火葬

登録日:2018/06/12 Tue 23:55:30
更新日:2025/03/04 Tue 15:50:32
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火葬とは、亡くなった人の遺体を焼く儀式である。

目次

◆なんで火葬するの?

現代日本では99%*1の人が死後火葬されているが、考えてみるとなかなか不思議な習慣である。
一般的に「死体を破壊する」のは忌避される行為である。
死体をナイフで切り刻んだり、硫酸に漬け込んで骨だけにしたりする人物が居たら、日本社会はそれを「鬼畜の外道」と呼ぶであろう。
というか、人の死体を粗末に扱えば「死体損壊」や「死体遺棄」の罪でバッチリ刑罰が下る。
だが、正規の手順を踏んだうえで、燃やして骨だけにするのは何の問題もないとされる。
それどころか、死体を燃やしたくないと言えば奇矯の目を向けられるのである。

そもそも、世界的に見れば実は火葬は一般的な習慣ではない。
古代エジプト人がミイラを作ったように、「復活の日のために、死体は残さなければならない」という生死観の宗教が多いためである。
下記のように、火葬する宗教のほうが少数派である。

仏教:釈迦が死後火葬されたので、火葬推奨。*2
ヒンドゥー教:仏教の影響を受けているため火葬推奨。火葬することでそれまでの肉体への未練を断ち切り、成仏を促すという意味がある。遺灰は母なるガンジス川に流すことが多いが、妊婦、赤ん坊、蛇に噛まれて死んだ人は火葬せずにそのまま水葬する。
キリスト教アルマゲドンの後にすべての死者は復活するとされているため、死体を損壊させる火葬は忌避される。
イスラム教:キリスト教と同様の理由で火葬ダメ絶対。コーランにもそう書かれている*3
しかし日本には土葬できる墓地がほとんどなく、国内10万人のイスラム教徒にとって墓地の確保は死活問題となっている。
ムスリムが土葬できる墓地はかつては国内にたった2ヶ所しかなかったが、最近は国際化に伴い徐々に増えてきた。しまいには大分県のキリスト教会がイスラム教徒に向け区画を解放する事態にまでなっている。
ユダヤ教:本来火葬は忌避すべき。ただしラビという宗教指導者が許可した場合は火葬してもいい。
儒教夏侯惇が自身の目玉を喰らったエピソードなどからも分かる通り、「親からもらった肉体を傷つけるなんてとんでもない!」という思想。もちろん火葬禁止。*4
神道:仏教&火葬が伝わる前からの教えなので、土葬…だった*5。現在では火葬が一般化したので、神式の葬儀でも火葬を行う。
ゾロアスター教:火は善の根源である光そのものであるため不浄の死体に触れさせるなど以ての外。火葬禁止。ついでに自然のものは全て神聖なので土葬も水葬も禁止。遺体は鳥に食べさせる鳥葬で処理され、残った骨は風化させる。

しかし現代では、(イスラム教国を除く)多くの国で急速に火葬が増加する傾向にある。
宗教の影響力が希薄になりつつある事もあるが、それ以上にどこの国でも都市化によって土葬する土地が不足しているという側面が大きい。
50kg以上の有機物を土の中に入れて腐敗させるというのは衛生的にも問題であり、かつては土葬された死体によって井戸水が汚染される事もあったようだ。
また場合によっては犯罪による死体遺棄なのか葬式を終えた遺体なのか区別が付け辛くなるという事も有る
ただし、現代の先進国では土葬の際「エンバーミング」という措置で内蔵などを取り除き、十分防腐措置を施してから埋葬するのが一般的である。

が、そんな事を言っていられない事態が発生した。2019~2020年の新型コロナウイルスのパンデミックである。
感染病で死亡した遺体は当然ウイルスに汚染されているため、そのまま埋めることには衛生上多大なる問題がある。
というかイタリアなどの欧州の一部では、あまりにも短い期間に大量の死者が出たために埋葬用の土地が不足し、軍用トラックに大量の遺体を積み込んで輸送し国内の別の場所に埋めるという事態に
そんな事態に、中国は新型コロナウイルスで死亡した場合は火葬を義務付け、欧州などの諸外国もそれに倣うことに。…が、今度は火葬場そのものの数が足りず処理が追いつかないという状況が発生してしまった。
上記のイスラム教やユダヤ教も変化をせざるを得ず、ユダヤ教正統派のラビであるケネス・ブランダー氏が「伝統よりもウイルスとの戦いが重要だ」と発表するに至った*6
「特殊な事態を特殊なルールで対応する」ことになるのだが、伝統を変えざるを得ないほどの事態であると言えよう。

