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SIMPLE2000シリーズ Vol.48 THE タクシー ~運転手は君だ~ - (2022/06/18 (土) 01:08:33) のソース

PSP版と3DS版に「[[要強化記事>要強化記事一覧]]」に修正依頼が出ています。加筆できる方は修正をお願いします。~
依頼内容は評価項目の追加です。~
&color(red){''2022年7月27日までに改善されない場合は削除対応します。''} ~
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また、3DS版は「[[判定不一致修正依頼]]」にて判定と記事内容の不一致も指摘されています。対応できる方はご協力をお願いします。
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本項目ではPS2用ソフト『THE タクシー』とそのPSP移植版『THE マイ・タクシー』、3DS移植版『THE タクシー』の紹介をしています。~
|>|>|CENTER:''[[SIMPLEシリーズリンク>SIMPLE2000シリーズ]]''|
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#contents(fromhere)
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*SIMPLE2000シリーズ Vol.48 THE タクシー ~運転手は君だ~
【しんぷるにせんしりーず ぼりゅーむ48 ざ たくしー うんてんしゅはきみだ】
|ジャンル|カーアクション|&amazon(B0001L25D8)|
|対応機種|プレイステーション2|~|
|発売元|D3パブリッシャー|~|
|開発元|タムソフト|~|
|発売日|2004年4月8日|~|
|定価|2,000円(税別)|~|
|判定|なし|~|
|ポイント|リアリティのある運転手体験&br()リアリティはないけど自由な車操作&br()バリエーション面でやや難あり|~|

**概要
D3パブリッシャーによる廉価ゲームシリーズ『SIMPLE2000シリーズ』の1作。~
「虹色シティー」の新人タクシードライバーとなり、運転手としての仕事をこなして料金を稼ぐゲームである。~

**特徴
-プレイヤーはタクシー会社本部から出発して、定刻まで(ゲーム内時間で8時~13時)「道端で客を乗せる→目的地まで送る」を繰り返すことになる。
--料金設定は現実のタクシーと同様で、固定運賃に加え一定距離走るごとに運賃が逓増していく。
--時間制限が設定されており、あまり時間がかかると客は降りてしまうが、逆に早い時間で送り届けると料金に大幅なボーナスがかかる。
---早く着くことによるボーナスは最大×3倍と非常に大きい。料金水増しのためにわざと遠回りしてダラダラ走るより、素直に早く着くほうが効率が良い有効な仕様である。
---ただし、「残り何秒の時点で到着すればボーナスがかかるか」を覚えれば、ギリギリまで遠回りして料金を稼ぐこともできる。このあたりは駆け引き。
--大まかな方向を示す「矢印」とボタンで見られる「全体マップ」は表示されるが、直接的に「どこに目的地があってどう行けば着くのか」は手探りで探すことになる。
--最初はタクシー会社の本部(スタート地点)のある「虹色シティー」しか運転できないが、総売り上げ額や日数が増えてくると所長から認められ、新しいエリアにも行けるようになる。
---娯楽施設の多いエリア「遊楽海岸」、住宅地で日常的な施設の多い碁盤目状のエリア「夢見ヶ丘」など、エリアごとの特徴もある。
---新しいエリアには当然新しい目的地があるため、タクシーの乗客が指定してくる行先もその分増えていく。
-場合によっては、単に目的地へ送り届ける以上のことを要求してくる客もいる。
--複数の目的地に順番に送り届ける、走っている車から特定の車を探す、「特殊ミッション」として行動に制限を設けられるといったものがある。
--こういった客は通常より高い運賃を貰えるため実利的に有難いのはもちろん、地味なタクシー業務のアクセントにもなっている。
-毎日ノルマとなる売り上げ金額が設定されており、少なくともそのノルマは越えなければならない。
--ノルマは最初は3500円と少額だが、日が進むにつれて増えていき終いには数万単位になる。
--''一日でもノルマを達成できなければ即座にゲームオーバー''である。プレイが安定してきても気が抜けない。
--売り上げの総計額が100万円に達した時点でエンディング。その後もプレイを続けられる。
-ゲームが進むとタクシーがチューンナップされ、最高速やグリップなどの性能が上がっていく。
--特に、最高速は''約200キロまで上がる。''制限時間延長や運賃アップなどの効果を持つ「ぼんぼり」も装備できる。
--また、ある程度進むと、夜の街を走れるようになる。夜の街は客が少ない代わりに運賃上昇速度が速く、特殊な要求をする上客も多いという特徴がある。

