カブ(ポケモン)

登録日:2019/12/14 Sat 17:35:56
更新日:2025/04/30 Wed 19:23:26
所要時間:約 6 分で読めます




炎は上に燃えあがる!

ぼくらも上をめざす! わかるね。


出典:ポケットモンスター、20話『カブさんのバトル修行』、
2023年4月14日から放送中。
OLM、テレビ東京、MEDIANET、ShoPro、
©Nintendo・Creatures・GAME FREAK・TV Tokyo・ShoPro・JR Kikaku ©Pokémon

カブとは『ポケットモンスター ソード・シールド』(以下『剣盾』)の登場人物である。

CV東地宏樹(アニポケ)/不明(Webアニメ『薄明の翼』)*1/井上和彦(ポケモンマスターズEX)


概要

ガラル地方エンジンシティのジムリーダー
ほのおタイプのエキスパートで、キャッチコピーは「いつまでも燃える男」
ちなみにホウエン地方から招かれたという。

頭髪に白髪が混じった三白眼の男性。外見からして『剣盾』の男性ジムリーダーでは最年長だろう。
目つきが鋭く真面目そうな印象を受ける一方、渋くてかっこいい顔つきだがスポーティーな印象もある。だが、笑ったときのへにゃりとした笑顔もかわいい。
話すときには手を後ろで組む癖があり、また小走りで進む。
一人称は「ぼく」で、見た目とのギャップに驚いたプレイヤーも多いとか。二人称は「きみ」あるいは呼び捨て、または名前に「くん」を付ける。
なお、ポケモンに対しても同様に「くん」を付けるが、自分の手持ちには付けない。

ジムチャレンジにおいては3番手を任されている。
だが3番手と侮るなかれ。エンジンスタジアムはジムチャレンジ最初の関門とされており、カブに勝てずにジムチャレンジを諦めるチャレンジャーも多いという。
その一方で、彼に勝った者は優秀なトレーナーとして高く評価される。

炎がデザインされた「ほのおセット」の下にインナーを着用。首からタオルを掛けており、走る時にはそれを掴んでいる。
背番号は「187」で、「火花」の語呂合わせとなっている。
ジムのエンブレムは日本の兜と炎を合わせたと思われる和風のデザインで、なかなか凝っている。

モンスターボールはハイパーボールを使用。
野球選手の故・村山実氏のザトペック投法のような、闘志あふれるボールの投げ方を披露してくれる。
更に手持ちをキョダイマックスさせるためにボールを投げる際は、ほのおタイプの使い手ゆえか一瞬だけ目から炎を出す。

勝負の待機中には中腰になっており、指示をする際には素早く腰を上げて叫んでいるような動きを見せており、スポーツの監督を思わせる。

ジムチャレンジで勝利するとほのおバッジが貰え、Lv35までのポケモンを捕まえられるようになり、Lv50までのポケモンが言うことを聞くようになる。
他にもわざマシン38「おにび」とカブのレプリカユニフォームを貰える。

穏やかで礼儀正しいが、内には熱い思いを秘めている。
ジムチャレンジャーとの試合の一つ一つを大事にしており、試合の前には必ず目を閉じて精神を集中させている。
負けても相手を称えることは忘れず、チャレンジャーがエンジンシティを後にするときには必ず見送りをすることにしている。
「人生死ぬまで修行 学び続けよう!」が口癖。
いつまでも挑戦者であるという気概を忘れないためか、ジムリーダーの中でカブだけはフィールドで待ち受けず、ジムチャレンジャーと同じタイミングで入場する。

