閉集合だから N は閉集合である。 証明終
641 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2007/08/19(日) 13:08:51
命題 K を実数体、複素数体または4元数体(>>507)とし、 E を K 上の左加群とする。 E の部分集合の集合 Φ が以下の条件を満たすとき Φ が 0 の近傍全体と一致するような E の位相が 唯一つ存在し、その位相により E は K 上の位相ベクトル空間(>>583)となる。
1) Φ は E のフィルター(>>75)である。
2) V ∈ Φ なら W ∈ Φ があり W + W ⊂ V
3) 任意の V ∈ Φ は吸収的(>>628)である。
4) 任意の V ∈ Φ に対して平衡的(>>630)な W ∈ Φ があり、 W ⊂ V となる。
証明 >>636 の 3) 任意の V ∈ Φ と任意の K の元 λ ≠ 0 に対して λV ∈ Φ を示せばよい。
2) より 2W ⊂ V である。 帰納法により 任意の整数 n > 0 に対して (2^n)W_n ⊂ V となる W_n ∈ Φ がある。
任意の K の元 λ ≠ 0 に対して |1/λ| ≦ 2^n となる n がある。 |(1/2^n)(1/λ)| ≦ 1 である。 4) より、平衡的な W ∈ Φ があり、W ⊂ W_n となる。 ((1/2^n)(1/λ))W ⊂ W_n だから (1/λ)W ⊂ (2^n)W_n ⊂ V よって W ⊂ λV よって λV ∈ Φ 証明終
642 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2007/08/20(月) 00:58:46
定義
A を位相環(>>189)とし、E を左 A-位相加群(>>372)とする。
M_1, . . . , M_n を E の A-部分加群で、E はこれ等の直和とする。
積群 ΠM_i から E への標準写像 (x_i) → Σx_i が位相同型のとき E は (M_i) の位相直和であると言う。
643 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2007/08/20(月) 01:32:59
命題 X を位相空間、E を位相アーベル群とする。 f と g を X から E への連続写像とする。
X から E への写像 h を h(x) = f(x) + g(x) で定義すると、 h は連続である。
証明 ψ: X → E×E を ψ(x) = (f(x), g(x)) で定義する。 μ: E×E → E を μ(x, y) = x + y で定義する。
h = μψ であり、ψ と μ は連続であるから h も連続である。 証明終
644 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2007/08/20(月) 01:43:39
命題 A を位相環(>>189)とし、E を左 A-位相加群(>>372)とする。
M_1, . . . , M_n を E の A-部分加群で、E はこれ等の直和とする。 p_i : E → M_i を射影とする。
E が (M_i) の位相直和(>>642)であるためには、各 p_i が連続である ことが必要十分である。
証明 必要なことは明らかである。
ΠE_i から E への写像 (x_i) → Σx_i を f とする。
E_i から E への標準単射を k_i とする。 ΠE_i から E_i への射影を q_i とする。
ΠE_i の元 x = (x_i) に対して f(x) = Σk_iq_i(x) である。 k_i と q_i は連続だから k_iq_i も連続である。 従って >>643 より f も連続である。
E から ΠE_i への写像 x → (p_i(x)) を g とする。 各 p_i が連続なら g も連続である。
f と g は互いに逆写像だから f は位相同型である。 証明終
645 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2007/08/20(月) 01:55:41
命題 A を位相環(>>189)とし、E を左 A-位相加群(>>372)とする。
E は A-部分加群 M と N の直和とする。 p : E → M q : E → N をそれぞれ射影とする。
p または q が連続なら E は M と N の位相直和(>>642)である。
証明 p が連続であるとする。
i: M → E j: N → E を標準単射とする。
1 = ip + jq より、jq = 1 - ip である。 >>643 と同様にして jq も連続である。 従って q も連続である。 よって >>644 より E は M と N の位相直和である。 証明終
646 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2007/08/20(月) 02:20:05
命題 A を位相環(>>189)とし、E を左 A-位相加群(>>372)とする。
E は A-部分加群 M と N の直和とする。 E/M と N は A-加群として同型である。