当然ながら火葬用の棺は燃えやすく作られているため、日本の葬儀に参列して棺が質素なことにカルチャーショックを受ける外国人も多いとか……


◆日本における火葬

我が国には火葬は当時最先端の教えであった仏教と共に伝わり、「ナウい宗教のイケてる葬儀」としてもっぱら上流階級に普及した。
古くは持統天皇が火葬された記録が残っている。
しかし、一般庶民には火葬はほとんど普及せず、もっぱら土葬か風葬*7が行われていた。
人体という水分の多いモノを燃やす火葬には大量の燃料が必要であり、当時の生活必需品だった薪代が馬鹿にならなかったためである。
言い換えれば生活に根差した文化・習俗なので両墓制と絡み長く残った地域も無いわけではなく、20世紀後半でも「自然に還す」埋葬法としてメディア上に時たま報じられる事はあった。

明治時代に入ると廃仏毀釈(はいぶつきしゃく)運動*8の一環として火葬禁止令が出されたが、案の定都市部の墓地があっという間に不足した事や、後述する伝染病関連により、わずか1年で撤回された。
その後は公営の火葬場が続々と建設されるなどむしろ火葬を推奨する方向へ政策を転換し、火葬に必要なコストが低下。
現在では法的に義務化されているわけではないにもかかわらず、ほとんどの遺族が火葬を行う状態となった。
このため、多くの国が「復活の日に備えて遺体を残すことに執着する」か、「形を残すことに執着せず火葬で灰にしてしまう」かの二つに分かれるのに対し、
「速やかに遺体を火葬するが、骨だけには執着し残そうとする」という独特の風習を産むことになった。

宗教的なこだわりが異常に低い事に加え、土葬を受け入れてくれる霊園がほぼ皆無なため、世界で一番火葬率の高い国とも言われている*9
更に長い火葬の歴史と異様に高い普及率から世界一火葬技術が高い国とも言われており、
有機物を見事に焼き払いながら骨だけを人体模型のごとくきれいに残すことが可能である。無論炉士さんの経験がものを言うので失敗して残らないと言うケースもあるにはある。

なお現状の国内法では死亡後、24時間以内は火葬・土葬をしてはいけないと決められている。
理由?早すぎた火葬案件になったら大変だからだよ!
例外として、一類*10・二類*11・三類感染症*12、新型コロナウイルス(COVID-19)に罹患した状態で亡くなった人や妊娠7ヶ月に満たない死産の遺体は死後24時間以内の火葬が許される(強制ではなく、あくまで遺族の希望による)。

ちなみに余談であるが、病気や事故により人体の一部を切断した場合もその部分の火葬は可能である(通常は医療廃棄物として焼却)。

前述の通り現在の日本では火葬以外の方法が取られることは滅多に無いのだが、例外も存在する。
東北地方太平洋沖地震の際には1万を超える死者が発生して火葬場が全く足らない状況に陥ってしまったため、一時的な仮土葬が行われている。
その数は2000人とされ作業は自衛隊が行い、場所は使われなくなった山の牧草地などが選ばれた。
物流が乱れていることもあって遺体を腐らせない為のドライアイス等も不足しており、やむを得ない措置だったとされる。火葬場に余裕が出来しだい掘り戻されて改めて火葬が行われた。


◆火葬の流れ

死亡届を役所に提出すると、火葬許可証が交付される。そして自宅あるいは斎場で葬儀を終えた後、遺体を霊柩車に乗せて火葬場へ運び、そこで最後のお別れを行う。
お別れが終わると火葬許可証を渡し、遺体の入った棺を火葬場の炉へ入れ、係員の操作によって点火される。
遺体が完全に骨になるまでおよそ1時間~1時間半程度(体脂肪が多い場合3~4時間掛かるケースも)かかるため、その間は控室で遺族・参列者は待つこととなる。

