最終更新日時 2011年03月04日 (金) 23時55分30秒
代数的整数論 #003 (536-615)
元スレ: http://science4.2ch.net/test/read.cgi/math/1141019088/536-615
ログ元: http://2se.dyndns.org/test/readc.cgi/science4.2ch.net_math_1141019088/536-615
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536 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2006/08/04(金) 17:15:35
命題 >>510 の定義と記号を使う。 Φ_0 の核を P とする。 Z[θ] の P による局所化 Z[θ]_P は離散付値環である。
証明 Z[θ]_P は明らかにネーター局所整域である。 >>534 より P(Z[θ]_P) が単項イデアルであることを示せばよい。
>>510 より P = (p, g_0(θ)) である。
f(X) ≡ g_0(X)...g_(e-1)(X) (mod p) だから g_0(θ)g_1(θ)...g_(e-1)(θ) = p h(θ) となる h(θ) ∈ Z[θ] がある。 >>512 のように Ψ(θ) = g_1(θ)...g_(e-1)(θ) とおく。 Φ_0(Ψ(θ)) ≠ 0 である。
g_0(θ) = p h(θ)/Ψ(θ) ∈ p(Z[θ]_P) である。 よって P(Z[θ]_P) = p(Z[θ]_P) である。 証明終
537 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2006/08/04(金) 17:25:53
命題 A をネーター整域とする。 p を A の 0 でない元で pA が素イデアルとなるものとする。 このとき A の pA による局所化 A_pA は離散付値環である。
証明 >>534 から明らか。
538 :132人目の素数さん:2006/08/04(金) 22:55:22
>523 >出来れば >>522 のような可換代数の知識を使った証明は避けたい
唯、眺めているだけで何の貢献も出来ないが・・・ この程度の可換代数ならあまり抵抗はないのでは? (分野は違うけど、例えばGabriel-ZismanのSimplicial Setのテキストとか、Anderson-Fullerの非可換代数のテキストなんか、カテゴリ論バリバリでうんざりさせられるけど、それに比べたらずっと具体的な感じがする)
539 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2006/08/07(月) 09:08:50
>>538
そうかもしれないが、今は代数的整数論の誕生の頃の話をしている ので、なるべく初等的な知識だけで話を進めたい。 そうは言っても初等的な証明イコール簡単な証明というわけでは ないので、場合によっては現代的な方法も使うだろう。
540 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2006/08/07(月) 09:30:23
補題 A を整域とする。 A = ∩ A_P である。 ここで P は A の極大イデアル全体を動き、A_P は A の P による局所化である。ここで A_P は A の商体 K の部分環とみなす。
証明
x ∈ ∩ A_P とする。
I = {s; sx ∈ A} とすると I は A のイデアルである。
I ≠ A なら I ⊂ P となる A の極大イデアル P がある。
x ∈ A_P だから s ∈ A - P で sx ∈ A となるものがある。
これは I ⊂ P に矛盾する。
よって I = A である。
よって 1 ∈ I となり x ∈ A となる。
これは ∩ A_P ⊂ A を意味する。
逆の包含関係は明らかである。
証明終
541 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2006/08/07(月) 10:00:08
補題 単項イデアル整域は整閉(前スレ1の578)である。
証明 A を単項イデアル整域とし a, b を A の0でない元で互いに素とする。 n ≧ 1 を有理整数とし、
(a/b)^n + c_1 (a/b)^(n-1) + ... + c_n = 0
とする。ここで各 c_i ∈ A である。 両辺に b^n を掛けると、
a^n + c_1 b a^(n-1) + ... + c_n b^n = 0
となる。
b を割る素元 p があるとする。 a^n は p で割れるから a も p で割れる。これは a と b が素である という仮定に反する。よって b は A の単元である。 よって a/b ∈ A である。 証明終
542 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2006/08/07(月) 10:05:27
命題 λを奇素数、ζを複素数で 1の原始λ乗根の1つとする。 円分整数環 Z[ζ] は整閉(前スレ1の578)である。
証明 P を Z[ζ] の極大イデアルとする。P が割る有理素数 p がλと 異なる場合は >>536 より Z[ζ]_P は離散付値環である。
今度は P がλを割る場合を考える。 >>200 より、λ = ε(1 - ζ)^(λ-1) となる。 ここでεは単数である。 よって (1 - ζ) ⊂ P である。 >>202 より 1 - ζ は円分素数である。 よって (1 - ζ) は極大イデアルだから P = (1 - ζ) である。 >>537 より Z[ζ]_P は離散付値環である。
以上から Z[ζ] の任意の極大イデアル P に対して Z[ζ]_P は 離散付値環である。離散付値環は単項イデアル整域だから >>541 より整閉である。 >>540 より Z[ζ] = ∩Z[ζ]_P だから Z[ζ] も整閉である。 証明終
543 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2006/08/07(月) 10:17:33
>>542 の命題は、通常 1 + X + + X^(λ-1) の判別式が符号を除いて λ の冪になることを利用して証明する。 しかし、>>542 の証明は一見面倒に見えるが >>536 がキーになって おり、これは原理的には簡単で理解しやすい。
544 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2006/08/07(月) 10:32:03
構成的証明か非構成的証明か、というのは悩ましい問題である。 どちらも利点と短所がある。 私としてはどちらか選ばなければならないとすれば、構成的証明を 取りたい。 両方を知るのがいいのは当然だが。
代数的整数論においては構成的方法の代表が Gauss, Kummer であり 非構成的方法の代表がDedekind, Hilbert だろう。
Hensel, Hasse の付値論を使った方法となると Kummer の伝統を 受け継ぎながらも非構成的方法になるのではないか? これ等に比べると Dedekind のイデアル論の方がより構成的と 感じる。
