ストリンダー

登録日:2019/12/27 (金曜日) 13:35:00
更新日:2023/10/01 Sun 02:22:38
所要時間:約 9 分で読めます





胸の 突起を 掻きむしり 電気を 起こすとき あたりに ギターのような 音が 響く。

発電器官が 胸に ある。 電気が つくられるとき ベースのような 音が 響く。


ストリンダーとは、『ポケットモンスター』シリーズのポケモンの一種である。


【データ】


全国図鑑No.849
ガラル図鑑No.311
分類:パンクポケモン
英語名:Toxtricity
高さ:1.6m
重さ:40.0kg
タマゴグループ:人型
性別比率:♂50♀50

タイプ:でんきどく
特性:パンクロック(自身の使う音技の威力が1.3倍になり、受ける音技の威力が半分になる)※エレズンの時「びびり」
プラス(ハイ)/マイナス(ロー)(プラスかマイナスの特性を持つポケモンが戦闘にいると特攻が1.5倍)※エレズンの時「せいでんき」
隠れ特性:テクニシャン(威力が60以下の技の威力が1.5倍になる)※エレズンの時「ぶきよう」


種族値
HP:75
攻撃:98
防御:70
特攻:114
特防:70
素早さ:75

合計:502

努力値:特攻+2


進化:エレズンがレベル30で進化。性格によって『ハイなすがた』か『ローなすがた』に分岐する

×4:じめん
×2:エスパー
×1/2:かくとうくさ、でんき、フェアリーひこう、どく、むしはがね


【概要】


ソード・シールド』で登場した種。あかごポケモン、エレズンの進化形。
姿は丁度人とトカゲ系の生物の中間といった風情。紫の肌、頭部にある突起及び迸っているモヒカンの如き電気、腰周りのごついベルトに似た飾り、胸元にある紫のギターの弦のような器官が特徴。エレズンの時にもおしめっぽい所だったりと将来を予想させる特徴が垣間見られる。

性格による『すがた』の分岐を取り入れたポケモンであり、『ハイなすがた』(以下『ハイ』)は明るいまたはテンション高めの性格、『ローなすがた』(以下『ロー』)は落ち着いたまたはテンション低めの性格でなることができる。

条件としては
『ハイ』/いじっぱり、やんちゃ、ゆうかん、わんぱく、のうてんき、うっかりや、なまいき、せっかち、ようき、むじゃき、がんばりや、すなお、きまぐれ
『ロー』/さみしがり、ずぶとい、のんき、ひかえめ、おっとり、れいせい、おだやか、おとなしい、しんちょう、おくびょう、てれや、まじめ
となっている。

なお姿の分岐はミントによる性格補正の影響は受けない。あくまで生まれつきの性格によって分岐が決定する。
エレズンまでは白かったおなか周りと額の電気は『ハイ』なら黄色に、『ロー』なら青色へ変化する。

色違いはの部分がになる。またエレズンの時におしめの部分が紫になっている。かわいい。


『ハイ』な個体は短気で常に喧嘩腰、『ロー』な個体はどんな相手もナメているという実にパンクな性質。
トレーナーの言うことはきちんと聞いてくれるのでご安心を。
また、共通する胸元の突起状の器官を掻き毟ることで音波を伴った電気を発するのだが、『ハイ』はさながらエレキギターのような音を立て、『ロー』ベースのような音を立てるそう。
ちなみに頭の突起と器官の表出している数と大きさも異なるという、細かな違いがある。

器官をかき鳴らして生み出す電気は脅威の15000ボルト。淀んだ水をがぶ飲みして水中の毒素を取り込むことで毒を補給している。10まんボルトの飛び交う世界なのにしょぼいとは言わないお約束
エレズンの時には体内の毒素を化学反応させて電気を生み出していたので、恐らく発電構造は同じ。

因みに進化前のエレズンはタマゴグループがタマゴ未発見であり、第四世代以来のベイビィポケモンである。


【ゲームでのストリンダー】


進化前のエレズンはワイルドエリアで、雷雨状態の一部地域に出現する。
しかし多くのプレイヤーたちが初めて出会うのは、5ばんどうろの預かり屋の中でだろう。
ブリーダーの横にちょこんと居座っているのを不思議がって話しかけると、生まれたばかりだというその子を譲ってもらえる。
ちなみにゴージャスボールに入っているので、オシャボ勢にもちょっとだけ優しかったりする。

