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ポケモン feat. 初音ミク Project VOLTAGE

登録日:2026/04/04 Sat 14:27:19
更新日:2026/09/02 Wed 23:17:24
所要時間:約 25 分で読めます






ポケモン feat. 初音ミク Project VOLTAGEとは、株式会社ポケモン(以下、「株ポケ」と表記)とクリプトン・フューチャー・メディア(以下、「クリプトン社」と表記)による、ポケットモンスターシリーズと初音ミクの公式コラボレーションプロジェクトである。
略称は「ポケミク」。




◇企画誕生の経緯   


正式タイトルは「ポケモン feat. 初音ミク Project VOLTAGE 18 Types/Songs」。
その名の通り、ポケモンが持つ全18タイプ(ノーマル、ほのお、みず……等)を企画の骨格として据えており、
  • 18タイプのポケモントレーナーとしてデザインされた初音ミクのイラスト
  • 18名のボカロPによる書き下ろし楽曲
という「18×18」の構造を持つ、類を見ない大型コラボとして設計された。

本プロジェクトの発端は、株ポケ社内で立ち上がった音楽プロジェクト「Pokémon Music Spotlight」にある。
「ポケモンのBGMをきっかけに、より多くの人にポケモンを楽しんでもらいたい」という目的のもと、コラボアーティストの選定が始まった。
そこで企画の立案者・制作リーダーである的場昴樹氏が白羽の矢を立てたのが初音ミクだった。

選ばれた理由は、
  • ポケモンと同じくソフトウェアに原点を持つこと
  • 電子音をベースにしていること
  • ポケモンの全盛期である2000年代後期とニコニコ動画の黎明期は完全に重なっており、ポケモン動画とボカロ動画は同じ土台の上で育ってきた文化であること
こうした相性の良さを発掘され、実現に至ったそうな。
企画開始は初音ミクが設定上の年齢と同じ16周年を迎えた2023年8月31日。
メインビジュアルではピカチュウと共にネギ繋がりからかカモネギがセンターを飾るというまさかのポケ選に話題を呼んだ。


参画する全ボカロPに共通して課されたルールはただひとつ。

歴代のポケットモンスターシリーズのゲームBGMまたは効果音(SE)を楽曲内にサンプリングする
……こと。

この縛りの範囲内であれば楽曲のジャンルも歌詞のテーマも完全自由。
それらの裁量やらなんやらは制作者に完全に委ねられており、その結果ロック・EDM・演歌・クラシック・チップチューンとよりどりみどりのラインナップが揃う事になった。結果として、楽曲がでんきタイプとゴーストタイプに偏ることになったわけだが、それもご愛敬というやつである
また企画への反響が大きかったことから曲の投稿と並行してX上に不定期で応援イラストが投稿するようになり、18タイプのミクに加えて相棒としては惜しくも選ばれなかったポケモンたちや 鏡音リン&鏡音レン 、 MEIKO/KAITO 、 巡音ルカ といったピアプロキャラクターズも登場、企画を盛り上げた。



◇Project VOLTAGE High↑   


もともとこのプロジェクトは「18タイプ×18ボカロP×18曲」という有限のプロジェクトとして設計されていた。
2024年3月29日の「Glorious Day」(Eve)公開で、企画は晴れて完結。
……するはずだったのだが、楽曲が想定を超えて大きな反響を呼んでしまったのだ。

毎週の楽曲公開は回を追うごとに視聴者の期待値を高め、ファンの熱量はプロジェクト終了後も全く冷めなかった。
さらに言えば、18曲目が出る前の時点で、すでにsasakure.UKとKanariaによる「追加楽曲」の制作が決まっており(曲番19・20)、プロジェクトの外枠は事実上、企画当初から少しずつ広がり始めていた。

そして2024年8月31日──ミク17周年、かつProject VOLTAGE発表から1周年の記念日に、続編プロジェクトが正式に告知された。それが「Project VOLTAGE High↑」である。
新たなメインビジュアルにはピカチュウとカモネギに加え、未来のポケモンであるのと色合いがネギっぽいテツノブジンが描かれている。
名前の「High↑」は「高電圧(High Voltage)」の略であり、矢印「↑」が示す通り「さらなる高みへ」という意思の表明でもある。

原型となった「18 Types/Songs」との主な違いは以下の通り。

  • 終わりの区切りなし:18という制限はなく、不定期で新曲を追加し続ける形式に変わった
  • リリーススケジュール不定期:元プロジェクトが「毎週金曜19時」という厳密なスケジュールだったのに対し、High↑は「新曲が出来たら出す」という柔軟な形式
  • 新世代のボカロPを積極的に起用:第1弾の原口沙輔氏をはじめ、比較的キャリアの新しいボカロPが参加する機会が増えた
  • ボーカルの対象拡大:元プロジェクトで初参加したピアプロキャラクターズに加え、High↑ではボカロではないバーチャルシンガー・重音テトも登場した

2025年4月1日、エイプリルフールの日に公開されたサツキ氏による「ファサード・クエスチョン」には、特別ゲストとして重音テトが参加した。『何も知らぬ者を釣るための嘘』から生まれた歌姫たるテトにとって、エイプリルフール当日の参加という事実は、あまりにも完璧すぎるシナリオだった。

公開されたコラボイラストでは、
  • ミクが「モンスターボールを構え、ピカチュウとカモネギと並ぶ」という正統派の構図に対し、
  • テトは「ルアー(釣りにまつわる)ボールを構え、ミミッキュ(ピカチュウの偽物)とウソッキー(嘘つき)と並ぶ」

