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マーブルマッドネス - (2010/09/13 (月) 00:31:45) の最新版との変更点

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*マーブルマッドネス 【まーぶるまっどねす】 |ジャンル|アクション| |対応機種|アーケード| |開発・販売元|アタリゲームズ| |稼働開始日|1984年| **概要 -トラックボール(備え付けのボールを手で回転させて操作する物。マウスをひっくり返して固定した物だと思えばいい)操作のアーケードゲーム。 --1トラックボール式。一応スタートボタンもある。 -サウンドは当時としては珍しいFM音源のステレオ演奏。 **システム -重力にしたがって転がるボールをゴールまでたどり着かせればゴールになる。視点はクォータービュー。 --プレイヤーはトラックボールを動かす事で自機であるボールを操作する。 --道中には落とし穴や罠があり、ボールが操作不能に陥るとミスになる。 ---ミスするとある程度の距離戻されてから復活するのだが、その都度大幅にタイムロスする事になる。 --ステージをクリアする毎に一定秒数追加されていく。 ---そのため、1秒でも早くクリアすると次のステージの制限時間がその分増加する。 **総評  本作はトラックボールを生かしたゲームとしては至極シンプルなルールの代物である。しかしトラックボールを用いたゲームの数が少なく、用いる必要性が無い物も多い事から、トラックボールゲーム最高傑作と言っていいだろう。~  だが、トラックボールの操作は非常に癖が強く、慣れても根本的に数が少ないのだから他のゲームにそのテクニックを流用する事は出来ない。さらに、その特異な操作機器のおかげで家庭用移植が完全にされていないのも本作の足を引っ張っている。アナログコントローラーを用いたとしても、トラックボール独特の操作性を再現する事は困難なのだ。~  そんなわけで家庭用はとっつき難く、アーケードでは見かける事が少ないほかのトラックボールゲーム同様、飛びぬけたゲーム性と合理性を兼ね備えた本作ではあるが、良作と呼ぶには高すぎる敷居を抱えている。
*マーブルマッドネス 【まーぶるまっどねす】 |ジャンル|アクション|&amazon(B000148IZE)| |対応機種|アーケード|~| |発売・開発元|アタリゲームズ|~| |稼動開始日|1984年12月|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| |ポイント|自機を模したデバイス&br;独創的なゲーム内容&br;斬新で御洒落なFM音源|~| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 自機のビー玉(マーブル)を操作しゴールを目指すクォータービューのゲーム。操作は備え付けのボールを手で回転させて操作する、トラックボールを使って行う。~ ゲームデザイン・企画は旧・ATARI Inc.時代に『メジャーハボック』を手掛けたマーク・サーニー((近年ではプレイステーション4/5のリードアーキテクト(設計者)としても知られる。))。~ ~ サウンドは当時としては珍しくFM音源によるステレオ演奏であり、音源チップにYM2151を採用している最初期のタイトルとしても知られている。~ また、同年に旧・Atari Inc.がアーケード部門の「アタリゲームズ」とCS機/パソコン部門の「アタリコープ」にそれぞれ別会社として分割されてから最初に稼働したACゲームでもある。 **システム -クォータービューで描かれたマップ上で、重力にしたがって転がるボールをゴールまでたどり着かせればクリアとなる。 --プレイヤーはトラックボールを動かす事で自機であるボールを操作する。 ---ボールには慣性が効いており、急に止まったり曲がったりはできない。もちろん重力にも左右される。 --ステージは基本的に直線と直角で構成されている。ゆるやかなカーブなどはない。 --コースから外れ、落ちてしまうとミス。 --高いところからコースに落ちると、一時的に操作不能になる。より高いところから落ちると、ボールが割れミスとなる。 --道中には障害や敵等が仕掛けられている。 ---障害は、開閉する跳橋や、吸い込むラッパ、床から飛び出る杭など様々。 ---直接妨害する敵も配置されている。磁石のようにプレイヤーのボールに向かってくる"Black Ball"。芋虫のように蠢いてジャンプし、ボールを食べようとする"Marble Eater"。動きは遅いながらも触れると溶かされてしまう"Acid Puddle"。 ---ミスするとある程度の距離戻されてから復活するのだが、その都度大幅にタイムロスする事になる。 --ステージをクリアする毎に一定秒数追加されていく。1秒でも早くクリアすると、次のステージの制限時間がその分増加する。 --全6ステージ。 **評価点 -独特の操作感と、斬新なゲーム性。 --トラックボールのみというあまり見ない操作系。さらに慣性が効いているため、微妙な操作を要求される点も真新しい。 -丁寧なグラフィック。 --ステージはワイヤーフレームのようなシンプルな格子状を基本として表現されているが、それが逆にクォータービューと合わせスタイリッシュなものを感じさせる。 --ボールの動きは、当時としてかなり緻密に描写されている。複雑なコースを巧みに転がっているボールの様子は、見ているだけで楽しい。さらに床に落下した時の割れる描写、各敵の動きややられる様なども、丁寧に描かれている。 -よく練られたコース。 --進みやすい広い場所、逆にボールの直径とほぼ同じ狭い道、直角に曲がりくねるコース、斜めに降りる坂、途中分岐、ジャンプで越える谷間など、様々な要素で構成された各コース。さらにこれに前述の障害や敵が加わる。またほとんどは降りていくコース構成だが、一部に上がっていくコースもある。 -高品質な音源。 --『[[スーパーマリオブラザーズ]]』が発売される前年に、当時としては珍しかったFM音源を搭載し((後に多くのAC基板やX68000でも採用されるYM2151が使われている))ステレオでBGMを奏でていた。このベンベンでミョインとした音を奏でる音源はゲームの無機質な雰囲気に絶妙にマッチし非常にいい効果を出している。さらにBGMのメロディもいい出来。後にアタリのFM音源を使用したゲームはその雰囲気から「カクテルサウンド」と呼ばれる。 **問題点 -慣れるまでは難しい操作性。 --トラックボールのみでの操作、しかも緻密な操作を要求されるゲームでもあるので、慣れるまではプレイがなかなか厳しい。些細なことで簡単にミスしてしまう。 --時間制限が厳しく、トラックボールのdpi(1回転あたりの移動量)が小さいため、普通にクリアを目指すだけでもかなり激しいボール操作が必要とされる。ハイローラー(本作におけるスコアラーの呼称)のプレイともなると、文字通り全力での操作となり、さながらスポーツのような動きとなる。 --筐体とトラックボールの隙間が大きめなため、気合を入れてプレイしすぎるとこの隙間に肉が挟まる。挟まるだけなら痛いだけで済むが、勢いが付きすぎると肉が持っていかれて''ボールが血まみれになった''というロケーションもあったとか…。 **総評 音もお洒落ならグラフィックやギミックもお洒落で、不思議な生き物が画面の中で活き活きとうねうね動く。数少ない「トラックボールを生かしたゲーム」としては至極シンプルな楽しさを持ち、また側で見ていても楽しいゲームである。 **移植 -1991年、X68000、PC-9801、FM-TOWNSの各移植版が発売された。発売元はホームデータ。基本的にマウス操作でプレイする仕様だが機種によってはトラックボールでもプレイでも可能。 --また、1991年はエレクトロニック・アーツから海外MD(GENESIS)向けの移植もされている。しかしこれは移植度に難あり。 -1993年8月13日、メガドライブに移植版が発売された。発売元はテンゲン((1987年にアタリゲームズがCS機ソフト事業へ参入するため設立した子会社。日本法人の名称は「株式会社テンゲン」。))。 --パッドで操作する形式に変わってしまったが、引っくり返すとトラックボールになる「セガマウス」なる周辺機器を一緒に揃えると、一応トラックボールゲームとして遊べるようになる。 --とはいっても、セガマウスは決して安くない(5,000円)。今となってはアーケードで見かける機会は少ないのに、操作機器が特異であるが故、家庭用移植のハードルも高い事が本作の難点である。 -PCエンジン版も予定されていたが、残念ながら未発売となってしまった。 -プレイステーション2のオムニバスソフト『ゲーセンUSA ミッドウェイアーケードトレジャーズ』にも収録されている。 --また、海外版PSPソフト『MIDWAY ARCADE TREASURES EXTENDED』にも収録されている。このソフトは国産のPSP本体でもプレイ可能である。 -海外ソフトとしては、CS機ではNES(海外版ファミコン)やマスターシステムはもちろん、AmigaやATARI ST、コモドール64、AppleIIといったホビーパソコン、近年では携帯電話、スマートフォンと実に様々なプラットフォームに移植されている。

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