普段は第二鉱山でよく修行をしている。
ジムリーダー以外では広告塔としても活躍しており、ゲーム中ではシェーバーの広告に出ている姿が確認できる。

ちなみにカブがジムリーダーを務めるエンジンスタジアムは、リーグ創設当時から続く名門ジム。
そのためジムチャレンジの開会式もここで行われる。


活躍

ジムチャレンジ開会式で初登場するが、主人公と初対面を果たすのは第二鉱山で修行中、トロッゴンの邪魔をしていたエール団を見つけ、懲らしめていた時のこと。

その後はエンジンスタジアムで主人公と対戦。
試合で負けると悔しそうにしつつも主人公とそのポケモンを「きみたちは勝って当然だよ」と称えた。
そしてほのおバッジを主人公に贈った際「ガラル地方の文化やポケモン勝負の未来を若い世代の主人公に託し、自分たち大人はそれを支えていく」といったことを語る。
更に、試合の後はナックルシティへ向かう主人公とホップを街の入り口で呼び止め、呼んでおいたヤロールリナと一緒に主人公らにエールを送った。

殿堂入り後は、シーソーコンビが引き起こしたダイマックス騒動解決のためエンジンスタジアムを訪れた際、ダイマックスしたポケモンを鎮めるためにカブと共闘することになる。


過去

ベテラントレーナーだけあり、これまでに様々な経験を積んでいる。

元々チャンピオンになれる素質を持つ実力者で、チャンピオンになれそうな機会も何度かあったが、いずれもあと一歩のところで逃している。
その影響で一時期は勝つために何でもするようなスタイルに手を染めたこともあったが、結局結果は出ずマイナークラス落ちとなってしまう。
だがダンデとの名勝負を経て自分にはまだ伸びしろがあると感じ取り、改めてポケモンと向き合い直すことに決める。
そして数年前にエンジンシティジムリーダーに返り咲いたという*2

若い頃は「勢いだけで燃やせばオッケー!」みたいなノリで単純にほのおタイプの攻撃わざばかり使っていたらしい。
やがてそれだけでは勝てなくなってしまうが、それがきっかけでおにびなどの変化わざを使うようになった。
この経験から、みんなにもポケモンの可能性を試してほしいと思うようになり、「覚えるわざ」「とくせい」「どうぐの組み合わせ」に必ず突破口があると説いている。


ジムチャレンジ

内容は「ポケモンの捕獲」
ありそうでなかった、ジムの中でのポケモン捕獲が課されるというもの。
ジムの中に設置された草むらにいるポケモンを相手にし、倒すか捕獲することで得点を稼いでいく。
倒すと1ポイント、捕獲すると2ポイント獲得し、5ポイント以上稼ぐとジムリーダー戦に移行する。
この際にジムトレーナーと共闘になるが、ジムトレーナーはこちら側に攻撃を与えてくることがあり、ジムトレーナーが野生ポケモンを倒すとポイントは0で終わる。
そのため効率よく野生ポケモンにダメージを与え早めにボールを投げるか、ジムトレーナーのポケモンを先に倒すようにしないと、捕獲する前にジムトレーナーに倒されてしまう恐れがある。

出現するポケモンは、ロコン、ヒトモシ、ヤクデ。
ここで捕まえたポケモンは他の野生ポケモンと同じく、捕まえれば自分のものにできる。
新ポケモンのヤクデは3番道路にも出てくるが出現率が低いので、ここで捕まえておくと良い。


使用ポケモン


●ジムチャレンジ


マルヤクデ! 燃えさかれ!
キョダイマックスで 姿も変えろ!


キュウコンとウインディは「おにび」を使ってこちら側の物理攻撃力を下げながら、
やけどによるスリップダメージと「ほのおのうず」を併用してジワジワHPを削りながら攻めるテクニカルな戦法を仕掛ける。
物理攻撃をメインとしたパーティーだと苦戦を強いられるので、特殊アタッカーで攻めるかやけどなおしで立て直せるようにしておくと良い。
直前にマリィからやけどなおしを3個貰えるが、心許ないようであれば買い足そう。

作中初のキョダイマックスポケモンの使い手でもあり、エースのマルヤクデをキョダイマックスさせる。*3
キョダイマルヤクデは専用わざ「キョダイヒャッカ」を使い、ダメージを与えた後で相手を「ほのおのうず」で4~5ターンの間閉じ込めてしまう。

