インテレオン

登録日:2019/12/02 Mon 14:39:00
更新日:2024/01/29 Mon 12:25:49
所要時間:約 6 分で読めます





多彩な機能を隠し持つ。指から水を噴射して背中の皮膜で風に乗る。





出典:ポケットモンスター、88話『トライアルミッション!深海潜水調査団!!』、
19年11月17日~2022年12月16日まで放送。
OLM、テレビ東京、MEDIANET、ShoPro、
©Nintendo・Creatures・GAME FREAK・TV Tokyo・ShoPro・JR Kikaku ©Pokémon

インテレオンは『ポケットモンスター』シリーズに登場するポケモンである。


■データ


全国図鑑№:818
分類:エージェントポケモン
英語名:Inteleon
高さ:1.9m
重さ:45.2㎏
タマゴグループ:水中1/陸上
性別比率:♂87.5♀12.5

タイプ:みず

特性げきりゅう(HPが1/3以下になるとみずタイプの技の威力が1.5倍になる)
隠れ特性:スナイパー(技が相手の急所に当たったとき、ダメージが更に1.5倍になる)

種族値
HP:70
攻撃:85
防御:65
特攻:125
特防:65
素早さ:120

合計:530

努力値:素早さ+3

メッソンがLv16でジメレオンに、ジメレオンがLv35でインテレオンに進化する。

ジメレオン

全国図鑑№:817
分類:みずとかげポケモン
英語名:Drizzile
高さ:0.7m
重さ:11.5kg

タイプ:みず

メッソン

全国図鑑№:816
分類:みずとかげポケモン
英語名:Sobble
高さ:0.3m
重さ:4.0kg

タイプ:みず

■概要


ソード・シールド』に登場する、ガラル地方の水御三家のメッソンの最終進化形。
御三家ではダイケンキ以来の単みずタイプの最終進化形である。
泣き虫で可愛らしい見た目をしていたメッソンから一転して、クールで長身痩躯な姿になった。

分類のエージェントポケモンの分類や記事冒頭の図鑑説明、スーツを来たような見た目からすると007のジェームズ・ボンドやCP9のようなフィクション寄りの諜報員がモチーフであるようだ。
ちなみにガラル地方のモチーフであるイギリスには、007が所属していることで有名な諜報機関「SIS(MI6)」がある。

図鑑説明の通り、インテレオンの身体には様々な機能が隠されており、指先からマッハ3の速度で水を撃ち出して敵の急所を狙い撃つ他、
特殊なレンズを仕込んだ目、ナイフのように鋭い尻尾マントのように展開して空中移動できる背中の皮膜などが搭載されている。

恐らく名前の由来は「インテリジェンス」+「カメレオン」。
インテリジェンスの名に違わず冷静沈着かつ紳士的な性格であると同時に、諜報行為を行えるポケモンのようだ。*1
だが、ジメレオン時代の怠け者な性根は残ったままなのでトレーナーがしっかり見ていないとサボる一面も。


■ゲームでのインテレオン


ゲーム開始時にチャンピオンダンデから貰える。

プレイヤーがサルノリを選んだ場合はホップが、ヒバニーを選んだ場合はダンデが手持ちに加えることになる。

メッソンの時点で非常に素早いため、ストーリー中ではテンポが良い先手必勝のプレイスタイルをしやすいのだが、肝心のレベル技がジメレオンになるまでノーマルタイプとみずタイプのみとかなり貧相。
一つ目のジムは相性最悪のくさタイプなため、ワイルドエリアでこおり技のわざレコードを入手していなければこの段階だとアオガラスに頼ることになるだろう。

その後進化していけば「ふいうち」「とんぼがえり」「アクロバット」等トリッキーだが強力な技を覚えていくのでエージェントポケモンの名の通り多彩な活躍が期待できる。

インテレオンに進化すると専用技ねらいうち」を覚える。
「よびみず」や「いかりのこな」「このゆびとまれ」等のターゲット変更効果の特性や技の影響を受けないというダブルバトル向きの特殊効果を持つが、
ストーリー中ではほぼシングルバトルしかしないのであまり機能せず、威力も80と「ハイドロポンプ」や「なみのり」に劣っているので他の御三家の専用技と比べて地味な印象が強い。
ゲーム中の説明文に記載されていないが、急所ランク+1の隠し効果を持つ。


