クラッシュ・バンディクー カーニバル

【くらっしゅ ばんでぃくー かーにばる】

ジャンル アクション
(パーティーゲーム)
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対応機種 プレイステーション
発売元 ソニー・コンピュータエンタテインメント
開発元 Eurocom Entertainment Software
(ユーロコム・エンタテインメント)
発売日 2000年12月14日
定価 6,090円
廉価版 PS one Books:2001年12月6日/2,310円
配信 ゲームアーカイブス:2008年3月21日/600円
(PSVITAでは配信停止)
判定 良作
クラッシュ・バンディクーシリーズリンク


概要

  • クラッシュ・バンディクー レーシング』に続くクラッシュ・バンディクーシリーズ5作目。
  • 本作から、開発がノーティドッグではなくなった。
  • 公式表記のジャンルはアクションだが、実質はパーティーゲームである。騙されたという人はいないと思うが。

ストーリー

宇宙一のスピード狂エイリアン、エヌ・オキサイドとの勝負に勝ち、地球に平和が戻っていた。地球では皆のんびりと暮らしていた。そんな時、宇宙の神殿でアクアクとウカウカが話し合っていた。「そろそろこの争いにも決着をつけねばいかんようじゃな」『初めて我々の意見が合ったな。ついに決着の時だ!』
しかし、二人が直接戦うことは大宇宙の掟が許さない。というわけでクラッシュ達8人を呼び寄せ、戦うよう命令する。
アクアクは人数的に不利だと難癖をつけ、ウカウカの部下二人を引き抜き、4対4の対等な条件にする。
アクアクとウカウカの威信を賭けた善と悪の戦いが今、始まる。


特徴

  • ミニゲームは大きく7つのカテゴリに分けられる。各カテゴリごとに4つのミニゲームがある。
    • はこスローステージ
      • ステージ上に現れる箱を投げたり蹴ったりして相手に当てていき、相手の体力をゼロにする、比較的シンプルなバトルロイヤルゲーム。
      • 通常の箱の他、威力が高いが接触して一定時間で爆発する爆弾箱、触れるだけで爆発するニトロ箱、「ハテナなはこスロー」で出てくるアイテム入りの?箱がある。
    • ガッチンステージ
      • ポーラに乗ってダッシュを駆使しつつ、氷上から相手を落とすゲーム。
      • キャラによって重量が違い、クラッシュなどの軽量級キャラは単純な押し合いでは不利なので、アイテムボールを有効に活用することになる。
      • アイテムボールの光線を浴びるとさまざまな効果が発生し、「サンダー」入手や自機巨大化などいいものもあるが、「おもり」出現、自機縮小化といったマイナス効果もあるので、相手が浴びるのを待ち、サンダーが出たら奪い取るという戦法もある。
    • ホッピンステージ
      • 自分の色のマスを増やしつつ?マークの描かれたポイントボックスを壊すことで、制限時間いっぱいまで得点を積み重ねるゲーム。
      • ランダムに出現するアイテム(特にスピードシューズ)を使わないと上手く得点が増えないので、比較的運の要素が強い。
    • タマたまステージ
      • タマたまマシーンに乗って、マシン本体やバリアを駆使して球が自分のゴールに入らないように弾くゲーム。一定数入れられるとマシンが大破して脱落になる。
      • 簡単に言ってしまえばホッケーだが、ゲーム終盤にはおよそ5個~7個の球がステージ上を高速で動き回る上、互いにぶつかり合うこともあるのでかなりの反射神経を要求される。
    • タンクステージ
      • 戦車に乗り込み、主砲や地雷を駆使して相手の体力をゼロにするゲーム。
      • 後述するが、キャラによって大きくマシンの性能が異なるのが特徴。
      • 輸送ヘリが投下していく地雷、遠距離爆弾、二連装ミサイルといった限られた強力な武装をいかに使いこなすかが鍵。
    • レースステージ
      • 規定ラップ数の分だけドーナツ型のコースを周回するゲーム。
      • リンゴを拾うことでスーパーブーストが使え、これを使って差をつけたりライバルをコース外に跳ね飛ばしたりすることが勝利への鍵。
      • 狭いコースに豊富な攻撃手段やギミックが相まって、なかなか思うように走ることができず、難易度は高い。
    • そのほかステージ
      • いずれのカテゴリにも属さないミニゲームが用意されている。
      • カテゴリ内のゲーム同士にも共通点は殆どない。強いて言うなら「ステージごとに決められた方法で、時間いっぱいまで得点を積み重ねる」という基本ルールくらい。
    • ボスステージ
      • 次のワープゾーンに向かう際に出現するステージ。クリアすることで次のワープゾーンに進める。対戦モードでは選べない。
      • 対戦相手はこれまでのシリーズに登場したパプパプ、パパぐま、コモド兄弟、エヌ・オキサイド。それぞれのカテゴリーのゲームが1つずつ割り当てられている。
      • ワープゾーン4のエヌ・オキサイドに勝利すれば晴れてエンディングとなる。
  • 操作可能なキャラクターは8人+隠しキャラクター1人。『レーシング』のようにボスキャラが参戦できない分少なくなったが、ボスやギミックとして登場するキャラはそれなりにいる。
    • プレイヤーキャラの一人、リラ・ルーはシリーズ初登場のキャラ。だが、以降の作品では一度も登場していない。
    • ニセクラッシュは日本版のみ登場するため、海外版では隠しキャラはいない。
    • はこスロー・ガッチン・タンクステージにおいては、各キャラごとに性能に差がある。
      • 「性能差」と言ってもパーティーゲームでは公平性を確保するために微々たるものであることが少なくない。しかし本作においては非常に顕著に現れる。
      • 特にタンクステージでは、マシンの移動速度のみならず主砲の速度・威力・一度に撃てる数・ステージに留まる時間とかなり細かな設定がなされている。
    • このため、自分が選んだキャラで全てのカテゴリのゲームを戦わなければならない「おはなしモード」では、キャラ選択の段階から戦いが始まっていると言っても過言ではない。 差が激しいタンクステージの性能差。なお、性能は普通を基準としている。
      キャラクター 威力 弾速 留まる時間 自機の移動速度 その他
      クラッシュ、ココ、ニセクラッシュ 普通 普通 普通 1.2倍 リロードが長い
      ネオ・コルテックス、ニトラス・ブリオ 普通 1.7倍 1.5倍 普通
      タイニータイガー、コアラコング 1.5倍 0.8倍 普通 1.1倍
      ディンゴダイル、リラ・ルー 普通 1.25倍 1.7倍 普通 2連射可能
    • 各キャラクター一人一人がクリアする度にエンディング画面にキャラクターが増えて行く。完成した絵が見たいなら全キャラで一度クリアを狙う必要がある。*1

