CODE VEIN

【こーどう゛ぇいん】

ジャンル ドラマティック探索アクションRPG

対応機種 プレイステーション4
Xbox One
Windows(Steam)
メディア パッケージ版、ダウンロード版
(One/Win版はダウンロードのみ)
発売元 バンダイナムコエンターテインメント
開発元 バンダイナムコスタジオ
シフト
発売日 【PS4/One】2019年9月26日
【Win】2019年9月27日
定価 【PS4/One】8,200円+税
【Win】オープン価格
プレイ人数 1人~2人(オンラインマルチプレイのみ)
レーティング CERO:D(17才以上対象)
判定 良作
ポイント 『GOD EATER』シリーズを手掛けた開発陣による死にゲー
アニメ調のキャラデザインで豊富なキャラクターメイキング
バディキャラと共に探索し戦う王道ストーリー

概要

一撃でこちらの体力を大きく削る敵や、殺意の高い罠を潜り抜けてフィールドを探索していく、「死にゲー」とも称される高難易度3Dアクションゲーム。
DARK SOULSシリーズ』に代表され似通ったコンセプトやビジュアルから総称してソウルライクゲームとも呼ばれる物の一つ。
制作発表から4年、発売日の決定後に1年の延期という紆余曲折を経て発売された。
同じ開発チームによる新規作品であるが、一部の世界観を『GOD EATERシリーズ』と共有している*1

ストーリー

決して遠くない未来、世界は唐突に崩壊の時を迎えた。
「審判の棘」に貫かれて地殻は無残に裂け、繁栄の象徴たる人類の建造物が墓標のように佇む。
そこには吸血鬼(レヴナント)と呼ばれる者たちがかろうじて生き延びる「ヴェイン」と呼ばれる閉鎖社会があった。

滅びに抗うために人であることを棄てた吸血鬼達。
彼らは超常的な力の代償として人としての記憶の大部分を喪いながらも、
血を吸うことでかろうじて人間性を保ちつづけている。
血の欠乏は、彼らから人の心を奪い、ただ血を求めて彷徨い続ける堕鬼(ロスト)へと変貌させてしまう。

無数の堕鬼が跋扈し、血の渇きをかきたてる瘴気が蔓延する閉鎖社会で、
吸血鬼の仲間と共に、血と真実を求めての探索が始まる。

公式サイトより

システム

バトル

  • 武器と武器攻撃
    • 基本となる攻撃アクション。片手剣・両手剣・銃剣・斧槍・大槌の5種類の武器カテゴリが存在する。
      この内斧槍には槍が、大槌には斧が含まれている他、切断・破砕・貫通の物理属性がそれぞれに決められている。
      二つまで同時に装備でき、ワンボタンで切り替えて使い分けられる。攻撃時のスタミナの消費量は武器種毎に異なる。
    • 攻撃モーションは「弱攻撃」「特殊攻撃」「チャージ攻撃」等があり、それぞれの武器に個別にモーションや攻撃速度が設定されている。ガードを行う際も武器に個別に設定されたガード値が参照される。
      • 攻撃をヒットさせる事によって後述する「冥血」を獲得できる。この獲得量もそれぞれの武器の吸血性能によって変化する。
  • 吸血牙装と吸血攻撃
    • 防具であると共に3つめの武器という扱い。オウガ型・ハウンズ型・スティンガー型・アイヴィ型の4種類が存在する。
      吸血攻撃と受け流し(いわゆるパリィ)が型によって変化する他、外観・形状も型に沿ってある程度統一されている*2
    • 吸血は溜めを要する「チャージ吸血」武器攻撃の途中で使う「コンボ吸血」敵の背後で攻撃する事で行える「バックアタック」敵の攻撃に上手く合わせてカウンターする「受け流し」があり、牙装の種類ごとに演出が存在する。また受け流しのタイミングも種類ごとに異なる。これらの行動にもスタミナを消費する。
      • 吸血を行う事で冥血を大きく獲得しつつ、冥血をストック出来る最大値も一時的に増加する。
  • 錬血と冥血
    • 冥血を消費して行う特殊能力、敵への直接攻撃や自己強化、敵の弱体化などその効果は様々あり、任意のタイミングで冥血を消費して発動するアクティブ枠を8つ、セットしただけで効果が発揮されるパッシブ枠を4つ、それぞれセットする事が出来る。なお、アクティブ錬血はリキャストタイムが設定されており、連発はできなくなっている。
    • 自分やバディが倒れた時に回復する行動も錬血の一つとなっている。『GOD EATER』シリーズのリンクエイドに近いが、受付時間は短めで上記のように連続使用ができないので、復活しても即殴られて倒れるとセーブポイント送り確定となってしまう。
  • 集中システム
    • 敵からダメージを受けたり、回避の無敵時間で敵の攻撃をかわしたりすると溜まる「集中ゲージ」があり、溜まりきると「集中状態」となる。
    • 集中状態になるとスタミナが全回復し、敵の攻撃でひるみにくくなる。更に集中状態で打ち上げ攻撃を行うと敵の状態に関わらず即時吸血を発動させることが出来る。
  • バディ
    • 戦闘フィールドでプレイヤーと共に探索し、共に戦ってくれるキャラクター、仲間に居るキャラクターから一人を選択して同行させられる。
    • 持っている錬血でプレイヤーにバフをかけてくれたり、自分が倒れた時に回復してくれたりと言った戦闘援護や、フィールド探索時に宝箱や隠された足場などの近くでセリフを発してヒントをくれたりする。

