耶麻郡吉田組塩村

陸奥国 耶麻郡 吉田組 (しほ)
大日本地誌大系第32巻 157コマ目

昔この村より塩湯湧き出し(ゆえ)名くという(今村西田畝の中に清水あり。その土微青にしてやや温泉の気あり。土人塩湯の後なりという)。

府城の西北に当り行程9里26町。
家数8軒、東西2町・南北1町10間。
西北は山に倚り東南は田圃(たんぼ)なり。

東30間中町村に界ひ奥川を限りとす。その村まで9町。
西は井岡村の山に連なり界域分ちがたし。
南30間新町村に界ひ奥川を限りとす。その村まで4町10間余。
北10町40間山浦村の界に至る。その村は戌亥(北西)に当り18町20間余。

山川

奥川

村東30間にあり。
中町村の方より来り、未申(南西)に流るること5町新町村の方に注ぐ。

水利

安戸堤(やちとつつみ)

村より戌亥(北西)の方8町にあり。
周300間、寛永元年(1624年)に築く。

神社

伊豆神社

祭神 伊豆神?
相殿 須伊志夜具神(すいしやくのかみ) 本村より移せし神體なりとて長7尺・周1尺5寸計の水晶を安ず
鎮座 不明
村北、山腰にあり。
鳥居あり。上三宮村高村能登が司なり。



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      • 地理院地図では神社のマークあり。位置的には伊豆神社かと。
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余談。
伊豆神社の相殿神の須伊志夜具神は名前を見る限り長7尺(約210㎝)・周1尺5寸(約45㎝)の水晶をご神体として奉られた神様なのでしょう。結構大きい水晶ですし見てみたいところですが、残念ながら伊豆神社自体が見当たらりません…。
最終更新:2020年09月20日 21:31