評価点

  • 「おはなしモード」におけるやり込み。本作が他のパーティーゲームと一線を画している最大の要因はここにある。
    • 1つのミニゲームで採れるアイテムの種類が豊富。しかも、それぞれルールが異なる。
    • 優勝カップ
      • 相手よりも早く3勝することを目指す。どのミニゲームでも、まずはこれに挑戦することになる。後述のトロフィーステージよりも敵が弱く設定される。
    • カラーダイヤ
      • ルール面での制限はないが、制限時間が短かったりプレイヤーにだけ厳しいノルマが課されたりするので、とにかくスピードが要求される。
    • パワーストーン
      • (ごく一部を除いて)プレイヤーにだけ不利なルールが課される。正攻法や力技といったプレイヤーがとりがちな作戦が封じられることが多く、工夫や忍耐が要求される。
      • 体力制のステージでは「プレイヤーにのみ爆撃がくる」、ポイント制のステージでは「得点を入れる方法が難しくなっている」と言った具合。また操作そのものを制限しているものもあり、例えばはこスローステージでは「箱を投げるの禁止」、タマたまステージでは「バリア使用禁止」など。更には「CPUにだけ有利になる特殊効果が登場する」、「○○に触れた瞬間負け」なんてものも。もう一度言うがこれらは全部プレイヤーにのみ課せられるルールである。
      • このチャレンジでのみ、ステージの舞台が変わるようになっている。一部ステージでは旧作で見たことのある背景に。
    • ゴールドトロフィー
      • AIが強化されたCPUに2連勝する。ステージによってはプレイヤーへの集中攻撃とみられる行動をとることも。なお、優勝カップと違い引き分けは負けとなる。
    • プラチナトロフィー
      • さらにAIが強化されたCPU相手に3連勝する。AIの強さは「強い」を通り越して「理不尽」なレベルに達している。これを取得できればそのミニゲームを極めたと言ってもいい。
    • 全ミニゲームで全アイテムをとると達成率200%になるが、ここに到達するには「ミニゲーム」という言葉のイメージからは程遠い挑戦をすることになる。「アクション上級者にもオススメ!」「今年も『完全クリア』はそう簡単にはできないぞ!」という公式の文句は決してただの宣伝ではない。
    • また、1人プレイと2人プレイで大きく難易度が変わるのも特徴である。2対2なら何とか跳ね返せたハンデも、(実質)1対3ではプレイヤーに重くのしかかってくる。2人プレイではクリアできた人も、余力があればぜひ1人プレイにチャレンジしてもらいたい。
  • ミニゲームの作り。
    • ルール・操作のいずれも単純明快。複雑な操作はおろか、ボタンの連打ですら一部のステージでしか要求されない。ミニゲームがカテゴリに分けられて基本ルールを共有していることもあり、覚えなければならないことは極めて少なく、誰でも簡単にミニゲームが楽しめる。
    • 同一カテゴリ内のゲームであっても、出現するアイテムやギミックがまるで違うので遊び心地は全く違う。なかには勝ち方まで変わってしまう場合も*2