強化・カスタマイズ

  • キャラクターメイキング
    • 性別・体格・髪形・ボイスと言った基本要素の他、眼の色や光彩・傷・フェイスペイント、ベストやブーツ等の補助的な衣類、更には眼鏡・アンクレット・おにぎり(!?)・釘といった多数のアクセサリを任意の部位に自由に着けられる。
      なお、アクセサリにはコストが設定されており、それを超える量は着けられないが、後のアプデである程度緩和された。
      同じく後のアプデで、身長・体形の肉付き・おっぱいの大きさ等もある程度弄れるよう改善されている。
  • ブラッドコード
    • ジョブシステムの様な形で、それぞれにステータスや修得可能な錬血が設定されている。許容重量やステータスの違いによる装備品の制限や初期冥血量でそれぞれ違った立ち回りを自由に選択出来る。
      • レベルアップによる変化はビルドの選択に一切制限が無く、ガチガチの前衛構成をすぐにサポート系の回復役に切り替えたりも自由に可能。
      • 修得したばかりの錬血はそのブラッドコードでしか使えないが、敵を倒したりアイテムを使用してマスターする事で他のコードでも使う事が出来る。ただし装備品と同じく、必要ステータスが設定された錬血はコードによっては容易には使用出来ない。また、マスターできない特定のブラッドコード専用の錬血も存在する。
    • 基礎回避性能もコードごとに設定されており、欲しい回避を得られる装備重量制限もコードによって変化するため、ビルドや立ち回りでどの要素を選んでどれを捨てるか悩ましい選択が行える。
    • レベルアップや錬血の修得などは、本作におけるセーブポイントに該当する「ヤドリギ」で行う事が出来る。
  • 装備強化・転成
    • 武器と牙装は拠点で強化を行う事が出来る。強化によって上昇するのは武器は攻撃力、牙装は吸血攻撃力で、ステータス補正や防御力は固定値となっている。
    • 特別なアイテムを使用する事で装備の傾向を変える転成が行える、例えば基礎攻撃力が下がる代わりに火属性攻撃力が付加されるなど。
      • この転成による恩恵は多様で、重量を軽くする事で回避性能を上げたり、炎のダメージトラップを牙装の火防御を高める事でほとんど無効化するなど攻略難易度にも大きく影響する。