という、「嘘」を軸にしたポケモン選びのセンスが光る秀逸な構図になっており、分かる人には刺さりまくる一枚となった。
また、それとは別に後述するポケミクのライバルとしての重音テト(ライバル)&メロエッタのイラストも公開。

詳細は重音テトの項を参照。










◇「ポケミク」   


出典:ポケモン feat. 初音ミク Project VOLTAGE公式Twitter
2026年4月4日閲覧

「初音ミクが、○○タイプのポケモントレーナーだったら……?」というテーマのもと、6名のイラストレーターが各タイプのポケミクと相棒ポケモンを描き下ろした。
2023年9月4日から9月28日にかけて、平日毎日19時に1タイプずつ公式X(旧Twitter)にて順次公開された。

描かれた初音ミクはただのコスプレに終わらず、衣装・カラーリング・持ち物・ポーズにいたるまで担当タイプの特性を強く意識したデザインになっており、各タイプに対応した設定資料も公開された。
ちなみにリンやKAITOなど他のピアプロキャラクターズもタイプごとのデザインや手持ちのポケモンが設定されており、一部イラストで確認できる。

なお、相棒に選ばれたポケモンは、図鑑説明などに「歌」「声」「音」に関わる要素を持つものが多く選定されており、「電子の歌姫」である初音ミクとのコラボを強く意識した選出となっている。ロトムやミライドンのような例外は「未来的・電子的」という観点からの選定と思われる。

全18タイプ一覧


# タイプ イラスト担当 相棒ポケモン 特徴・コンセプト
1 エスパー 竹 メロエッタ(ボイスフォルム) 「エスパー」らしからぬ、女子高生や女子中学生っぽい主人公然としたデザインが特徴。
後のフェアリーミクと比べるとこっちはスポーティーなファッション。
唯一フィギュア化もされている。
2 くさ 水谷恵 ゴリランダー チアダンサー風。フレッシュで裏表のない陽キャ設定。
設定資料曰く、サルノリの頃からずっと一緒に歌って踊っていたそうな
3 ほのお ラウドボーン 情熱的なボーカリスト。
ラウドボーンの「ハイパーボイス」を受け止められるほどの声を持つ設定。
炎をモチーフにしたミクの髪型も必見。
4 みず アシレーヌ ライフセーバー風の衣装。
腰部分に透け素材を採用するなど、こだわりあふれるデザイン。
「ボーカロイドだって日焼けするかも…」という遊び心ある設定も。
5 でんき kannnu ロトム(ロトムのすがた) 一見すると男か女かわからない、白タキシードのショーマンスタイル。
プロジェクト全体を象徴するタイプではあるが、主人公格はエスパーに譲っていることもあり、デザインはかなり攻めたもの。
6 ノーマル 水谷恵 ペラップ 「ノーマル」の肩書きはどこへやら、極彩色のアンダーウェア+白のビッグシルエットTシャツ+液晶付きサングラスetc…という衝撃的デザイン。
ヒップホッパー風の服装だが、Tシャツの面積が大きいおかげでノーマルらしさは失っていないあたりが秀逸
7 こおり カンタロ ラプラス キャリアウーマンチックのかなり刺々しいデザイン。
いわタイプと間違われがち
8 いわ 水谷恵 アマルルガ こおりタイプと間違われがちなミク。
バレエダンサーをモチーフにしているようで、実際にバレエのような要領で踊る。
ドレスのありなし差分が存在し、ありの場合はオーロラを思わせる幻想的なデザインに
曲のPVやライブではドレスをまとった姿に変身するパフォーマンスを見せた。
9 じめん kannnu フライゴン ちょっと「砂の惑星」っぽい旅人風。
CDジャケットではひこうタイプのミクとセットで二人でホウエンを飛び回る設定資料も
10 ひこう チルタリス チルタリスに寄せた、雲をあしらったデザイン
11 フェアリー 水谷恵 プリン ガーリーなインフルエンサーやギャルを彷彿とさせるピンク主体のデザイン。
持っているのは自撮り棒である。
ちなみにプリンの全国図鑑のナンバーは0039である。
12 むし コロトック 聖歌隊(合唱隊)風の清楚な服装に、コオロギの意匠をあしらったデザイン。
無機質さでいえばポケミクの中でもトップクラス
13 どく カンタロ ストリンダー(ハイのすがた) サイケデリックで奇抜な科学者スタイル。
ストリンダーの「危なっかしいロックな雰囲気」に合わせたか。
14 ゴースト 竹 ムウマージ 元のミクをそのまんま幽霊に転じさせたようなシンプルめのデザイン。
実体をもたない情報生命体をイメージしてか、手足や髪にはブロックノイズが走っており、途中でちぎれている。
たとえて言うなら「カゲロウプロジェクト」のエネ風。
15 あく 浪人 タチフサグマ ヨーロッパ圏のオペラ歌手の恰好をイメージしたような豪華絢爛な歌姫スタイルで、実際にスタンドマイクを持っている。
あるいはマフィアの女幹部と言われても違和感のないデザイン。さながらタチフサグマは用心棒のよう。
16 はがね 水谷恵 ジラーチ 着流しに三度笠を被った侍風の和装スタイル。
テッカグヤを思わせる宇宙的な要素も。
17 かくとう 竹 ネギガナイト 学ランを羽織った男装寄りのバトル漫画的キャラ。ネギ色のツインテールがトレードマーク。
初音ミクとカモネギはネギつながりで一緒に描かれることも多かった間柄だが、カモネギとのツーショットは普通の"初音ミク"が担当。
かくとうミクには新たにネギガナイトが割り当てられている。
18 ドラゴン 大村祐介(デザイン)
ありがひとし(イラスト)
ミライドン 最後に公開された大トリ。
未来からやってきた電気を纏う竜との邂逅は、企画全体の「電気×歌姫」というテーマの集大成。
なおドラゴンタイプトレーナー恒例の派手なマントもきっちり装備。ついでにミクの漢字表記は「未来」からミライドンが抜擢されたとも言われている。
音と密接に関係があるのに選ばれなかったジャラランガ涙目…と思われたが2024年に公式Xでポストされた元旦イラストで進化前と勢揃いでピックアップされた。やったね!
EX ライバル 竹 メロエッタ(ステップフォルム) エスパーミクのライバルとしてデザインされた重音テト。
「歌って踊れる流しのアイドル」がコンセプトでアイドル衣装の上にゴツいジャケットを羽織っているのが特徴。
なんでも入るポーチからフランスパンを出す、釣りで自給自足の生活をする、年のせいか体が硬いなど小ネタに溢れた設定も一見の価値あり

