ターザン
【たーざん】
| ジャンル | アクション | 
| 対応機種 | プレイステーション | 
| メディア | CD-ROM 1枚 | 
| 発売元 | コナミ | 
| 開発元 | Eurocom | 
| 発売日 | 1999年12月2日 | 
| 定価 | 5,800円(税抜) | 
| 判定 | なし | 
| ポイント | 割と普通のアクション 褒めるべき点も問題点も見当たらない…
 発売日が明らかにおかしい
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| ディズニーシリーズリンク | 
 
概要
ディズニー映画『ターザン』を元にしたアクションゲーム。
ディズニーゲーと言えば、チップとデールの大作戦、アラジン、わんぱくダック夢冒険など、カプコン製のものが中心だが、本作はEurocom開発の『Disney's Tarzan』の日本ローカライズ版でありコナミが販売元となっている。
システム
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特にコレといったものがない、ごく普通の横スクロールアクションゲームである。
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攻撃手段は木の実投げがメイン。道中で拾うことで複数種類を使い分けられる。また□、△ボタンで投げ分けができ、若干軌道が変わる。
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黄…初期装備。弾数制限がない。
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紫…2倍の攻撃力。
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赤…分裂して広範囲攻撃。
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水色…画面内の敵全てをやっつける。紫と赤が5発ずつ手に入るのに対し、一発ずつしか入手できない。
 
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ナイフを拾うと近接攻撃ができる。こちらもR1、L1で上段・下段の使い分けができる。
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道中には「T、A、R、Z、A、N」の各文字と4枚のスケッチが落ちている。
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「TARZAN」を全て集めるとオプションから閲覧できるムービーが増える。スケッチは4枚集めるとステージクリア後にボーナスステージに行ける。
 
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また、「ターザンコイン」というものもある。
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これは100枚集めるとワンアップというどこかで聞いたような効果。ボーナスステージで集めるのもこちら。
 
 
評価点
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とっつきにくいシステムがなく、アクションとして非常に遊びやすい。
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体力制であり、体力を回復するバナナや体力の最大値を増やすオレンジ色の実も随所に落ちているので、死亡率はそこまで高くない。
 
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原作再現度は割と高い。
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各ステージ開始前には原作映画のワンシーンが入る。ステージの内容もこのストーリーに沿ったものになる。
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もちろん、原作を象徴する「ツタ渡り」や「スライダー」もちゃんとゲーム内で重要なアクションになっている。
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舞台は全てジャングルであり、例えばリフトやアイテムブロックと言った世界観を壊す仕掛けはない。こういった面が守られているキャラゲーは意外と貴重ではないだろうか?
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敵もジャングルの動物がメイン。ただほとんどが草食動物なので、ジャングルの王者ターザンがその辺の猿に負けるというシュールな光景に遭遇する可能性はある。
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もっとも原作にはあまり肉食動物が出てこなかったので、この辺りは仕方がない。
 
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音楽も原作の雰囲気が良く出ている雄大な曲が多い。
 
問題点
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ボリュームは薄め。
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合計13ステージ。一つ一つのステージは長めだが、この時代としては寂しいところ。
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一応クリア率という形で各ステージのアイテム収集量が記録されるので、100%目指すのもいいだろう。
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ちなみに原作に合わせて途中でターザンが大人になるのだが、できることは子供時代となにも変わらない。「ターザンは子供時代から凄かった」ということで一つ…。
 
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3段階の難易度調整ができるが、難しい難易度でクリアしても自己満足以外に特典はない。
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また、難易度調整も含めて変更したオプションが記録されないという妙な仕様のため、ゲームオーバーになるとその都度設定し直す必要がある。
 
 
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ナイフの使い勝手が今ひとつ。
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木の実投げよりリーチが短いくせに威力が黄色の実より低く、ステージ中で入手する必要もあるのでどうにも使いにくい。
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というか、映画にあるようにターザンのメイン武器は槍である。ゲスト出演している『キングダム ハーツ』でも槍を使っている。なぜナイフなのかは謎。槍は使わないのか…と思いきやボス戦では使える。しかし今度は逆に木の実投げができなくなる。
 
 
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グラフィックレベルは高いが、このせいで通れる場所と通れない場所が若干見分けにくかったりする。
総評
特に語るべき点のない極々普通のアクションゲーム。原作ファンなら楽しめるだろうが、それ以外の層にとっては本当に普通のゲームにしかならない。
断じてクソゲーではないが、良作と推すにはどうにも一歩足らない、微妙すぎる作品である。
余談
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明らかにおかしい発売日。
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『ターザン』の日本公開日は1999年12月18日。そして本作の発売日は1999年12月2日。そう、なぜか映画のシーンを山ほど盛り込んだ作品をシナリオなどもそのままで、肝心の映画公開前に発売しているのである。
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元が洋ゲーなので、ローカライズが終わった段階で特に気にすることなく発売したのかもしれない。映画版そのままの日本語吹き替えが入っているので、本作を発売直後に購入した人は一部とはいえ映画の内容を家庭でそのまま観賞できたことになる。
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『スカイ・クロラ イノセン・テイセス』のように、出来は良かったが映画公開と発売日がズレたせいで売れなかったことと比べたら遙かにマシではあるが。
 
 
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ちなみに海外PS版はSCEAがパブリッシャーを務めている。又、海外ではGBC版やN64版がアクティビジョンから発売されており、Windows版もディズニー・インタラクティブから発売されている。
最終更新:2025年01月25日 15:31