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クラッシュ・バンディクー - (2017/11/06 (月) 09:23:17) の編集履歴(バックアップ)


クラッシュ・バンディクー

【くらっしゅ・ばんでぃくー】 

ジャンル アクション
対応機種 プレイステーション
発売元 ソニー・コンピュータエンタテインメント
開発元 Naughty Dog(ノーティドッグ)
発売日 1996年12月6日
定価 4,800円
配信 ゲームアーカイブス:2007年1月25日/600円(PSVITAでは配信停止)
備考 アナログスティック非対応
分類 良作
ポイント 3Dながら、徹底的に単純明快な王道アクション
緻密なグラフィックが彩るバラエティに富んだステージ
丁寧なローカライズで日本でも人気シリーズに
セーブ周りの不親切さなどによるシリーズ屈指の難易度
クラッシュ・バンディクーシリーズリンク


概要

『宇宙初の奥スクロールアクション』という煽り文句を掲げ業界に名乗りを上げた。
折しもかの『スーパーマリオ64』が出た後*1に発売されたが、それとは違う切り口の3Dアクションを提示した意欲作。
まだ当時は無名だったアメリカの会社ノーティドッグが開発した『スーパーマリオブラザーズ』『ソニック・ザ・ヘッジホッグ』と同系統のゲームである。
実際開発者は、ソニックを意識したと語っている*2。本作は、先行してアメリカで発売されたものを調整し、日本で発売した。
雰囲気も難易度もコテコテな洋ゲーでありながらゲーマーのみならずチビッ子達のハートを掴み、一気に人気シリーズとしてのし上がっていくこととなる。


ストーリー

舞台はオーストラリアの南東にある3つの島。緑溢れる島で動物たちは毎日自由気ままに暮らしていた。
ところがある日、世界征服を企む悪の科学者が二人、島に乗りこんできた。二人の名は「ネオ・コルテックス」「ニトラス・ブリオ」。
コルテックスは緑溢れる島を冷たい鉄の島に改造し、島で暮らしていた動物を次々と捕獲。
彼は捕獲した動物を自分の兵隊に改造しようと考え、「エヴォルヴォレイ」「コルテックス・ヴォルテックス」という機械を使って動物を強く進化させ、洗脳していった。
だが、何をどう間違えたのか洗脳した動物はコルテックスの命令を聞かず、興奮して暴れるだけの危険な動物になってしまった。
コルテックスは失敗の原因がわかっていないというブリオの忠告に耳を貸さず、兵隊の隊長にする予定だったクラッシュ・バンディクーの洗脳を強行するも、失敗。
元々暴れ者だったクラッシュは機械の力で逆に正義感に目覚めてしまった。悪事を見抜いたクラッシュは追いすがるコルテックスを振り切るため窓から飛び出し脱出。
だが、恋人のタウナは研究員達に捕まり、次の実験台にされそうになっていた。
海に飛び込み、浜辺で意識を取り戻したクラッシュはタウナを救出するため、コルテックスの城へと向かう。


