【ぞいどつー ぜねばすのぎゃくしゅう】
ジャンル | RPG | ![]() |
対応機種 | ファミリーコンピュータ | |
メディア | 2Mbit+64kRAMROMカートリッジ | |
発売元 | 東芝EMI | |
開発元 | マイクロニクス | |
発売日 | 1989年1月27日(*1) | |
定価 | 5,900円 | |
セーブデータ | 3個(バッテリーバックアップ) | |
判定 | なし | |
ゾイドシリーズ |
現在ゾイドの世界では「旧大戦シリーズ」とも呼ばれる1980年代後半のゾイド第一期時代に、ファミコンで発売されたゲーム。
前作『ゾイド 中央大陸の戦い』の続編である。
ジャンルは前作同様、戦闘がFPS風のシューティングとなるRPGである。
本作のBGMは基本的に前作のアレンジ曲が使用されているのだが、新曲も多数追加された。
新曲も前作と同様に作曲を久石譲、データ打ち込みを開発会社・マイクロニクスのサウンド担当者が手がけている。
なお、本作のシナリオは『ゾイドバトルストーリー』執筆者である窪内裕が手がけており、まさしく「ゾイド」の名にふさわしい内容となっている。
地球から6万光年の彼方、ゾイド星。(*2)
この星の中央大陸では共和国と帝国が死闘を繰り返していた。
両国の支配者、ヘリック大統領とゼネバス皇帝は実の兄弟でありながら、
些細な誤解が元でこの戦争の指揮を執らねばならない悲劇に見舞われていた。
ZAC2038年。共和国は帝国に対して総攻撃を開始。
ゼネバスと帝国軍は中央大陸から完全に消え去った。
そして、今ZAC2041年――――――――――――――――
中央大陸のほぼ中央に位置する共和国の都市・ダリオス。
ここに駐屯するヘリック共和国軍のダリオス司令部に、ある兵士が召集される。
そこで彼は、この大陸の北にある共和国領・バレシアからSOSを受けた直後、
発信源不明の妨害電波が原因で通信が不可能になった事を司令官より伝えられる。
詳しい原因調査の為、二等兵である彼には共和国の最新鋭中型ゾイド・アロザウラーが与えられた。
彼はダリオスに住む恋人に無事を誓い、しばしの別れを告げて調査任務へと出撃する。
しかしそれは、想像を絶する苛烈な運命の序章に過ぎなかった。
(一部、オープニングデモより引用)
ファンゲームとして「窪内氏を招聘しゾイド本来の設定を守る」、RPGとして「シナリオにゾイド作品らしい起承転結が広がる」「ファミコンのスペックに合わせた調整を行う」など、原作クラッシャー・クソゲー製造としてお馴染みのマイクロニクスらしからぬ仕上がりとなっている。
しかしファミコン最盛期の時期にもかかわらずヒントの少なすぎる謎解き、シューティング寄りの戦闘で敵が強いにもかかわらず1~2発の被弾すら許さない戦闘バランスとあり、よくも悪くもファミコンRPGのスタンダードレベルに収まってしまった。
尤も『怒』だの『新・里見八犬伝 光と闇の戦い』だのを開発するようなマイクロニクスにしては進歩しているのだが…。
*1 タイトル画面のコピーライト表記では「1988年」となっている
*2 現在は「惑星Zi」という名だが、当時は「ゾイド星」という名である設定であった
*3 新シリーズで第二次中央大陸戦争が勃発した為付けられたもので、当時は「第一次」とは付けられていない。なお厳密に言うと「第二次大陸間戦争」とは違い「第二次中央大陸戦争」という言葉はバトルストーリー中には出てこない非公式な名称である。
*4 へリック2世は純血の風族なのに対し、ゼネバスは母は地底族の族長の妹(民族融和の為にへリック1世の第二婦人に。族長自身はヘリック1世に負けを認めると同時に新天地を求めて行方不明)であり、それ故に地底族に祀り上げられた部分がある。更には、風族側の有力者たちの中に地底族の血を引くゼネバスを快く思っていない層が居たのも大きい。一応、別大陸への外征論を唱えたゼネバス(本作のシナリオを考えると皮肉だが)と、それを認めないヘリック2世大統領と言う本人たちの政治争いもあったが。
*5 本作ではこの方法を利用することでボス以外からは必ず逃げられるようになっている。
*6 ファミコンのスプライトは「8ドット正方形」を最小単位の1個と数えて、ちらつき無しで同時表示可能な最大数は通常は64個。また、同時に横並び可能な数の制限も存在し、こちらは8個。
*7 エンディングではコマンドウルフMK2・ベアファイターMK2・ゴジュラスMK2も紹介されるが、データのみの存在であり正規のプレイでは登場しない。なお、通常のシールドライガーはデータ自体が存在しない。
*8 具体的には霊の登場などで、平成版アニメ「ゾイド」にそういったエピソードが少数存在している
*9 一応、ヘルキャットは「10分間のみ450km/hが可能」という設定となっていた。またゾイド旧シリーズでは、ガイロス帝国のデス・キャットが420km/hで長時間走行可能という設定である。