545 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2006/08/07(月) 11:09:58
λを奇素数、f を λ - 1 を割る有理整数で 1 < f < λ - 1 とする。
f 項周期から構成される円分整数(>>269)全体のなす環 Z[η_0, η_1, ..., η_(e-1)] を考える。ここで e = (λ - 1)/f である。この環を Z[η] と書く。 Z[η] における素因子を調べよう。
Z[η] における素因子の定義としては、 >>412 の定義を Z[η] に適用すればよい。
つまり、Z+ = {n ∈ Z; n ≧ 0} とおき、
Z[η] から Z+ ∪ {∞} への写像 ν で以下の条件を
満たすものをZ[η] における素因子という。
ただし、∞ は単なる記号で 任意の n ∈ Z に対して ∞ > n とする。
1) ν(Z[η] - {0}) = Z+
ν(0) = ∞
2) f(η) ≠ 0, g(η) ≠ 0 なら ν(f(η)g(η)) = ν(f(η)) + ν(g(η)) となる。
3) ν(f(η) + g(η)) ≧ min(ν(f(η), ν(g(η)) である。
ここで f(η), g(η) などは Z[η] の元を表す。
546 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2006/08/07(月) 11:29:05
Z[η]の素因子は以下に見るように Z[η] の商体 Q[η] の離散付置を 定める。
まず任意の体における離散付置を定義する。
定義
体 K から Z ∪ {∞} への写像 ν で以下の条件を満たすものを
K の離散付置という。
ただし、∞ は単なる記号で 任意の n ∈ Z に対して ∞ > n とする。
1) ν(x) = ∞ となるのは x = 0 のときだけである。
2) ν(x) ≠ 0 となる x ≠ 0 がある。
3) x ≠ 0, y ≠ 0 なら ν(xy) = ν(x) + ν(y) となる。
4) ν(x + y) ≧ min(ν(x), ν(y) である。
547 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2006/08/07(月) 15:35:45
>>546 の続き
離散付置 ν は K の乗法群 K^* から加法群 Z への準同型である。 よって ν(K^*) は Z の部分群であるから、ある有理整数 m ≧ 0 があり ν(K^*) = mZ となる。>>546 の 2) から m ≧ 1 である。 よって w(x) = ν(x)/m と定義すれば w も K の離散付置で w(K^*) = Z である。
m = 1 のとき νを正規離散付置(>>434)という。 m = 1 とは限らないとき、w を νから得られる正規離散付置という。
K の二つの離散付置 νとν' においてそれぞれから得られる 正規離散付置が等しいとき、νとν'は同値であるという。
548 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2006/08/07(月) 15:45:39
命題
νを体 K の離散付値とする。
K の部分集合 A = {x ∈ K; ν(x) ≧ 0} は K の部分環であり、
離散付値環である。その極大イデアル P は {x ∈ K; ν(x) > 0}
である。t≠ 0 を K の元で ν(t) が ν(K^*) を生成するとする。
このとき P = tA である。
証明 簡単なので演習問題とする。
549 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2006/08/07(月) 15:56:22
命題 νとν'を体 K の離散付値とする。 νとν'が同値(>>547)であるためには、それぞれから >>548 で得られる 離散付値環が等しいことが必要十分である。
証明 簡単なので演習問題とする。
550 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2006/08/07(月) 15:58:24
命題 体 K の離散付値の同値類と、K を商体とする離散付値環は1対1に 対応する。
証明 簡単なので演習問題とする。
551 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2006/08/07(月) 17:41:05
命題
体 K の(有限次とは限らない)代数拡大体を L とする。
L の正規離散付値を w とする。
w を K に制限した写像 ν: K → Z ∪ {∞} は K の離散付値である。
証明 唯一自明でないのは ν(K^*) ≠ 0 の証明である。 ν(K^*) = 0 として矛盾を導けばよい。
x ≠ 0 を L の任意の非零元とする。 x の K 上の最小多項式を X^n + a_1 X^(n-1) + ... + a_n とする。 仮定より、各 i で w(a_i) ≧ 0 である。
x^n + a_1 x^(n-1) + ... + a_n = 0 の両辺を x^n で割ると、 1 + a_1 (1/x) + ... + a_n (1/x^n) = 0 よって 1 = -(a_1 (1/x) + ... + a_n (1/x^n)) となる。
これから w(x) ≧ 0 がでる。 何故なら、w(x) < 0 とすると w(1/x) > 0 となる。 よって 上の式の右辺は w の離散付値環の極大イデアルに含まれる。 よって 1 がこの極大イデアルに含まれることになり矛盾となる。
x は L の任意の非零元だから -w(x) = w(1/x) ≧ 0 でもある。 よって w(x) = 0 である。これは >>546 の 2) に反する。 証明終
552 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2006/08/08(火) 10:45:37
命題
A を整域とし、 K をその商体とする。
A から Z ∪ {∞} への写像 φ で以下の条件を満たすものがある
とする。
ただし、∞ は単なる記号で 任意の n ∈ Z に対して ∞ > n とする。
1) φ(x) = ∞ となるのは x = 0 のときだけである。
2) φ(x) ≠ 0 となる x ≠ 0 がある。
3) x ≠ 0, y ≠ 0 なら φ(xy) = φ(x) + φ(y) となる。
4) φ(x + y) ≧ min(φ(x), φ(y) である。
このとき K の離散付値 ν で A においてφと一致するものが一意に存在 する。
553 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2006/08/08(火) 10:50:13
