ボンバーマン ぱにっくボンバー
【ぼんばーまん ぱにっくぼんばー】
| ジャンル | 落ち物パズルゲーム |  
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| 対応機種 | プレイステーション・ポータブル | 
| 発売元 | ハドソン | 
| 開発元 | ウィル | 
| 発売日 | 2005年6月23日 | 
| 定価 | 3,990円 | 
| 判定 | なし | 
| ポイント | 携帯機向けのぱにっくボンバー 薄い内容と不自由な対戦モード
 64版よりはマシ
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| ボンバーマンシリーズリンク | 
 
概要
初出はアーケードで、後にPCエンジン・スーパーファミコンに移植されたボンバーマンを使った落ち物パズルゲームのPSP版。
最後に単体発売されたバーチャルボーイ版から約10年ぶりとなる、ぱにっくボンバーなのだが…。
ルール
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L字型に3つずつ落ちてくるボン(ボンバーマン)を置いていき、同じ色のボンを縦・横・斜めに3つ以上揃えると消える。
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ボンを消すと、火がついていない爆弾が下からせり上がってくる。連鎖が大きいほど一度にせり上がる爆弾の量が多くなる。
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爆弾は火が付いた爆弾で誘爆することにより一気に消すことができる。
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爆弾を爆発させた量に応じて、相手にお邪魔なブロック(従来作品ではコゲボン)を送ることができる。これらは爆弾で消すことができる。
 
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ボンの消した数に応じてメーターが溜まり、最大まで溜まるとデカ爆を使うことができる。
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このデカ爆はボンやブロックなどを一気に消すことができ、さらに相手にブロックや壁を送り込むことができる
 
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アイテムモード(ドクロルール)では、ブロック(コゲボン)の代わりにドクロブロック(従来作品ではブロック)がせり上がってくる。
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このブロックを消すと、相手や自分に特殊効果が発生するようになる。不利になるものがあれば有利になるものもあり様々。
 
PSP版で変更・追加されたルール
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爆弾やブロックが一列ごとにせり上がるようになった(従来は1個でもせり上がる)。
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積み上げていた連鎖の配置が崩れないようにするためだと思われる。
 
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爆弾の火力が9まで上がるようになった(従来は5まで)。
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ドクロブロックが一定時間で青・赤などと色が変わる様になり、効果の対象先がわかるようになった。
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ボンバーマンを置くことによる、落下速度の増加の概念はなくなった。
システム
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ゲームモードは、COMと対戦できる「COMアタック」、通信による対戦プレイができる「対戦」の他、
 ゲームオーバーになるまでプレイできる「スコアアタック」、様々なお題をクリアする「チャレンジアタック」が新しく追加されている。
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コレクト(収集要素)として特定の条件を満たすと、ボンバーマンの絵柄や背景を手に入れることができる。
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手に入れた物はカスタマイズで自由に変更することができる。
 
問題点
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内容が薄い
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一人でプレイできない対戦モードを除くと、一人でプレイできるのは三種類のモードのみ。いずれのモードも飽きやすく長く遊べるほどではない。
 約10か月前に発売されたPS2ソフトボンバーマンランド2のBest版(3800円)にミニゲームの一つとしてぱにっくボンバーが収録されていることも向かい風。
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PSP初期であること、元々ボリュームがあるゲームではないことなど擁護できなくはないが、ぱにっくボンバー単体で販売するのであればもうちょっと充実して欲しかったところである。
 
 
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COM対戦(COMアタック)での仕様
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最弱キャラの最初の一回を除くと、最初からこちらのフィールドにボンや壁が配置されている状態からスタートする。
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強いCOMになるほど大量に設置されており、さらに相手のフィールドには何もない状態でスタートと強制的に不利な状態でプレイすることになる。
 
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一見すれば対戦のマンネリ防止に為に配置されたと思われる。
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また、このモードでは従来のような雑魚敵と戦う要素はなく、各色のボンバーマンと戦う形式になっている(強さと配置は異なる)。
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ちなみにCOMアタックの最強キャラは「戦闘員」、もうちょっとラスボス的なキャラを用意できなかったのだろうか?
 
 
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対戦モードが相変わらず一人でプレイできない
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売りである対戦プレイが一人でプレイできず、対戦できるのは通信プレイによる対人戦のみ。
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COMアタックでCOMと対戦することはできるが上記の通り、既に積まれている状態で始まるため、強いCOMで配置がない条件で始められる対戦が無い。
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ちなみに、従来のようなストーリーモードは存在しない。
 
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ボイス・演出の簡略化
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従来まであったボイスが収録されておらず、連鎖の演出もあっさりとした感じになっており、演出面が劣化した。
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BGMも従来のシリーズの様なアレンジものではなく、全く別のBGMの方が使われている。
 
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コレクト(収集要素)が簡単に埋まってしまう
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大半のコレクトアイテムはCOMアタックで勝つだけであっさり手に入ってしまう。
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スコアアタック・チャレンジモードで手に入るものも簡単に手に入ってしまうため、申し訳程度の要素になってしまっている。
 
 
評価点
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携帯機で、ぱにっくボンバーが遊べること。
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今まで携帯機としてはVB版でしか発売されておらず、まともな携帯機として発売されたのは今回が初となる。
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携帯機種ならではの特徴を生かした通信対戦もあり、手軽にプレイできる。
 
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ぱにボンの基礎は問題なく移植できている。
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ルールの変更は多少あるが、基本的なルールは変わっていないので、今までと同じような感覚で遊べる。
 
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ブロックの積み上がりが列単位になった
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原作ではこのせいで連鎖用の積み上げを崩されることも多く、積み上げる形のパズルゲームとして非常にうざったい仕様だった。
 
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火力が9まで伸びるため逆転できる可能性が増加。
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アイテムモードで効果の対象先が分かるため、自分や相手のどっちに効果を発生させるかと言う駆け引きが生まれた。
 
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スコアアタックというエンドレスでプレイできるモードが追加された。
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スコアアタック自体は64にも収録されているが、ルールが異なっている。今作(PSP版)では従来と同じルールでプレイ出来るようになった。
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64版とは違い、落下速度はレベルに依存して早くなるように調節された。
 
 
総評
10年ぶりに家庭用として復活したぱにっくボンバー。
携帯機のため手軽で遊べる点は評価できるが、単体で発売するからにはもう少しボリュームを用意して欲しかったところ。
その後の展開
本作発売後、PCE版ぱにっくボンバーがWii・WiiUのバーチャルコンソールで配信された。
対戦システムは古いがストーリーモードでハンデなしのCOM対戦が可能なため、普通のCOM対戦を求むプレイヤーはこちらをお勧めする。
最終更新:2024年03月21日 19:25