骨化が完了した遺体は拾骨室と呼ばれる部屋に運ばれ、ここでお骨上げを行う。骨上げされた遺骨は骨壷に入れられ、納骨堂・墓などに収蔵される(なお火葬許可証は火葬終了後埋葬許可証となるので、納骨堂・墓地の管理組者に渡す必要がある*13)。
お骨上げをする時は仏式・神式であれば足から順番に入れていき、最後に喉仏*14を収める。
喉仏を収めた後、骨壷に蓋をし、桐箱に入れて布で包む。この状態で墓が出来上がるか、共同墓地、納骨堂の準備が整うまで自宅で保管する。
墓の準備が整うと骨壷から骨を取り出して墓へ入れる。骨壷は再利用することはないため、砕いて自治体が指定する方法で処分する。墓によっては骨壷のまま遺骨を墓に収める。
喉仏を最後に収めるのは仏教の風習で、骨の形が仏様が座禅を組んでいる姿に似ており、魂が宿ると考えられているからである。

骨上げをする時には1組の箸を2人で持ち、骨を挟んで骨壷へ収める。
これは日常生活で行わない動作を入れることで人が亡くなるという悲しみが相次がないようにするためとされる。
このため、箸の作法として同じ食べ物を二人で掴む「二人箸」は骨上げを連想させるためマナー違反であり、タブーとされている。
骨上げする時、主要な骨だけを収めるのは西日本が中心。逆に東日本は全ての骨を収める。
この関係で骨壷のサイズが東日本のほうが大きくなっている。ちなみに拾骨されなかった骨は斎場内の慰霊墳墓か、共同墓地で合葬される。

この骨壷というモノは、初めて見ると予想以上に小さくて驚かされる。
どんなに巨漢でも、手のつけのようのない暴れん坊でも、多くの人に愛された名優でも、死んで焼かれてしまえば小さな骨壷で持ち運びできるレベルにまで小さくなる。
一種の虚無感を覚える人も居るのではないだろうか。


◆火葬場について

火葬は火葬場で行われる。現代的な火葬場には
  • 炉前ホール
  • 火葬炉
  • 遺族・参列者控室
が少なくとも存在し、大規模なものになると通夜・葬儀まで行えるよう式場・霊安室を設ける例もある。

火葬炉には台車式とロストル式があり、台車式は棺を載せた耐火台車ごと焼く物。ロストル式は金属棒で作られた格子の上に棺を載せて焼く物。
台車式は骨化まで時間がかかるものの、遺骨が人体模型のようにきれいに残るため遺骨を大切にする風習の強い地域、火葬件数の少ない地方では特に好まれる。
ロストル式は骨化までの時間は短いものの、焼却が進むに連れて骨が落ちていってしまうため位置関係がばらばらになってしまう。
遺骨にこだわらない風習の強い地域、火葬件数が多い都市部ではこのタイプが主流。例えば京都市の中央斎場や東京都の臨海斎場がロストル式である。

また、現在では身長200cm・幅65cm級の特大棺用巨人炉が整備されている所も多い*15

かつて火葬場と言えば高い煙突が立っており、火葬を行う日には煙が昇るというのがある種定番の風景であった*16
しかし主流として使われていたA重油から灯油を経てLPGガス・都市ガスへの燃料の変更、そしてガス再燃焼技術などの進歩で高い煙突を必要としなくなったのと、火葬場が周辺住民に忌避される傾向にあることから美術館やホテルなどを思わせるデザインがされるようになり、高い煙突を持つ火葬場が減少した。それでもやはり近くに火葬場があると地価が下がるだけでなく色々と忌避される(いわゆるNIMBY*17)原因になる為、新設にはかなりハードルが高く統廃合されるケースも多い。無論火葬場が無い市町村もかなり多い為、隣接の市町村に委託した結果名古屋市*18のように逆に件数が多すぎて新設したケースもある。