◇楽曲   


楽曲は全部で27曲(2026年3月時点)。
ここでは全曲を、18 Types/Songs期・追加2曲・High↑期の3つに分けて紹介する。

18 Types/Songs(1〜18曲目)


  • ボルテッカー(DECO*27)
こうかは ばつぐんだ!
リリース日 2023/9/29
参加VOCALOID 初音ミク
プロジェクトの1曲目にして代名詞。
ピカチュウ(♀)とミクが共演するMVは、ポケミクを一枚のMVで説明できる映像として揺るぎない地位を持つ。
内容はいつものDECO*27節……もとい明るい恋ソングであるが、歌詞、メロディ、SEに至るまで、ポケモンからの引用が可能な限り詰め込まれている。
ホウエン地方とシンオウ地方の音を中心にリミックスしたJewel Remixも存在している。
ポケミク楽曲の中では唯一マジカルミライ2024で演奏された楽曲でもあり、この曲がマジミラで演奏されたことが後述の「ポケモン feat. 初音ミク VOLTAGE Live!」企画のきっかけとなった。
「VOLTAGE Live!」の前月に国立代々木競技場第一体育館で開催されたDECO*27氏による初音ミクの3Dライブ「デコミク LIVE starring 初音ミク『Hello』」でも披露されており、両イベント会場では「ポケミク」と「デコミク」のコラボイラストの展示も行われた。

  • 電気予報(稲葉曇)
あしもとに でんきが かけめぐる!
リリース日 2023/10/6
参加VOCALOID 初音ミク
ボルテッカー同様、でんきタイプを題材にした楽曲。
稲葉曇氏らしい独特の浮遊感にホワイトノイズとアクセントを効かせた歌詞をプラスして、でんきタイプの特徴が全面に出るような構成となっている。
先述の「ボルテッカー」とは歌詞に似た部分が多く、こちらにもピカチュウが映っているがこちらは♂。ライブでも反映されている。
後にHigh↑組のいよわ氏によってリミックスされた「電気予報 (bachibachi Remix)」がCDアルバムのオフィシャルショップ限定特典となった。


  • ミライどんなだろう(Mitchie M)
使用している音ネタを見つけて楽しんでもらえたら嬉しいです!
リリース日 2023/10/13
参加VOCALOID 初音ミク
ポケミク曲の中でも、特にポケモンに寄せたビタミン曲。
曲の歌詞のほぼ全箇所がポケモンの名前かポケモンに登場する用語のもじり、ダジャレとなっているのが特徴。
タイトルすら「ミライどんなだろう」の通りミライドンとのダブルミーニング。ライブでは背後に元ネタのポケモンが映る演出があった。
正統派アイドルソング故に曲中に捻りや伏線があるわけではないが、ポップソングとしての完成度の高さから、「ポケモン新シリーズのOPかEDを聴いてる」と存在しないアニポケの思い出を語り出す集団幻覚の犠牲者ファンもいるとか。


  • ポケットのモンスター(ピノキオピー)
■■■■は レポートに しっかり かきのこした!
リリース日 2023/10/20
参加VOCALOID 初音ミク
アイロニカルな楽曲に定評のあるピノキオピーの楽曲で、「かつて初代ポケモンで遊んだ元・子供が振り返る、思い出としてのポケットモンスター」が題材となっている。
歌詞の中ではポケモンを「存在しない」「手を繋げない」と言い切りつつも、思い出として共に人生を歩んだ(ぼうけんした)ポケモンへの変わらぬ想いと(ひねくれつつも)確かな絆を歌い上げており、ノスタルジックな情感と共に涙を誘うポケミク楽曲の異色作。
サンプリング元もポケセンのBGMやレポート執筆時のSEのような聴く頻度の高いもの(=大人になっても記憶に残りやすいもの)に絞って選定されており、プレイしたことのある人なら世代を問わず胸に突き刺さる楽曲となっている。
ライブでは2025年12月に上海で開催された『未来有你・HATSUNE MIKU WITH YOU 2025』で初披露。
ポケミクライブにおいてはステージ上にポケモンが一切登場せず、背景に次々と浮かび上がる歴代のポケモン作品のプレイ画面にのみポケモンが映る走馬灯のような演出が用いられた。


  • 戦闘!初音ミク(cosMo@暴走P)
バーチャル・シンガーの はつねミクが しょうぶを しかけてきた!
リリース日 2023/12/1
参加VOCALOID 初音ミク
「初音ミクがポケモントレーナーになって勝負を仕掛けてきたら?」というコンセプトと正面から向き合い、そのまま曲に仕上げたバトルBGM風の楽曲。
初音ミクの消失で知られる暴走Pが手掛けているだけあって、楽曲は「アンドロイドの初音ミク」としての要素が多分に含まれており、「初音ミクの消失」等に見られた演出も多少混じる。
ライブでは「SV」のオーリムAI/フトゥーAI戦を意識したような演出も。