f : E/M → N を標準同型とする。
E が M と N の位相直和(>>642)であるためには、 f が位相同型であることが必要十分である。
証明 j: N → E を標準単射とする。 φ: E → E/M を標準写像とする。
p = fφ とおくと、 p: E → N は射影である。
g = φj とおく。 g : N → E/M
g は連続であり、f と g は互いに逆写像である。
E が M と N の位相直和なら射影 p は連続である。 従って、f は連続である。 f の逆写像 g は連続だから f は位相同型である。
逆に f が位相同型なら p = fφ は連続である。 >>645 より E は M と N の位相直和である。 証明
647 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2007/08/20(月) 02:27:33
命題 A を位相環(>>189)とし、E を左 A-位相加群(>>372)とする。
M_1, . . . , M_n を E の A-部分加群で、 E はこれ等の位相直和とする。
E が分離的なら各 M_i は E の閉部分加群である。
証明
p_i : E → M_i を射影とする。
M_i = { x ∈ E ; p_i(x) = x } である。
>>264 より M_i は閉集合である。
証明終
648 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2007/08/20(月) 02:53:48
命題 K を可換とは限らない体とする。 | | を K の自明でない絶対値(>>414)とする。
E を K 上の1次元の分離位相ベクトル空間(>>583)とする。
任意の E の元 a ≠ 0 に対して 写像 f: K → E を f(ξ) = ξa で定義する。
f は位相同型である。
証明 f は連続である。
ε > 0 を任意の正の実数とする。
| | は自明でない絶対値だから 0 < |λ| < ε となる λ ∈ K が 存在する。
V を 0 の近傍で平衡的(>>630)かつ λa を含まないとする。 E は分離的だから、>>635 よりこのような V は存在する。
ξa ∈ V とする。
|λ| ≦ |ξ| なら |λ(1/ξ)| ≦ 1 となり、λ(1/ξ)ξa = λa ∈ V これは仮定に反する。 従って |ξ| < |λ| < ε である。
これは f の逆写像が連続であることを意味する。 証明終
649 :132人目の素数さん:2007/08/20(月) 03:01:40
∩___∩ | ノ ヽ / ● ● | Kummerおはよう!! | ( _●_) ミ 彡、 |∪| 、`\ / __ ヽノ /´> ) (___) / (_/ | / | /\ \ | / ) ) ∪ ( \ \_)
650 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2007/08/20(月) 03:10:53
命題 K を可換とは限らない体とする。 | | を K の自明でない絶対値(>>414)とする。
E を K 上の位相ベクトル空間(>>583)とする。
H を E の閉部分空間、L を E の1次元部分空間で E は H と L の直和とする。
このとき E は H と L の位相直和(>>642)である。
証明
H ∩ L = {0} で H は閉だから L において {0} は閉集合である。
よって L は分離的である。
g: L → E/H を標準写像とする。 g は連続線形写像である。
>>648 より g は位相同型である。 >>646 より E は H と L の位相直和(>>642)である。 証明終
651 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2007/08/20(月) 03:34:23
定理 K を可換とは限らない体とする。 | | を K の自明でない絶対値(>>414)とする。 K はこの絶対値による位相で完備とする。
E を K 上の n 次元の分離位相ベクトル空間(>>583)とする。 e_1, . . . , e_n をその任意の基底とする。
写像 (ξ_i) → Σ(ξ_i)(e_i) は K^n から E への位相同型である。
証明 n に関する帰納法による。
n = 1 のときは >>648 より成り立つ。
H を e_1, . . . , e_(n-1) で生成される部分空間とする。 帰納法の仮定より、 写像 (ξ_1, . . ., ξ_n) → ξ_1e_1 + . . . + ξ_(n-1)e_(n-1) は K^(n-1) から H への位相同型である。
>>255 より H は完備である。 よって >>253 より H は E の閉部分空間である。
L = Ke_n とする。 E は H と L の直和である。 >>650 より E は H と L の位相直和(>>642)である。 よって写像 (ξ_i) → Σ(ξ_i)(e_i) は K^n から E への 位相同型である。 証明終
