BLOCKOUT (AC)
【ぶろっくあうと】
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ジャンル
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パズル
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対応機種
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アーケード
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発売元
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California Dreams(原案) テクノスジャパン
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開発元
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テクノスジャパン
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発売日
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1990年2月
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プレイ人数
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1~2人
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判定
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ゲームバランスが不安定
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ポイント
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ありそうでなかった立体テトリス
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テトリスシリーズ
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概要
California Dreamsが海外PC版としてリリースした同名の作品を、テクノスジャパンがアーケード向けにアレンジした落ち物パズル。
PC版の他にMDにも同名のゲームがリリースされているため、本作の表記はタイトルに機種名を加えた『BLOCKOUT (AC)』とする。
余談欄に記すが海外版では微妙に差異があるため、本稿は日本版に沿って解説する。
特徴
一言で言えば「立体テトリス」。
1×1×1のモノキューブから、最大5ブロックで構成されるポリキューブをフィールド(本作では「ピット」と呼ばれる)に敷き詰め、面(フェイス)を揃えることによって消去。
ラウンドごとに規定のフェイス数を消去することによりラウンドクリアとなり、次のラウンドへと進む。
ラウンドごとにピットのサイズが異なるため、それを踏まえた戦略が要求される。
スタートするラウンドはラウンド1の他に5、10、15、20から選択が可能。
ちなみにインストカードには「全99面」と表記があるが、実際にはラウンド100以降も存在するため、実質エンドレスではないかと言われている。
操作はA(高速落下)、B(画面の上から下を通るY軸中心回転)、C(画面と並行するZ軸中心回転)の3ボタン制で、回転方向はBが時計回り、Cは反時計回りと若干複雑。
対戦プレイも可能で、対戦プレイではフェイスを揃えると相手の最下段をコピーした形でせり上げる事が可能。相手をトップアウトさせるか、規定のフェイス数を先に消去したほうが勝利。
なおタイトルの「ブロックアウト」は本ゲーム内では「全消し」の意味があり、達成するとボーナス点が入る他、落下速度が初期速度にリセットされる。
ラウンドを5つクリアするとボーナスステージに入る。ラウンド1スタートの場合は末尾5と0のラウンドクリア後とキリが良い所に入るが、他でスタートすると末尾4と9の後になってしまう。
評価点
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出現ポリキューブを絞り、ラウンドクリア型としたこと。
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PC版ではペンタキューブが全種類出現したため、どう置いても隙間ができるようなキューブが延々出ることもあったが、本作でそういうキューブはラウンド28から出る5H(ツースリー)1種類のみ、どう置いても平面にならないキューブも5H含めて7種類となっているので難易度がかなり下がっている。
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ラウンドをクリアすることで速度とフィールドがリセットされるため、ミスしても上のフェイスで粘れればなんとかなる事も増えた。
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サウンド面
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いかにもというFMサウンドから繰り出されるBGMだが、中には落ち着いたジャズ調のBGMも存在しバラエティ豊か。
回転するポリキューブが地形に当たる時のサウンドは本当に金属同士が当たっているかのような音を響かせるなど、音響面は現代のゲームでも通用するレベル。
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またプログラミングの工夫により、速度が上がったりピンチになったりするとシームレスにテンポが上がり、ブロックアウトを達成して速度を下げると元に戻るようになっている。
問題点
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難易度