\ズンズーン!/

みずのジムチャレンジが待っているバウタウンの直前で手に入ることから、
イヌヌワンピッピカチュー以外のでんきタイプとして一種の救済措置代わりに置かれていると思われる。
進化前で習得できるわざはタマゴわざを除けば僅かに五つしかなく、戦闘には心もとないが、けいけんアメが集まっているなら
その場ですぐ進化レベルに到達させることも可能なので、手間はプレイング次第で変化するだろう。

…が、人間の赤ちゃんよろしい姿にモーションとジト目が可愛らしかったポケモンが、
進化した途端にパンクロッカーとしてハジけまくるという斜め上の変化にビビった人もいるのではなかろうか。
進化前のキャンプでのよちよち歩きを見ていればなおさら。


また作中ではドラマーのゴリランダーとボーカルのタチフサグマ、エレキギターの『ハイ』とベースの『ロー』1匹ずつで結成されたポケモンのロックバンド「マキシマイザズ」が存在しており、
多くのプレイヤーが勝利の余韻に浸っている最中、EDでいきなり登場して(しかもスタジアムの中央独占)度肝を抜いた。
誰がマネージャーをしているのだろうか。
ちなみにバウタウンでは彼らと話すことでスタッフロールをまた見ることができる。

エレズンを一度だけホップが使うほか、ネズが再戦時にメンバーへ加入させている。彼にぴったりである。
スカタンクと合わせてあくタイプ弱点となるタイプは軒並み半減以下に抑えられてしまうので、
どちらもを安定して狩れるじめんタイプを用意しておこう。

バウタウンでは、かつて町のシンボルである灯台を守ったという伝承があり、灯台近くに銅像が作られている。



【対戦でのストリンダー】


そこそこの素早さと高い特攻、高めの攻撃とまあまあの耐久を備えた両刀寄りの特殊アタッカー。
耐久こそ高くないが、半減以下に抑えられるタイプが実に8もある。
努力値の配分によっては、半減の一致火力で殴っても案外耐えられてしまうことも。
また状態異常耐性にも恵まれており、特性ふしょく以外のどくまひは無効、「さわぐ」を使用すればねむりも防げるなど、
状態異常に振り回されにくい。


特筆すべきは固有特性「パンクロック」とわざのシナジー。
音系の攻撃に1.3倍の倍率がかかるこの特性によって放たれるロックなサウンドは、
タイプ不一致でも体力を削り取っていく破壊力を秘めている。
「ばくおんぱ」「さわぐ」を自力で憶えるほか、わざマシンで「バークアウト」「りんしょう」もいける。みがわり貫通も狙える攻撃的なコンボである。

さらにストリンダーには、音技に分類されるでんきタイプの専用わざ「オーバードライブ」が用意されている。
エフェクトは黄金の波紋っぽいが吸血鬼特攻はない。タイプの関係でコウモリ系統にはめっちゃ効くけど
対象が相手全体、威力80の優秀なわざで、これにタイプ一致と「パンクロック」の補正がかかれば鬼のような火力が発生する。
特性にはさりげなく相手の音技を半減させる効果もある。音楽バトルならおまかせということか。
ただし「うたかたのアリア」は音楽性の違いからか習得不可。

プラスマイナス」もダブルバトルで同じ特性のポケモンを揃えれば、高い特攻が大幅に伸びて頼もしくなる。
相方とあまりタイプの補完に優れないところが痛いが。
「ぼうおん」で止まらないよう工夫するならこちらの特性にして、「10まんボルト」を採用することも考えられる。
どく技も「ヘドロウェーブ」「ダストシュート」など強力な攻撃が物理と特殊で揃い踏み。
マックスレイドバトルでは音技の概念が消えてしまうので、相方を揃えられるならこちらの採用もアリか。

特殊型、両刀型、物理型とどれもいける種族値ではあるが、技の選択肢から「パンクロック」での特殊型がメジャーな様子。


最たる弱点は、4倍弱点がメジャーかつサブウェポンとして採用の多いじめんタイプであること。
タイプの関係上じめんタイプには完璧に封殺されてしまう(でんき無効、どく半減)。これにどくタイプ無効のはがねタイプが加わるともはや手も足も出ず、
現環境で暴れ回っているドリュウズが出てきた日にはステージを降りるよりほかない。
素早さも調整をしても簡単には上回れないあたりが更にキツい。
また後出しでスカーフを巻いたじめんタイプに奇襲されるのも怖い。

上述のように「ぼうおん」持ちもネック。「パンクロック」が音技ありきの特性なので、
オーディエンスに耳をふさがれてはどうにもならないのだ。
音技を封印してしまう「じごくづき」持ち、特性の没収も警戒せねばならないなど、
ミュージシャンの繊細な部分を思い知らされるようである。