  • きみとそらをとぶ(傘村トータ)
次は、仲良しの2匹のポケモンの歌です。
この曲は、座ってゆっくり聞いてね。
リリース日 2023/12/8
参加VOCALOID 初音ミク・巡音ルカ
「ポケットモンスター ルビー・サファイア」に登場する隠れた名曲「ミシロタウン」を物語仕立てにアレンジした泣きうた。
曲中では2匹の仲良しなポケモン「ミズゴロウ」「ぺリッパー」の友情が丁寧に描かれる。
ぺリッパーと一緒に空を飛ぶのが好きなミズゴロウだったが、彼には進化の時が近づいていた。
進化してキモクナーイヌマクローになれば、成長して強くなれる。
けれど、進化したが最後、大親友のぺリッパーと空を飛ぶことは永遠に叶わなくなる。
ミズゴロウの下した決断は……?



  • ガッチュー!(Giga)
ミュウ しんしゅポケモン
高さ 0.4m 重さ 4.0kg
リリース日 2023/12/15
参加VOCALOID 初音ミク・鏡音リン・鏡音レン
ダンスナンバーが得意なGiga氏による楽曲。もちろんだが名物の「ギガ」の掛け声もある。
ミク・リン・レンがトリプル参加し、入れ替わりながらラップを披露するにぎやかなヒップホップ。ミュウの解説役として一般通過KAITOも少しだけ参加。
「ガッチュー」という語感そのままのアップテンポなラップで、サンプリング元も有名どころから揃い踏み。歌詞は初代ネタが多い。


  • JUVENILE(じん)
かんきょうの へんかに すぐさま あわせられるよう
いくつもの しんかの かのうせいを ひめている。
リリース日 2023/12/22
参加VOCALOID 初音ミク
カゲロウプロジェクトでおなじみのじん氏が手がける、名もなきポケモントレーナーとイーブイの旅路を描いた楽曲。
街・道路のフィールドBGMやジムリーダー戦BGM(共通曲)など、"特別でない"場所の要素ばかりをサンプリング元として取り入れ、旅路そのものの感傷を呼び起こす。ポケモンをプレイした人間の「あの頃の自分」に刺さる一曲として特に評価が高い。
MVを最後まで視聴すると……?


  • 俺ゴーストタイプ(syudou)
「あなた ゆうれいは いると おもう?」
リリース日 2024/1/27
参加VOCALOID 初音ミク
怒りやフラストレーションをぶつけるような激しいロックを得意とするsyudou氏の楽曲。
ゴーストタイプの花形とも言えるポケモン「ゲンガー」が主役で、メロディ・歌詞・MVのすべてがゲンガーもしくはゴーストタイプに関係するものからの引用となっている。もちろん、登場ポケモンはゲンガーのみ。
聞き手を脅しつつも、「完璧で究極な圧倒的闇」*1としてのゲンガーの魅力を全面に出した楽曲。クチバシティの謎のトラックネタも。


  • ゴー!ビッパ団(じーざす)
あれ……?
ビッパの 変化が 止まった!
リリース日 2024/2/2
参加VOCALOID 初音ミク・鏡音リン・鏡音レン
ワンダフル☆オポチュニティ!が満を持して投入したビッパ愛全開の楽曲。
原作に何度か登場している団体「ポケモンだいすきクラブ」を思わせる近いノリの明るいコメディ曲。曲中から伺える「ビッパ団」の活動も緩く、ほほえましいものである。
なおあくまで「ビッパ推し」であって「ビッパ系統推し」ではないようで、曲中のビッパはビーダルに進化しそうになるたびに全力でBを連打されている。


  • ひゅ~どろどろ(栗山夕璃)
1 2の …… ポカン!
リリース日 2024/2/9
参加VOCALOID 初音ミク・MEIKO
栗山夕璃氏の久しぶりのボカロ曲。MV担当も以前よく組んでいたsakiyama氏によるもの。
作者である栗山氏によれば「どく、ゴーストが題材」だそう。
同じくゴーストタイプ曲の「俺ゴーストタイプ」とは雰囲気が全く異なり、ゴーストタイプに関係するネタが盛りだくさんのにぎやかな和風怪談ロック。MVこそホラーチックだが、曲自体はノリノリで軽快なテンポで進行するため、ビックリドッキリ要素はあまりない。
有名どころであるカラカラ、ゆうれい、シオンタウンはもちろん、「1 2の …… ポカン!」されるわざがゲームから削除された「おんねん」「おいうち」*2だったりと、ニッチなところからも引っ張ってきている。
襖が開くたびに次々とゴーストタイプのポケモンが顔を出す可愛らしい演出は必見。




  • Encounter(Orangestar)
あらしのよる すがたを みたという はなしが つたえられる。
リリース日 2024/2/16
参加VOCALOID 初音ミク
爽やかな曲を得意とし、"夏の代行者"の異名を持つ蜜柑星PことOrangestar氏による楽曲。
伝説のポケモン(ルギア)との邂逅という、その瞬間を切り出した作品。
遭遇すること自体が奇跡に近いという設定を踏襲してか、サンプリング音声は冒頭のルギアの鳴き声の1か所のみ、歌詞中でのルギアは「それ」としか表現されず、ルギアを目撃したその一瞬の衝撃と感動を徹底的に表現している。
ライブでも同様のことを表現するため、演出は"ある一か所"を除いて最低限に抑えられていた。