>>552の証明 K の元 x = a/b に対して ν(x) = φ(a) - φ(b) と定義すれば ν が K の離散付値になる。ここで a と b は A の非零元である。 c と d を A の非零元で a/b = c/d とすれば ad = bc だから φ(a) + φ(d) = φ(b) + φ(c) となって φ(a) - φ(b) = φ(c) - φ(d) となる。 したがって ν(x) は x = a/b となる a, b の取り方によらない。 νが離散付値になることは簡単に確かめられる。 ここでは ν(x + y) ≧ min(ν(x), ν(y)) のみ示す。
x = a/b, y = c/d とする。ここで a,b,c,d は A の非零元である。
a/b + c/d = (ad + cb)/bd である。
ν(x) ≧ ν(y) と仮定する。つまり ν(a/b) ≧ ν(c/d) よって φ(a) - φ(b) >= φ(c) - φ(d) つまり φ(a) + φ(d) >= φ(c) + φ(b) よって φ(ad + cb) >= φ(c) + φ(b) 両辺から φ(bd) を引いて φ(ad + cb) - φ(bd) >= φ(c) + φ(b) - φ(bd) = φ(c) - φ(d) よって ν((ad + cb)/bd) ≧ ν(c/d) つまり ν(x + y) ≧ ν(y)
νの一意性は明らかである。 証明終
554 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2006/08/08(火) 11:09:01
離散付値というのは Krull が初めて定義した一般付値の特殊な場合 である。ここでは一般付値の定義を述べないが、離散付値が Z に 値をとるのに対して一般付値は全順序アーベル群に値をもつ。 どちらも定義は単純である。しかしこの単純な定義から驚くほど 豊富な結果が得られる。ちょうど、群の定義が単純なのに驚くほど 豊富な結果が得られるのと似ている。 付値論だけで分厚い本が一冊書けるほどである。 それにしては付値論だけの本は少ないが。
付値には乗法付値(英語ではabsolute value) という一般付値とは 別の種類もある。別の種類といってもオーバーラップはしている。 乗法付値のなかで非アルキメデス付値というのは階数1の一般付値 と実質同じものである。 乗法付値のほうが代数的整数論では重要である。
離散付値は一般付値とも非アルキメデス付値ともみなせる。
555 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2006/08/08(火) 11:35:59
定義 体 K の離散付値の同値類を K の素因子という。 K の離散付値νが属す素因子 P に対して、 νが定める離散付値環を P の離散付値環または略して P の付値環 と呼ぶ。P の付値環を A, その唯一の極大イデアルを m としたとき、 剰余体 A/m を P の剰余体と呼ぶ。
556 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2006/08/08(火) 12:09:47
命題 体 K の有限次拡大体を L とする。 L の離散付値 w が与えられているとする。 >>551 より w の K への制限は K の離散付値νである。 w の付値環を B、その極大イデアルを Q とし、 ν の付値環を A、その極大イデアルを P とする。 A ⊂ B で P = A ∩ Q だから A/P は B/Q の部分体とみなせる。 このとき体の拡大次数 [B/Q : A/P] ≦ [L : K] である。
証明 ω_1, ..., ω_r を B の元で、その mod Q の剰余類が A/P 上 一次独立とする。 ω_1, ..., ω_r が K 上一次独立でないとする。 ω_1, ..., ω_r の自明でない K 上の一次関係式 a_1 ω_1 + ... + a_r ω_r = 0 がある。 ここで a_1, ..., a_r は K の元で a_i ≠ 0 となる i がある。 K は A の商体だから、必要なら各 a_i の分母をはらって、 各 a_i は A の元としてよい。
w(a_1) ,,, w(a_r) の最小が w(a_1) と仮定して一般性を失わない。 a_1 ≠ 0 である。
上の等式の両辺を a_1 で割り
ω_1 + (a_2/a_1) ω_2 ... + (a_r/a_1) ω_r = 0
(a_i)/(a_1) ∈ A であるから ω_1, ..., ω_r は mod Q で A/P 上一次独立の仮定に反する。
よってω_1, ..., ω_r は K 上一次独立である。 証明終
557 :132人目の素数さん:2006/08/09(水) 01:21:19
>>467 あ り え な い 。それは。 バストダンジョンでリリカのおっぱい値を800近くまで調教強化してやらないと、そのフラグは立たない。 仮にフィリオナをメンバーから外してリリカを集中調教しても、アナルバイブが使えないその段階では スカリバーはまだ手に入れられないはず。 妄 想 で つ か ? とりあえずアンダー草原で淫獣マリリスを大量に調教して淫度をどんどん稼いどけ。 展開が不安ならバックアップ取っておくのを忘れんなよ。説教くさくなってスマソ・・・。ついな・・・。
558 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2006/08/09(水) 12:41:36
体 K の有限次拡大体を L とする。 L の離散付値 w が与えられているとする。 w が定める素因子(>>555)を Q とする。 >>551 より w の K への制限は K の離散付値νである。 ν が定める素因子を P とする。 P は Q のみで定まり、Q の代表元 w の取り方によらない。
このとき P は Q の(K への)制限であるといい、 Q は P の(L への)拡大であるという。
ν の値群 ν(K - {0}) は w の値群 w(L - {0}) の部分群である。
指数 e = [w(L^*) : ν(K^*)] は Q のみで決まり、Q の代表元 w の
取り方によらない。
この値 e を Q の P に対する分岐指数と呼ぶ。
Q と P の剰余体をそれぞれ κ(Q), κ(P) とする。 >>556 より 拡大次数 [κ(Q) : κ(P)] は有限だが、それを Q の P に 対する相対次数と呼ぶ。
559 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2006/08/09(水) 14:36:21
命題 K ⊂ L ⊂ M を体の拡大とし、M/K は有限次とする。
R を M の素因子(>>555)とする。 P, Q を K, L のそれぞれ素因子で R の制限(>>558) になっているもの とする。 Q の P に対する分岐指数(>>558) と相対次数(>>558) をそれぞれ e, f として R の Q に対する分岐指数と相対次数をそれぞれ e', f' とする。
このとき R の P に対する分岐指数と相対次数はそれぞれ ee' と ff' になる。
証明 R に属す正規離散付置をψとし、ψの L, K への制限をそれぞれ w, v とする。ψの値群は有理整数全体のなす加法群 Z である。 w, v の値群をそれぞれ G, H とする。 H ⊂ G ⊂ Z である。[G : H] = e, [Z : G] = e' である。 よって R の P に対する分岐指数は [Z : H] = ee' である。