戦う際にはみずタイプのポケモンを用意しておくと良い。最初にメッソンを選んでいれば優位に立てる。
みず/いわタイプのカジリガメがいればほのおタイプのわざを1/4に軽減できるうえ、彼のエースのマルヤクデにいわわざで4倍ダメージが与えられるので有利。
また、いわ/ほのおタイプのトロッゴンがいればやけどを気にせず、かつ弱点を突けるいわタイプのわざで戦える。


●トーナメント(殿堂入り後)
  • コータス   ♂ Lv.60
  • キュウコン  ♀ Lv.60
  • ウインディ  ♂ Lv.61
  • エンニュート ♀ Lv.61
  • マルヤクデ  ♂ Lv.62〈キョダイマックス〉

コータスとエンニュートが加わった。
先発のコータスの特性は『ひでり』でフィールドを「ひざしがつよい」状態にする。
みずタイプわざの威力が半減するので、いわタイプやじめんタイプのわざも用意しておくといい。
特にいわタイプのわざは5匹全ての弱点を突けるので、必ず手持ちのどれかにいわタイプのわざを覚えさせておきたい。


●ガラルスタートーナメント(DLC第二弾 クリア後)
  • コータス  ♂ Lv.72
  • ウインディ ♂ Lv.73
  • マルヤクデ ♂ Lv.74〈キョダイマックス〉

プレイヤーはガラルスタートーナメントで3回優勝すればカブをパートナーに選べるようになる。
対戦相手になる場合はヤロールリナピオニーのいずれかと出場する。
ちなみに、プレイヤーと組んでいる時にヤロー・ルリナ、及びポプラマスタードのペアと当たると勝負前に特殊会話が発生するほか、キバナとも後述の縁から掛け合いが見られる。


●トーナメント(ガラルスタートーナメント 初回クリア後)
  • コータス   ♂ Lv.72
  • キュウコン  ♀ Lv.72
  • ウインディ  ♂ Lv.73
  • エンニュート ♀ Lv.73
  • マルヤクデ  ♂ Lv.74〈キョダイマックス〉


アニポケにおいて

第7シリーズには結局未登場のまま同作は完結したが、続く第8シリーズで登場。
『剣盾』初出のキャラクターでは第8シリーズが始まってから最も早く登場した。
また、黒いレックウザについて何か知っているのではと目されるなど、ホウエン地方出身という設定がここで活かされた形といえる。

初登場は19話『マホイップのホント』のCパートで、優雅にスイーツを楽しんでいた。

続くメイン回20話『カブさんのバトル修業』では、エンジンシティの人々に慕われている様子が見られた。
また、黒いレックウザの手がかりを求めてジムを訪れたリコロイに、新人ジムトレーナー見習い・ワカバの昇格テストも兼ねバトルの相手をさせる。
そして、リコは優しすぎるあまり勝利をワカバに譲ってしまい、真面目な彼女を傷付けてしまったが、カブは「勝つことだけがバトルじゃない。バトルで優しくすることは、必ずしも正解じゃない」と優しく諭し、間違いに気付かせたのだった。


アニポケ以外の媒体において

  • Webアニメ『薄明の翼』
第5話『秘書』にてセリフは無かったが初登場。
リーグスタッフを引き連れたオリーヴがスタジアムを闊歩するシーンの背景で、原作のように小走りで走っていた。
第7話『空』では冒頭で一瞬だけ登場し、初めてセリフが付く。
トレーニングをしながらインタビューを受けており、ダンデについてのコメントを求められごくシンプルに「彼は強い」と答えていた。
その後配信された『EXPANSION ~星の祭~』でもセリフは無かったが一瞬だけ登場。
エンジンシティでマルヤクデと一緒にランニングをしており、ダイマックス発動時のように目から炎を出していた。
ちなみにこのシーンでは、マルヤクデの頭の上にダンデからのガラルスタートーナメントの招待状がちょこんと載っている。燃えないかちょっと心配だがかわいい。