■対戦でのインテレオン


アシレーヌとほぼ同じ特攻とジュカインと同じ素早さ種族値を持つが、他の能力は並以下。
特に耐久面は壊滅的であり、速攻型の水御三家のゲッコウガを更に下回っている、火力とスピードに超特化したポケモンである。

習得技に関しては「つららばり」「エアスラッシュ」「ふいうち」「とんぼがえり」「マッドショット」と変わった技を複数覚えるが、他は概ねみずタイプにありがちなラインナップ。
他にも「ゆびをふる」「バトンタッチ」、タマゴ技経由では「こおりのつぶて」「アクアジェット」「とどめばり」と変わり種や先制技を多く覚える。

ダイマックスとの相性は中々いい。
「エアスラッシュ」を「ダイジェット」として使用することで素早さを上昇させ、水ダイマックスわざ「ダイストリーム」で雨を降らせて火力上昇を図れる上に、
ダイマックスの耐久力上昇を利用してきあいのタスキや「みがわり」に頼らずとも激流発動を狙える。



が、普通にみずタイプをやってしまっている事はインテレオン最大の欠点。
よく言えば堅実に立ち回れるポケモンだが、悪く言ってしまうと物凄く地味これがホントのジミレオン
これが他のタイプなら堅実さを活かした差別化が出来るのだが、層が異常に厚いみずタイプとなると話が変わってしまうのだ。
貴重すぎるでんき複合のウォッシュロトム、エース適性の高いギャラドスやキョダイラプラスと、みずタイプは個性あふれる強豪ばかりなので…。
しかも間が悪い事にアシレーヌマリルリまで入国してくる始末。
決して弱いわけではないのだが、絶対的にインテレオンでなければならない理由が乏しいのだ。
またこれらの水ポケモンに対して弱点を突ける技を覚えないため、殴り合いになった際にその耐久力の低さから押し負けてしまいやすい。ゲッコウガのように「くさむすび」を覚えられれば…と惜しまずにはいられない。

隠れ特性の「スナイパー」については、剣盾からわざマシンが登場した「きあいだめ」と組み合わせると「ねらいうち」で確定急所攻撃を行う事が可能。
威力は実質一致補正込みで270となる。
ねらいうち以外の技を確定急所にするならピントレンズが必須となる。
しかしきあいだめの効果は交代すると消えるため、低耐久のインテレオンで扱うのは中々難しい。「バトンタッチ」できあいだめ効果を受け継ぐ運用が現実的か。
ぶっちゃけこの「スナイパー」についても、運用にかなり癖がある上にそんなに珍しい特性でもないので、汎用性が非常に高く強力な隠れ特性を貰った同期御三家のゴリランダーエースバーンと比べてやはり地味な印象が拭えない。

実際隠れ特性解禁後のランクバトルでは、他の御三家2匹が使用率トップ10に入るエース級の活躍を見せているにもかかわらず、1匹だけ使用率50位前後という哀愁漂う姿を見せてしまった。
ちなみにこのせいでシリーズ6の使用禁止措置は免れている。嬉しいやら悲しいやら…。

このようにバトルでは決して弱くないにも関わらず、他御三家2匹があまりにもぶっとんだ強さをしているため第8世代における御三家最弱の名をほしいままにしてしまっている…
今後の強化が望まれているポケモンの1匹である。
特攻自体は高く、軸にできるだけのスペックはあるのだが…

一応彼(彼女)の名誉のために言っておくと、Pokémon HOME解禁前のダブルバトルでは相方の「ゆきふらし」バイバニラと共にひたすらふぶきをぶっ放すコンビが一定数使われ、インテレオン自身シーズン3に使用率ベスト30入りを果たしている。

2020年にはキョダイマックス形態が追加され、こちらでは全身ではなく尻尾の部分が重点的に巨大化。
みず技が威力160固定・かたやぶり効果を持つ「キョダイソゲキ」になり、雨は降らせられないものの低威力技でも高威力高性能な攻撃わざとして使えるようになる。
他のみずタイプとの差別化になる為、できればキョダイマックスで運用したいところ。