P, Q, R の剰余体をそれぞれ κ(P), κ(Q), κ(R) とする。 [κ(Q) : κ(P)] = f, [κ(R) : κ(Q)] = f' である。 よって R の P に対する相対次数は [κ(R) : κ(P)] = ff' である。 証明終
560 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2006/08/09(水) 15:54:26
補題 B を整域で、K をその商体とする。 B は次の性質 (*) を持つとする。
(*) x ∈ K - B なら 1/x ∈ B となる。
このとき B は局所環である。 つまり、ただ1つの極大イデアルをもつ。
証明 性質 (*) から B の 0 でない単項イデアル全体は包含関係で 全順序集合となる。 つまり、x と y を B の非零元とすれば xB ⊂ yB か yB ⊂ xB の どちらかに必ずなる。 このことは K の元 x/y に性質 (*) を適用すれば明らかである。
さて、P = {x ∈ B; xB ≠ B} とおく。
P がイデアルになることは、上で述べたこと、つまり
B の 0 でない単項イデアル全体が包含関係で全順序集合になることを
使えばあきらかである。
P は B の非可逆元全体だから B のただ1つの極大イデアルである。 証明終
561 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2006/08/09(水) 16:15:58
命題 A を離散付置環、K をその商体とする。 A は K の部分環として極大である。 つまり K の部分環 B で A ⊂ B となれば B = K または A = B である。
証明 >>550 より A は K のある離散付値 ν の付値環としてよい。
K の元 x が B に含まれないなら当然 A にも含まれない。 よって ν(x) < 0 だから ν(1/x) > 0 である。 よって 1/x ∈ A だから 1/x ∈ B でもある。
よって B は >>560 の性質 (*) を持つ。 >>560 より B は局所環である。 B の極大イデアルを P とおく。
A ∩ P = 0 とすると、A の非零元は B の可逆元となり、 B = K となる。
A ∩ P ≠ 0 なら、A ∩ P は A の(ただ1つの)極大イデアル m で ある。 x ∈ B - A とすると、ν(x) < 0 だから ν(1/x) > 0 である。 よって 1/x ∈ m である。よって 1/x ∈ P である。 しかし x ∈ B だから 1 ∈ P となって矛盾。 よって A = B である。 証明終
562 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2006/08/09(水) 16:38:55
λを奇素数、ζ を1の原始λ乗根となる複素数とする。 円分整数環 Z[ζ] の商体 Q(ζ) における素因子(>>555)を調べよう。
ν を Q(ζ) の離散付値とする。νの付値環を R とする。
つまり R = {x ∈ Q(ζ); ν(x) ≧ 0} である。
R の極大イデアルを m とする。
まず ν(1) = ν(1) + ν(1) より ν(1) = 0 である。 ζ^λ = 1 だから λν(ζ) = 0 である。 よって ν(ζ) = 0 である。 よって Z[ζ] ⊂ R である。
ここで Z[ζ] ∩ m = 0 では有り得ない。 何故なら Z[ζ] ∩ m = 0 とすると Z[ζ] の非零元 x に対して 常に ν(x) = 0 となる。そうすると Q(ζ) の非零元 y に対して 常に ν(y) = 0 となり、離散付値の定義(>>546 の 2))に反する。
よって P = Z[ζ] ∩ m は Z[ζ] の 0 でない素イデアルである。 Z[ζ]_P ⊂ R である。
一方 >>542 の証明から Z[ζ]_P は離散付値環である。 よって >>561 より Z[ζ]_P = R である。
563 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2006/08/10(木) 09:28:42
>>545 の続きに戻る。
Z[η] の商体 Q(η) の素因子を決定しよう。 Q(η) の離散付値を ν とする。 νの付値環を R とする。 R の極大イデアルを m とする。 Z[η] は Z 上整である。一方 >>541 より R は整閉で Z を含むから Z[η] ⊂ R である。
ここで Z[η] ∩ m = 0 では有り得ない。 何故なら Z[η] ∩ m = 0 とすると Z[η] の非零元 x に対して 常に ν(x) = 0 となる。そうすると Q(η) の非零元 y に対して 常に ν(y) = 0 となり、離散付値の定義(>>546 の 2))に反する。
よって P = Z[η] ∩ m は Z[η] の 0 でない素イデアルである。 Z[η]_P ⊂ R である。
>>551 より ν は有理数体 Q への制限 μ を持つ。 Z ∩ m = 0 とすると μ(x) = 0 が Q の非零元で成立つことになり、 離散付値の定義(>>546 の 2))に反する。 よって Z ∩ m = pZ である。ここで p は有理素数である。 Z ∩ m = Z ∩ Z[η] ∩ m = Z ∩ P だから Z ∩ P = pZ である。
Z[η]/P は Z/pZ 上の有限生成加群だから有限群である。 つまり、Z[η]/P は有限整域である。よって Z[η]/P は有限体である。 よって P は極大イデアルである。
564 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2006/08/10(木) 10:23:59
>>563 の続き。
Z[ζ] = Z[η][ζ] は Z[η]-加群として有限生成である。 よって、中山の補題(前スレ1の242)より PZ[ζ] ≠ Z[ζ] である。 よって、PZ[ζ] を含む Z[ζ] の極大イデアル Q がある。 P = Z[η] ∩ Q である。
Z ∩ P = pZ であるが、ここでまず p ≠ λ の場合を考える。
p の mod λ の指数を f' とする。e' = (λ - 1)/f' とおく。 p を含む Z[ζ] の極大イデアルは e' 個ある。 これ等を Q_0, .., Q_(e'-1) とおく。Q_0 = Q とする。
Z[η] ∩ Q_i は Z[η] の 0 でない素イデアルだから極大イデアル である。これ等のなかで相異なるものを P_0, ..., P_(r-1) とする P_0 = P とする。
Q_0 ∩...∩ Q_(e'-1) = pZ[ζ] である。 よって P_0 ∩...∩ P_(r-1) = Z[η] ∩ pZ[ζ] である。 ここで Z[η] ∩ pZ[ζ] = pZ[η] を証明しよう。
x ∈ Z[η] ∩ pZ[ζ] とする。 y ∈ Z[ζ] で x = py とする。 Z[ζ] の自己同型 τ で Z[η] の各元を固定するものをとる。 x = τ(x) = pτ(y) より τ(y) = y となる。 よって y ∈ Z[η] である。 これで Z[η] ∩ pZ[ζ] ⊂ pZ[η] が言えた。 逆の包含関係は明らかである。