問題点

  • ミニゲーム解禁のためにはやり込みが必須。
    • 「バトルモード」で自分の好きなミニゲームを遊ぶことができるのだが、最初ははこスロー~タマたままでしか遊ぶことができない。タンク以下は「おはなしモード」の進捗状況に応じて解禁されていくのだが、その中でもワープルーム5で解禁されるミニゲームの条件がかなり鬼畜。プラチナトロフィーが一切関わらないのが最後の良心か。
    • 同一カテゴリ内にあるゲームを続けて遊ぶ*3「たいかいモード」はさらに悲惨。タンク大会解禁のためにはパワーストーン23個、そのほか大会解禁のためにはパワーストーン19個+金のトロフィー21個+カラーダイヤ25個、レース大会解禁のためには両者の条件を達成しなければならない。このいずれかを達成するまで、選択肢は初期状態から一切増えない
+ ワープルーム5で解禁されるミニゲーム一覧
ゲーム名 カテゴリ 解禁条件
ドルフィンレーサー レース 金のトロフィー17個
マトあて ベイビーT そのほか パワーストーン19個
キノコだ でかハンマー そのほか 金のトロフィー21個
ぬまちだ ホバタンク タンク パワーストーン23個
かやくで ドカドッカン そのほか カラーダイヤ25個
ひのたま レーサー レース 優勝カップ27個*4
  • 「たいかいモード」の仕様。
    • 遊び心地が全く違うことは事実だが、やはり同一カテゴリのゲームを4つ続けて遊ぶのは飽きる。
    • また、「あるカテゴリは得意だが別のカテゴリは不得意」といったキャラの性能差を活かせていない。
    • 「ランダムにする」「プレイヤーに選ばせる」等、他にも方法はあっただけにこれ以外の方法を選べないのが残念である。
  • プラチナトロフィーチャレンジの理不尽さ
    • 強化されたAI相手に三連勝と言う条件なのだが、このAIの強さが理不尽な程強い。ただAIの動作が賢くなるだけでなく、理不尽にこちらが弱くなるようにパラメータの変数が変わっている部分も目立つ。
    • 特にその差が顕著に出るのがタンク系。相手の弾の威力だけはバカみたいに上がっているのに、こちらの威力はほとんど変わらないためかなりの苦戦を強いられる。敵からの爆弾、ミサイルなど受けたら即死は免れない。
      • バリアを張れる「ぬまちでホバタンク」ではバリアの発生頻度が超反応と言うレベルではない物も有り、持続時間が妙に長くなっていたりもする。
    • その他にもタマタマ系等は相手が超反応状態となり、かなり運要素が絡んでくるため、戦略性を練る面以上のリアルラック頼みになる事もある。
    • そしてガッチン系は最早対格差など関係なくなり、AIが操作する見た目がヒョロイ軽量型のクラッシュ、ココ、コルテックス、ニトラス・ブリオを相手に、プレイヤーが操作する重量級のコアラ・コングやタイニー・タイガーが体当たりしても全く吹っ飛ばないのに、その逆は多いに吹っ飛ぶと言う逆転現象が起こる。
      • そのためガッチン系で勝利するにはアイテムボールから降り注ぐ特殊効果のある光に当たって相手を一撃で倒す「重り」や、一定時間相手が動かなくなる「サンダー」を手に入れる必要がある。
    • はこスロー系は敵の能力はかなり上がっているが、そこまでAIが強くなく、うまく立ち回れば普通に勝てるレベル。ただし、油断したら集団リンチであっさり死ねるので決して簡単というわけでもない。
    • 上記のように、運ゲー要素がかなり濃いため三連勝は厳しい。少なくともガッチン系、タマタマ系、タンク系カテゴリーでプラチナを狙うのなら1時間はプレイし続けるくらいの目算を立てておくべきだ。
      • 最初のうちはまだいいが、少し経てばアホみたいな強さのAIや露骨な弱化調整に嫌気が差してくる。正直一つのミニゲームとして遊ぶにはかなりだれる。
    • 二人でプレイするならともかく、一人でプレイするなら200%クリアは非常に時間がかかる事は間違いない。少なくとも全キャラで200%クリアはとても難しいであろう。
  • タイトル画面の前のデモが飛ばせない。そこまで長くないが、若干イライラする。

総評

3人以上で遊ぶパーティーゲームとしてみれば不親切な面も目立つが、パーティーゲームとしても遊べるやり込みゲームとしての出来は非常にいい。
ただミニゲームを極めさせるわけではなく、ミニゲームの趣向をガラッと変えてしまうルールを複数導入することによってかなり飽きにくい仕様になっている。一つ一つがあくまで「ミニゲーム」であることも相まって、中毒性はかなり高い。
また、「2人協力プレイ」「誰でも遊べる間口の広さ」という条件を満たす名作は数多く存在するが、その中でも難易度や収集要素を考慮した「やり込み甲斐」という点において本作に勝るゲームは決して数多くはない。
単なるパーティーゲームには留まらない、独特の存在感を持っているゲームだと言えるだろう。


余談

今作でもコマンド入力により隠しムービーを見ることができる。内容は今作に登場したボス紹介、2のカラーダイヤの位置、3の隠しステージ、レーシングのショートカット集とニセクラッシュを使ったスーパープレイ動画。

あらすじに書いた通り「アクアクとウカウカは直接戦うことができない」のだがシリーズファンからは「お前ら3で思いっきり戦ってただろ!」とツッコまれる。