評価点

  • ストーリー
    • 吸血鬼や世界観の設定、主要な登場人物の過去や相関関係に重きが置かれたシナリオは、配置された多数の伏線回収などもきちんと行われており評価は上々。
    • 物語の演出の一つとして、キャラクターの過去回想を見る場面が非常に多いが、それによって登場人物やストーリー、世界観の掘り下げが行われている。
    • 様々な部分に『GOD EATERシリーズ』の小ネタが仕込まれている。終盤では…
  • 世界観
    • 時代設定では退廃的な近未来世界だが、同時に魔法の様な幻想的で有り得ない光景を同居させた世界観。
    • ストーリー上で幾度も誰かの記憶の世界を見る事になるが、切ない雰囲気やBGMと気合の入った演出によりゲームへの没入感や登場人物への感情移入を深めている。
  • BGM
    • フィールドでは基本的に環境音のみが流れ、BGMは無いのだが、敵との戦闘時やボス戦、イベントムービーではBGMが流れる。GEシリーズから引き続き椎名豪氏が手掛けた名曲は壮大な物から切ない物まで揃っている。
  • ハードルの高くないアクション
    • ゲージが多くとっつき難そうに見えるが、システム自体は比較的単純であり、小難しい操作は大して必要ない。
      一般的な3Dのアクションゲームに慣れているプレイヤーなら、概ねすぐに馴染めるゲームデザインになっている。
  • 良好なゲームバランス
    • やはり死にゲーよろしく「死んで覚える」を前提としたゲーム性だが、少なくともストーリー1周完走までなら本家フロム作品よりは攻略に余裕を取る余地があり、全体的には若干易しめな方面。
      武器・防具・各錬血・パッシブスキルいずれも豊富な他、補助用錬血と同等の効果を持つ消費アイテムも大量に用意されている。
      難しく感じたらレベルを上げるか錬血を修得する、武具の強化・転成を試す、有用な消費アイテムを駆使してみると言った具合に、敵の挙動やフィールドを学習する基本要素以外にも対策手段が多数存在している。
      総括すると「レベルを上げてごり押しもできなくはない、がちょっと頭を捻れば十分に突破可能」というバランスであり、なかなか上手く調整されている。
    • レベル上げのデメリットもほぼ無く、バディの助力・強力な錬血やアイテムの存在によって、理不尽な死を逃れる手段が多い。
      唯一のデメリットとして、レベルがフィールド毎に設定された一定値を超えると、錬血をマスターするための熟練度がそのフィールドで得られなくなるが、1周目で全ての敵から熟練度が得られなくなるレベルは150以上に達しているので、クリアに難儀してその段階まで行く事は考えにくい。更に特定のアイテムを使えばレベルに関係無くマスターは可能。
  • 本作は元より協力プレイを前提としている分、かなり取っつきやすく遊びやすいシステムにされている。
    協力プレイを行う上で、特定の手順や有限アイテム等は一切必要なく、チュートリアルクリア前のゲーム開始直後から楽しめる。
    ゲストはマッチングすればホストのすぐ傍に召喚され、ホストと合流する手間が省かれている点も長所であろう。
    もっとも、問題点も無くはない。詳しくは後述。
    • PvPがないため、本家のDARK SOULS IIIで問題視された「バランス調整を対戦目線でしすぎるあまり、普通に遊んでいる攻略プレイヤーが割を食う」といった事態が発生しない点も、プレイヤーからの心象悪化を免れている。
      アップデートによる調整も行われなくはないが、概ね適切な調整であり、攻略への影響は少ない。
  • キャラクターメイキング
    • 「若い美形しか作れない」という部分で制限はあるものの、それを考慮しても非常に多くのメイキング要素があり、個性的なメイキングを自由に楽しむことが出来る。少々面倒な手順を踏む必要があるが、プレイ中でも自由にメイキングし直す手段も存在する。
    • 公式でメイキングコンテストが開かれる程であり、ネットでも少し検索するだけで、いろいろなプレイヤーによる数多くのキャラメイキングを拝見する事が出来る。