以上から P_0 ∩...∩ P_(r-1) = pZ[η] である。
565 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2006/08/10(木) 10:41:27
>>564 の続き
P_0 ∩...∩ P_(r-1) = pZ[η] において r > 1 と仮定する。
P_1 ∩...∩ P_(r-1) ⊂ P_0 では有り得ない。 もしそうなら (P_1)...(P_(r-1)) ⊂ P_1 ∩...∩ P_(r-1) ⊂ P_0 であり、P_0 は素イデアルだからある i > 0 に対して P_i ⊂ P_0 となり、P_i = P_0 となって 各 P_i が相異なるという 前提に反する。
P_1 ∩...∩ P_(r-1) の元 ξ で P = P_0 に含まれないものがある。 当然 ξ ≠ 0 である。
P の任意の元 x に対して ξx ∈ P_0 ∩...∩ P_(r-1) = pZ[η] となる。よって ξx = py となる y ∈ Z[η] がある。 x = p(y/ξ) だから x ∈ p(Z[η]_P) である。 よって P(Z[η]_P) = p(Z[η]_P) である。 よって >>534 より Z[η]_P は離散付値環である。
r = 1 のときは P = pZ[η] だから、このときも P(Z[η]_P) = p(Z[η]_P) となり Z[η]_P は離散付値環である。
566 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2006/08/10(木) 15:09:48
>>564 >よって、中山の補題(前スレ1の242)より PZ[ζ] ≠ Z[ζ] である。
説明不足だったかもしれない。詳しくは以下のようになる。
Z[ζ]_P を Z[η]-加群 Z[ζ] の P による局所化(前スレ1の85と88) とする。Z[ζ]_P は Z[η]_P 上の有限生成加群である。 よって中山の補題(前スレ1の242)より PZ[ζ]_P ≠ Z[ζ]_P である。 よって PZ[ζ] ≠ Z[ζ] である。
>>507 >よって、中山の補題(前スレ1の242)より Ker(φ)Z[ζ] ≠ Z[ζ] である。
も同様である。
567 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2006/08/10(木) 15:14:23
>>565 の続き
>>563 より Z[η]_P ⊂ R であった。
>>565 より Z[η]_P は離散付値環であるから >>561 より Z[η]_P = R である。
568 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2006/08/14(月) 13:49:58
>>567 の続き
今度は p = λ の場合を考える。 再度、前提条件を述べる。
λを奇素数、f を λ - 1 を割る有理整数で 1 < f < λ - 1 とする。
f 項周期から構成される円分整数(>>269)全体のなす環 Z[η_0, η_1, ..., η_(e-1)] を考える。ここで e = (λ - 1)/f である。この環を Z[η] と書く。 Z[η] の商体 Q(η) の離散付値を ν とする。 νの付値環を R とする。 R の極大イデアルを m とする。 Z[η] ⊂ R である(>>563)。 P = Z[η] ∩ m は Z[η] の 0 でない素イデアルである(>>563)。 Z[η]_P ⊂ R である。
Z ∩ m = pZ である。ここで p は有理素数である(>>563)。 p = λ とする。 つまりZ ∩ P = λZ である。
>>564 より PZ[ζ] を含む Z[ζ] の極大イデアル Q がある。 Q はλを含むから Q = (1 - ζ) である。
569 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2006/08/14(月) 16:31:11
>>568 の続き
Z[η]_P = R を示そう。
Z[η] が 次元1のネーター整閉整域であることは簡単に示されるので、 前スレ2の585から Z[η]_P は離散付値環である。 これと Z[η]_P ⊂ R と >>561 から Z[η]_P = R が言える。
しかし、ここでは P の上にある B = Z[ζ] の素イデアルが Q のみ という特殊な状況を利用して Z[η]_P = R を示そう。
まず B_P = B_Q となることを示す。ここで B_P は B の積閉部分集合 S = Z[η] - P による局所化(前スレ1の65)である。 B_P の素イデアルは B の素イデアル Q' で S と交わらないもの つまり Q' ∩ S = φ となるものと1対1に対応する。 これは Q' ∩ Z[η] ⊂ P と同値である。Q' ∩ Z[η] は Z[η] の 素イデアルで P に含まれるから 0 または P である。 これから B_P は局所環でその極大イデアルは Q(B_P) である。
S ⊂ B - Q だから B_P ⊂ B_Q である。 s ∈ B - Q とする。 s は Q(B_P) に含まれないから B_P の可逆元である。 よって 1/s ∈ B_P である。よって B_Q ⊂ B_P である。 これで B_P = B_Q が証明された。
570 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2006/08/14(月) 17:53:42
>>569 の続き
B は Z[η]-加群として有限生成だから B_P は Z[η]_P 上有限生成 である。よって B_P = B_Q は Z[η]_P 上整である。 B_Q ∩ Q(η) = T とおく。 B_Q は >>537 より離散付値環だから T も離散付値環である(>>551)。 Z[η]_P ⊂ B_Q だから Z[η]_P ⊂ T である。 よって T は Z[η]_P 上整である。一方 Z[η] = Q(η) ∩ Z[ζ] であることは容易にわかるから Z[ζ] が整閉(>>542) であることから Z[η] も整閉である。よって 前スレ2の584 より Z[η]_P も 整閉である。よって Z[η]_P = T である。よって Z[η]_P は 離散付値環である。Z[η]_P ⊂ R だったから(>>568)、 >>561 より Z[η]_P = R である。
571 :132人目の素数さん:2006/08/14(月) 21:58:23
分からない問題スレから誘導されて来ました。 質問歓迎とのことですので、質問させていただきます。
円分整数環Z[ζ_n](ζ_nは原始n乗根)がもしUFDであったとすると、 fermatの定理が成立するとのことですが、その理由がよく分かりません。
x^n+y^n=z^nを変形し、
x^n=Π_[k=0,n-1]{z-y*(ζ_n)^k}
となりますが、ここからどのようにして
素元分解の一意性を適用したらよいのでしょうか?