火葬場の多くは一部事務組合を含む公営ではあるが、土日祝日でも対応している。民営は言わずもがな*19
ただし公営・民営問わず友引の日は休業としていることが多い。友引に葬儀を行うのを避ける風潮が日本では強いためである。あと正月三が日も休業のことが多い。

旧式の火葬場は墓地の一角で野焼きをするかのように薪を積んでそこに棺を置いて焼く物や、焼却炉と同じように耐火レンガを積んだ炉を作ってそこで焼いていた。こうした炉は現在大阪府堺市のみではあるが、きちんと許可をとって正式な火葬場として運用されているものが1カ所存在する*20


◆火葬時の注意

火葬の前に棺に副葬品を入れることも多いだろう。
基本的にきれいに焼失するものであれば副葬品として入れることは出来るのだが、
合成樹脂などダイオキシンを発生させる可能性の高いもの*21お金、分厚い本は入れることが出来ない。
あの世にカネは持っていけないのだ。いいね?

その他、生きている人が映っている写真も入れないよう指導される。
この副葬品によって焼き上がった後の骨に色がつくことがある。・・・と考えられていたが、実際は遺体内部に残っていたカルシウム、カリウムなどが原因らしい。

また生前心臓ペースメーカーを入れている人が亡くなった時は事前に斎場や葬儀社の職員に伝えなければならない。
これはペースメーカーの作動に使う電池が焼かれた時に破裂し、破片が炉の覗き窓を破損させる危険があり、最悪炉を管理する職員が怪我をする可能性があること、炉の内部の耐火煉瓦等が傷みやすくなるため。

極端な肥満体型の人を火葬する時には火災のリスクが発生する。
これは溶け出した脂肪が炉から漏れ、それに火が燃え移ってしまうことがあるため。
ちょっと調べた範囲では2012年4月にオーストリア・グラーツで巨体が通気口を塞ぎさらに脂で過熱し過ぎて全焼する事故があり、2014年10月アメリカ・バージニア州で363㎏の遺体を火葬していた際にやはり脂で煙突のラバー部から出火(幸い炉廻りだけですんだそうな)事例が確認されている。

なお、大抵火葬場が所在する市町村外で火葬する場合、火葬料金が市町村民より割高になりがちである(だいたい2倍~2.5倍)。


◆ペットの火葬

かつてはペットのための葬儀社というのは皆無に等しかったが、ペットも家族と考える人が増えたため、
今は全国各地にペットのための葬儀社が設立されている。
ペットは多くの場合土葬されるが、中には人間同様火葬して骨上げを行い…という流れを取ることもある。
ペット用の火葬炉は人間ほど大きくないため、移動火葬車としてトラックに火葬炉を載せたものが使われることもある*22
斎場によってはペット用炉を完備してるところもちらほらある。


◆その他、火葬いろいろ

  • 火葬・骨上げ後に残った灰は「残骨灰」もしくは「焼骨灰」と呼ばれるが、これには金歯や銀歯、人工関節などの医療器具に由来する貴金属が含まれており、現代の技術であればこれらを抽出・回収可能である。
    このため、近年全国で廃棄物処理業者による「焼却灰」の争奪戦が発生しており、入札の結果1円で灰の処理を引き受ける業者も現れている。
    自治体によっては灰を有価物として売却する方向に改めており、大都市では年間数千万円の売却益が出るとのこと。
    逆に京都市では灰の永久保管施設を建設、盗掘を防ぐためにその場所は秘密とされている*23

  • 外国だと骨をそのまま収めるという文化がないためか、骨は砕いて粉末状にし、故人の趣味や生前の仕事などを象徴する形状の骨壷に入れたり、故人が希望した土地に散骨したり、死者を忘れないという意味を込めてペンダントやメモリアルストーンにしたり、変わったところではフリスビーにしたりコントの小道具にしたりと、様々なサービスが提供されている。
    日本でも少数だが、このように骨を粉末状に加工することがある。

