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ファイアーエムブレム 暗黒竜と光の剣 - (2016/01/31 (日) 03:55:03) の編集履歴(バックアップ)
ファイアーエムブレム 暗黒竜と光の剣
【ふぁいあーえむぶれむ あんこくりゅうとひかりのつるぎ】
ジャンル
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シミュレーションRPG
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対応機種
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ファミリーコンピュータ
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メディア
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3MbitROMカートリッジ
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発売元
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任天堂
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開発元
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インテリジェントシステムズ
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発売日
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1990年4月20日
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定価
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6,000円
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配信
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バーチャルコンソール 【Wii】2009年10月20日/500Wiiポイント 【3DS】2012年8月1日/500円 【WiiU】2014年6月4日/514円
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判定
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良作
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ファイアーエムブレムシリーズ関連作品リンク
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概要
シミュレーションRPGのデファクトスタンダードを確立したマイルストーン的作品。
ウォー・シミュレーションとファンタジーRPGのエレメントを見事に融和しながらもそのどちらにも属さない本作独自の要素を多数含み、後に数多く発売される事になるフォロワー作品郡とも常に一線を画した存在感を発揮しつづけている。
シミュレーションRPGを確立
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本作は日本で広く受け入れられている、タクティクスタイプのSLG(特にファミコンウォーズ)をベースにシステムを構成している。
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ウルティマなどのタクティカルコンバットのRPGと、ベースとしたウォーゲームの融合と言えるシステム。
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ユニット毎に独立したキャラクター性を与えるユニークなシステムを採用。
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味方キャラ数十名全員(および敵将や一部の主要キャラ)は、個別の顔グラフィックと固有の名前をもっている。
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名もなき一般兵を金銭で事務的に雇用するのではなく、固有キャラ達が自らの意思で仲間となるため、愛着も湧きやすい。
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更には装備、アイテム、店、宝箱など、よりRPGライクな要素を取り入れた。
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戦略、育成、収集というかつて個別に提供されていた要素を破綻なく一つの作品に纏め上げ、かつシミュレーションの持つ無骨さを抑えとっつきやすさを損なわず作り上げるという偉業を成し遂げた。
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本作以降、シミュレーションRPGという複合ジャンルは一つの様式として確立され、『ラングリッサー』『シャイニングフォース』『スーパーロボット大戦』など数多くの有名作品シリーズが登場する事になる。
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RPG要素をもったSLGは、それまでにも『ボコスカウォーズ』(83年)に始まり、『シルバーゴースト(ファーストクィーンシリーズ)』(88年)、『半熟英雄』(88年)などがあった。しかしいずれもRTSを採用していたためか、自シリーズを超えてのジャンルとしての広がりはほとんど見せていない。
かつてない壮大なテーマ性
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ウォーシミュレーションの様式を取り入れる事により必然的に多数対多数のシチュエーションが生まれるため、それまでコンピュータゲームが限定的にしか描く事が出来なかった「戦争」というテーマを正面から描ききった壮大なシナリオを生む事になった。
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本作は一般的な中世ファンタジー寄りの世界観ではなく、古代ギリシャ・ローマ時代に通ずる世界観で表現されており、いわゆる倒すべき対象としてのモンスターはほとんど登場しない。