572 :132人目の素数さん:2006/08/15(火) 03:39:34
>>571 http://www.amazon.com/gp/product/0387947620/sr=1-1/qid=1155580731/ref=pd_bbs_1/104-9584160-8061567?ie=UTF8&s=books
573 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2006/08/21(月) 12:56:41
>>571
いずれその証明をこのスレか次スレでやる予定。
574 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2006/08/22(火) 09:01:58
>>571 >分からない問題スレから誘導されて来ました。 >質問歓迎とのことですので、質問させていただきます。
誤解してるかもしれないので念のために言うと、質問歓迎というのは 主にこのスレで私が書いたものに関する質問を歓迎するという意味です。
575 :132人目の素数さん:2006/08/23(水) 10:07:09
しかしフェルマーの最終定理が好きなのが多いよな。 だけどあれは素人というか数学者だって数論専門でない限り歯が立つ しろものじゃないんだよ。見かけは簡単そうだけどな。
あれをやるくらいだったら2元2次の不定方程式たとえば n = x^2 + y^2 を解いてみなさいよ。こっちのほうがは君らに手ごろだし はるかに面白いだろう。
576 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2006/08/25(金) 12:35:45
>>570 の続き。
Z[η] の素イデアルで λ を含むものを P とする。 >>564 より PZ[ζ] を含む Z[ζ] の極大イデアル Q がある。 Q はλを含むから Q = (1 - ζ) である。 P ⊂ Z[η] ∩ Q であり P は極大イデアルだから P = Z[η] ∩ Q である。これと >>569 と >>570 の証明から Z[η]_P は Q(η) の 離散付値環であることが分かる。
577 :Kummer ◆xRj3HCjja. :2006/08/25(金) 13:37:57
私のアナ■に空気を吹き込んでくれ。
578 :132人目の素数さん:2006/08/30(水) 17:29:33
681
579 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2006/08/31(木) 13:03:15
>>576 の続き。
Z[η] の素イデアルで λ を含むものを P とする。 >>576 より Z[η]_P は Q(η) の離散付値環である。
Z[η] = A, Z[ζ] = B とおく。 >>359 より B は A-自由加群で 1, ζ, ..., ζ^(f-1) がその基底 である。前スレ1の85と145より B_P は B と A_P の A 上のテンソル積 とみなせるから A_P 上の自由加群で 1, ζ, ..., ζ^(f-1) がその 基底である。 よって B_P/PB_P は体 A_P/PA_P 上の f 次元のベクトル空間である。
>>576 のように Q = (1 - ζ) とおけば >>537 より B_Q は Q(ζ) の 離散付値環である(注意:Q(ζ)の Q は有理数体を表す)。 >>569 より B_P = B_Q である。 よって PB_P = (Q^m)B_Q となる有理整数 m > 0 がある。 よって B_P/PB_P を B_P 上の加群とみたとき、その長さ(前スレ1の288)は leng(B_P/PB_P) = leng(B_Q/(Q^m)B_Q) = m である。
B_Q/QB_Q は有限素体 Z/λZ に同型である。 >>576 より P = A ∩ Q であり A_P/PA_P は B_Q/QB_Q の部分体と みなせるから、これも Z/λZ に同型である。 よって f = [B_P/PB_P : A_P/PA_P] = leng(B_Q/(Q^m)B_Q) = m となる。ここで [V : K] は 体 K 上のベクトル空間 V の次元を表す。
580 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2006/08/31(木) 18:22:25
>>579 の続き。
Z[η]_P の定める Q(η) の素因子(>>555)を記号の濫用だが P で表す。 同様に Z[ζ]_Q の定める Q(ζ) の素因子を Q で表す。
>>579 より PB_Q = (Q^f)B_Q だから Q の P に対する分岐指数(>>558) は f である。
>>579 から容易にわかるように Q の P に対する相対次数(>>558)は 1である。
>>537 より Z_λZ は有理数体の離散付値環である。 これが定める素因子を(記号の濫用で) λZ で表す。 P の λZ に対する分岐指数は >>559 と >>568 より e = (λ - 1)/f である。 一方、明らかに P の λZ に対する相対次数は1である。
581 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2006/09/01(金) 17:20:27
>>580 の続き。
λ を割る Z[η] の素イデアルは P = Z[η] ∩ Q のみである。 よって、>>479 より λZ[η] = P^s となる有理整数 s > 0 がある。 よって λZ[η]_P = (P^s)Z[η]_P となる。 これから P の λZ に対する分岐指数は s である。 一方、>>580 より P の λZ に対する分岐指数は e だから s = e である。つまり、λZ[η] = P^e である。
同様に、P を割る Z[ζ] の素イデアルは Q のみであるから、 PZ[ζ] = Q^t となる有理整数 t > 0 がある。 よって PZ[ζ]_Q = (Q^t)Z[ζ]_Q となる。 これから Q の P に対する分岐指数は t である。 一方、>>580 より Q の P に対する分岐指数は f だから t = f である。つまり、PZ[ζ] = Q^f である。
582 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2006/09/04(月) 12:19:54
訂正:
>>581 >λ を割る Z[η] の素イデアルは P = Z[η] ∩ Q のみである。 >よって、>>479 より λZ[η] = P^s となる有理整数 s > 0 がある。