652 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2007/08/20(月) 03:35:45
訂正
>>651 >K はこの絶対値による位相で完備とする。
K はこの絶対値による一様位相で完備とする。
653 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2007/08/20(月) 03:46:53
>>651 は普通、E を完備付値体上の有限次ノルム空間として 証明している。 しかし、>>651 のように E をノルム空間とは限らないほうが その証明のメカニズムがより良く分かると思う。
654 :132人目の素数さん:2007/08/20(月) 10:14:10
a
655 :132人目の素数さん:2007/08/20(月) 10:14:43
b
656 :132人目の素数さん:2007/08/20(月) 10:15:21
c
657 :132人目の素数さん:2007/08/20(月) 10:15:52
d
658 :132人目の素数さん:2007/08/20(月) 10:16:32
e
659 :132人目の素数さん:2007/08/20(月) 10:17:03
f
660 :132人目の素数さん:2007/08/20(月) 10:17:34
g
661 :132人目の素数さん:2007/08/20(月) 10:19:12
h
662 :132人目の素数さん:2007/08/20(月) 10:19:48
i
663 :132人目の素数さん:2007/08/20(月) 10:20:19
j
664 :132人目の素数さん:2007/08/20(月) 10:20:50
k
665 :132人目の素数さん:2007/08/20(月) 10:21:21
l
666 :132人目の素数さん:2007/08/20(月) 10:21:53
m
667 :132人目の素数さん:2007/08/20(月) 10:22:24
n
668 :132人目の素数さん:2007/08/20(月) 10:23:14
o
669 :132人目の素数さん:2007/08/20(月) 10:23:45
p
670 :132人目の素数さん:2007/08/20(月) 10:24:16
q
671 :132人目の素数さん:2007/08/20(月) 10:24:46
r
672 :132人目の素数さん:2007/08/20(月) 10:25:17
s
673 :132人目の素数さん:2007/08/20(月) 10:25:47
t
674 :132人目の素数さん:2007/08/20(月) 10:26:18
u
675 :132人目の素数さん:2007/08/20(月) 10:27:03
v
676 :132人目の素数さん:2007/08/20(月) 10:27:34
w
677 :132人目の素数さん:2007/08/20(月) 10:28:05
x
678 :132人目の素数さん:2007/08/20(月) 10:28:36
y
679 :132人目の素数さん:2007/08/20(月) 10:29:07
z
680 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2007/08/20(月) 10:32:06
命題 K を可換とは限らない体とする。 | | を K の自明でない絶対値(>>414)とする。 K はこの絶対値による一様位相で完備とする。
E を K 上の n 次元の分離位相ベクトル空間(>>583)とする。 E の任意の有限次部分ベクトル空間は E の閉集合である。
証明 E の有限次部分ベクトル空間 F は >>651 より K^n に同型である。 仮定より K は完備だから >>255 より K^n は完備である。 従って F は完備である。 >>253 より F は E の閉集合である。 証明終
681 :132人目の素数さん:2007/08/20(月) 10:34:07
∩___∩ | ノ ヽ / ● ● | Kummerおはよう!! | ( _●_) ミ 彡、 |∪| 、`\ / __ ヽノ /´> ) (___) / (_/ | / | /\ \ | / ) ) ∪ ( \ \_)
682 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2007/08/20(月) 10:34:58
>>680 は以下のように訂正する。
命題 K を可換とは限らない体とする。 | | を K の自明でない絶対値(>>414)とする。 K はこの絶対値による一様位相で完備とする。
E を K 上の分離位相ベクトル空間(>>583)とする。 E の任意の有限次部分ベクトル空間は E の閉集合である。
証明 E の有限次部分ベクトル空間 F は >>651 より K^n に同型である。 仮定より K は完備だから >>255 より K^n は完備である。 従って F は完備である。 >>253 より F は E の閉集合である。 証明終
683 :132人目の素数さん:2007/08/20(月) 10:46:28
〇∧〃 でもそんなのking氏ねぇ! / > そんなのking氏ねぇ! < \ そんなのking氏ねぇ!