特徴・評価点

  • 画面奥に向かって進む『スーパーマリオブラザーズ』風ゲームと思えば、概ね合っている。ゲーム性としてもほぼ同じ。
    • 例として、リンゴを100個集めると1UPする点や、連続で叩き続けることで多くのリンゴを得られる10コインブロック的な箱、盾がないと一撃で死亡、など。
    • また、マップを細道に絞り込むことで行き先が分かりやすく、3Dゲーの躓きどころである「どこに行ったらいいのか分からない」点を分かりやすく解消している。
  • ディズニーかドリームワークスか、とでも言いたくなるような、いかにもアメリカン・アニメ的な動きのキャラクター達。そのオーバーアクションな動きは、見てるだけでも楽しくなる。
    • コミカルでグロテスクな良くも悪くも洋ゲーらしい雰囲気がよく活かされている。それでいて人を選ぶような極端さはない。
      • グロテスクといっても、所謂ルーニーテューンズ的なノリで、爆発するとガラスの破片のようにバラバラになるなど。
  • 背景の描き込みが非常に細かい。さらに背景の小道具、流れる水や浮かぶ葉の動きなどにも存在感がある。これらの緻密さには、奇妙なリアリティすら感じる。そしてやはりアメリカン・アニメっぽく極彩色。
  • 操作は非常にシンプル。移動、ジャンプ、スピンアタックの三種類しかない。まさにマリオ系ゲームそのもの。ジャンプは相手を押しつぶせる。空中制御の自由が極めて高いのも特徴的で、空中でUターンして障害物を避けるという芸当まで可能*3。スピンアタックは敵やアイテムを弾き飛ばす(例外もある)。
    • スピンアタックはクラッシュを代表するアクションだが、爆弾箱などの危険なアイテムまで破壊するなど、決して万能ではない。ジャンプ攻撃も、効かない相手が多いので、場合に応じた攻撃の使い分けが必要と、アクション面の調整もぬかりない。操作系を単純にする*4ことで、この時期のアクションゲームにありがちな「自由度が高すぎて何をやればいいか分からない」という問題を解決している*5
  • ステージのクリア条件は、単にゴールにたどり着くだけ。クリア自体に条件は特にないが、ボスステージ等を除きパーフェクト(全ての箱の破壊)でクリアするとダイヤが手に入る。ステージによっては色付きのカラーダイヤが手に入りダイヤを入手することで他のステージ内の隠しルートに行く事ができる。
    • それ以外の隠し要素としてコルテックスのボーナスステージで手に入る「カギ」があり、所持していると隠しステージに行く事ができる。
  • ステージには箱がいくつも置いてあり、これを壊すとアイテム等の特典が手に入る。また全ての箱の破壊は、パーフェクトクリアの条件でもある。
    • ほとんどの場合、壊すとリンゴが手に入る。リンゴはクラッシュの好物で、100個集めると残機が1増える。
    • 中にはアクアクというキャラの絵が描かれた箱があり、これを壊すと盾となるアクアクが手に入る(一部マップでは裸で置かれていることも。)。一つにつきダメージを一回防げるが防いだ場合アクアクも一つ失われる。アクアクは最大二つまで所持でき、二つ所持した状態で三つめを取ると一定時間無敵になる、無敵解除後はまた二つ所持の状態に戻る。またアクアクを出現させた際、そのステージの仕掛けや過去のステージのアドバイスをくれる*6
      • 無敵状態時は移動速度が上がり、一部のトラップが作動しなくなるほか、周囲の箱を勝手に壊してくれるので爽快感抜群。それまで慎重なプレイを強いられたストレスを一気に開放することができる。
    • ステージによってはキャラの顔型のプレートが入ってる場合もある。種類はクラッシュ、タウナ、ブリオ、コルテックスの全部で四種類。
      • クラッシュは1アップアイテムだが、それ以外の同種のプレートを三つ揃えると、ボーナスステージに行ける。
      • タウナとコルテックスのボーナスステージを最後まで進めばセーブができる。なお、ブリオのボーナスは何度でも挑戦できるが、難易度が高い上に最後まで進んでもセーブできないやり込み用のおまけステージ。
    • 箱の中には爆弾が入っている爆弾箱もある。当然、爆発にプレイヤーが巻き込まれると死ぬ。だが、この爆発は周りの箱も破壊することができ、ステージによってはこの仕組みを利用するような場合もある。
    • 他にはジャンプ台となる「↑箱」、スイッチとなる「!箱」を起動させないと現れない箱、壊せないブロック箱などがあり、爆弾箱と合わせ、これらを利用したパズル的な要素もある。
  • エリアは「ジャングルの島」、「いせきの島」、そして「てつの島」(コルテックスが開拓した工場地帯)に分かれており、それぞれにいくつかのステージがある。
    • 三つの島ごとにステージ構成ががらりと変わり、「ジャングルの島」には自然豊かなステージや原住民の砦、「いせきの島」には古代遺跡や神殿構内、「てつの島」は工場や研究所などバリエーション豊か。
      • この構成は本作特有の雰囲気であり、続編は全てワープルーム形式となっている。
  • マリオ的なステージだけではなく、アクセントをつけたステージがいくつかある。ゲーム性がシンプルなだけに似たようなステージばかりになりがちな部分を、上手く避けている。
    • 猪に乗って疾走したり、大岩に追いかけられ続けるなど、強制スクロールでスピーディーな流れのステージがある。
    • 基本的には画面奥に進んでいくゲームだが、ステージによっては手前に向かったり、上下左右に進むものもある。同じようなステージでも、違った操作感が必要となる。
      • ステージの種類は非常に多く、1ステージでしか使われない場所も非常に多い。特に後半に顕著。
    • 道中にはボスステージがある。各ボスの倒し方は一工夫必要で、それぞれ特定の倒し方しか通用しない。例えば次から次へと流れ来る爆弾を、うまく敵に当てるなんて倒し方をするステージもある。
  • 音楽はDevo*7のMark Mothersbough氏の監修の下、同じ開発元の『ジャック×ダクスター』にも関わるJosh Mancell氏が担当。BGMの種類はなかなか多く、いずれもステージの特徴をよく表している。
    • 例えば、原住民の砦ではエスニックな合唱が取り入れられていたり、工場のステージではマニアックなシンセ音が駆使されている。
      • 以降のシリーズに比べ、かなり間を取ったBGMが多く、難度の高いステージと相まって緊張感を醸し出している。