>>479 は Z[ζ] について述べたものであり、Z[η] については証明を 要する。これは Z[η] が整閉(>>570)であることを使えば、前スレ2の676 から分かる。しかし、ここでは今までの結果を使った証明をしよう。 そのため可換代数のいくつか簡単な補題を用意する。後の参照のために、 ここでは不要だが関連する補題も証明する。
583 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2006/09/04(月) 12:20:59
定義
A を環、 M を A-加群、N を M の A-部分加群、
T を M の部分集合とする。
N : T = {a ∈ A; aT ⊂ N} と書く。
これは A のイデアルである。
584 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2006/09/04(月) 12:23:00
補題 A を環、 S を A の積閉部分集合とする。 M を A-加群、N を M の A-部分加群とする。 x を M の元とする。 このとき (N : x)_S = N_S : x/1 となる。 ここで右辺の x/1 は x の標準射 M → M_S による像である。
証明 A の元 a に ax (mod N) を対応させることにより A-加群の射 A → M/N が得られる。 よって次の完全列が得られる。 0 → N : x → A → M/N
これに _S を作用させて、完全列 0 → (N : x)_S → A_S → M_S/N_S が得られる。 これから (N : x)_S = N_S : x/1 となる。 証明終
585 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2006/09/04(月) 12:23:32
補題 A を環、 S を A の積閉部分集合とする。 さらに M を A-加群、N, L を M の部分加群とする。 このとき (N ∩ L)_S = N_S ∩ L_S である。 ここで、(N ∩ L)_S, N_S, L_S は M_S の部分加群と見なしている。
証明 完全列 0 → N ∩ L → M → M/N + M/L (直和) に _S を作用させて、完全列 0 → (N ∩ L)_S → M_S → M_S/N_S + M_S/L_S (直和) が得られる。 これから (N ∩ L)_S = N_S ∩ L_S となる。 証明終
586 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2006/09/04(月) 12:25:51
補題 A を環、 S を A の積閉部分集合とする。 M を A-加群、N, L を M の A-部分加群とする。 L が A-加群として有限生成なら (N : L)_S = N_S : L_S である。
証明 L が A-加群として x_1, ... x_r で生成されているとする。 N : L = (N : x_1) ∩...∩ (N : x_r) である。 よって >>585 より (N : L)_S = (N : x_1)_S ∩...∩ (N : x_r)_S である。 この右辺は >>584 より (N_S : x_1/1) ∩...∩ (N_S : x_r/1) である。 これは N_S : L_S に等しい。 証明終
587 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2006/09/04(月) 12:29:24
補題 A を環、 I, J を A のイデアルとする。 JA_P ⊂ IA_P が A の全ての極大イデアルで成立つなら J ⊂ I である。
証明 J の元 x で I に含まれないものがあるとする。 I : x は A のイデアルで A と異なる。 よって I : x ⊂ P となる A の極大イデアル P がある。 よって (I : x)_P ⊂ PA_P である。>>584 より IA_P : xA_P ⊂ PA_P である。 一方 x ∈ J だから仮定より xA_P ⊂ IA_P であり、IA_P : xA_P = A_P となる。よって A_P ⊂ PA_P となる。これは矛盾である。 証明終
588 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2006/09/04(月) 12:36:14
補題 A をネーター環、 I, J を A のイデアルとする。 JA_P ⊂ IA_P がすべての P ∈ Ass(A/I)で成立つなら J ⊂ I である。
証明 J の元 x で I に含まれないものがあるとする。 I : x は A のイデアルで A と異なる。 一方、I : x は Ann([x]) である。ここで [x] は x の A/I における 剰余類を表す。よって前スレ1の 90 より I : x を含む P ∈ Ass(A/I) がある。 よって >>587 の証明と同様にして A_P ⊂ PA_P となり 矛盾となる。 証明終
589 :132人目の素数さん:2006/09/05(火) 01:43:11
質問: 「積閉部分集合」というのは mulitiplicatively closed subset のこと? だとすると584-586はLocalizationがFlatな事を言っているのかしらん?
590 :132人目の素数さん:2006/09/07(木) 18:25:54
>>589
mulitiplicatively closed subsetを日本語で言うと?
591 :132人目の素数さん:2006/09/07(木) 18:34:23
Kummer ◆g2BU0D6YN2 だけど(今、外からでパスワード忘れた)、 free blog のサイトでいいとこないかな。匿名で投稿出来るとこ。 何故かというと2chだとインターネットカフェから投稿出来ない 場合が多いんで不便。
592 :132人目の素数さん:2006/09/07(木) 18:41:18
>>589
用語や記号で分からないのがあったら前スレを検索してよ。 私はよく知らないけど前スレを見る方法があるらしい。
593 :132人目の素数さん:2006/09/07(木) 18:41:49
→PHP Proxyをどこかに設置する
594 :132人目の素数さん:2006/09/08(金) 16:10:02
>>591 数式の使えるブログってはてなダイアリーぐらいじゃまいか?