  • ポケモンマスターズEX
2024年6月14日実装。パートナーはマルヤクデ。
イベント『正反対のおじさんたち』でアオキとともにフィーチャーされ、最終的には彼と意気投合する。
ちなみに実装前のティザーシルエットでは、アオキとカブの立ち絵がくっついていて判別が難しかったが、その後「おじさんの皆既日食」などと呼ばれもした。


余談

  • 名前の由来はお馴染みの根菜「カブ」で、花言葉は「慈愛」「晴れ晴れと」など。英語版でも「Kabu」となっている。
    外見のモデルは50歳を超えても尚プロサッカー選手として活躍を続けている三浦知良と思われる。名前も「カズ」→「カブ」とそっくり。
    また、ボールを投げる際の投球フォームは、50歳まで現役を続けた元プロ野球選手の山本昌を模したもの。

  • 設定資料集には、本編では見られないベンチコートを着たカットが掲載されている。

  • 先述のように過去には色々とあったらしいが、この時期の勝負スタイルが具体的にどのような物だったのかは不明。
    一部では様々なスタイルを試していた時期について、本人的にはポジティブな変化だったにもかかわらず周囲に「これまでのスタイルを崩し迷走した」と受け取られてしまったのではないか、とする説がある。*4

  • キバナとは本編中では一度も相対する機会が無いが、コータスを手持ちに入れていることや勝負中の言動、共にワイルドエリアに面していて名前に「シティ」と付く街のジムリーダーを務めていることなど、共通点が少なからず見られる。
    その後DLC第一弾『鎧の孤島』クリア後に鍋底砂漠というエリアに現れた際のカブの発言から、キバナがコータスを手持ちに加えたのはカブに提案されたからだと判明した。ちなみにこの時「キバナくんにも(コータスを)勧めてみたら使ってくれてカブっちゃったね!」と、さり気なくダジャレを言うお茶目な面も垣間見える。
    英語版では"We're Tor-colleagues!"と言っているが、これはコータスの英語名"Torkoal"と、「同僚」や「仲間」を意味する"colleague"を掛けているもので、日本語のダジャレに近いノリである。お茶目さんか。一応訳すなら「ぼくらはコータス仲間なんだよ」という感じ。
    なお、カブとキバナが直接言葉を交わす様子が見られるのは、ガラルスタートーナメントで当たった際のバトル開始前だけ。

  • 「ポケモン情報局」の公式Twitterで2021年のホワイトデーに発表されたイラストにも登場。
    キバナ、クララサイトウマリィらとともにお茶会をしており、マナーに則った完璧な持ち方*5でティーカップを手にセンターポジションで笑顔を浮かべていた。尊い。

  • リーグカードで背番号が確認できるキャラクターの中で、背番号に7が入っているのは実はカブだけ。


  • 有志がtwitter上で集計した「夢女子が選ぶ〇〇年の100人」というアンケートでは、2020年に第1位、2024年には第23位を獲得した。


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  • リコロイ
  • 井上和彦
  • 愛すべきおじさま
  • 夢女子ホイホイ
最終更新:2025年04月30日 19:23
添付ファイル

*1 キャストクレジット無し。既に他の役で出演している声優の兼役と思われる。

*2 オフィシャルサイトより。

*3 オープニングでダンデもリザードンのキョダイマックスを披露してくれるが、あちらはムービーで戦闘も起こらないため、ゲーム内でキョダイマックスを使うのはこちらが初。

*4 リーグカードの文面は基本的に文責の明らかでない第三者の筆によるもの、というのが根拠の1つ。他のリーグカード由来の情報に対する反論でも挙げられる点である。

*5 カップの持ち手(ハンドル)に指を通して持つのはアフターヌーンティーではマナー違反とされる。持ち手をつまむように持つのが正しい。