スーパーマリオストライカーズ
【すーぱーまりおすとらいかーず】
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ジャンル
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ファイティングサッカー
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対応機種
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ゲームキューブ
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メディア
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GC用8cm光ディスク 1枚
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発売元
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任天堂
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開発元
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Next Level Games
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発売日
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2006年1月19日
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定価
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5,524円(税別)
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プレイ人数
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1~4人
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レーティング
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CERO:全年齢対象
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判定
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なし
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ポイント
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なんでもアリのファイティングサッカー マリオというより『くにおくんシリーズ』に近いノリ 一人でやり込むとなると寂しい出来 シリーズの黒歴史となった謎ラスボス
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マリオシリーズ
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概要
マリオシリーズではありそうでなかったサッカーゲーム。
システムはシンプルな5vs5のフットサル形式のミニサッカーである。
システム
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基本のチーム構成は、キャプテン1人+サイドキッカー3人+ゴールキーパー1人の5人構成。キャプテンとサイドキッカーは自由に選べるが、サイドキッカーは選んだキャラクターで3人全員が統一される。キーパーはクリッターで固定。
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キャプテンは、マリオ、ルイージ、ピーチ、デイジー、ヨッシー、ドンキーコング、ワリオ、ワルイージという大体いつもの面子。サイドキッカーはキノピオ、ノコノコ、キャサリン、ハンマーブロスの4種類。
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試合時間は2分〜15分まで自由に選択可能。前半後半はなくコートチェンジもない。
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制限時間が尽きても決着がつかなかった場合は、PKではなくゴールデンゴールという独自の名称の延長戦になる。もっとも、特に何があるというわけでもなく、単に先にゴールを決めた方の勝ちというだけである。
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リーグ戦ではゴールデンゴール戦に持ち込んだ場合、負けチームにも勝ち点1が付く救済措置がある。
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操作はかなりシンプル。基本的にはAボタンのパスとBボタンのシュート、Yボタンのアタック/スピンを覚えておけば大体の操作はこなせる。操作対象でないキャラクターは勝手に各自の判断で動いてくれる。
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Lボタンと組み合わせたロブパスやパスから繋げるダイレクトシュートなどのテクニックもあるが、低難易度の試合ではそこまで必須の技術ではない。
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シュートは長押しでよりカーブを描いた軌道になり入りやすくなる。もちろん溜めている間に妨害される可能性もある。
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キャプテンのみ、最大溜めで「スーパーストライク」という必殺シュートが打てる。この際は振り子のようなゲージを緑のポイントで止めることでより成功率が上がり、決めれば2点が入る一発逆転のシュートとなっている。
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スーパーストライクをオプションでオフにして通常のサッカーに近い形にすることも可能。
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『マリオカート』シリーズのようにアイテムによる妨害も可能。アイテムはオプションでオフにもできる。
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アイテムは、主にチャージシュートなどで手に入る。そのためゴールできる自信がなくてもとりあえずシュートを打っておくのはアイテム稼ぎには重要。もっとも、アイテムは2個しか持てないので、過剰にストックすることはできない。
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基本的には甲羅を投げたりバナナをばらまいたりボム兵を投げたりなどのマリオカートに近い効果が多い。