595 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2006/09/08(金) 18:20:39
>>594
2chと同じレベルでいいんだけど。つまり、このスレで書いてる 数式モドキが書ければいい。たとえば、(N ∩ L)_S = N_S ∩ L_S とか 。
596 :132人目の素数さん:2006/09/08(金) 18:22:26
どこでも池
597 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2006/09/08(金) 18:54:33
>>589
勿論、そうです。ちなみにオタクはいつもそういう話し方ですか? たとえば、class numberが1のquadratic fieldが無限にあるという Gaussのconjectureがどうとかこうとか?
598 :132人目の素数さん:2006/09/08(金) 23:28:31
>>597
http://nowsmartsoft.or.tv/bbs/test/read.cgi/FreeTalk/
を覗いてみることをお勧めする。形式は 2ch と一緒。2004年以来過疎って居るが、安定運用されている。
更に簡単な tex 表示の機能もある。記述と表示結果を対比確認してから送信出来る。 既にある書き込みの元になる記述は引用で確認出来て参考になる。 表示機能に興味を持ったら、多少遊んでみてから「SHIKIKEI の使い方」を見れば良い。 練習も新規スレ立ても自由。管理人に話し掛けてみれば返事もある。
書き込んでみたら、ここで報告してくれ。俺は単なる野次馬だが応援している。
599 :132人目の素数さん:2006/09/10(日) 23:28:01
ありがとう。
600 :132人目の素数さん:2006/09/11(月) 12:37:56
そこってJane Doeで見れるのかな?
601 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2006/09/13(水) 08:18:50
>>598
ありがとうございます。 残念ながら数式をテキストと保存することが出来ないと不便なのです。 というわけは、私はここで書いたものはテキストファイルとして管理 しているからです。テキストファイルだと秀丸エディターのgrepなどで 文字列検索が楽に出来るので。それにテキストエディターは軽いですし。
言い出しておいて何ですが、どうやら2chに代わる掲示板はほとんど ないようですね。普通の掲示板だと投稿の削除が管理者の独断でかなり 頻繁に行われる。そのかわり、そこへの投稿はネットカフェからでも 比較的自由に出来ますが。 勿論、明らかな法律違反の投稿は削除すべきですが これは2chでも当然やってます。 問題は、いわゆる荒しのような投稿です。 しかし、これを管理者の独断で削除するのは問題があると思う。
スレ違いなのでこれ以上この問題には触れません。
602 :132人目の素数さん:2006/09/13(水) 11:37:08
>スレ違いなのでこれ以上この問題には触れません。
レスは要らないけれど、念押しをする。
ここで使われている記述方式の他に,奇麗な表示できるだけで、制約が増える訳ではない。 管理についての不安はもっともな事で選択の問題。
俺は管理人ではなく,そこの板の使い勝手を試してみただけの野次馬だけど、面白い発表に 利用するものが現れる事を期待して,時々チェックしている。
そこの、貴方!奇麗な数式書き込みに試してみませんか?
603 :132人目の素数さん:2006/09/13(水) 15:44:30
あした検尿します
604 :132人目の素数さん:2006/09/16(土) 15:46:50
test
605 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2006/09/16(土) 16:03:22
命題 A を体でないネーター整域で、0でない任意の素イデアル P に対して A_P は離散付値環であるとする。 このとき、A の0でないイデアルは素イデアルの冪積として一意に分解される。
証明 仮定より 0 でない任意の素イデアル P に対して P に含まれる素イデアルは 0 と P のみである。よって P は極大イデアルである。 I を 0 でないイデアルとする。I を含む極大イデアルは Supp(A/I) の極小元 だから有限個である(前スレ1の224)。
J = ΠP^n とおく。ここで P は I を含む極大イデアル全体を動き、 IA_P = (P^n)A_P とする。 IA_P = JA_P である。よって、>>587 より I = J である。 一意性は明らかである。 証明終
606 :132人目の素数さん:2006/09/23(土) 07:20:40
159
607 :132人目の素数さん:2006/09/23(土) 21:40:20
158
608 :132人目の素数さん:2006/09/26(火) 19:06:10
今、ちょっと他の用事で忙しい。しばらくしたら書く。
最近、勉強しなおしてるんだけど、類体論は難しいね。 だからこそ面白いともいえるが。 この類体論に円分体が重要な役目を果たしている。
609 :132人目の素数さん:2006/09/27(水) 06:55:32
類体論
ii book nai??
610 :132人目の素数さん:2006/09/27(水) 07:04:38
このスレってどこかの本を丸写ししてるとか? 著作権大丈夫か?
611 :132人目の素数さん:2006/09/27(水) 07:23:24
大丈夫っしょ。もしそうだとしても 写した人が逮捕されるだけで。
612 :132人目の素数さん:2006/09/27(水) 07:33:34
こんなところにも著作権厨が・・・
613 :132人目の素数さん:2006/09/27(水) 07:43:33
ああいうのはアップするのは自己責任でアップしてるわけで、 しかも親告罪なんだから、アップロードした人と著作権者 (と、利害関係のある出版社)以外は関係ないだろ。
それ以外は得すること以外あり得ないんだから、ぐだぐだ言わないで黙ってればいいんだよ。
614 :132人目の素数さん:2006/09/27(水) 09:21:40
153
615 :132人目の素数さん:2006/09/27(水) 18:07:16
152