竜に変身する古の種族こそ終盤の強敵を主に登場するが、戦いの対象はあくまで人間であり、国家間の戦争が舞台の、いわゆる「戦記物」的な世界観を構築しているのである。
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大小10国にわたる国家が登場し、侵略、同盟、裏切りなどそれぞれの思惑で動いており、そのなかで繰り広げられる緻密な人間関係や愛憎、悲劇などの壮大なドラマはシリーズを象徴する要素として語られる。この要素は続編作品においてもさらに先鋭化された形で受け継がれている。
キャラクターの死
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本作が他のSLG作品ともっとも色彩を異にする要素として有名なのが「キャラクターの死」である。本作において
ユニットのHPが0になるということは、そのキャラクターは死亡となり永遠に失われる
事を意味する。
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厳密にはゲーム終盤で「一人だけ」生き返るチャンスがあるのだが、この救済処置はまたプレイヤーに一層悩ましい選択を迫る要素として印象深い。
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仲間になるキャラクターは有限であり、死亡したからといってプレイヤーの都合で補充することはできない。
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加入方法弛緩しても自動で加入してくれるユニットは希であり、大半は村の訪問や敵として出てくるユニットを説得するという厄介なものである。
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村に関しては村を破壊する盗賊もセットで出てくるので進軍を早める必要に迫られ、説得に関しても相当骨の折れる作業となる。
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強力なキャラクターや愛着のあるキャラクターを失う事は戦力的にも精神的にも重大な喪失となる。盗賊・僧侶など戦略上貴重なユニットや、特定キャラを味方に引き入れるための説得役(顕著なのがヒロインのシーダ)が死んでしまうと、後のマップでもれなく苦労を強いられることになる。
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このことが、たとえ有利な戦況であっても迂闊なゴリ押しや油断が文字通りの命取りになるという緊迫感を生み出している。類似のゲームの中でも採用例の少ない、本シリーズを象徴するシステムと言える。
リセットは最後の手段
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いかに死のリアリティを論じてもあくまでコンピュータゲームであるため「リセットしてやり直す」という手段で復活できてしまうのは本作も例外ではないが、
本シリーズにおいて「やり直しの効く」形でのセーブは基本的に章をクリアした時のみとなっている。キャラクター死亡などの損失を「なかった事」にするためにはそれなりに長いやり直しのリスクを覚悟させる。
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章の途中でも「中断セーブ」機能があるためプレイ時間の点での心配は必要ない。ただしこれはロードした時点で消去される、あくまで「中断」用のデータであり、失敗のやり直しには使えないのである。
この仕組みが本作独自のシステムを形骸化させず程よい緊張感を保っている。
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なお3DS版VCには他の3DSVCタイトルと同様に「まるごとバックアップ」機能が付与されている。これは上記のキャラの死やリセットのデメリットすら掻き消して形骸化させてしまう反則ものの機能であり、本来の楽しみを損なう危険性が他のVCタイトルよりも極めて高い。ご利用は計画的に。
シンプルでわかりやすい計算式
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一般的なRPGはプレイヤーに見えない所で複雑な計算処理をしており、事前にダメージなどの具体的数値を知るのが難しいケースが多い。
しかし本作の計算式は、攻撃力-防御力=ダメージなどといったシンプルな式で統一されており、プレイヤーが事前に1ポイント単位で被害計算をしてユニットを配置できるという予測性の高いシステムになっている。
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「暗黒竜と光の剣」における全ての計算式
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ダメージ
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物理:力+武器攻撃力-守備力 魔法:魔法攻撃力-魔法防御
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攻撃速度
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素早さ-武器の重さ
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攻撃速度が高い方は2回攻撃。
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必殺率
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(技+運)/2+武器必殺率
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必殺回避率
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無し
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命中率
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物理:武器命中率+技 魔法:魔法命中率
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回避率
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物理:地形効果+素早さ-武器の重さ 魔法:運