  • 桂歌丸笑点に出演していた頃は、三遊亭楽太郎(現:六代目三遊亭円楽)が「(ガイコツ染みた外見の歌丸を)火葬する」旨のネタで歌丸をイジっては座布団を没収されるのが恒例の光景であった。
    一例:倍賞千恵子の「春の唄」の問題で
    楽太郎「♪ランランラン 歌丸師匠を車に積んで」
    圓楽「どこ行くの?」
    楽太郎「火葬場」
    こん平「あ゛ーっ!やっぱり!」
    歌丸「(怒って楽太郎の席から座布団を毟り取り山田に引き渡す)」
    2016年3月6日に歌丸ジェノサイド*24を発動させるきっかけになった答えも、火葬場から煙が立ち上る光景をネタにしたものである。
    ※「両隣と指を差しながら一言」という問題で、全員で指を差し「煙が上がってる」と言う→円楽「灰になっちゃったんだね」
    ちなみに、これが最終回より前に行われた最期最後の歌丸ジェノサイドとなった。

  • 遺灰をダイヤモンドに加工するというサービスが存在する。遺灰と言えど炭素には違いないため、膨大な圧力をかければダイヤに加工できるのである。
    常に肌身離さず持ち歩く事ができる=故人と共にあり続ける事ができる、墓地が不要であるなどの特長があり、新たな形の供養として人気を集めつつある。
    値段はサイズにもよるが概ね数十万円~数百万円、制作には数ヶ月を要する。
    注意点として、ダイヤとなった遺灰から個人情報は検出できないため、本当にそのダイヤが故人由来であるかは証明できない。サービス屋との信頼関係が全てである。

  • 火葬は伝染病の拡散への有効な対抗措置といわれている。
    伝染病により死亡した遺体からも病原菌が拡散しうるため、土葬だと土壌や井戸水の汚染、空気感染のリスクが残るが、火葬すればそれらのリスクはほぼなくなる。
    事実日本の明治初期は火葬は禁止とされていたがコレラの大流行の際に火葬が解禁され、伝染病死者の場合は火葬を義務化する「伝染病予防法」が明治30年に施行されて以降、日本でのパンデミックは減少の傾向にある。

  • 緩い時代には火葬中の炉の中を遺族に見せることもあった。今も宗派によっては遺族に火葬中の炉の様子を見せることがごく一部だがある模様。


◆フィクションにおける火葬

神楽坂明日菜魔法先生ネギま!
本作のメインヒロイン
原作では生きているのに、アニメ版では死亡し火葬されてしまった事で物議を呼んだ。
当時の反応としては「死んだ」ことより「火葬された」事の方が物議の中心となっており、火葬という行為の文化的な特殊性がうかがえる。


クリリン他(ドラゴンボール(DRAGON BALL)
ピッコロ大魔王編において、ドラゴンボールで死者を復活させる見込みが立った際、悟空が「みんなの死体燃やしちゃダメだぞーーっ!」とクギを刺すシーンがある*25
どうやらこの世界では火葬は一般的なようだが、ボラやベジータのように土葬されてドラゴンボールで復活した例もある。
もっとも、後々クリリンが木っ端微塵になった時や飴玉になった人もちゃんと復活しているため、悟空の心配は杞憂だったのではないかと思われる。
まあ、ポルンガがサービス精神高過ぎなのかもしれないが。


Incinerate / 火葬 (1)(赤)
インスタント
クリーチャー1体かプレイヤー1人を対象とする。
火葬はそれに3点のダメージを与える。
これによりダメージを与えられたクリーチャーは、このターン再生できない。
かなり優秀な単体火力。だが生きてるヤツしか対象にできないので、これは一般的に火炙りというのではないだろうか?
大体《稲妻/LightningBolt》の代わりにこれで焼きたいクリーチャーは主にゾンビなので生きてるかどうかは謎ではあるけど。
まあIncinerateには単に「焼却」という意味もあるので、この辺は訳語選択の妙かもしれない。
なお「死体焼却」というカードは別に存在し、下記の遊戯王の「大火葬」と似た効果を持っている。


《大火葬/Big Burn》
通常罠
相手が墓地のモンスターを対象にするカードを発動した時に発動する事ができる。
お互いの墓地のモンスターを全てゲームから除外する。
死者を火葬してゾンビとして蘇らないようにするという、モチーフどおりの効果。