  • むげんのチケット(まらしぃ)
みなみのことうへ いくときに ひつような ふねの チケット。
しまの えが かかれている。
リリース日 2024/2/23
参加VOCALOID 初音ミク・KAITO
大空を飛翔する幻のポケモン・ラティオス&ラティアスを題材にした楽曲。
タイトルでもある「むげんのチケット」は、ラティオス、ラティアスのいる"みなみのことう"を訪れるのに必要な特殊アイテムである。
作者・まらしぃの思い出のポケモンであるラティオス、ラティアスに関係する題材を引用しつつ、広がる空の解放感を重視したようなさわやかな構成でまとめられており、2匹への強い愛を感じさせる一曲。
主要なサンプリング元である「すてられぶね」は哀愁を漂わせる陰鬱な楽曲なのだが、本曲では真逆のさっぱりした曲調にアレンジされているので、視聴時には一緒に聴いてみるとよいだろう。
歌詞にあるラティ兄妹の専用技のラスターパージとミストボールの効果音は3世代の物を使用している他、2番の歌詞には映画の要素も。
ちなみにまらしぃ氏の名前の元ネタはマグマラシだとか。


  • PARTY ROCK ETERNITY(八王子P)
 R 
リリース日 2024/3/1
参加VOCALOID 初音ミク
ポケモントレーナーの永遠の宿敵にしてラブリーチャーミーな敵役「ロケット団」を題材にした楽曲。
曲中にはロケット団の要素がてんこ盛りで、サンプリング元はもちろんロケット団との戦闘BGM&アジトBGM、曲名自体も「PARTY ROCK ETERNITY」(=ロケット)と「ロケット団よ永遠に」を掛けたダブルミーニング、歌詞もロケット団のポケモンが使ってくる技「くろいまなざし」や「わるだくみ」などなど。
それらを四つ打ちクラブサウンド風のメロディにまとめ、音圧で圧倒する、"ノれる"楽曲となっている。
ちなみに、MVに登場するポケモンはペルシアン、ヘルガー、アーボック、マタドガスとすべてロケット団員が使用してくるポケモンである。


  • たびのまえ、たびのあと(いよわ)
まだまだ でんきを ためるのが へた。
リリース日 2024/3/8
参加VOCALOID 初音ミク
ポケモントレーナーになる資格すらまだ与えられない5歳前後の少女のミクが、冒険(※幼児視点)に挑む姿を描いた楽曲。
登場するのも、ミクの家族として家庭で飼われているらしきピチューのみである。
後にポケミクのCD購入者特典として、稲葉曇氏によるリミックス「たびのまえ、たびのあと (tabitabi Remix)」も制作された。


  • エスパーエスパー(ナユタン星人)
いんせきの おちた ばしょから みつかったため
うちゅうから やってきた ポケモンという せつも あるが まだ しょうめいされていない。
リリース日 2024/3/15
参加VOCALOID 初音ミク
エスパータイプを題材にした楽曲。登場するポケモンは単にエスパータイプなだけではなく、何かしらの形で宇宙と関係のあるポケモンが選定されている。
ポケミク楽曲の中でも電子音やSEのサンプリングが特に多く、ナユタン星人の世界観が存分に発揮されている。
もちろんMVもいつものパラパラ漫画を思わせる例のダンス。全フォルム揃って合の手を入れるデオキシスが印象的。


  • メロメロイド(かいりきベア)
おとなしい かおで あいてを ゆだん させてから おおあごで がぶり。
かみつくと ぜったいに はなさない。
リリース日 2024/3/22
参加VOCALOID 初音ミク
わざのひとつである「メロメロ」を題材にした、甘く毒のある楽曲。
フェアリータイプのポケモンたちが彩る華やかなMVも特徴だが、この曲の真の主役はクチート。
前半で畳みかけるように愛を囁いた後、最後のサビ前での「うそなきだよ?笑」と共に歌詞が豹変、背中の口で襲い掛かるような激しくブラックなものへと様変わりする。製作者的には平常運転



  • Glorious Day(Eve)
リリース日 2024/3/29
参加VOCALOID 初音ミク
ポケミクたちの激闘を描いたアニメ調のMVが特徴の楽曲。
曲自体は各世代の「チャンピオン戦」を題材としており、「戦闘!ダイゴ」をはじめとする各世代の決戦BGM、歌詞にもチャンピオン戦前の口上を取り入れた、明るさの中にちらりと闇が見え隠れする熱血系バトルソングとなっている。

ちなみにEve氏は「ポケットモンスター(アニメ第8シリーズ)」の第6OP「アイオライト」も歌っている。


追加楽曲(19〜20曲目)


18曲目公開後に追加が決定した2曲。CDアルバムにも収録されている。

  • アフターエポックス(sasakure.UK)
ポケットの中の未来を愛した人たちへ。
リリース日 2024/5/10
参加VOCALOID 初音ミク
各世代のポケモンの舞台となった街をトレーナーのミクが旅する様を描いた楽曲。
sasakure.UKの得意とする緻密なサウンドメイクにポケモンのBGMが縦横に織り込まれたメランコリックな旋律に乗せて、冒険の中で味わう悲喜こもごもを余すところなく歌い上げる。
MV中ではミクが各世代のポケモン主人公たちとニアミスするほか、ホウオウと思しき影を目撃する、とあるバーの一角でサングラスのギタリストの旋律に聴きいる等の原作・アニメネタも盛り込まれている。
後述の「Live!」で特に話題となった楽曲で、立体映像の初音ミクと平面映像のポケミクが次々と入れ替わる形で変身を繰り返すという特殊演出が評判を集めた。


  • チャンピオン(Kanaria)