**評価点
-道順を覚えることによるタクシードライバーとしての成長感が味わえる。
--始めは指定された目的地にすぐ辿りつけず矢印を頼りになんとか到着することになるが、段々と道を覚え、行き先を聞いただけで道順をほぼイメージできるようになる。
--割にバランスは整っており、大体マップや建物の配置を覚えてきたあたりで新しいエリアが追加されるようになっている。
--客の出現しやすい場所があったり時たま特定の場所に客が増えることもあったりするため、そういったことも計算に入れると収益性が高くなる。
--回数をこなすことで効率が良くなり、貰える料金も増えていく。こういった、慣れが結果に大きく反映される快感が本作の醍醐味だろう。
-『チョロQ』シリーズを作ったタムソフトだけあってタクシーの操作性はとても良く、やや慣れは要るが単純な操作でレースゲームと同等以上にスイスイ運転できる。
--200キロ近い速度を出そうが道路の右側を逆走しようが歩道に乗り上げようが基本的にお咎めなし。好きなように道路をかっ飛ばせる。
---''道路に落ちているニトロをストックして使う''ことで、一時的に速度にブーストをかけることも可能。ツッコミ所が多いが気にしてはいけない。
--信号などもなく車操作としてのリアリティはほとんど皆無だが、その分ストレスは感じさせない。
--衝突や急ブレーキがあると客からの評価が下がるというデメリットはあるが基本的に影響は小さく、慣れればトロトロ律儀に左側通行で走っている他車を横目に自由にタクシーで駆け抜けられる。

**問題点
-ややボリューム不足。
--価格面を考えれば人によりけりで妥協されうるレベルではあるが、それほど長くは遊べない。
-やることは最後までほぼ変わらず、基本的に同じことの繰り返しになる。
--飽きさせない工夫は確かにされているが、ゲームの設計としてどうしてもだれやすいところはある。
--客のグラフィックや目的地のバリエーションをより増やしたり、おまけ要素をもう少し充実させるなどがあればよかったのだが。
--続編『THE タクシー2』では「送迎」やストーリーミッションの追加など、追加要素が多い。
-エリアを切り替えた際のロードが若干もたつく。
-一部の特殊ミッションが厳しい。
--「停止禁止」「スピード○○km以上禁止」「方向キーが左右逆に」あたりはまだいいとして、「右折禁止or左折禁止」や「衝突禁止」は達成が非常に面倒、もしくは困難。
---「右折or左折禁止」は右キー(or左キー)が一切効かなくなるという、極めて面倒な走行を強いられる。
---「衝突禁止」は1度ぶつかっただけで客が降りてしまう。このゲームで「一度も衝突しない」というのはかなり厳しい。
---客を無理矢理叩きだして(強制降車)実質的なギブアップをすることは可能だが、また新しい客を見つけなければいけなくなるし客からの評価も下がる。
--「急いでるから(停止禁止)」「ケガしているから(衝突禁止)」などはそれなりに妥当性のある理由がつけられているのだが、「急にハンドルが故障して右折禁止」というのはかなり無理矢理感あり。
--慣れれば問題ないことではあるが、「ブレーキ禁止」は目的地に止まるためのブレーキも禁止なので自然減速で止まらなければならない。
-強制降車がボタン一つで確認もとらずに行われてしまうため、誤爆の危険がある。やっと目的地に着こうかというときにやってしまうと悲劇。
-所長のアドバイスメッセージが画面中央近くに出るため、邪魔になりがち。
-ほぼ常にノルマに追われるため、のんびりと街を流し運転して散策するということはほとんどできない。
--クリア後はノルマなしで自由に運転できる、いわゆるフリーランを付けて欲しかったという声はある。