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テトリスの生みの親であるアレクセイ・パジトノフ氏にさえ「人間への脳の負荷が強すぎると思った」とまで言わせたほど。
一般的なプレイヤーはまず「2軸の回転でポリキューブを狙った向きにする」という基本操作でギブアップしてしまう。
それもそのはず、2Dのテトリスは最大4面しか持たないが、本作では最大24面もある。
一応全ての面は最大5回転で出る理屈ではあるが、やはり2軸の回転でポリキューブを自由自在に操れというのは無理がある。
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ピットの深さ、ポリキューブが自然に落下していく速度の上がり方、面クリアまでのフェイス消去ノルマ数、複雑な形状のポリキューブが登場するラウンドなど、難易度調整のパラメータがいずれも厳しめに作られている。
プレイ時間を極力短くしたいアーケードゲームとして仕方がない面もあるが、初級者が次もチャレンジしたいと思わせるにはやや厳しすぎた。
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割と序盤から出る「1×1×2を90度捻って上に積み重ねた」CS/CZは面対称型故に片方しか入らない場合が多いが、そもそもこの2つを見分けるというのが難関。
もう一つ厄介なのは、10面以降末尾0面の3×3×3サイズという狭いピットに出てくることがある「+型キューブ」こと5Xの存在。これも平らに置きたくなるが、平らに置くと四隅に穴が生じるため、立てて隙間を作ったほうがマシというのに気付かないとこのブロックだけで詰まされる。
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本作はポリキューブがピット壁こそ蹴る(そのままでは回転できないときにブロックの位置が自動調整される)がピット内の地形は蹴らないため、回転が少しでも遅れると無慈悲な「カキンッ」という音と共に弾かれてしまう。しかも弾かれている間は操作不能。
1×1×5となる5Iが出るステージでは、回転法則とピット高さの都合で特定列を3段目まで積んだ段階で既に立たなくなる可能性があるため、ソレを知らずに積んでしまうとトップアウトまで秒読みになってしまう。
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上からの見下ろしという視点上、穴の上を塞いでしまうと、どこに穴があるかがわからなくなってしまう。そのため消えたと思っても実は消えずにそのままトップアウトというシチュエーションが多発する。
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Nextが無い
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画面レイアウトの都合なのか、ネクスト表示は存在しない。そのため次のポリキューブを見据えて置き場所を考えることができず、ツモ即トップアウトの危機があるブロックの受けを常に用意しながら積んでいくことを強いられる。
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地味
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高く積むとポリキューブが回らなくなるため、とにかく低く低く構えるのが基本。そのため複数段消しを狙いに行くという方向には行かず地味に1段ずつ消し続けることを強いられる。
最大が5Iなので5段消しまでできるように感じるが、5段消しを狙うにはリスクがあまりにも高すぎる。
5Iが出るラウンドはピットサイズが5×5×7となるため、理論上は最高の形で5段消しをリーチした場合でも、上2段しか猶予がなく、5Iの出現確率がそこまで高くないためにそのままトップアウトしてしまう可能性が高い。
また2Dのテトリスのように5段消しの形を維持しながらフェイスを消去する方法がないので5段消しリーチの状態を保つ事自体も困難となる。
しかも5段消し達成時の得点は3750点なのだが、ボーナスステージで4段消せればそれだけで4000点、また高速落下後の段落としが1段につき100点なので38回成功させれば上回るし、5段消しするよりかは遙かに手軽にできるため、スコアラーですら狙う理由が薄い。
総評
アイデア自体は自然だが、その難易度で多くの人を退けてしまったゲーム。
一部のプレイヤーらによってカルト的に人気はあるものの、フォロワーも現れない事を見ても一般化しているとは言い難い作品である。
余談
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本作のディレクターは当時テクノスジャパン所属、後に「それゆけ!宇宙戦艦ヤマモト・ヨーコ」などのヒット作を生んだライトノベル作家、庄司卓氏である。(ソース)
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当時の「月刊ゲーメスト増刊 ザ・ベストゲーム」において、開発はテクノスジャパンのアメリカ法人であるAmerican Technosによるものと記載されていたが、実際はテクノスジャパン本社の開発であると訂正している。(ソース)
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また開発秘話として「理想のブロック回転音のために、深夜の会議室でタオルやベルトを振り回し、その音を録音していた」と本人から語られている。(ソース)
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2012年、とあるゲーセンが「息抜き枠」として本作を設置した所、謎の大ブレイクを果たし、常設2台、最大5台稼働という状態になっていた。あまりにも好評すぎて週1回定期的に実況配信を行っていたほど。
この配信の影響で、特定のブロックには「ジュリアナ」や「フレミング」といった謎の通称が付いていて、他のイベントでの実況もこのゲーセンで行っていた生放送をリスペクトして、ここの配信で使われていた通称を使っているが、1つだけあまりよろしくない通称が付いてしまったため、公序良俗を考慮し「凱旋門」が代わりに使用されている。