剣盾の第一弾ダウンロードコンテンツ「鎧の孤島」にて登場した教え技で、「スケイルショット」を覚えさせることが出来るようになった。グラフィック上ではすべすべしているように見えるが、現実のカメレオンと同様にちゃんと鱗があるらしい。
スケイルショットの効果は「2~5回連続攻撃・自分の防御1ダウン・素早さ1段階アップ」というなかなかトリッキーなもの。しかし、もとから素早さに長け、耐性に難があるインテレオンにこれを使わせるのはかなり難がある。
ちなみに教え技の水ラインナップは水版交代技の「クイックターン」なのだが、インテレオンはこれを習得できない。アシレーヌは習得できるのに……!!
もとより「とんぼがえり」の採用率が高かっただけにクイックターンを習得できないのは非常に惜しい。

そんなインテレオンだが、SVでは強化されるどころかまさかの弱体化
キョダイマックス没収は仕方ないとはいえ、スナイパー戦術の要だった「きあいだめ」まで没収され自力で確定急所が狙えなくなってしまった。どうしてこうなった…
一応ねっとう代わりの物理対策「ひやみず」、威力のせいで実用性皆無だがスナイパーと相性のいい「エアカッター」、意外な事に第8世代では覚えなかった「ちょうはつ」を覚えられるようになった。
しかし前作からの課題だった攻撃範囲の狭さは全く改善されておらず、失った技を考慮すると補填にもなっているか怪しいところ。
さらには今作では剣盾時代にはいなかったゲッコウガに加えて、新顔としてより素早さに長け特攻も1しか差のないテツノツツミという超強力なライバルまでおり苦しい続投となってしまった。

結局、ただでさえきつい水枠を喰いに行く事はできず、採用率は第8世代以上に悲惨な状況に……。
一応「碧の仮面」で待望の「クイックターン」や特殊先制技の「しんくうは」、「ねっとう」等が追加されたものの、よく言えば技バリエーションが増えた・悪く言えば既存の戦法に幅が出来ただけであり、結局伸びない状況が続いている。
「碧の仮面」ではマシン技・遺伝技の追加もなされているため、せめて「きあいだめ」が遺伝技にでも来れば話は変わるのだが……。

■アニメ


新無印編の27話のラストでメッソンが登場、その次の28話でメインを張る。CV:千本木彩花

とても臆病な性格をもつメッソン達は人目につかない場所で生活しているが、
このメッソンは迷子になったらしく町をうろついており、ゴウたちの朝食を盗み食いした。
姿を消せるという特徴にミュウとの類似性を見つけたゴウが、適当に噴水に投げたボールが偶然メッソンにあたりゲットされる。

またゴウが「泣き虫だけど弱虫じゃない」という様に、捕まえた直後からゴウの指示を聞いてスナヘビとのバトルに挑むなど、やる時はやる性格。
臆病な上に友情ゲットではないのでスナヘビの攻撃を受けて驚き、ゴウの元から脱走してしまったが、ロケット団に捕まった自分を助けようとするゴウの奮闘を目にし彼の元へ帰った。

54話では、映画スターとして活躍している最終進化形のインテレオンが登場(CV:光部樹)。ゴウのメッソンが憧れる存在なった。

62話でゴウのメッソンがジメレオンに進化。しかし、自身の姿がインテレオンでなかったことからやさぐれ、しばらくサクラギパーク内の洞窟に引きこもっていた。
その後、78話でサトシとゴウが集めたポケモンのデータが消えるという事件が起き、その調査のためにジメレオンが立ち上がり、その事件の中で憧れのインテレオンへの進化を遂げた(CV:坂田将吾)。
映画スターのインテレオンに憧れていただけあって、進化後は言動がキザになっている。
その言動で♀のカクレオン(CV:清水理沙)が惚れた事から♂だったようだ。

メッソン時代はエースバーン(ラビフッド)とは兄弟のような絡みが多く、ジメレオン時代にもエースバーンとの絡みがあった。そのためインテレオン進化後もそれを期待していた人もいたのだが、どういうわけかエースバーンとインテレオンが本格的な共演をすることはなかった…と思われたが、「神と呼ばれしアルセウス」にてついに両者の競演が実現。暴走したヒードランを元に戻す際に共同作戦を行った。
なお本編での共演は125話「ゴウとエースバーン!!はじまりの場所!!」で実現した。