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オプションでクッパ乱入をオンにしておくと、時折クッパが乱入してくる。
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炎を吐いたり、フィールドを傾けたりして試合を荒らしてくる。どちらの味方というわけでもないので、クッパの影響がどのように転がるかは運次第。
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本作の最大の特徴は、
一切の反則行為が存在しない
こと。
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本当に何一つない。相手めがけて全力の体当たりでボールを奪っても、相手をピッチの外に押し出してもオールOK。
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本作のフィールドラインは全て電撃バリアとなっており、相手の攻撃で押し出されると感電してしばらく行動不能になる。これが一応場外の代わりという扱いになる。なお、ボールがフィールド外に出ることはないのでスローインやコーナーキックはない。
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オフサイドもない。もっとも、カジュアルなサッカーゲームでは省略されがちなルールではあるが。
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数少ない制限と言えるのは、キーパーがボールを持ちっぱなしの場合に強制的にボールを投げさせられることぐらい。もっとも、フリーキックを取られる現実世界よりはかなり緩い制限である。
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ドンキーコングに至っては
シュートの際ボールを全力でぶん殴っている
。現実世界のサッカーとはかけ離れたルールと考えたほうがいいだろう。
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選べるモードは、CPU相手にリーグ戦で優勝を目指すカップバトル、カップバトルの高難易度版であるスーパーカップバトル、自由に試合ができるフリーバトルと自由にリーグ・トーナメントを組めるカスタムバトルの4モード。カップバトルとスーパーカップバトルはそれぞれ4カップずつある。
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他にチュートリアルとなるトレーニングルームもある。
評価点
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サッカーゲームとしては極限までシンプルかつわかりやすい出来となっている。現実のサッカーのルール把握にはまるで役には立たないが、初心者が雰囲気を楽しむにはかなり良質。
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「Aボタンでパス」「Bボタンでシュート」「Yボタンでアタックしてボール奪取」ぐらい覚えておけばとりあえず試合の形にはなる。基本の試合時間も5分と短めに設定されているため、サクッと遊べる。
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反則関連のルールを思い切ってバッサリとカットしているため、「とにかくゴールを目指せばいい」と非常にわかりやすい。
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実際のサッカーに比べてもかなり点は入りやすくなっているため、乱打戦にはなりがちではあるが点が入りづらいよりはよほど盛り上がりやすい調整と言える。
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一発逆転のスーパーストライクが試合を盛り上げる。
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スーパーストライクは完璧に決めればほぼ阻止不能な強力な必殺技ではあるが、タイミングはかなりシビアなので、簡単にはいかない。溜めている間に妨害が入る可能性も高い。
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スーパーストライクを打てるのはキャプテンだけ、というのも「いかにしてキャプテンにボールを回すか」「それとも意表をついてそのままサイドキッカーによるゴールを狙うか」の駆け引きになっている。
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オプションでオフにすることもできるため、非現実的な逆転要素が嫌な人にも対応している。
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対戦は4人のコントローラーを2チームに自由に振り分けられる仕様。このため、「2vs2のチーム戦」も「4人で協力してCPUを倒す」も自由。地味にサッカーでここまで自由度があるのは珍しい。
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キャラクターのアクションはかなり派手かつバリエーション豊か。
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ゴールパフォーマンスは非常に豊富。特に普段は穏やかな印象のキノピオが勇ましい表情でガッツポーズするのは新鮮である。
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トレーニングルームがあるので、説明書いらず。説明は解説文、ムービー、実際にプレイの3段ステップになっている親切仕様。
賛否両論点
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妨害アイテムが全て敵味方を区別しない。
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これ自体はマリオカートシリーズと同じ仕様であり、「使い所を間違えると自爆する」という意味で戦略的に間違っているわけではないが、マリオカートと違い味方が複数いる関係上、「とりあえず雑に使えばいい」というお手軽さはなく使い所は慎重に考える必要がある。
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もっとも、アイテム自体はそこまで極端な強さはない。うまく使えば不意を打てるが、基本的には妨害効果はそこまで高くない代物ばかりではある。
問題点
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「盛り上げよう」という意思は伝わってくるのだが、イマイチその効果が感じられない演出の数々。
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なんと
試合中のBGMは一切ない
。歓声や掛け声自体はあるので無音というわけではないとはいえ、イマイチ意図が掴めない演出である。