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「必殺の一撃」や命中回避の関係などランダム要素を含むため完全固定ではないが、キャラクターの死亡リスクの重大さを緻密な計算で回避するという、従来ウォーシミュレーションにもありそうで見られなかった本作独特のゲーム性を生み出している。
成長は神に祈れ
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本作の特徴として、成長がレベルアップ毎にランダムで決定されるという点がある。成長の確率はキャラクター・パラメータ毎に設定されており、たとえ現在値が低くても補正(低いと伸びやすい、等)は一切行われない。
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そのためプレイごとにキャラクターのステータスは大きく変動することもある。成長具合に合わせたアドリブ戦略がプレイヤーに求められる点もまた本シリーズの大きな特徴でもある。
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本来伸びるはずのキャラも運が悪いと弱いままの場合もあり、そのような状態をキャラクターが「へたれた」と表現し、泣く泣く二軍落ちなど哀愁の漂う扱いを受けることも…。
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「初期値は強いが絶望的に成長しない」という老騎士ジェイガンなど、個性的な成長率を持つキャラクターはネタとしてよく話題に上ったりもする。
本作ではキャラクターの個性を、役割とパラメータの両面で表現しているが、成長率にランダム性が絡むこともあり、まさに人生における悲哀をリアルに表現しているともいえる。
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足りない能力値を上げられるドーピングアイテムも存在するが、通常入手数は少ない。
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だが、本作では後半の秘密の店で購入可能。やりすぎはゲームバランス崩壊をもたらす危険もあるので自己責任で。
このシステムもあってか、キャラクターが数値で段階的に強くなるだけの単なる「駒」ではない「血の通った人間」であるという点をうまく表現し、感情移入度の向上にも繋がっている。
高い自由度
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数十名に渡る仲間キャラからお気に入りのキャラクターを使える。SRPGならではの利点である。
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一定のレベルまで育てたキャラクターにアイテムを与えることで上級クラスにチェンジさせることができる。それまで弱かったユニットが大化けするケースもあり、より育成に熱が入る。
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キャラに関しても「雑魚」、「主力」、「目立ちにくいが実は高成長率を持つダークホース」、「序盤は強いが成長しない」と言った特徴を持ち、大抵のプレイヤーのお眼鏡に適うキャラが居る。
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シナリオをクリアするだけなら説得や村の訪問を行わないといったプレイも可能。
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シナリオをクリアするだけなら主力ユニットを選別してそのユニットだけを育てて戦闘をこなす方が効率か良いので必要なキャラ、アイテムの入手できない村やキャラは見殺しにしてしまう方が楽になる(モラル面を無視すればの話だが)。
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終盤では、その特色を最大限に引き出す事になるだろう。
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最終戦
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ラスボスは主人公専用の武器のみが弱点である。それを手に入れてラスボスに振るい打ち倒す事が、終盤シナリオの中枢に据えられることになる。
それにも関わらず、本作はファルシオン入手イベントを放ったらかして進行し、最大限に鍛え上げた他のキャラクターを投入し強引に装甲を突破して打ち倒してしまう事ができる、数少ないシリーズ作の一つとなっている。
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もちろんファルシオンも強力な仲間も用意せず進行するとあっさり「詰み」状態となってしまうため、この自由度と手詰まりを同時に迫るバランス感覚はなかなか他作品に見られない独自の感性といえる。
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ただし、本作のラスボスの装甲を打ち破れる武器は攻撃力16以上の武器のみで、間接攻撃を封じる為に魔法系、シューター、弓兵などは最終戦闘に参加できない。
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本作独自の仕様
現在のシリーズには受け継がれていない要素が多々ある。後のシリーズから入ると戸惑うこともあるぐらいに。
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出撃数は固定。必ず(但し定員割れは除く)出撃人数を埋めなければならない。
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魔法、杖の威力が固定。魔道士の力と技は無意味で、威力・命中率は魔道書のみで決定される。
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攻撃速度(速さ-武器重量)の差が1でも上回っていれば追撃となるため、敵も味方も追撃がとても発生しやすい。
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この事もあって、移植作品より速さのパラメータが高く、軽い武器(魔道書)を扱う「司祭」ユニットが強い。
