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燃えろ!!プロ野球 - (2016/03/17 (木) 17:06:13) のソース

*燃えろ!!プロ野球 
【もえろ ぷろやきゅう】
|ジャンル|スポーツ|&image(http://ecx.images-amazon.com/images/I/51xxtZCVL5L.jpg,http://www.amazon.co.jp/dp/B000068H13,width=160)|
|対応機種|ファミリーコンピュータ|~|
|メディア|1.5MbitROMカートリッジ|~|
|発売元|ジャレコ|~|
|開発元|トーセ|~|
|発売日|1987年6月26日|~|
|価格|5,800円|~|
|プレイ人数|1~2人|~|
|レーティング|【VC】CERO:A(全年齢対象)|~|
|配信|バーチャルコンソール(配信元:ハムスター)&br;【Wii】2007年9月11日/500Wiiポイント&br;【3DS】2013年5月15日/500円&br;【WiiU】2014年10月22日/514円(共に税込)|~|
|判定|BGCOLOR(lightsalmon):''クソゲー''|~|
|ポイント|ミリオン突破で被害者多し&br;実際の球団・人物とは関係ありません&br;野球ルール無視&br;''バントでホームラン''&br;
初のパリーグ完全対応は評価点|~|
#contents(fromhere)
#hr
**概要
ジャレコの放つスポーツゲーム『燃えろ!!シリーズ』の第一弾。~
野球観戦の醍醐味を再現するリアル志向の演出の数々が盛り込まれているが、肝心のゲーム性があまりにも悪かったため、クソゲーとなってしまた。
//-&color(red){''ミリオンタイトル≠クソゲーという常識を破った問題作にしてワゴンゲーの開祖。''}

**問題点
-''野球のルール完全無視''のゲーム性。
--''全選手の9割以上が3割打者''。
--ファールの後は、どんなボールでもストライクの判定となるバグ。ファールからの復帰時にもスイングの状態がリセットされていないためと思われる。
---普通の野球ゲームでは、同じ塁に二人以上のランナーがいるとアウトになる(所謂「親子どんぶり」)が、このゲームでは守備側が気づかなければそのまま試合が進行してしまう。
---スリーバントを失敗すると、何故か次の打者が飛ばされて次の次の打者に打順が回ってしまう。
---王貞治を模した選手「オウ」の無限増殖が出来てしまう裏技(というかバグ)も存在した。
---CPU戦で打ちまくっていると、CPUは代打を出し続け、最後には控えがいなくなり「ダイダ キャッチャー(ナイヤ、ガイヤ、ピッチャー)ノコッテイマセン」と出てその画面でストップしてしまう。こうなるとリセットを押すしかない。
--これらの不具合に対し、スタッフはプログラムを直すよりこの紙1枚を封入するほうを選んだ。
#region(紙)
|&image(kami.jpg)|
#endregion

-どう見ても本名でありながら''『実際の球団・人物とは関係ありません』''。
--どうも無許可で球団名や選手名を拝借していたらしく、2007年のWii、2013年のニンテンドー3DS、2014年のWii Uで出た[[バーチャルコンソール配信版:http://www.nintendo.co.jp/wii/vc/vc_mp/index.html]]では選手名がすべて仮名になってしまい、感情移入が全く出来なくなってしまった。逆にいえば最初からそうしろと(ry
--ただし文字数が四文字までだったことと濁点が一文字として処理されていた都合上、一部の名前はかなり強引な名前になっていた(例:パットナム→Pトナム、デビット→Dヒ゛ト、長嶋茂雄→ミスタージャイアンツ→''ミスタG'')。
--この頃までは、他ゲームでもファミスタ(初代及び87年度版)など本名を使用していたゲームはある。後に出た野球ゲームは本名でなくなったり、[[許可をとって実名>スーパーリアルベースボール]]だったりと色々な意味でおおらかな時代だった。

-打撃判定が非常に曖昧で、バントであろうが当たればホームランになる選手がいる。本作の代名詞となった「''バントホームラン''」である。
--正確には球団に一人いる強打者(アキヤマ、ミスタG他)のみが「バントでホームラン」を打てるのだが、そのうちの外国人バッターはバントが出来ないので「スイングボタンを半押しして、止めたバットでホームラン」となる。
--なおこの仕様は初期ロットバージョン(赤いカセット)のみで、後期ロットバージョン(黒いカセット)では(バグである)バントホームランは修正されている。 
#region(参考動画)
|&youtube(https://www.youtube.com/watch?v=GyWNnagkP_k)|
#endregion