ユダとの決戦を制した後、その前からラオウに秘孔を突かれた影響により余命を迎える。
自ら廃屋に入ってケンシロウ達に別れを告げ、(扉の隙間から血が流れた程度の描写だが)死んだことが確認されると、家ごと火葬される。


悪ふざけでシュウ様のところに食料の箱に隠れて行ったらそのまま火葬にされた。
なお本人は大火傷をしたようだがアロエであっさり回復したもよう。


メインストーリー終盤のミッション、死してなおも輝くの最後のムービーにて。
主人公スネークの率いる武装集団ダイアモンド・ドッグス内部の裏切り者により、拠点内で凶悪な致死性の寄生虫『声帯虫』が蔓延、多数の犠牲者が出てしまう。
寄生虫に感染していた事で水葬が出来ない隊員達は、特別措置として火葬に処される事となった。
その後、残った遺灰はスネークの意向によりダイヤモンドに加工され、「永遠に仲間と共にあり続ける」事となる。
このエピソードはMGSV:TPPの最大の名シーンとして名高い。


ジェダイの葬儀としては一般的な方法。作中ではクワイ=ガン・ジンダース・ベイダー(アナキン・スカイウォーカー)が火葬されている。


仮面ライダーV3仮面ライダーV3
イカファイヤーらによって火葬場で火葬にされそうになったことがある。
だからどうしてこの手の作品で火葬といったら火あぶりなのか
しかし間一髪で脱出し、かの有名な高さ50m以上の煙突の上に命綱無しで立つシーンに繋がる。


仮面ライダーストロンガー/電波人間タックル(仮面ライダーストロンガー
こちらも奇械人ハゲタカンによって火葬場で火葬にされそうになったことがある。
ストロンガーは自身の体を原子レベルで分解して拘束から抜け出し、タックル共々脱出した。


ポルポジョジョの奇妙な冒険 Part5 黄金の風
刑務所の監獄内で拳銃自殺(実際はジョルノ・ジョバァーナがスタンドの力で間接的に殺害している)し、直接的な描写はないものの、火葬されている。
なお、暗殺チームのホルマジオ曰く「ポルポの巨体故に葬儀屋が火葬するのに苦労した」らしい。
ちなみに現実では極端な肥満体の人間はライオンやゾウといった大型動物用の特殊な火葬場で処置されることになる。

・クリーナーズ(The Division
汚物は消毒」を地で行く武装組織。
彼らは今日も自作の火炎放射器を手に、伝染病で亡くなった人々の遺体や感染者を焼き払う。


はだしのゲン
時代と舞台背景が背景だけに、火葬のシーンが非常に多く出てくる。
名前もわからぬ多数の原爆での死者、朴さんの父親、政治さんなどなど…
特にゲンの母の骨すら残らなかったシーンのゲンの叫びは心をえぐるものがある。
なおゲン自身、ピカの投下された後の市内を彷徨っているうちに体力が尽きて倒れてしまった際に、
放射能で死んだ「やけにきれいな死体」と間違われて焼き殺されそうになった。


離反したかつての部下の遺体を、その実子の目の前で焼き払った
しかも「火葬より土葬の方がお好みだったかな?」などと神経を逆撫でする言い方をしてくる。
これでも本人にとっては「相手が強者なので敬意を払っていた」つもりらしい。

また部下であるキルバーンの使う術技の一つに「バーニングクリメイション」というものがあるがクリメイションとは火葬を意味する。よって「バーニングクリメイション」は「燃える火葬」という少し不自然な語になってしまう。


アニメ『ゲッターロボ』最終話、無敵戦艦ダイの攻撃でゲットマシンが三機とも爆発炎上するが、ダイは巴武蔵がコマンドマシンで特攻したことにより撃破される。
大破したゲッターは『G』第一話の武蔵の葬儀に合わせ、わざわざゲッター1に合体・変形させて火葬された。*26