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RTA in JAPAN Winter2024に「ラウンド20スタートで、1時間以内にラウンド30クリアを目指す」というチャレンジ枠で登場。
画面キャプチャーに手間取ったせいで他のゲームと順番を変更することになり、最悪配信不能でバックアップへの差し替えという危機だったが、別の走者が持っていたキャプチャー機器と入れ替えることでキャプチャーに成功し、ギリギリでプレイを開始。
1手置きミスからの即トップアウトや同ブロック連続により詰まされるという道中の後、最後の1プレイでラウンド30クリアを達成するというドラマチックなフィニッシュから「同イベントで一番会場が盛り上がったゲーム」と評判になった。
直後から本作の中古基板の取引金額が数倍になる等、このイベントがきっかけで本作がかなり脚光を浴びていた時期もあった。
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基板に本作のロゴが印刷されている専用基板ながら処理速度が足りておらず、ゲーム中頻繁に処理落ちする。そのため着地のタイミングが微妙にズレたりして、本作の運ゲー度を加速させる原因にもなっている。
そんな中「回転させたり移動させたりするだけで露骨に処理落ちする」5Kは、その挙動が原因で通称が「重量級」になってしまっている。
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問題点で触れられているアレクセイ・パジトノフ氏による苦言は『テトリス フォーエバー』のドキュメンタリー映像の一つとして収録されており、本作の原作にあたるIBM-PC版について触れている。
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該当の映像はゲーム画面が映るPCと共に本人が実際に遊んでいる様子が映っており、その映像をバックに音声で当時の話を語っている内容だが、評価は前述の通り酷評。
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アレクセイ・パジトノフ氏は後にこのゲームシステムをヒントに、別の観点からテトリスを立体化した『ウェルトリス』を制作している。
移植・関連作等
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海外AC版はボタンが1つ追加されてX軸中心回転が可能になっている。またSet1、Set2という2バージョンが確認されていて、後者はラウンドクリアまでのノルマがSet1より1フェイス減らされている。
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同年にPC-9801向けに制作された、本作をほぼ目コピして画面構成やシステムを似せたフリーソフト『TAKALITH』との間で、著作権を巡るトラブルに発展した事がある。
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当時、本作のライセンスを得たアクレイムジャパンからPC-98移植版『ブロックアウト』の発売を控えていたタイミングだったことで、本家アーケード版の国内展開を行っていたテクノスジャパン側から「製品版の売り上げに響く」として見過ごせない状況になった模様。
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最終的にはテクノス側から法的措置を辞さない旨の通達(警告)があり、TAKALITH側がそれを受けて公開停止や雑誌付録への掲載を急遽取りやめるという形で事態は収束した。
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しかし、本家のソースコードを流用したわけでもないクローンソフトの公開停止について、ファンの間では「ゲームのアイデアやルールの模倣は著作権侵害になるのか」について当時のパソコン通信で一時期大きな議論となった(俗に言う「TAKALITH事件」)。
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その後、1995年にテクノスジャパンが倒産したことなどもあり、作者の承諾を得た形でWindowsへ移植された『TAKALITH EX』が公開されるという形に落ち着いている。
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MDでも1991年11月1日にセガより同名のゲームが出ているが、そちらは本家PC版の移植。海外版はEAから発売されている。
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また、本作自体に移植はないのだが、1994年12月22日にPS1向けにテクノスジャパン直々のアレンジ移植として『ジオキューブ』が発売。そちらはポップな雰囲気に変貌し、本作を微アレンジしたフィニットモードに加え、PC版ライクなインフィニットモードも別収録している。
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直接的な移植ではないが、バーチャルボーイでは北米で1996年3月22日にほぼ同様のルールである『3D Tetris』が発売。
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開発担当はT&E SOFTで、当初は日本でも『ポリゴブロック』のタイトルで発売される予定だったが、最終的に発売中止になった。
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その後、国内では後に2026年より『3-D テトリス』としてSwitch/Switch 2『バーチャルボーイ Nintendo Classics』へ収録された。
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前述の本作ディレクターである庄司卓氏は、テクノスジャパン内でファミコン版が開発されておりマスター(ほぼ完成)までこぎ着けたものの発売中止になったと証言している(ソース)
最終更新:2026年07月19日 00:21