リリース日 2024年(CDアルバム同時配信)
参加VOCALOID 初音ミク
どこか怪しい雰囲気の曲を得意とするKanaria氏の楽曲。
「Glorious Day」と同じくチャンピオン戦を題材にした楽曲だが、こちらのサンプリング元はチャンピオン・シロナ関係のもののみ。
Kanariaならではの味付けが施されている点ももちろん光るが、この曲を語るにおいて欠かせないのはSEの配置。
実際のシロナ戦で聴くことになるSEをほぼすべて揃え、かつ鳴らす順番・タイミングを実際のバトルと合わせることで疑似的に最終決戦を再現するような構成となっており、額に冷や汗が伝うような緊迫感とどれだけ追いつめても底が見えてこないシロナの不気味さを疑似体験できる楽曲となっている。
ちなみに、シロナが登場する「ポケットモンスター ダイヤモンド・パール」はKanaria氏の思い出の作品なのだとか。

↑ High↑(21〜27曲目)


2024年8月31日のリニューアル後、不定期に公開が続いている楽曲群。新世代ボカロPの参入が目立つ。

  • しんかしんかしんか(原口沙輔)
……おや!? ■■■■の ようすが……!
リリース日 2024/12/4
参加VOCALOID 初音ミク
High↑第1弾にして、「人マニア」「イガク」で知られる原口沙輔氏がポケミクに殴り込んだ一曲。
原口氏はポケモンシリーズ未履修者であった一方、BGMには慣れ親しんできたという変わった経歴の持ち主。
歌詞にはポケモン固有名詞が一切なく映像も抽象的でポケモン要素が少ない楽曲なのだが、
反対にポケモンのBGMやSEのサンプリングはてんこ盛り。
進化時のBGMをはじめとした多種多様な「音」が引用されており、それらを違和感なく統合した、ある種のリミックス曲である。



  • ファサード・クエスチョン(サツキ)

Q. メタモンだったのは だれ?
リリース日 2025/4/1
参加VOCALOID 初音ミク・重音テト
2025年4月1日のエイプリルフールに公開された、High↑最大のサプライズ枠。そして嘘から生まれた歌姫・重音テトが特別参加。
ポケモンのメインテーマ、進化演出時のBGMなど、個性が強すぎて曲としては使いづらい部分ばかりをあえて多くサンプリングしているのが特徴。
曲自体は嘘をテーマにテトのことを大真面目に歌い上げた内容ながら、上述したSEを取り込むことでひと昔前のクイズ番組を思わせるテンションと疾走感で突き進むクセ強な楽曲である。
MVやライブではクイズ番組のような形式でクイズが出題。特にライブにて最後に出されたこの項目冒頭の問題は会場を騒然とさせた。ライブを見ていたサツキ氏も答えがわからなかった様子
翌年の4月1日には「ひゅ~どろどろ」の栗山夕璃氏によるリミックス版が投稿された。


  • オーパーツ(煮ル果実)
全ての トレーナーよ
ポケモンを 解き放て
リリース日 2025/5/31
参加VOCALOID 初音ミク
普段はflowerをよく用いる煮ル果実氏による楽曲。MVも氏とよくタッグで作品を作るインディーズアニメクリエイターのBAKUI(魚魚魚)氏が担当。
BWの人気を支えるミステリアスなライバル「N」およびプラズマ団を題材にした楽曲。
数学にこだわるNらしく楽曲はエマープ素数をなぞらえており、さらに回文となっていたり、再生時間やBPMも素数。歌詞をすべてひらがなにした際の文字数も素数になるようになっている。
どうやら素数要素はこれだけではないらしいが………
サンプリング元はイントロ部分に使われている「ポケモンの子、N」に始まり、「決戦!N」、「戦闘!プラズマ団」あとゲーチス音頭……等多数で、Nが手持ちとして繰り出してくるポケモンの鳴き声も取り入れられている。
なお本作は「ポケモンを知らないがミクは知っている」「ミクは知らないがポケモンだけ知っている」という双方のファンをお互いの作品に取り込むものとしての側面もあるのだが、ライブ上映後に前者のファンが「MVとライブに出てたあの緑髪の激メロお兄さんはどの作品に出てくる誰なんですか」という問い合わせが相次いだとか。


  • ドキドキ!(すりぃ)
ぼうけん は ドキドキ だよ!
リリース日 2025/9/18
参加VOCALOID 初音ミク・鏡音レン
金銀のリメイク作「ポケットモンスター ハートゴールド・ソウルシルバー」のBGMを中心に引用・構成された楽曲。
タイトルそのままの胸高鳴る疾走感が特徴で、すりぃ氏の「ロックバンドのギタリスト」としての素養がポケミクの文脈で炸裂した楽曲。
MVでは幼い頃に遊んでいたポケモンキッズを見つけたことで童心を思い出した青年の様子が描かれている。


  • たびだちのうた(烏屋茶房)
 きみにきめた! 
リリース日 2026/1/28
参加VOCALOID 初音ミク
多くのポケットモンスターシリーズにおいて共通で使われているBGM「殿堂入り」をサンプリングして作られた楽曲。
「殿堂入り」とは、かいつまんで言うと「ラスボスとの激戦を制し、今まさに感動のエンディング……!」という場面で流れる楽曲である。
ポケモンとの絆を真正面から描いた楽曲・MVが涙腺を刺激する曲で、MVではすべてのポケミクがアニメさながらの演出でそろい踏み。
特にRGBP→GSC→RSE→DPPT→BW→BW2*3→XY→SM→USUM→LPLE*4→剣盾→LA→SV→ZAとパッケージ、又はタイトルに関わるポケモンがミクの横を通り過ぎていくシーンはこれまでの旅を思い出して号泣するファンが多い模様。*5
ポケミク楽曲の中でも特に評価の高い楽曲のひとつで、「ポケモンwith初音ミク」の象徴とも言える、杉森建氏*6の画風で描かれた初音ミクの姿は一見の価値あり。
そしてこの烏屋茶房氏が2年ほど前には「泣く子も黙る大胸筋!」のあの曲を手掛けていたというのは内緒である。