-外野がやたら広すぎる。
--このゲームの球場はとにかく外野が広すぎて、簡単なフライすら捕るのも難しかった。そしてクッションボールはセンターに集中。

-ちなみに送球でランナーをアウトにした後、いつまでも内野でキャッチボールしあうことができる。

**評価点
-グラフィックや演出力は当時としては高かった。
--上か下(フォーク)か、右か左かしかないファミスタと異なり、8方向の投げ分け・打ち分けが可能((但し、球速は全体的に遅く、変化球も球が収まるミットが「等速で」スライドするだけなので(つまり簡単に目で追える)、ファミスタには最低限あった「コース、球種の駆け引き」は存在しない。優れているのはあくまで見た目だけ、である。))。~
選手のグラフィックもデフォルメ表現ではなく、高い頭身で描かれているので臨場感がある。
--バッティング画面はピッチャー後方からの視点となっており、本物の野球観戦のような醍醐味がある。
--合成音声を利用しており、審判らの肉声のようなリアルな声がきける。
---ただし、ノーアウト満塁で三振したときの監督の「''アホ''」の一言には腹立つ。「ピッチャー交代」の声がふてくされた様に聞こえるのはご愛嬌。
--ホームランを打った際、腕を振り上げて塁を回る打者と、ガックリとうなだれる投手をしっかり再現し、ホームランのすごさを強調していた。デモとして流れるシーンなので記憶に残っている人も多いのでは?
---余談になるが、このシーンはAAでも再現され、AAを利用した「ホムーラン打たれて…」という雑談スレッドが2ch各板で発生した。板によっては、今もしっかり更新を続けているスレッドもある。~
なお、''ホムーラン''という表記には別の元ネタがある(誤字脱字ではない)((うすた京介の漫画『セクシーコマンドー外伝 すごいよ!!マサルさん』の「ホムーラン」と書かれたボールが元ネタである。))。
--各選手のピッチングやバッティングのフォームも一人一人しっかり再現されている。

-ファミコンで始めてパリーグが完全対応した。ちゃんと12球団が揃っている。

**総評
頭身の高いリアルなデザインの選手グラフィックや合成音声による演出など、臨場感の演出によるリアル志向の野球ゲーという点では意欲的な趣向を凝らした作品である。~
しかし、肝心のゲーム性の部分があまりにもお粗末過ぎて、せっかくのよい素材を台無しにしてしまっている点が惜しすぎた。~

**余談
-この燃えプロは'88決定版、新燃えプロ、感動編、最強編……と発売し続け、リメイクもされた。
--感動編はタイトルの通り「感動」がテーマになっており、なんと勝つこと以上にファインプレーやホームランなどの好プレイが重要になっている。

-本作がやたらと売れたためか、その後『燃えろ!!プロテニス』『燃えろ!!プロサッカー』といったタイトルが発売され、シリーズ化された。
--そして2004年、GBAにてシリーズの一部を移植した『燃えろ!!ジャレココレクション』が発売された。

-作家の原田宗典氏は、前述のバッティング画面について「テレビで見ているような画面で、ファミスタよりもおもしろかった」と著書で絶賛している。
-ジャレコは本作のバントホームランを、なんと携帯アプリ『''燃えろ!!バントホームラン''』に昇華してしまった。「ファールの後は必ずストライク」バグも『燃えろ!!完全試合』(一度ファールにしてしまえば確実にアウトを取れる)として昇華している。

-ミリオン達成したのにクソゲーであった為、世には本作の中古品が溢れており、なんとそれらを収集している人も存在する。但し、ゲームを楽しむ為ではなくゲームカセットでピラミッドなどのオブジェを作成すると言うものであるが。

-任天堂・公式ホームページ『「ファミコンミニ」発売記念「ファミコンとの思い出」』では、このゲームに対しての投稿があった。内容は[[こちら>http://www.nintendo.co.jp/n08/fmk/fmeq/fmac34.html]](下から3番目参照。飲み物を口に含んでお読み下さい)。

-このゲームの製作者は後にジャレコから独立し、ヘクトというゲーム会社を立ち上げた。しかし同社から出た野球ゲーム([[エモやんの10倍プロ野球 セリーグ編]])も、リアルを追求していながら結果として難易度及びクソ度が長所を上回ってしまった作品だったりする。

-前述の通りWii/WiiU/3DSとでバーチャルコンソールが配信されており、3DS版はダウンロードプレイでの対戦に対応している。

-ファミマガでミスタGが引退するウソ技が紹介された。

-2014年7月11日、実在のプロ野球球団「西武ライオンズ」とのコラボで[[『燃えろ!!ライオンズ』Tシャツ・フェイスタオル>http://www.seibulions.jp/news/detail/9083.html]]が発売された。まさかのまさかである。