難点

  • 難易度は高め。導入部こそ気楽なゲームだが、中盤以降や隠しステージはかなり難しい。だが、実はこれでも日本向けにマイルドに調整されたものである
    • 例えば、前述のアクアクによるアドバイスは海外版にはない要素。その他にも、1UPアイテムの配置が若干増えている、ボーナスステージが多めになっている、一部のコースが短縮されている、等。
    • 中でも中盤のステージであるステージ14「あらしのこじょう」は足場の狭さやトラップの多様さで全ステージ中最高クラスの難易度と言われている程の難所である。
      • それもそのはず。海外版ではこのステージは終盤にある。日本版でステージ位置が違うのは、日本版製作の際にマップの場所を「ゆうやけのはいきょ」と入れ替えた為*8。「ゆうやけのはいきょ」も非常に長く(「あらしのこじょう」の方はそれほど長いステージではない)、難しいコースであるため中盤のコースとしては不適と判断されたが、コースを入れ替えても違和感の無いステージが「あらしのこじょう」しかなかったからだろうか。
      • この変更のため、日本版ではブリオのボーナスステージが中盤でなくなったり、コルテックスのボーナスが密集しているなど、後半のステージ配分がいびつになっている。
  • アクアクのヒントは無敵状態になると表示されない。そのため、アクアクを2つ所持した状態でヒントを聞くためにはわざとミスをする必要がある。
    • どちらもプレイが格段に楽になる要素のため、両立できないのは辛い。ただし、ステージ後半のアクアクはヒントを出さないなどの配慮は一応なされている。
      • この仕様は『2?』以降も採用されている。
  • 前後の距離感が掴みにくい。つり橋など飛び石状になっている足場をジャンプして進むステージが結構あるが、これが少々やっかい。左右に移動する場合は問題ないが、前後に移動する場合は距離感を掴むまでの慣れが必要。
  • セーブ手段が限られており、機会も少ない。
    • セーブができるのは、ボーナスステージクリア時やダイヤを取得してクリアした場合等。
      • なお、セーブできるボーナスステージは一回クリアするともう出現しない。
  • ミスするとそれまでに壊した箱が復活してしまう為、パーフェクトのためにはノーミスクリアを狙う必要がある。
    • 復活した箱を壊しに戻ることも出来なくは無いが、C箱を複数壊した状態で死亡すると最後に壊したC箱以外は回数にカウントされないので全部の箱を壊してもダイヤはもらえない。
    • また、行って戻っての労力を考えるとほとんどの場合最初からやり直したほうが早い。
      • 再チャレンジするためには一旦クリアするか、ポーズ+セレクトでそのステージを出る必要がある。
      • 海外版では一回ミスするだけでダイヤを得る権利を失うので再チャレンジ必須。
  • 真のエンディングが…初めて見た時「えっ!これだけ?」と思ったプレイヤーは多いはず。
+ 具体的に
  • 真エンドを見るには、ラスボスの手前にある入ってすぐゴールになるステージにダイヤを全て所持した状態で行く必要があるのだが…
    • それらのアイテムを駆使して最奥部に辿り着くと、なんとタウナが脱出準備を整えて待っていてそのままエンドとなる。もちろんボス戦もない。
  • 一応オマケでキャラクターの後日談のテキスト表示があったりするが、物語的に拍子抜けにも程があるし、物凄い苦労の割には合わない。
    • ちなみにラスボスのコルテックスとは戦わずに終わった訳だが、この後日談では「クラッシュに負けた後は…」などと、いかにも対決があったかのように語られている。実際は戦わず逃げた訳だが…。
    • 続編の『2』は今作のラスボス戦でコルテックスにとどめを刺した場面(コルテックスが飛行船から落下する場面)から始まるので、対決はちゃんとしたことになっている。また、ここで語られた後日談もしっかり次回作以降の設定に活かされている*9