  • スパイラル・メロディーズ(Omoi)
がんばりやな性格。
2026年2月27日 プロジェクト・ボルテージで Lv15のときに
運命的な 出会いをした ようだ。
リリース日 2026/2/27
参加VOCALOID 初音ミク with メロエッタ
BWから登場し、ポケモンという作品に新たな方向性をもたらした幻のポケモン「メロエッタ」とミクがともに歌うコラボ楽曲。
「with メロエッタ」というクレジットがある通り、歌の化身であるメロエッタがボーカルとして楽曲参加するという演出が最大の見所。
また、その他のサンプリング元として、メロエッタイベントと深く関わるヒウンシティ、スカイアローブリッジのBGMも取り入れられる。
歌詞中には「いにしえのうた」「ハジメテノオト」というワードが出てくるが、前者はメロエッタと、後者は初音ミクと深い縁のある楽曲である。


  • クロスロード(kz × TAKU INOUE)
27ターンめまで待ってもらったのできっと大丈夫と思います。
リリース日 2026/3/10
参加VOCALOID 初音ミク
ポケミクコラボにおける、一旦の区切り点となった楽曲。
ポケモンと初音ミクという二本の道が交わる場所を音楽で表現した27曲目。
剣盾とSVのコーラスを意識した部分は一聴の価値あり。
ちなみにTAKU INOUE氏は元からポケモンファンだったが、kz氏はこれまでポケモンを通っておらず、このコラボをきっかけに剣盾・SVから遡って遊んでいるそう。その影響で剣盾・SVのフレーズが多め。
「最終的に今俺はぽこあポケモンに生活を破壊されています、
助けてくれ、俺はZADLCの準伝色厳選が終わっていないんだ」


◇CDアルバム   


2024年11月13日、「ポケモン feat. 初音ミク Project VOLTAGE 18 Types/Songs Collection」がリリース。
DISC1「DREAM」・DISC2「ADVENTURE」の2枚組で計21曲(20曲+ボルテッカーのリミックス「Jewel Remix」)を収録。
同梱物は特製マグネットボックス・歌詞ブックレット(48ページ)・アートブック(72ページ)・18タイプのポケミクステッカーセット(14枚組)という豪華仕様。価格は7,700円(税込)。

また、オフィシャルショップ限定の特典として、いよわ氏と稲葉曇氏がお互いのポケミク楽曲を交換してリミックスした「Trade Remix」2曲が収録されたボーナスCDも用意された。


◇ライブイベント「VOLTAGE Live!」   


開催決定まで


2025年8月31日、プロジェクト開始からちょうど2周年となるミク17周年記念日に、ライブ開催が電撃発表された。

タイトルは「ポケモン feat. 初音ミク VOLTAGE Live!」。
「ポケミク」として初のリアルライブイベントであるのみならず、バーチャルシンガーとポケモンが同じステージに立つという前代未聞の試みでもあり、告知と同時にSNSは歓喜の声で溢れた。

チケットのオフィシャル一次抽選先行は2025年9月1日10時から受付開始。
当初は3日間5公演の予定だったが、想定を上回る需要に応える形で3月20日(金・祝)の夜公演が急遽追加され、最終的に3日間6公演での開催となった。


開催概要


ライブタイトル ポケモン feat. 初音ミク VOLTAGE Live!
開催日時 2026年3月20日(金・祝)〜3月22日(日)
会場 LaLa arena TOKYO-BAY(千葉県船橋市)
公演数 3日間5公演(20日・21日・22日各昼公演、21日・22日夜公演)

スケジュールは以下の通り。

日付 昼公演 夜公演
3月20日(金・祝) OPEN 11:00 / START 12:00 OPEN 17:00 / START 18:00 ★後から追加
3月21日(土) OPEN 11:00 / START 12:00 OPEN 17:00 / START 18:00
3月22日(日) OPEN 11:00 / START 12:00 OPEN 17:00 / START 18:00


出演


バーチャルシンガー、ゲスト、ポケモンが入り混じるという前例のない座組になっている。

<VIRTUAL SINGERS>:初音ミク、鏡音リン、鏡音レン、巡音ルカ、MEIKO、KAITO
<ゲスト>:重音テト
<POKÉMON>:メロエッタ、ピカチュウ、イーブイ、カラカラ、ミミッキュ、カモネギ、ウソッキー、ゲンガー、クチート、ラティアス、ラティオス、ビッパ、ミュウ、ミズゴロウ、ペリッパー、ミライドン……and more!

ポケモン側の出演リストを見ると、「ポケミクのイラストで相棒として描かれたポケモン」「楽曲のMVに登場したポケモン」が多数含まれており、ただの賑やかし出演ではなく「あのポケミクイラストを生で体感できる」という演出意図が伺える。
なかでもウソッキーはテトのコラボイラストで描かれた面子であり、テト出演との対応関係が明確。カモネギについては言うまでもなく、ミクの長ネギへの言及である。
また、出演ポケモンの種類数はミクとの語呂合わせで39匹。


ピアプロキャラクターズ6名に加えゲストとして重音テトが出演した点も大きなトピックで、テトにとっては4月1日のポケミク楽曲参加に続くポケミクへの再登場となった。
公式の告知では「エイプリルフール企画の特別ゲスト・重音テト」という紹介文が添えられており、テトが「嘘から生まれた歌姫」であるというアイデンティティを引きずった形でのポジションが確立されつつある。


