アットウィキロゴ

RPG Maker Unite

【あーるぴーじーめーかーゆないと】

ジャンル RPG制作ツール
対応機種 Windows/Mac OS(Unity Asset Store/Epic Games Store)
メディア ダウンロード専売
発売・開発元 Gotcha Gotcha Games
発売日 【Unity】2023年5月8日
【Epic】2024年2月29日
定価 10,300円(税込)
レーティング IARC:3+
判定 なし
ポイント 新たに『Maker』の名を冠したツクール
Unityとの連携により様々な機種への出力が可能に
ただし、本作を使用するにはUnityの導入も必須
更に重くなった動作と上がった推奨動作要件
ツクールシリーズ


概要

新たに「Maker」の名を冠したRPGツクールシリーズの一作。
本作はUnity上で動くことを売りにしており、Unityの機能も合わせて利用可能になっている。


特徴

  • Unity上で動作するRPGツクール
    • 本作を利用するにはUnity HubとUnityエディターも同時にインストールする必要がある。
  • 新機能
    • マップに一枚絵を使用することが可能になった。
    • 歩行キャラのアニメーションパターンを自由に設定することができるようになった。
    • 解像度がフルHDに向上した。
    • Unityとの連携によってマルチプラットフォームでの出力が可能になった。
    • ストーリーパートを俯瞰で管理できるアウトラインエディターの実装。
      • ただしこの機能、あまり評判が良くなかったためか、v.1.2.0で廃止された。
    • これまでのプラグイン機能はアドオンに名称が変更。使用するプログラミング言語はC#。

評価点

  • Unityとの連携によってUnityの機能が使用可能になった。
    • まずはビルド機能が大幅強化。これまではPC・スマホ・ブラウザでしか出力できなかったが、本作では各家庭用ゲーム機向けなどにもネイティブで出力可能になった。
      • とりわけスマホに関しては前作までと比べて格段に出力しやすくなっている。
    • またUnityの機能の一つである広告表示やアプリ内課金といった要素も導入可能になっている。
    • ただしこれらの機能に関しては手放しで活用可能というわけではない。詳細は後述。
  • 後述するような問題点はあるが、RPGツクールとしては最低限使える。
    • リリース当初はフリーズやエラーといった重大なバグもあったが、アプデによって解消されており、v.1.3.0時点では概ね問題なく使用することができる。

問題点

Unityと連携したことによる弊害

  • 本作を利用するのに、Unityの導入が必須
    • 本作の最大の売りであるUnityとの連携だが、裏を返せば本作『Unite』を利用するには、Unity HubとUnityエディターの導入もセットで行わなければならない
      • メジャーとは言え、本格的なゲームエンジンかつバージョンがいくつも分かれているUnityをインストールするのは少々面倒で、これだけでも初心者ユーザーにはやや厳しい。
  • またUnityの利用が絶対であるため、本作とは別にUnityの利用規約にも同意しなくてはならない。
    • Unityの規約の一つに、Unityを使用したソフトで一定数以上の収益を得ている場合、有料のProプランを使用しなくてはならないというものがある。
      • 大抵のユーザーには無縁だろうが、少なくとも前作までのツクールシリーズと比べると気軽に使えるとは言い難い。
  • 今までのシリーズ同様スクリプトによる拡張も可能ではあるのだが、使用するプログラミング言語がC#に変更されたこともユーザーにとっては問題。
    • これまでのツクールシリーズで使用されてきたRubyやJavaScriptなどに比べてC#の難易度は高め。本作の場合はUnity特有の作法についても学ぶ必要があるため、なおさらである。
      • 一応、事前コンパイル型言語故に動作が速いというメリットもあるが、今までのシリーズと比べて拡張機能の搭載の難易度は上がっている。
  • そもそも論ではあるが、Unity上で動く・Unityと連携できるという点に関しても、Unityを十分に活用できるユーザーは、既に上級者であるため、初心者向けという立ち位置のツクールシリーズのユーザーと嚙み合わせが悪いとの指摘もある。
    • Unityを扱える人はツクールを必要とせず、ツクラーからはUnityは複雑で扱いづらいため、本作の「Unity上で動くツクール」という立ち位置は、中途半端な位置づけになってしまっている。