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魔法防御はレベルが上がっても全く上昇しない。一時的に魔法防御を上げるアイテムかドーピングアイテムを使わなければ上がらず敵の魔法防御も一律0。
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壊れた武器が即座に消滅する点も、封印の剣の発売までは本作のみの特徴だった。
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主人公マルスの専用武器は相応に強い。
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ラスボス特効のファルシオンに加え、最強の剣「メリクル(メリクルレイピア)」もマルス専用。武器としての性能が良いだけでなく、非常に優れた特殊能力も備えている。
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持ち物は4つまでしか持てないうえに武器と道具の分類もないため、持ち物欄のやりくりが大変である。
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直接戦闘に参加しない特殊ユニットは、後続作品と比べると育てにくい(育てる必要がないとも言う)。
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鍵系アイテムを使いこなせる「盗賊」ユニットは、戦闘においては「素早いのでやや死ににくい」程度の存在。
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本作における僧侶の鍛え方は敵の攻撃に耐えることのみ。そして打たれ弱いので育て方のコツを掴めるか次第で大きくレベル差がつく。
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オマケに成長する能力値が限定されているキャラが多いので育成やクラスチェンジを諦め、後方支援に専念させるのも方法の1つである。
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成長率を底上げする措置がほとんどなく、最高までレベルを上げてもパラメータにデコボコができやすい。
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一度行動したら即待機になるため、2人以上のユニットと持ち物の交換をしたりはできない。
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盗賊は盗賊専用アイテムの「とうぞくのカギ」を使わなければ扉・跳ね橋を開けることができず使用回数も限られている。宝箱はノーコストで開けられる。
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敵盗賊ユニットに宝を盗まれると取り返す手段がない。何を盗まれたかは表示されない。
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竜石には強度が存在せず無制限に使用できる。
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闘技場
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マップ上の敵を倒さずに経験値を入手するための施設。闘技場の敵と戦い、勝てば経験値と賞金を得られるが、負ければそのキャラは死んでしまう。
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本作では恐ろしい事にキャンセル不可。10ターン経過で決着が付かない場合は引き分けになる。
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自軍ユニットが魔道士、相手がアーチャーだった場合は、ノーダメージで完勝出来る。
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武器の持ち込みが可能。星のオーブがあれば強度も減らさずにすむ。
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自軍の弓兵全般の相手が、必殺率つきの武器を持っている相手が多いため、育成しにくい。
問題点
賛否両論点
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シナリオが「戦記物」であり単純な勧善懲悪ではないため不本意ながらも敵側に与しているキャラクターも多いのだが、時にはプレイヤーからの人気が高く根は悪人ではないキャラクターとも敵対しなければならない。
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その敵将をなんとか説得しようと努力した人も多かった。しかし『外伝?』と『紋章の謎』第2部にそれらしい人物が登場する為、ファンによる論争が起き易い。
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FEシリーズには、「赤緑騎士」など伝統的なキャラ付が多いが、この「戦いたくない敵」「仲間でなりそうでならない」もその1つとなっている。
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各ショップ、キャラの成長率や加入時期と条件、敵配置が不規則かつ事前情報が乏しい事や前、後述の仕様も重なりプレイ方法や各マップの予備知識なしで攻略していくのが困難。
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困難な武器の補給と供給、育てるキャラクターの厳選、各マップの構成を睨んだ攻略の確立、そう言う意味でも「手強いシミュレーション」としての面白さもあるので賛否が分かれるが。
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流石に問題になったためか次回作以降は輸送隊や成長率の緩急を無くす、事前に情報や予言などで対策が立てやすくなるなどの措置がとられるようになった。
ただし個性が薄くなったり、戦略よりもキャラゲー感が強調されていく事に否定的なプレイヤーもいる。
問題点
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基本的な難易度が高い上に一度死んだキャラクターは生き返らないため、有用なユニットを失ったまま迂闊に攻略を進めてしまうと詰んでしまう場合がある。