尚、総集編にてマスターズトーナメントファイナルでダンデが使用することが判明。ダンデのお得意芸こと弱点対策はきっちりとしていた。友人のゴウが使用していたポケモンと同種のため、サトシは「ゴウのポケモンと戦っているみたい」と評していた。カウンターシールドを使用することでゲンガーを翻弄するもおにびによって防がれてしまう。その後、ゲンガーがキョダイマックス。大きくなったゲンガーの急所をきっちりと見切りながら的確に攻撃。しかし、軽快な動きで攻撃をかわすことができずにダイアシッドによって撃沈した。とはいえ、ゲンガーは重傷を負ってキョダイマックスが解除されてしまい、続くバリコオルの勝利につなげた。

ポケモンカードゲーム


ソード・シールド初期よりメッソンからインテレオンまで複数種類カード化されているが、いずれの形態にも非常に強力なカードがあり、一部はサポーターとして汎用性も高いことから多くのデッキに採用される人気ポケモンとなっている。本編でもこれくらい使いやすくしてほしかった…

  • メッソン
技「どんどんよぶ」で山札かられんげきのたねポケモンを大量展開する「メッソン(れんげき)」が強力。同じメッソンを並べる他に「ウーラオス(れんげき)V」等のエースの連撃ポケモンもサーチ可能。

  • ジメレオン
メッソンから進化させた時に山札からトレーナーズカード1枚を手札に加える特性「うらこうさく」を持ったジメレオンが有名。対象カードの幅があまりに広く、ボール系や「しんかのおこう」で間接的にポケモンも手札に持ってこれるので、実質万能サーチである。
注意点として裏工作ジメレオンはれんげきではないため、連撃系のサポートを一切受けられない。

  • インテレオン
こちらにも特性「うらこうさく」持ちのカードがあり、こちらはトレーナーズを2枚も持ってこれる。
また「インテレオン(れんげき)」は特性「クイックシューター」で自分のターンに1度、相手のポケモン1匹にダメカンを2個乗せられる。
どちらのカードも強力なので使い分けが重要。

基本的に序盤でベンチにメッソンを並べて進化による裏工作発動で立て続けにサーチをしていく動きになっており、山札の大量圧縮がしやすい。
発動後に「回収ネット」で手札に戻して特性を使い回すというコンボも強力。
欠点として、ベンチと採用枠を大量にメッソン~インテレオンで食うため、構築に少し工夫が要る。
また転売屋による買い占めのせいで収録パックが品薄気味で、シングル価格が全体的に少し高いのも難点。
各形態3,4枚ずつの採用が基本なので実際の費用は大きく嵩むことになる。
現在ではれんげき種のみ再録がされたので多少値段は落ち着いているが…

  • インテレオンV/インテレオンVMAX
こちらは「インテレオンVMAX(れんげき)」が強力。
手札から水エネルギーをトラッシュすることで相手ベンチ2匹にダメカンを2個ずつ乗せる特性「ダブルシューター」と、
2エネ要求と非常に軽い上にエネルギーを1個手札に戻すことで、最大140ダメージを出せる技「キョダイウズマキ」が使える。戻すエネルギーの対象に「れんげきエネルギー」を選べば1枚のエネルギーで毎ターン技が使える盤面維持のしやすさが魅力であり、全回復サポートの「モミ」のデメリットを無視できるため、粘り強く戦える厄介な1枚である。



■余談


  • これまで登場したポケモンと比べると爬虫類感強めの、悪く言えばややグロテスクな見た目から、最終進化形の姿が判明した当初はデザインに関して不安の声が挙がっていた。
    しかしゲーム中でのスタイリッシュなモーションやメッソンとのギャップからインテレオンに魅了されるファンが爆発的に増えてきている。
    剣盾ポケモン最カワとの声が強いタイレーツと並ぶ、デザイン面での掌返しを実現したポケモンである。

  • 因みに女性ファンが比較的多めなようで剣盾発売からしばらくの間、Twitterの検索で「インテレオン」と入力すると「インテレオン 夢女」という候補が出ていた。公式もこれを認識しているかどうかは不明だが、アニポケ第7シリーズの最終話である『サトシとゴウ!あらたなる旅立ち!!』ではカスミがゴウのインテレオンに興奮して抱きつくシーンがある。


追記・修正は「ねらいうち」で相手ポケモンの急所に当ててからお願いします。
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最終更新:2024年01月29日 12:25

*1 諜報活動のことをIntelligence assessmentという。