その他

上記の変更点のほかに、日本版は海外版と大きく違う点がある。

  • 海外版ではすべてのキャラクターをブレンダン・オブライエン氏が演じていた*10が、日本版では各キャラ専用の声優がついている。山口勝平氏、飯塚昭三氏、小形満氏と、少ないながら豪華なメンツ。
  • ボーナスステージや中盤以降のボスステージの音楽が書き直されている。明るい音楽にしたかったというSCEJの要望とのこと。
    • ブリオとコルテックスのボスステージの音楽はそれぞれのボーナスステージで聴ける。海外版ではどちらも同じ音楽だったため。
    • 2以降は、基本的にゲーム中の音楽が差し替えられることは無くなった。

総評

シンプルなゲーム性と操作性、それを演出の緻密さで盛り上げた、完成度の高いアクションゲーム。『スーパーマリオブラザーズ』等を彷彿とさせるゲーム性は、誰にでも馴染み易く遊び易い。また後半の難易度が高くライトユーザーには厳しい面があるものの、一方でやりこみがいがあるという面もあった。
PS登場後にようやく現れた、本格一般向けゲームともいえる。もちろん、それまでにも一般向けゲームはあったが、ここまでシンプルな操作系とゲーム性を両立させたものはなかった。


その後の展開

クラッシュシリーズは当時日本でも好評を博し、そのままPSの定番シリーズとして展開を進めていくも、『レーシング』まで(ナンバリングでは『3』まで)を最後に版権問題で製作元が変更。『クラッシュ・バンディクー カーニバル』は好評だったが、『4』以降凋落の一途を辿ることになる。海外ではしばらく展開が続いていたが評判は悪く、日本未発売の物も存在する。

+ 余談<発売元変更によるシリーズ没落の経緯について>

本作の発売元はSCE、開発はノーティドッグ、制作は大手映画会社ユニバーサルスタジオの子会社であるユニバーサル・インタラクティブ・スタジオ(以下、UIS)であり、エグゼクティブプロデューサーは
当時UISに所属していたマーク・サーニー氏*11
この文章だけだと「クラッシュシリーズはUISとノーティによって製作された」かのように見えるが、実際にはUIS社自体は殆ど関わっていない。
UISが出したのは立ち上げ予算のみであり、巨額の製作費や宣伝費、その他諸々のマーケティング費用などは全てSCEが捻出。実際の開発はサーニー氏個人とノーティによって行われた。つまり本作とUISとの接点は、「サーニー氏がUISに所属している」というだけであった。*12
これはUISの意識の無さから来ている。UISに限った話ではないが、TVゲームを「所詮は子供のおもちゃ」と考える人や会社は多い。最初だけ金を出して後は全て丸投げ、事業が失敗したところで損失は殆どないし、当たれば儲けもん・・・程度にしか考えていなかったのである。