賛否両論点

  • わかりやす過ぎるストーリー
    • あらかじめ提示された情報が過去回想を見ていく事で解き明かされるという形式が多いのだが、例えば「嫌なヤツと思ったら実は良い人だった」といった具合に何処かで見た事があるような予想しやすい展開が多い。
      これを王道の展開と見て素直に感動するか、よくある陳腐なシナリオと見るかは人によって好みが分かれる所だろう。
  • 一部ダンジョンの難易度の高さ
    • 死にゲーとしては比較的難易度の低い部類に入る本作だが、いくつかのダンジョンは難易度が高い。
    • 特に槍玉に挙げられるのが中盤に訪れる「白い血の聖堂」と終盤の「棺の塔」。
      • 前者はとにかく構造が複雑で迷いやすく、名前通り建物が白一色で統一されており方向感覚が狂いやすい。道がないところから飛び降りる必要があったり、塔の内部を上り下りする必要がある。マップ機能は表示の階層切り替えが出来ないためあまり頼りにならないのも拍車をかける。とはいえ物語の転換点として非常に力の入った出来であり、本ダンジョンの賛否の分かれはむしろ完成度が高い証明であるとも言える。面倒ではあるものの「ダンジョン探索」の醍醐味は十分味わえる。
      • 後者はボスの前座として戦う中ボス2体同時戦闘が鬼門。片方は高速のステップ移動を繰り返すので捉えにくく、もう片方はプレイヤーとバディ両方への座標指定型攻撃を持つ。さらに戦闘エリアも狭いため回避が難しい。プレイヤー間では「ボスよりこっちの2体のほうが苦労した」という声が大半。弱点属性と攻撃属性は非常に分かりやすく、その対抗手段も豊富なので、「入念な準備をして片方を迅速に倒す」が定石となっている。
  • 周回プレイにおける難易度上昇
    • 本作は初めてのゲームクリア以降、難易度を上げてプレイするか否かを任意に選択して周回プレイを行う事ができる。
      それ自体は死にゲー本家のSOULSシリーズにも存在する要素なのだが、本作ではそのバランスがやや極端なものになっている。
    • 周回の難易度上昇による変化は「敵の耐久と火力がアップする」のみなのだが、集団戦が多い事や、バディやマルチを前提とした敵の挙動の調整等もあり、加速度的に難易度が上昇してしまう。
      クリアデータの破棄すらも検討される程に理不尽な状況であったが、幸いにも上げた難易度を元に戻せるよう、比較的早期にアップデートで仕様変更された。
  • セーブタイミング
    • 本作はオートセーブが採用されているのだが、そのタイミングは「ヤドリギで休息」を選んだ時、または死亡によりヤドリギに戻された時のみという非常に限定的な場面になっている。
      • そのため、一旦休憩してからレベルアップや錬血の修得などを行っても、再度休憩しなければ行われた内容はセーブされていない。
        ヤドリギを解放しても「回復に余裕があるから」とそのまま進めたり、ボスを倒したりしてもヤドリギで休憩するまでは一切セーブされていない。エラーが発生してしまえば当然全てが無効となる。
      • 逆に、この仕様を利用して「武具を強化して自身に合った性能か確認→その後オートセーブ前にリセット」という活用もできる。
        これは頻繁にセーブが入る本家SOULSシリーズではできなかった事であり、役立つ場面は意外にも多い。