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そして今作は敵の必殺率を軽減できず、必殺死が起きやすい。特に必殺値加算の武器を持った敵も少なくないため、運の要素を排除しきれなくなってくる。
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MAP8を例に上げると、ここは必殺率加算の武器を持っている雑魚敵が多くいる為、普通に育成しても必殺の一撃にやられることが多く、序盤の難関マップになっている。
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上記の通りマップ単位のセーブで後戻りできない仕様上、情報の聞き漏らしやアイテムの買い逃しといった凡ミスが後で大きく響く。
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出撃画面でアイテムの受け渡しが出来ない。
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マップに預かり所はあるが、手数料がかかる上、1ターンに1人しか入れない。
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そのため、この頃の移動力の高い飛行ユニットは補給係としての役割もあった。
また、説得などで加入した(今後使用予定のない)ユニット等に補給させるプレイヤーもいた。
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出撃させないユニットに持たせた荷物が死蔵状態になるのを防ぐには、マップをクリアする前に荷物整理を済ませておくことが求められる。
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武器の攻撃力、命中率、重さ等がわからない。特に重さがわからない点は、「攻撃速度が1でも上回れば追撃が発生する仕様」と相まって致命的なものとなっているため、思わぬ追撃をくらって死亡することも。
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ユニットのパラメーター画面で攻撃力(力+武器攻撃力)と攻撃速度(速さ-武器重量)が表示されない。武器の性能を知らないと実際に攻撃を与えて(受けて)みないとわからない。
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個々のキャラクターの扱いはまだぞんざい。登場~死亡まで終始無言のものや、同じ顔(場合によっては色も同じ)のキャラクターが何人もいる。エンディングの後日談も何人か使いまわされている。
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イメージイラストと顔グラフィックが一致しないキャラクターも多い。これは後のシリーズにも何作かあてはまるが。
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容量的な問題もあっただろうが、地味なキャラクターにも意外ときちんとファンはついていて、これを残念に思う人は多かった。
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敵のCOM時にもカーソルが動き、少しテンポを崩す。
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発売延期が多い。
バグ
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MAP8でワープの杖を使った短縮制圧が可能だが、次のマップでNPCタイプの影武者バグユニットがでる事もある。
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マムクート(バヌトゥ、チキ)というユニットにクラスチェンジアイテムを使うと防御力を上げる事が出来る。実際には有り得ない20超えも可能だが、99を超えると実際の値がマイナスになっていくので、やりすぎに注意。
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ペガサスナイト3姉妹が、闘技場でもトライアングルアタックが出来る裏技がある。しかも最低2人でも実行可能。
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一時的に魔法防御が上がった状態でドーピングアイテムの「まよけ」を使うと、魔法防御の上昇が永続化する上に「まよけ」も残る。
総評
本作の確立したシミュレーションRPGの様式は多数のフォロワー作品、続編、リメイクを生み出しゲーム業界に新たな新風を巻き起こした存在と言える作品である。
そうした革新性の一方で、発売当初の本作の評価は芳しくなかったが、一部のファンから根強い支持を獲得し、彼らによる口コミにより評価が高まった結果、続編3作目の『ファイアーエムブレム 紋章の謎』でシリーズが大成。
「シミュレーションRPGの礎となった名作」であると同時に、「名作はけして埋もれない」ことを証明した一作である。
余談
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『ゲーム中のユニットに扮したプロの声楽家団体「二期会」のメンバーがファイアーエムブレムのテーマを歌詞付きで歌い上げる』という非常にインパクトの強いCMが有名。
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その歌詞はファイアーエムブレムのゲーム性を表したコミカルなもの。
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このCMは原点回帰を意識して作られた『ファイアーエムブレム 封印の剣』でもセルフオマージュとして全く同じ形のものが使われた。
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小学館の公式ガイドブックでは、プロ棋士・神吉宏充、東京芸術大学講師・石原恒和、漫画家・しりあがり寿がコラムを執筆しているほど、濃い内容だった。
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後のファイアーエムブレムシリーズやSLG等で見られるテンプレキャラもこの時に確立されている。
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具体例を上げると「ジェイガン」、「オグマ」、「ナバール」、「ジョルジュ」、「マチス」、「カミュ」等である。