684 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2007/08/20(月) 10:49:47
命題 K を可換とは限らない体とする。 | | を K の自明でない絶対値(>>414)とする。 K はこの絶対値による位相で完備とする。
E を K 上の n 次元の分離位相ベクトル空間(>>583)とする。 F を K 上の位相ベクトル空間とする。
E から F への任意の線形写像は連続である。
証明 f : E → F を線形写像とする。 E の基底を e_1, . . . , e_n とする。
>>651 より 写像 (ξ_i) → Σ(ξ_i)(e_i) は K^n から E への位相同型である。
一方、各 ξ → ξf(e_i) は K から F への連続写像である。 よって >>643 より、写像 (ξ_i) → Σ(ξ_i)f(e_i) は K^n から F への連続写像である。
f(Σ(ξ_i)(e_i)) = Σ(ξ_i)f(e_i) であるから f は連続である。 証明終
685 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2007/08/20(月) 11:02:01
命題 K を可換とは限らない体とする。 | | を K の自明でない絶対値(>>414)とする。
K はこの絶対値による位相でコンパクトではない。
証明 絶対値 | | は自明でないから |λ| > 1 となる λ ∈ K がある。 従って n → ∞ のとき |λ|^n → ∞ である。 K がコンパクトなら | | は有界だから、これは矛盾である。 証明終
686 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2007/08/20(月) 11:21:30
命題 K を可換とは限らない体とする。 | | を K の自明でない絶対値(>>414)とする。
K 上のコンパクト位相ベクトル空間は一点 {0} のみからなる。
証明 E を K 上のコンパクト位相ベクトル空間とする。 K^ を K の完備化とする。 E は完備だから >>376 より K^ 上の位相ベクトル空間となる。
E ≠ 0 なら E は1次元の K^-部分空間 F を含む。 >>648 より F は K^ と位相同型だから完備である。 >>253 より F は E の閉集合である。 E はコンパクトだから F もコンパクトである。 従って K^ もコンパクトになる。 これは >>685 と矛盾する。 証明終
687 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2007/08/20(月) 12:40:16
定理 K を可換とは限らない体とする。 | | を K の自明でない絶対値(>>414)とする。 K はこの絶対値による一様位相で完備とする。
K 上の局所コンパクト(>>128)な位相ベクトル空間は有限次元である。
証明 E を K 上の局所コンパクト位相ベクトル空間とする。 V を E における 0 のコンパクトな近傍とする。
絶対値 | | は自明でないから、 0 < |λ| < 1 となる λ ∈ K がある。
λV は 0 の近傍であるから V の元 x_1, . . . , x_n があり V ⊂ ∪(x_i + λV) となる。
x_1, . . . , x_n で生成される E の部分空間を M とする。 >>682 より M は E の閉集合である。
(続く)
688 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2007/08/20(月) 12:41:08
F = E/M とおく。 M は閉だから F は分離的である。 ψ: E → F を標準写像とする。 W = ψ(V) とおく。 ψ は開写像だから W は F における 0 の近傍である。
V ⊂ ∪(x_i + λV) だから W ⊂ λW である。 n に関する帰納法により任意の整数 n > 0 に対して W ⊂ (λ^n)W となる。
>>641 より W は吸収的である。 即ち、任意の x ∈ F に対して、ある実数 α > 0 があり |μ| ≧ α なら x ∈ μW となる。
|1/λ| > 1 だから |1/λ^n| > α となる n がある。 よって x ∈ (1/λ^n)W ⊂ W である。
x は F の任意の元だったから F = W である。 W は V の連続写像 ψ による像だから準コンパクトである。 F は分離的だから F はコンパクトである。
>>686 より F = 0 である。 即ち E = M である。 証明終
689 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2007/08/20(月) 14:07:04