演出・コンセプト


ライブではプロのバンドメンバーによる生演奏が採用された。
初音ミクのライブはバックトラックを使用するのが一般的であるなか、全楽曲を生バンドで演奏するというのは「ポケミクの楽曲の質の高さへの敬意」とも受け取れる選択であり、参加ボカロPたちからも歓迎の声が上がった。

また、「ライブ開催までに公開される新曲を含む全ポケミク曲を披露」することも宣言されており、これが27曲目「クロスロード」(kz×TAKU INOUE)のライブ直前公開という形で実現した。*7

ライブ用に新たに描き下ろされたキービジュアルは、「18タイプのポケミク」を多数手掛けたイラストレーター・竹氏が担当。
ライブ仕様の特別衣装を纏った初音ミクとピカチュウ・メロエッタが描かれており、その衣装のコンセプトは公式によると「もしもポケモンの世界に"初音ミク"がお忍びで現れたとしたら……」というもの。
「ポケモントレーナーとしてのミク」を描いてきた18タイプシリーズとは一線を画した、ポケモン世界の住人ではなく「訪問者」としてのミクという新解釈であり、設定資料でその背景が丁寧に語られている。
衣装をよく見ると随所にモンスターボールのモチーフが取り入れられており、細部の遊び心は健在。

ライブのステージコンセプトは「18 Harmony Stage」と命名されており、18タイプを体現した空間演出が随所に施された。

ライブはメロエッタの「いにしえのうた」から始まり「エスパーエスパー」ではエスパーわざのテレキネシスが発動したのか初音ミクが空中を飛び回り「ボルテッカー」では実際にピカチュウがボルテッカーを披露し舞台を彩るなどポケモンが出演するライブならではの演出も多数盛り込まれている。
またポケモン30周年記念ライブとしての側面もあるのか初音ミクのライブとしては演出も大規模なものになっており、ポケモン勢のみならず初音ミクライブ勢も唸らせるクオリティとなっている。

なお初音ミクのライブでは会場への生ネギ持ち込み禁止というルールが慣例化しており、このままではまさかのカモネギ出禁……とみせかけて今回に限り出演者・カモネギ・ネギガナイトを除き禁止するというルールに変更されている。会場を訪れる「ポケモントレーナー」達に配慮した粋な演出である。
それに便乗してかカモネギやネギガナイトに加えて初音ミク自身もネギを振り回すというライブでは珍しいパフォーマンスを見せた。その隣で重音テトもちゃっかりフランスパンを振り回しており、ライブ後に皆でサンドイッチにして美味しくいただきましたとのこと

グッズ・パンフレット


ライブ会場ではポケミク専用グッズが多数販売され、チケット入場者への特典グッズも用意された。
ライブパンフレットは全44ページ構成で、以下の内容を収録。

  • ボカロP・イラストレーターなど関連クリエイター全員のコメント
  • 2026年1月1日時点で寄せられた応援イラストのギャラリー
  • ボカロP2名へのロングインタビュー
  • ライブ開催に至るまでを企画陣が振り返るインタビュー


Live Blu-ray


初回公演が終了した後、最終公演である2026年3月22日(日)夜公演の全編を収録したLive Blu-rayの発売が発表された。
発売日は2026年8月26日で、特装盤にはライブフォト&イラスト収録ブック・アクリルスタンド・ポストカードセットが封入される豪華仕様。
本編ディスクは5.1chサラウンド対応かつ日本語歌詞字幕付きという、バーチャルライブの映像商品としてはかなり力の入った仕様となっている。


◇余談   


本プロジェクトがここまで大規模なものになった背景には、「ポケモンと初音ミクのファン層が時代的にほぼ完全に重なっている」という事実がある。
両コンテンツとも2000年代後期から2010年代にかけて多感な時期を過ごした世代に深く刺さるコンテンツであり、「子どもの頃ポケモンをやっていたのと同じ時期にボカロを聴いていた」という人がプロジェクトの主なターゲットに当たる。
この「必然的なコラボ」という感覚は、ファンの間で広く共有された。

企画発表後、2024年1月25日号の週刊ファミ通は計64ページの総力特集を組み、的場昴樹・佐々木渉両氏を筆頭に40名以上の参加クリエイターへのインタビューを掲載した。一冊の雑誌でこれだけの人数が同一プロジェクトについて語るという前代未聞のボリュームは、本企画の社会的注目度を物語っている。

ポケモンセンターでは、2026年、1月31日からポケミクグッズシリーズ「18 Harmony Stage」が販売された。
また、2026年1月29日からは「フィギュア 初音ミク(エスパー)&メロエッタ」も受注販売された。


現地入りした方の追記・修正をお待ちしています。




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最終更新:2026年09月02日 23:17
添付ファイル

*1 某アイドル漫画のOPとかけているのもあるだろうが、初代ポケモンにおいてゲンガーは猛威を振るった強ポケの一角だったという歴史があり、その強さにもフォーカスしたもの……と思いたい

*2 どちらもSVから廃止されており、以降のシリーズでは登場しなくなった

*3 キュレム2種とネクロズマ2種はレシゼク・ソルルナが写った後に画面が暗転してから現れるという形になっている

*4 実はRGBPとLPLEのピカチュウは描き分けられており前者が初期に近い首の無いデザインのピカチュウ、後者が近年の首があるデザイン風になっている

*5 ORASのゲンシグラカイは無いがイラストや映像を担当した火種氏のXアカウントにファンアートとして2匹が描かれている。火種氏曰く通り過ぎた後にゲンシカイキをしている模様

*6 初代からポケットモンスターのイラストを歴任してきたイラストレーター。

*7 リミックスを除く全曲という条件付きである。