ただし、UISの元社員で今作のプロデューサーのデイヴ・シラー(Dave Siller)氏によると上記の記述は完全に誤りで、実際にはシラー氏*13始め数名のUIS社員が深く関与していたという*14
本作発売前後にシラー氏を疎ましく思ったノーディドッグ社員の嫌がらせによりUISから放逐されてしまったと主張しているが、真偽は不明。少なくとも、クラッシュシリーズの立ち上げにシラー氏が深く関わっていたこと*15はほぼ確実だろうということと、クラッシュ2でUIS側のスペシャルサンクスにクレジットされているのを最後に、シラー氏がシリーズに関与していないことは確かである。
クラッシュの開発裏話を載せていた彼のfacebookページは閉じられたが、クラッシュシリーズのファンサイトCrash Maniaに転載されている。英語のうえ、ややきつい内容なので注意。)

このような危うい状況で展開していた本シリーズだが、UISの予想に反してクラッシュは世界中で大ヒット、PSの顔役と言えるまでの人気シリーズに昇りつめる。
利益が本家ユニバーサルスタジオ(以下、US)の事業の一部を少なくない形で担うようになった頃、USは「金の成る木」という認識を持つようになる。
現場も状況も判っていないにも関わらず余計な口を出し、事後報告で担当者を変え、更には引き継ぎすらしない・・・と意識の無さ故のUSの暴走が、SCEやノーティを襲うようになる。
SCEは版権買収の交渉も行ったが、USは金の成る木を手放してなるものかと巨額を提示、交渉は頓挫。そして遂に開発・販売側は決断した。
ノーティは『レーシング』を最後に本シリーズから手を引き、SCEのファーストパーティ入りをして新たに立ち上げた『ジャック×ダクスター』をリリース。以後『アンチャーテッドシリーズ』『THE LAST OF US』と次々にヒットタイトルを生み出していく。
サーニー氏もやはり『カーニバル』を最後にUSから独立。ノーティと同じく『スパイロ・ザ・ドラゴン』(こちらもUIS版権のため後に離反)や、新たに作り上げた『ラチェット&クランク』とPSハードに深く関わり、PS4タイトルの『KNACK』が現在の最新作となる。

こうしてUSにはクラッシュの版権のみが残った。ここで国内発売元としてコナミが名乗りを上げ、しばらくはコナミが本シリーズを販売する事になる。*16
しかし、「SCEの資金力と宣伝」「サーニー氏の手腕」「ノーティの技術力」、この3つが揃ってこそのクラッシュ・バンディクーであった。
『4』『アドバンス』『アドバンス2』『ニトロカート』と次々にリリースするも売上は低迷、契約期間を満了してそのままコナミは本シリーズの販売権を手放した。

『5』以降の発売元となったのはビベンディユニバーサルゲームズ。この会社は上記のUIS自身が後にフランスのビベンディグループの傘下となったもの、つまりは自社発売にあたる。
しかし人気低迷に歯止めはかからず、ここでも売上は右下がりとなる。
さらに、07年末にビベンディユニバーサルゲームズとアクティビジョンが合併。クラッシュの版権も新会社アクティビジョン・ブリザードのものとなり、日本国内での事業所が消滅したため、『フェスティバル』以降の国内の家庭用ソフト販売は行われなくなってしまった。国内でのクラッシュ・バンディクーは事実上ここで終了する。
国外においても、08年10月に発売された『Crash: Mind over Mutant』を最後に家庭用ハードでの発売はされておらず、やはりブランドは地の底まで落ちてしまった。 一応、スマートフォン向けアプリがいくつかリリースされており、内何作かは日本でもプレイ可能だが、それも細々とした展開である。
USJにもクラッシュの着ぐるみが当初は残っていたが、徐々にグッズの販売が打ち切られ、2012年4月末には完全にUSJとの契約が打ち切られてしまった。