前作から退化した要素

  • キャラクタージェネレーター機能が削除された。

バグ・不具合など

  • 動作が非常に重く不安定だった
    • 発売当初は動作が非常に重く、インストールするだけで数時間かかる、エラーやフリーズが起きるなど、動作がかなり不安定であった。
    • アップデートである程度は改善されたが、それでもフリーズやエラーが発生したという報告はまだある。

その他

  • 全体的な進化に乏しい
    • 前作までのRPGツクールからの大きな進化点は「Unity連携によるビルド機能の大幅強化」だけ
    • そのビルド機能も家庭用ゲーム機やスマートフォン向けにゲームをリリースする予定のないユーザーにとっては、殆ど必要ない機能。
    • つまり、身も蓋も無いことを言ってしまうと、制作したゲームを知り合いに見せるだけだったり、PC向けのフリーゲームとして配布するだけなら、前作までのツクールでも事足りるのである。
  • 動作が更に重くなった。
    • プロジェクトを開くのに平気で1分以上かかったりと、前作以上に動作は重い。
  • エディターのUIが前作までと比べて大きく変わったため、前作までのツクールシリーズに触れていたユーザーは慣れが必要。
  • 規格が一部変わったため、前作までのツクールの素材をそのまま使いづらくなった。
    • 特に歩行グラフィックがそうで、前作までの規格に合わせた素材や前作までのアセットなどは、本作用に素材を編集する必要性が出てくる。
  • スマホ向けに出力する場合の容量が大きい。
    • スマホへのビルド自体は楽になったのだが、そのまま出力すると容量がかなり大きく、App StoreやGoogle Play Storeなどの公式ストアでリリースする場合、ユーザー側で容量の削減を行う必要が出てきてしまう。

総評

Unity上で動くツクールという新たな挑戦をしたものの、ユーザーからの評価は少々悪め。
Unityとの連携によって強力なビルド機能などを得たのは良いものの、スマホやブラウザで動作するゲームを作るだけなら、『MZ』や『MV』でも十分可能であるため、本格的な商業展開を見越したゲームを作る人以外には、無用の長物となっている。
ツクールシリーズの一つとして見た場合、ゲームをまともに作れないほどの致命的なバグや不具合があるわけではないが、動作の軽さなども含めた総合的な作りやすさに関しては『MZ』や『MV』に軍配が上がる。
将来的に制作したゲームをゲーム機などで有料販売したい場合などの目標がある上級ユーザーであれば、購入を検討する余地は無くはないが、少なくともゲーム制作に慣れていない初心者ユーザーは、『MZ』か『MV』を購入した方が断然いいだろう。


余談

  • 当初からSteam版の発売も予定されているが、2026年5月時点でも未だにSteam版の配信の目途は立っていない。
  • 本作を使用して作られた公式のゲームとして『漢字でGO! 集英社マンガ祭』が配信されている。2026年5月現在では唯一の『RPG Maker Unite』製の公式ゲームとなっている。
  • 次回作のPC向けRPGツクールとして、『RPGツクールU2U』が発表された。
    • 『U2U』では、PC向けRPGツクールとしては初の立体的な3D表現が使用されており、スクウェア・エニックスの『OCTOPATH TRAVELER』などで使用されているHD-2Dに雰囲気がかなり近い。
    • また『Unite』の反省からか『MV』や『MZ』規格の素材も流用することが可能とのこと。
    • 『U2U』は『Unite』と同じくUnityベースで作られているとのこと。この点に関しては、Switch2やPS5などの家庭用ゲーム機向けにネイティブ出力できるメリットを重視しているようだ。
    • タイトル名が『Maker』から『ツクール』へと戻っているが、『U2U』プロデューサーの一之瀬裕之氏へのインタビューによると、『Maker』への変更は「ツクール」と表記しても海外ユーザーに伝わらないことから変更したが、「ツクール」という名称が日本のツクラーから長く愛されてきたものということから、『U2U』では日本語名を『RPGツクールU2U』に、海外名を『RPG Maker U2U』にすると決めたとのこと。
    • 参考リンク1)(参考リンク2

タグ:

ツクール Windows
最終更新:2026年06月08日 14:50