**総評
突き抜けた面白さがある訳ではないものの、SIMPLEシリーズの良い部分が比較的出ており、堅実な魅力のある作品。~
バランス調整がそれなりにしっかりしていて、「慣れる」過程が続くことによるものが大きい。~
『[[クレイジータクシー]]』のような派手さや勢いはないが、こちらにはこちらの個性があってまったりと楽しめる。~
ライトな雰囲気もあって、息抜きとしてそれなりにお勧めできる。

一定の中毒性がある一方で、だらだらとしたプレイになりがちなことからやや人を選ぶのが難点だろう。~
バラエティ面でもやや物足りず、どうしても作業的な側面は捨てきれない。~
今やるなら後述のPSP移植版か、続編の『THE タクシー2』のプレイをお勧めする。

**余談
-パッケージ画像には、D3パブリッシャーの名物キャラである「双葉理保」も写っている。
--客として自然な形で出すことはできたと思われるのだが、ゲーム内には全く登場しない。

*SIMPLE2500シリーズPortable!! Vol.9 THE マイ・タクシー
【しんぷるにせんごひゃくしりーずぽーたぶる ぼりゅーむ9 ざ まいたくしー】
|ジャンル|カーアクション|&amazon(B000LPVJP4)|
|対応機種|プレイステーション・ポータブル|~|
|発売元|D3パブリッシャー|~|
|開発元|タムソフト|~|
|発売日|2007年2月22日|~|
|定価|パッケージ版:2,500円(税別)&br()ダウンロード版:2,000円|~|
|判定|なし|~|

**概要(PSP)
-『THE タクシー』のPSP移植版。
-ゲーム全体の改良などは行われていないが、タクシーの外観を変更する「カスタマイズパーツ」が追加された。
--パーツは、送り届けた乗客からランダムで貰うことができる。
--ボディの色からバンパー・ホイール・ナンバープレートに至るまで変更でき、ステッカーや小物アクセサリーなども沢山揃っている。
---量の面でもそれぞれ十数種類程度、全100種類以上と豊富で、ネタ的なものも多い。収集が一種のやりこみ要素にもなっている。
--外観以外に特に変化はもたらされないが、「辛うじてタクシー」みたいな車を作っても客はちゃんと乗ってくれる。
-実売価格にもよるが、完全な原作の上位互換作品である。

*@SIMPLE DLシリーズ Vol.13 THE タクシー ~僕はカリスマ運転手~
【あっとしんぷるでぃーえるしりーず ぼりゅーむ13 ざ たくしー ぼくはかりすまうんてんしゅ】
|ジャンル|カーアクション|
|対応機種|ニンテンドー3DS(ダウンロード専用)|
|発売元|D3パブリッシャー|
|開発元|タムソフト&br()WaiS(移植作業)|
|発売日|2013年6月12日|
|定価|600円|
|判定|なし|

**概要(3DS)
3DSのダウンロード作品として登場した廉価移植版。

**特徴(3DS)
-PSP版のカスタマイズが引き継がれているほか、ノルマの存在しない待望のフリーモードが追加された。
--そのほか、「携帯ショップ」「英会話教室」など新しい目的地も設定されるようになった。
--また、理不尽な特殊ミッションを一部削除するなどの改善もみられる。

**原作からの劣化点
-大きなボリューム削減が行われており、''「エリア移動」と「夜間営業」が廃止された。''
--要するに、原作では4つあったマップのうちの''初期マップ「虹色シティー」のみ、それも昼間マップのみしか運転できない''ということである。
---エリア移動のために設置されていたトンネルは、建物が置かれて無理矢理塞がれてしまっている。
---クリア目標は100万円で変わっていない。目的地は増えているので「4倍冗長になっている」と書くのは少々誤りだが、それでも冗長になっているのは間違いない。
---このゲームの主要な長所のひとつである「世界が広がっていく楽しみ」を思いっきり削いでおり、この変更は大いにいただけない。

**総評(3DS)
価格こそかなり安くなっているが、ボリュームの大幅低下によっていまいちお勧めはできない出来となったのは残念である。~
もっとも、本作から始めるのであればそれなり程度には遊べる作品とは言える。