命題 K を可換とは限らない体とする。 | | を K の自明でない絶対値(>>414)とする。 K はこの絶対値による位相で完備とする。
E を K 上の n 次元のベクトル空間とする。 E 上の任意の二つのノルム(>>561)は同値(>>570)である。
証明 >>651 より明らかである。
690 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2007/08/20(月) 14:20:55
定義 K を実数体または複素数体とする。 E と F を K 上のノルム空間(>>561)とし、 f: E → F を K-線形写像とする。
f のノルム |f| を
|f| = sup{|f(x)| ; x ∈ E, |x| ≦ 1 }
で定義する。
691 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2007/08/20(月) 14:44:51
命題 K を実数体または複素数体とする。 E と F を K 上のノルム空間(>>561)とし、 f: E → F を K-線形写像とする。
f のノルム(>>690) |f| は以下のようにも定義できる
|f| = sup{|f(x)| ; x ∈ E, |x| = 1 }
証明
α = sup{|f(x)| ; x ∈ E, |x| = 1 } とおく。
α ≦ |f| は明らかである。
従って α = +∞ のとき |f| = +∞ である。 よって α < +∞ と仮定する。
|f| ≦ α を示せばよい。
y ∈ E, 0 < |y| ≦ 1 とする。 β = |y| とおく。
x = (1/β)y とおく。 |x| = 1 である。
|f(x)| = |f((1/β)y)| = (1/β)|f(y)| ≦ α よって |f(y)| ≦ αβ ≦ α
|f(y)| ≦ α は x = 0 のときも成り立つ。 よって |f| ≦ α である。 証明終
692 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2007/08/20(月) 15:30:21
命題 K を実数体または複素数体とする。 E と F を K 上のノルム空間(>>561)とし、 f: E → F を K-線形写像とする。
f のノルム(>>690) |f| が有限のとき、
|f| = min{ α ∈ R ; 任意の x ∈ X で |f(x)| ≦ α|x| }
証明 x ∈ X で x ≠ 0 なら β = 1/|x| とおくと、 |βx| = 1 よって
|f(βx)| = β|f(x)| ≦ |f| よって |f(x)| ≦ (1/β)|f| = |f||x| よって |f(x)| ≦ |f||x|
この不等式は x = 0 のときも成り立つ。
逆に、任意の x ∈ X で |f(x)| ≦ α|x| とする。 |x| = 1 なら |f(x)| ≦ α である。 よって >>691 より |f| ≦ α 証明終
693 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2007/08/20(月) 15:42:59
命題 K を実数体または複素数体とする。 E と F を K 上のノルム空間(>>561)とし、 f: E → F を K-線形写像とする。
f が連続であるためには、|f| < +∞ が必要十分である。
証明 |f| < +∞ とする。 |f| = 0 なら >>692 より f = 0 である。 よって f は連続である。 |f| ≠ 0 なら >>692 より、任意の x ∈ X で |f(x)| ≦ |f||x| よって >>581 より f は連続である。
逆に f が連続なら >>581 より、a > 0 があり、 任意の x ∈ E に対して |f(x)| ≦ a|x| となる。 |x| = 1 なら |f(x)| ≦ a だから >>691 より |f| ≦ a < +∞ である。 証明終
694 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2007/08/20(月) 19:12:24
定義 K を可換体とする。 | | を K の自明でない絶対値(>>414)とする。
A を単位元をもつ結合的な K-代数とする。 A がノルム空間(>>561)で以下の条件を満たすとき A を K 上のノルム環と言う。
1) 任意の A の2元 x, y に対して |xy| ≦ |x||y|
2) A の単位元 e に対して |e| = 1
695 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2007/08/20(月) 19:26:35
K を可換体とする。 | | を K の自明でない絶対値(>>414)とする。 A を K 上のノルム環とする。
A の単位元を e とする。 |e| = 1 だから e ≠ 0 である。 従って λ → λe は K から Ke への体としての同型である。