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ゴールデンゴール戦時にはなぜかBGMが流れる。そのため技術的な問題で鳴らせないわけではなく、意図的な演出であることは間違いないと思われる。
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フィールド端に触れて電気ショックを受けたときの悲鳴は妙に生々しい。人によっては不快感を覚えるかもしれない。
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各カップ優勝時もカップを獲得したことのお祝いメッセージが流れるだけで表彰式などは一切ない淡白な演出。
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全体的に漂っている空気は「アンダーグラウンド風」かつ「ダークで暴力的」というマリオシリーズとしてはあまり見ない作風である。CEROの関係もあって過度にグロテスクなわけではなく、一応笑って済ませられる範囲ではあるが……。
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全体的に謎なキャラクターチョイス。
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キャプテン8人は、『マリオパーティ』でもお馴染みの面子でありそこまで不自然というわけではないが、逆に「いつものメンバー」止まりであり、あまり意外性はない。
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サイドキッカーたちは「複数人いても違和感のない」「サッカーをできる頭身」のメンバーを集めたのはわかるが、なんとも言い難い脇役ばかりが揃ったメンバーである。サイドキッカーというコンセプトを考えれば妥当なのかもしれないが……。
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サイドキッカーの色はキャプテンのカラーに合わせられるが、ワルイージカラーのキャサリンなどは不気味である。
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ゴールキーパーがクリッターというのも地味に謎。ドンキーコングシリーズのキャラクターであり、マリオ側にゲスト出演する機会はほぼ皆無のはずだが……。
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各キャラクターには一応性能差があるはずだが、ほぼ実感できる要素は皆無。各キャプテンのスーパーストライクも演出以外に差はないに等しい。
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クッパは単なるステージギミックである。『マリオパーティ』のようにヴィランとして盛り上がりに寄与しているとも言い難く、単に邪魔なだけの印象が強い。
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最後のカップは「クッパカップ」といういかにもなネーミングにもかかわらず、別に主催者としてもラスボスとしてもストーリーに寄与することは一切ない。
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あまりにもアレなラスボスについて。
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一応ネタバレ注意
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クッパカップを最後まで戦い抜くと、唐突に「最強のチーム」として挑んでくるのが、
謎のロボット軍団
。これまで一切伏線などはなく、本当に唐突。
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キャラクターデザインは赤い単眼の不気味な黒いロボット群であり、もちろんこれまでのマリオシリーズには一切登場しておらず、デザイン的にも異色。なお、チーム内での個性は一切ない。キーパーがクリッター型のロボットになっているだけ。
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「全員がキャプテン扱いでスーパーストライクが使える」という特殊能力を持っているため、強いことは強い。とはいえ、前述のようにキャラスペック差はないに等しいゲームなので、「スーパーストライクオフ」だと特別な強さは感じにくい。
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隠しキャラも兼ねており、勝利後は彼ら「スーパーチーム」も使用可能となる。
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なお、カップバトルでスーパーチームを選択すると
「ロボ・ウォリアー」
という個別名称がここで初めて確認可能。攻略本によればファイティングサッカー用として作られたらしい。
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スーパーチーム専用の仕様としてサイドキッカーを選択できない。もっとも、全員がスーパーストライクを使える以上は他のサイドキッカーを選べたとしても無意味なのだが。
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そして、Wiiの続編『マリオストライカーズ チャージド』ではプレイアブルから外され、スタッフロールで僅かな出番が与えられている程度。以降は再登場の機会も全く与えられていないため、本気で「謎のロボット軍団」以外の情報が不明な存在。普通にクッパをラスボスにすれば良かったのではないだろうか……。
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1人でプレイすると、やり込める要素は薄い。
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各カップをクリアする以外のやりこみ要素はほぼない。カップクリアで隠し要素はオープンされるため全く無意味ではないが、基本的には対戦前提のゲームである。
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フィールドは複数用意されているが、「フィールドの材質によって気持ちボールの跳ね方が違う気がする」程度の微妙な差しかない。前述のようにBGMもないため、「背景が違う」以外に実感できる差はほぼない。
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ダメージゾーンなどのトラップや、変形ピッチなどの現実ではありえない要素が盛り込まれていても良かっただろう。
総評
端的にまとめると、「マリオでサッカーができる」以上の価値はあまりない一本。
わかりやすさ・爽快感共に及第点以上の出来であり、カジュアルサッカーゲームとしての完成度は高めではあるが、マリオのキャラクターを活かせているとは言い難く、マリオシリーズとしての味はかなり薄い。
致命的な欠点はないが、「お気軽にサッカー風のゲームがやりたい」以上の需要を満たすのは難しいだろう。
その後
最終更新:2026年01月09日 01:25