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サンドラの大冒険 ワルキューレとの出逢い」を以下のとおり復元します。
*サンドラの大冒険 ワルキューレとの出逢い
【さんどらのだいぼうけん わるきゅーれとのであい】
|ジャンル|アクション|&image(http://ecx.images-amazon.com/images/I/51YVO96vPpL.SL160.jpg)|
|対応機種|スーパーファミコン|~|
|メディア|8MbitROMカートリッジ|~|
|発売元|ナムコ|~|
|開発元|ノバ|~|
|発売日|1992年7月23日|~|
|価格|8,300円(税抜)|~|

**概要
『ワルキューレの冒険 時の鍵の伝説』、『[[ワルキューレの伝説]]』に続くワルキューレシリーズの三作目。~
本作では一作目では協力者、二作目では2Pプレイヤーキャラクターとして登場した「サンドラ」が主人公。~

本作は『時の鍵伝説』の前日談で、サンドラが冒険の末にワルキューレと出会うまでの物語となり、これまで設定でしか語られてこなかったサンドラ族の勇者としての一面が描かれる。

**ストーリー
 マーベルランドの片田舎、サンドランドでサンドラ族は平和に暮らしていた。
 しかしある時、アルサンドラ山が噴火し、サンドランドに死の灰が降り注ぎました。
 それは、時の狭間から蘇った悪の化身「ゾウナ」の仕業でした。
 死の灰を浴びた者は風化病という病にかかり、体が石になっりやがては死んでしまいます。
 サンドラ族最強の戦士、クリノ=サンドラの息子も風化病にかかり、徐々に弱っていきました。
 サンドラはわが子を救うため。旅立ちの決心をしました……。

**システム
-サイドビュー2Dアクション。残機即死制。コンテニュー回数に制限はなく、パスワードによる保存も可能。
--探索要素と謎解き要素もあるが、強制スクロールのシンプルなステージもある。
--ステージ間にはアドベンチャー要素と言うほどではないが、ある程度選択肢があり、それに応じてストーリーが変化する。
---「姫は美人なんじゃろうな」に「きっとそうだよ!」と返すと美人になり「この世のものとは思えないブスかも…」と返すとカッパになるなど、この時代のそれもアクションゲームとしてはなかなか凝った要素。
---特定の地点でのNPCとの会話における選択肢次第では、サンドラがゾウナに洗脳されブラックサンドラと化してしまうバッドエンドに直行してしまう。~
悲劇的なBGMと共にサンドラが悪霊に取り付かれて正気を失ってしまうシーンが克明に描かれ、かなり後味が悪い。~
更に、正史上、『時の鍵伝説』に繋がらないEDは全てバッドエンドである。

-サンドラの攻撃手段は手に持った三叉の槍。射程は短いが取り回しが効き、4方向に攻撃できる。
--下方向へはジャンプ中に下キーを押しながら攻撃を押すと攻撃できるが、敵のいない場所に落下すると地面に刺さってしばらく動けなくなる。
--特殊アクションは、ボタンを押したまま溜めて、その時間に応じて高さが変化するハイジャンプ。走りながら短いジャンプをするステップジャンプ、真横に飛んでいくきりもみアタックの三種類。
---ハイジャンプは空中での調整が効かず、僅かに前進しながら飛び上がる。
---ステップジャンプもハイジャンプ同様空中での調整が効かない他、ハイジャンプと操作が近いため、慎重に入力しないと暴発する事もある。
---きりもみアタックは通常攻撃の8発分と威力は高いが、何かにぶつかると目を回して気絶し、しばらく操作できなくなる。

**長所
-グラフィックは丁寧に描写されており、元々典型的なハイファンタジーとは少し異なった世界観というのもあって、ステージによってその外見はがらりと変化する。

-富樫則彦の手がけたBGMの数々は評価が高く、特にシリーズでも使われている「メイン・テーマ」のアレンジ「サンドランド」はひときわ人気が高い。

-難易度はシビアながらも絶妙なバランス。パターンや初見殺し、ギミック対処が多いため、理不尽な部分はほとんどない。常

-操作性も非常に優れており、良質な効果音も相まって動かしていて気持ちが良い。

**賛否両論点
-その可愛らしい見た目とは裏腹に難易度が異様に高い。
--システム部分にもある通り、1回のミスで残機を失ってしまう。コンティニュー回数に制限は無いとはいえ、本作は拠点復活なので、同じ難所を何度もプレイするハメになる。
---残機は最初から7機あるが、その代わり1UPが存在しない。1面あたり1回死んでギリギリクリアできない容赦のなさ。
--更にそこに加わるのが、サンドラの操作の癖の強さである。ハイジャンプや高いところから落下した時の着地に発生する軽微な隙から、下攻撃を外したりきりもみアタックのタイミングを間違えたりした時の長大な隙まで、操作不能になる瞬間が非常に多く、そこをつかれて敵やトラップにやられるというパターンが非常に多い。ほぼ特殊アクション全てが短所を抱えているといっても過言ではない。
--強制スクロール行き止まりも完備。初見殺しの罠は沢山ある。
---さらに、コンティニュー回数にこそ制限は無いものの、コンティニューした回数は記録・加算される。ゲームオーバーになる度に上述のバッドエンドシーンと同様のビジュアルシーンを何度も拝む羽目になる。
-よって本作は並み居る敵を強引になぎ払って進んだり、ステージを手早く駆け抜けるといった行動は不可能である。むしろ場面場面で「解答」となる適切なアクションを見つけ出すというパズルゲームに近いプレイスタイルが要求される、まさに由緒正しき&bold(){トライアル&エラーによって「死んで覚える」類のアクションゲーム}なのだ。これ自体は一概にマイナスと言えないどころか長所と捉えることもできるが、やはり苦手なプレイヤーには辛い仕様と言えよう。
//更に、コンティニュー画面で一定時間放置するとサンドラが身に纏わされた黒い鎧がなんともいえない笑みを浮かべる。ここは、トラウマシーンとしても知られている。

**総評
独特な世界観と可愛らしいキャラクター、美しいBGM等で人気のあるワルキューレシリーズの例に漏れず、本作もまたグラフィック、サウンドの完成度は高い。前二作と異なりキャラクター描写があるため、世界観の深みも増している。何より、今まではただいるだけだったサンドラやコアクマンと言った人気キャラクター達を掘り下げており、シリーズにおける本作の重要度は大きい。~
一方、世界観やビジュアルは親しみやすい反面、その世界観に惹かれたプレイヤーの心をへし折るような高い難易度ゆえに気軽に楽しみ難く、その点がネックとなってしまった。~
繰り返しプレイして、自身の精度を上げていけば先へ進めない事は無いのだが、この時代のスーパーファミコンプレイヤーの主だった層である、いわゆるキッズ層がプレイするには常軌を逸しているとしかいいようがない程の難しさであり、上述の後味の悪いバッドエンドの演出も相まってトラウマゲーとなってしまったのは残念であった。

**余談
-『[[NAMCOxCAPCOM]]』で本作の主人公クリノと共に参戦したコアクマンのサビーヌは、ゲーム中では便宜上「ワルキューレの伝説」が初出として解説されているが、厳密には本作が初出である。

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