λ ∈ K のとき |λe| = |λ| だから K と Ke は位相体として 同型である。
よって K と Ke を同一視出来る。 このとき e = 1 と書ける。
696 :132人目の素数さん:2007/08/20(月) 21:27:30
∩___∩ | ノ ヽ / ● ● | おやすみ Kummer !! | ( _●_) ミ 彡、 |∪| 、`\ / __ ヽノ /´> ) (___) / (_/ | / | /\ \ | / ) ) ∪ ( \ \_)
697 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2007/08/20(月) 22:14:22
定義 K を可換とは限らない体とする。 | | を K の自明でない絶対値(>>414)とする。
E を K 上のノルム空間とし、 (x_i), i ∈ I を I を添字集合とする E の元の族とする。
(|x_i|), i ∈ I が実数体 R において総和可能(>>147)のとき、 (x_i), i ∈ I は E において絶対総和可能であると言う。
698 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2007/08/20(月) 22:55:00
命題 R+ を非負実数全体の集合とする。 (x_i), i ∈ I を I を添字集合とする R+ の元の族とする。
I の有限部分集合全体の集合を Φ(I) とする。 J ∈ Φ(I) に対して S(J) = Σx_i とおく。 ここで右辺の和の i は J の元全体を動く。 J が空集合のときは S(J) = 0 とする。
族 (x_i) は総和可能(>>147)であるためには
集合 { S(J) ; J ∈ Φ(I) } が有界であることが必要十分である。
このとき Σx_i = sup{ S(J) ; J ∈ Φ(I) } である。
証明
十分なことは >>52 で証明されている。
>>52 は I を高々可算な集合としているが、その仮定がなくても
>>52 が成り立つことは >>52 の証明から明らかである。
>>52 より、このとき Σx_i = sup{ S(J) ; J ∈ Φ(I) } である。
必要なこと: 族 (x_i) が総和可能(>>147)とし、S をその和とする。 任意の ε> 0 に対して J_0 ∈ Φ(I) があり、 J_0 ⊂ J となる任意の J ∈ Φ(I) に対して |S - S(J)| < ε となる。 よって S(J) < S + ε である。
任意の H ∈ Φ(I) に対して J = H ∪ J_0 とおくと、
S(H) ≦ S(J), J_0 ⊂ J だから
S(H) ≦ S(J) < S + ε である。
よって、集合 { S(J) ; J ∈ Φ(I) } は有界である。
証明終
699 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2007/08/20(月) 23:27:10
次の命題は >>55 と殆ど同じだが >>55 の改良として書いておく。
700 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2007/08/20(月) 23:27:40
命題 R+ を非負実数全体の集合とする。 (x_i), (y_i), i ∈ I を I を添字集合とする R+ の元の二つの族と する。 各 i に対して x_i ≦ y_i とする。
(y_i) が総和可能(>>147)なら (x_i) も総和可能で Σx_i ≦ Σy_i である。
x_k < y_k となる k ∈ I があれば Σx_i < Σy_i である。
証明 I の有限部分集合全体の集合を Φ(I) とする。 J ∈ Φ(I) に対して S(J) = Σx_i とおく。 ここで右辺の和の i は J の元全体を動く。 同様に J ∈ Φ(I) に対して T(J) = Σy_i とおく。
任意の J ∈ Φ(I) に対して S(J) ≦ T(J) である。
>>698 より T = sup{ T(J) ; J ∈ Φ(I) } < ∞
任意の J ∈ Φ(I) に対して S(J) ≦ T(J) ≦ T である。
よって S = sup{ S(J) ; J ∈ Φ(I) } ≦ T である。
>>698 より T = Σy_i, S = Σx_i だから Σx_i ≦ Σy_i である。
x_k < y_k となる k ∈ I があるとする。
Σx_i = x_k + Σ'x_i である。
ここで Σ'x_i は I' = I - {k} に関する和である。
同様に Σy_i = y_k + Σ'y_i である。
x_k < y_k, Σ'x_i ≦ Σ'y_i だから x_k + Σ'x_i < y_k + Σ'y_i である。 証明終