逆に言えば自身の存在により、相手の選定を絞ってあぶり出す役目も果たせる。


物理に偏重するが「ほのおのパンチ」「ドレインパンチ」「じごくづき」が習得可能、変わり種では「たたりめ」「アシストパワー」を憶える。レイドバトルでダイマックスした際に使いやすく、「たたりめ」は「どくどく」「ほっぺすりすり」で状態異常を狙いやすいのでメジャー採用もあるとか。
変化技も『ハイ』なら「ギアチェンジ」、『ロー』なら「じばそうさ」を覚え、両方の姿共通で「かいでんぱ」や「ちょうはつ」に「いばる」、「アンコール」はないのです!など、芸の幅は広い。
上手くマネジメントすれば活躍の場は大きく広がるかもしれない。


もちものとしては対じめんタイプ用の「ふうせん」「シュカのみ」、音技を強化できる「のどスプレー」、中途半端な速度を補う「こだわりスカーフ」、同族での音楽バトルになった時に撃ち合いで有利になれる「とつげきチョッキ」などが候補。
特性や努力値の振り分けによっては「こだわりメガネ」も採用圏内か。

タイプ相性上ドヒドイデアーマーガアに有利で、この事から、受けループ崩しに役立つ。とつげきチョッキを持てば「わるだくみ」を積んだトゲキッスとも後出しから打ち合うこともできた。実際、ダウンロードコンテンツ解禁前の一時期、ヤケに流行した時期がある。



パルデア地方ではダイマックスが無い代わりに、新たにバトル中に自身のタイプを変えられるテラスタルが登場。4倍弱点が無くなるのでストリンダーとは好相性。
一致技を強化するなら毒か電気が良いが、ノーマルなら主力技である「ばくおんぱ」を強化できる。弱点も格闘のみになる。
地面対策として無効にする飛行や弱点を突く氷も有りだが、後者だと威力がやや物足りないテラバースト頼りになる。

【キョダイマックス のすがた】



毒が 脳まで 廻り 暴走。暴れるたび 毒の 汗が ほとばしり 大地を 汚す。


通常のレイドでは出現せず、期間限定ピックアップ枠として登場する。
『ソード』ではハイなすがたの、『シールド』ではローなすがたのキョダイマックス個体が登場するが、変化した姿は同一。
ハイとローのビジュアルを組み合わせた四足歩行となり、尻尾は巨大な電波塔を思わせるデザインとなった。
全身が発光し、ギターのようなエネルギー体を振り回す様子はさながら暴走しているようにも見える。

キョダイマックスわざは相手にどくかまひのいずれかの効果を与えるでんき技「キョダイカンデン」。
自前や相方の「たたりめ」とのコンボに使ったり、とりあえず相手側を初手からひっかきまわしたいという場面で使えるので、ダブル向けの要素がある。
キョダイピカチュウの「キョダイバンライ」やエンニュートの特性「ふしょく」と違い、タイプ相性に引っかかる点は注意したい。

キョダイマックス個体はキョダイカンデンに紛れて「ばくおんぱ」などを使って暴れるのでかなりの強敵である。
ソロの場合ワイドガードやひかりのかべなどで本気で対策を講じたり、マルチの場合でもじめん複合タイプの出番を考える必要性がある。
すがたによってバリアの枚数が異なっており、ハイだと3枚、ローだと6枚のバリアを貼ってくる。

ちなみに、ターフタウンに描かれている地上絵がこのキョダイストリンダーのようにも見えるため、かつてバウタウンの灯台を守ったのは、このキョダイストリンダーだったのではないかという考察がある。


【余談】


  • 名前の由来はおそらく「ストリングス(弦楽器)」+「サラマンダー」。もっともギターやエレキベースは弦楽器として勘定されないらしいが。
    英語名の由来は「Toxic」(毒)+「Electricity」(電気)と、外見の元ネタよりもタイプに寄ったものになっている。
  • ガラル地方のモデルとなったイギリスはロックミュージックの中心地であり、有名なロックシンガーやバンドを多く輩出している。パンクロック自体も70年代半ばにイギリスで誕生したジャンルである。
    ストリンダーはそのリスペクト、もしくはオマージュから生まれたポケモンとも言える。
  • ちなみに胸にある装飾はハイな姿には6つ、ローな姿には4つ付いており、それぞれギターとベースに対応している。


追記・修正はロックンロールにお願いします。

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最終更新:2023年10月01日 02:22