骨上げを経験したことのある人は追記・修正を。

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最終更新:2025年03月04日 15:50

*1 2021年時点で火葬151万2511件に対し、土葬はわずか462件。土葬は火葬場が無い離島か、一部宗教上のケースなどに限られる。

*2 ただし現実的に燃料に乏しく土葬の場所もないチベット仏教国では、鳥葬が行われている

*3 死刑になった罪人の刑執行後、追加の刑罰として火葬することがある。

*4 ただし「燃やした先に死後の世界がある」という思想はあるようで、金や生活物資を模した紙の模型を燃やして故人へ送る風習がある。

*5 そもそも穢れを嫌って遺体の扱いが決まってなかったとも言われる

*6 「政府が衛生や安全のために義務付けている時に火葬されることは宗教的義務「ミツヴァ」の達成につながるとした。

*7 遺体を山林や墓地に放置し、風化させる。言い換えれば死体遺棄。これは後述の伝染病対策もあった。

*8 神道を日本の唯一の正当な宗教とし、仏教の影響を排除する運動。

*9 1990年代は火葬率2割だった韓国も、2000年代あたりより急増し出し2021年時点で89.6%と2位。なお3位は意外にもイギリスで78.46%が火葬されたそう。

*10 エボラ出血熱等の出血熱・ペスト・マールブルグ病・ラッサ熱。

*11 急性灰白髄炎・結核・ジフテリア・SERS/MERS・鳥インフルエンザ。

*12 コレラ・赤痢・腸管出血性大腸菌感染症・腸チフス・パラチフス。

*13 分骨の場合は埋骨証明でなく分骨証明書になる為、火葬場の係員に伝える事。埋葬・分骨許可なしで納骨すると死体遺棄罪になる。

*14 首の骨のうち一つ。上部に回転の軸のような突起と下部に孔があり、これが頭と組んだ足に見える。俗にのどぼとけと言われているのは気管の軟骨であってこれとは異なる

*15 嘗ては特大棺に対応した巨人炉を備えている所はあまり存在せず、しかもそのような棺もあまりなかった。1999年に死去したジャイアント馬場はこの問題から遺体をシーツで包んで荼毘に付された。

*16 これは使用されていたA重油を使う事によって発生する黒煙が非常に多かった為である。

*17 Not In My Back Yardの略。必要性は認めるが、我が家の裏庭に建つのは嫌だという意味。

*18 名古屋市天白区にある八事斎場は周辺の日進市・豊明市・長久手市・大治町の一部の火葬も請け負っている為、日本最大の46基の火葬炉を擁しながら90件もの火葬を行う事もザラにあった。このため、2015年に港区に30基を擁する名古屋市立第二斎場が新設された。なお同じ港区に蟹江町運営の舟入斎苑が存在する。

*19 ちなみに民営の火葬場は29箇所存在し、特に東京23区では大田区にある臨海斎場と江戸川区の瑞江葬儀所以外の7カ所は全て民営(さらに板橋区の戸田葬祭場以外の6場は東京博善社運営)であり、東京23区では民営だけで79基もの炉を誇る。

*20 堺市の黒山火葬場。なんと前室に扉が無い昔ながらのスタイル。ちなみに堺市は火葬場が12箇所存在し、11カ所が準公営の私設組合運営である。

*21 近年の炉であれば950-1200℃になるので一応無害化はされるが古いタイプだと800度近くまで下がる為。

*22 これを用いて高い値段を吹っ掛け、拒否すると焼いているペットを取り出して返すと脅す手法の悪徳業者が一時蔓延り問題となった。

*23 京都市以外にも売却せず保管する自治体はある。

*24 回答者全員が誰かの回答に便乗するなど悪ノリを始めた際、全員の座布団全部を一斉に取り上げること

*25 ちなみにブルマ達は「まずドラゴンボールでピッコロ大魔王を消滅させて、1年後にドラゴンボールを使って被害者を蘇生させる」という方法を取ろうとしていたので、クリリンを初めとする被害者達の死体は腐敗しないように専用の冷凍カプセルに保管されていた。ただし、神龍が消滅してしまったので燃やされる恐れはあった。

*26 同じく燃やされた機体というと、『機動戦士ガンダム』では、ジオン軍の襲撃によりV作戦で開発されたMS数機が破壊され、機密保持のためにガンダムのスーパーナパームで焼却処分された例があるが、これは火葬とは言われない。