問題点

  • バディの能力格差
    • 先述の通り、最大6人のNPCからバディを選んで同行させられるが、バディの性能にかなりの格差が存在している。
      基本的には複数の強力な錬血・ばいんばいんの巨大なおっぱい・回復量の高いヒール・優秀なバフを持つイオが群を抜いている。
      次点で攻撃力・耐久力に優れ、一度だけ被ダメージを大幅に軽減するバフを持つヤクモ。他のメンツは「特に誰でもいい」という性能。
      周回プレイの強化段階が進むにつれて、バフや耐久面での差は埋められなくなり、上記2人以外はほとんど立つ瀬が無くなっていく。
    • 一応の擁護点として、イオの高性能ぶりが発揮されるのは物語の最終盤である。それまでは攻撃錬血とヒールしか使う事はない。
      そもそもイオは本作のヒロインであり、物語的にも「主人公を支える伴侶」という設定なので、その高性能ぶりは分からなくもない。
      しかし他のバディについては、もう少し何らかの形で性能の均一化を施してほしかったところである。
  • エンディングの描写不足
    • 本作はマルチエンディングとなっており3種類のエンドに分岐するのだが、その内二つに描写の面で問題がある。
      • 一つはエンディングは設定上は特に問題は無いが、ラストバトル終了と同時にあまり長くないムービーが一つだけ流れて終了となっており、描写が足りていない。
      • もう一つは、何故そうなったのか?何故そんな事が出来たのか?などの設定が曖昧なまま様々な事が唐突に解決しており、過去回想などでシナリオや設定を丁寧に描写してきたゲームの中で非常に浮いていてかなり雑な印象を受ける。
        この点はゴッドイーターシリーズのエンドにも見られており、悪癖がこちらでも発揮された形となっている。
  • 精神に偏重したバランス
    • 本作の錬血は対応するステータスによって性能が上昇する物が多いのだが、サポート系の錬血が「攻撃力強化」「被ダメージ減少」など重要な物が多く、ステータスによる上昇量も非常に高いため、対応する精神のステータスがかなり重要視されてしまう。
      そのためブラッドコードや牙装などに、精神の基礎ステータスや補正が高い物が特に重要視されてしまうケースが多く、せっかく多くのビルドを選べる利点が薄れてしまっている。
      • これも一周目ではそこまで大きな影響は無いが、この点は周回による強化段階を進める程に顕著になり、精神を重視するか否かで一撃死か複数回攻撃を耐えるかといったレベルまで差が開く場合もある。
  • アクション面の練り込み不足
    • 多くの敵が主人公達と同様に巨大な武器を所持している関係で身体の動きが小さく、敵のモーションの把握が難しくなっている。さらにモーションの中にも「発生までのディレイが強く隙が大きいが、追尾性が高く単独ではその隙を突けない」「一振りで周囲300度くらいまで武器を振り回す」など、誰かが囮になって隙を突く、複数が巻き込まれる注意が必要、と言った狩りゲーに近い印象を受ける攻撃が多く見られる。
    • また、受け流し攻撃もタイミングの把握が困難な割に、雑魚の場合はバックアタックと大差が無く、一部を除くとボスには受け流しを成功させても2秒弱程度怯むだけで終わるため、自身では追撃も不可能である。リスクとリターンが釣り合っているとは言い難い。
      もちろん、受け流し自体は「敵の攻撃を強制終了して、雑魚なら吸血も発動出来る」という強力な代物なので、タイミングを狙える技量に大きく左右されるが、リターン自体は大きい物ではある。
      • バディの存在を前提とした本作らしいと言えるが、これらの要素は難度上昇による影響が非常に強く、被ダメージ時のリスクばかりが指数関数的に極端に増加していくことになる。
  • マルチプレイの仕様
    • マルチプレイ自体はプレイヤーの有利にしか働かない親切な設計なのだが、その仕様には不親切な部分が随所に存在する。
    • マルチプレイ中はヤドリギで休憩できないため、セーブ・回復・錬血の修得・バディ交代等を行うにはゲストに帰って頂く必要がある。
      そのため、同じプレイヤーと共に探索からそのままボス戦へ~…という流れは、フレンドでもない限り現実的ではない。
    • マルチは戦闘フィールド以外はできないため、せっかくのキャラメイクが装備品とマスクで隠されてしまい、互いを眺められない。
      ただし現在はアップデートで修正されており、オプションにマスク・装備共に表示しないよう設定できる項目が追加されている。
    • ボスを倒すとマルチが即終了する他、エモーションも妙に長いものが多いため、感謝・労い・お別れ等を言う時間がほとんど無い。
      マルチプレイを行う上でゲーム内でお互いに対価は無いとはいえ、あまりにプレイヤーの感情を無視した機械的過ぎる仕様と言える。
      こちらも現在は修正されており、終了後にストーリームービーが入るボス戦以外は、エモーションを行う猶予が追加されている。
    • 更にサーバー自体が環境によって非常に重く、Steam版は比較的安定しているが、コンシューマ版はラグがかなり発生しやすい。
      「キャラメイクでアクセサリは全て外す」「不要なアイテムは全て倉庫に入れる」等の真贋不確かな対処法まで多数考案されたほど。
      効果の程は定かでは無いが、いずれにしても「マルチでは動作が不安定」という点は確かであろう。
  • 3つ配信された有料ダウンロードコンテンツだが、主にボリューム不足という理由によりかなり評価が低い。
  • いずれも追加内容は新規深層マップ1つと新ボス1体。それに伴う撃破報酬として武器・ブラッドコード、NPCのアナザーカラーという構成。
    これらの追加要素自体はそこまで悪くはないものの、価格が税込1,045円であり、追加量と釣り合っているとは言い難いものがある。
  • 新規武器も本編武器の色を変えてエフェクトを付け足しただけであり、手抜き感は否めない。性能は悪くないどころか超高性能なのだが。

総評

死にゲーと呼称されるソウルライクゲームの中でも、珍しいアニメ調のキャラでストーリー重視といったコンセプトの本作。
演出面に力の入ったシナリオは、血の要素が非常に多い事を除けば人を選ぶ要素は無く、終わってみれば素直に「良い話」を見たと思える出来になっている。
ところどころに粗削りな部分が散見されるが破綻要素自体は一切存在せず、システムやバランスいずれの要素も良好な水準でまとまっている。
バディの存在や、プレイヤーに有利な強化・救済要素も多く、自由に選ぶ事が出来るため、死にゲーとしてはやや大味な部類に入るが、少なくともエンディングを見るまでの敷居まで高いということは無く、現代の手強いアクションRPGの一作として誰でも気軽に遊ぶことが出来るだろう。
評価の高いキャラメイキングを製品に引き継ぐ事が可能な体験版が配信されているので、血だらけの画面に拒否感が無ければプレイしてみよう。

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最終更新:2021年12月11日 23:30

*1 本作のフィールド上で常に見られる「終末の棘」はゴッドイーターのアニメに既に登場しているなど。

*2 例えばオウガ型の場合「右腕を小手が覆い、左肩にのみマントがかけられている」といった具合。