こうして本シリーズは終焉を迎えた。 ちなみに、ユニバーサルはこの70年前にディズニー相手にほぼ同じことをやらかしてコンテンツを潰している*17関連作品

しかし、シリーズ20周年となる2016年に発売された「アンチャーテッド 海賊王と最後の秘宝」で本作のステージ「おおいわゴロゴロ」がミニゲームとして収録*18されており、「今年は何か発表があるだろう」とファンを期待させた*19
そして6月のE3ではクラッシュが「Skylanders Imaginators」に参戦することと「1」「2」「3」のHDリマスター版の開発が発表された。

なお、本作およびノーティ時代のシリーズ作品(および前述したスパイロ・ザ・ドラゴンシリーズ)は、2014年までゲームアーカイブスで配信していたのだが、2014年11月頃に突如としてVita版のみ配信停止となった。これに関しても、権利元の都合とされている。


余談

  • 真エンディングで語られるボスキャラ達の後日談は、日本向けのローカライズの際に微修正されている。
    • 単なる翻訳では無く翻案に近く、原語版にはないエピソードも追加されている。最初のボスであるパブパブに至っては真逆の性格に。
  • SCEは一時期、クラッシュをPSのCMでよく使っていた。当時はパラッパやピポサルなどと並ぶ文字通りの顔役だった。
  • CMはキャラクター達がダンスを踊るというもの。
    • このCMで生まれた「クラッシュダンス」は海外版を含め『2』に逆輸入され、日本未発売作品でも使用されている。一方CMソングの「クラッシュ万事休す」は日本版限定でタイトルBGMに採用さえている。
      • ちなみに海外版のCMは着ぐるみのクラッシュが任◯堂社に向かって本作をアピールするというもの。
  • 当時発売されていた攻略本は、ステージの先が見通せない「大岩ステージ」「イノシシステージ」「暗闇ステージ」以外のマップが載っておらず*20、代わりに大量のステージ写真で構成されるという異色のものになっている。
    • 当時、3Dゲームが全くと言っていいほど存在せず、攻略本のスタッフも3Dマップ制作のノウハウが無かったための苦肉の策だろう。
      • 次回作以降は、SCEJがマップデータを提供したのか、はたまた3Dゲームが増えて3Dのマップ制作に慣れたのか、いずれの攻略本にもマップが載るようになった。ただし、『4』では…
  • 馴染みの薄いであろう「バンディクー」という生物の簡単な解説が取説に掲載されている。
    • 「バンディクー」とは、正確にはバンディクートの事。タスマニアに住む、一風変わった有袋類。体長20~50cmで雑食性、現在絶滅の危機に瀕している保護動物。ちなみにクラッシュのモデルはミミナガバンディクートというオーストラリア固有の種類。
  • 2015年に入り、開発当初作られた、ゲーム内のオープニングとエンディングに使われる予定だったアニメーションが発掘された。
    + それがこの動画である
    • ご覧の通り、非常にカートゥーン調である。音楽がゲームのそれに輪をかけて明るい、如何にもなコメディータッチ。ユニバーサルの面目躍如と言うところ。
      • 「クラッシュ2」から登場するキャラクターが何匹か登場していることも興味深い。
    • この動画をアップロードした、本作プロデューサーのデイヴ・シラー氏によると、クラッシュを3Dゲームとして打ち出すというSCEIの方針で没になったとのこと。
  • 終盤に登場する敵「ビリビリ研究員」を倒した時の断末魔の悲鳴がやたらとリアル。
    • ちなみにこの断末魔は続編『2』のボワボワ作業員やシールド研究員にも使われている。