スイマー
【すいまー】
ジャンル
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アクション
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対応機種
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アーケード
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発売・開発元
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テーカン(現:コーエーテクモゲームス)
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稼働開始日
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1982年
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プレイ人数
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1~2人(交互プレイ)
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配信
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アーケードアーカイブス 【Switch/PS4】2021年3月18日/Switch・838円 PS4・837円(税込)
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判定
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なし
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ポイント
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野生児スイマーが川を泳ぐ フルーツゲットで大ボーナス
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概要
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1982年にテーカン(現:コーエーテクモゲームス)がリリースした縦スクロールのアクションゲーム。
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テーカンの初期作品であり、ターザン風の野生児スイマーを操作して、川辺に潜む敵などを回避しつつゴールを果たすのが目的。
主なルール
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このゲームはステージ1~3とステージ4では目的が違うので、個別に表記する。
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ステージ1~3は強制スクロールにてスイマーが特定地点まで到達すればそのステージはクリアとなる。
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ステージ途中には亀、蟹、アメンボウ、丸太などの敵が出現し、それらを回避しなければならない。
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ステージ最後には必ずボス的存在の巨大な蟹が待ち構えており、これも回避する必要がある(倒す手段はない)。
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ときおり丸い玉アイテム(以下玉)が出現する場合があり、それを取れば一定時間敵に触れて倒せる効果がある。但し、丸太と巨大蟹に対しては効果はない。
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ステージ4は固定スクロールにて複数存在するピラニアをすべて倒せばクリアとなる。
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定期的に玉が出現するので、それを取得してピラニアを倒していく。もちろん、玉を取得していない状態では危険を伴うので、敵を回避しながら玉を取らなければならない。
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ステージ1~3には至るところにフルーツアイテムが配置されており、それを取得すればスコアボーナスを得られる。
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画面右には「苺」「バナナ」「葡萄」「メロン」のストック欄が4種類×4つずつ、すなわち計16ストック欄が表示がされており、該当フルーツを取得する度にそれがストックされていく。
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該当フルーツのストックを満タン(4つ)にした状態でステージ1~3をクリアすると特別ボーナスが貰える。但し、複数のフルーツストックが満タンの場合はその内の1つしか特別ボーナスが貰えない。
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特別ボーナスを貰ったフルーツのストック欄はリセットされ、1からの集め直しとなる。特別ボーナス未発生のフルーツストック欄は次ステージにて持ち越される。
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ステージ4をクリアするとすべてのフルーツストック欄が集計され、さらに多大な特別ボーナスが貰えるチャンスとなる。
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上記の4種類のフルーツの他にも「グレープフルーツ」「さくらんぼ」などのフルーツアイテムも存在し、これらも取得すればスコアボーナスが貰えるが、これにはストック欄は存在しない。
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レバーと1ボタン操作。レバーにてスイマーの八方向移動、ボタンにて一時的に水中に潜る動作となる。
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レバーを上に入れないままでいると、水流によりスイマーが徐々に下に流されてしまう。また、レバーを上に入れっぱなしにしてスイマーを画面上部に留まらせるとスクロールスピードが上がる。
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ボタンを押すと一時的にスイマーを水面に潜らせてすべての敵を素通りできる。これを利用しないと確実にミスになりそうな場面(連続丸太地点など)も存在するので、使いこなす必要がある。
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スイマーが潜っている最中でもある程度の移動調整が可能だが、潜り終わると若干の隙が生じてしまうリスクがある。よって、潜っていればずっと無敵……という甘い攻略は通用しない。
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残機制ですべてなくなるとゲームオーバー。ミス後の復活はミスした場所からの再開となる。
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ミス条件は「スイマーが玉効果のない状態で敵に触れる」となっている。
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復活時において、すべてのフルーツストック欄はそのままの状態が維持される。
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ゲームオーバー後は一度だけ数字によるスロットチャンスがあり、それが成功すれば残機が1追加される特別ボーナスがある。失敗すれば完全にゲームは終了する(コンティニューは本作には存在せず)。
評価点
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「ステージ全編が川辺内で構造されている」という独特な特徴。
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川辺内を平泳ぎで八方向に泳ぎまわるスイマーの動きがどことなくシュールであり、玉を取って敵を貪り食うかの如く倒す様が非常にワイルドである。
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覚えやすいルール
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水流に流されるという移動操作のクセはあれど、ゲームとして特別複雑な操作性でもなく少しやり込めばすぐに馴染めるお手軽さがあり、難易度そのものもさほど高くはないと思われる。
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ステージ3のやけに早い動きでスイマーに襲い掛かるアメンボウ大量地帯が難関だが、このゲームは定期的に玉が発生するので、それを利用すれば半無敵状態でクリアする事は可能。
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玉を取って敵を倒すというシステムは、おそらくは『パックマン』のパワーエサの影響を受けていると思われる。
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非常に熱いフルーツボーナス
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フルーツを集めて特別ボーナスを貰えるシステムは、スコアラーにとっては「全部集めたい」という意欲に駆られる魅力がある。
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当時にしてはインパクトの強い表現が見られるグラフィック
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グラフィック周りは当時の基準としては可も不可もないレベルだが、「やたらとでかい巨大蟹の存在感」や「ミスすると力尽きてゆっくりと水底に沈むスイマーの動きがやけにリアルで怖い」あたりがなんとなくインパクトがある。
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数は少ないがBGMのノリが良い
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BGMに関しては曲数は少ないものの、どことなく陽気で明るい曲調がメインとなっている。
問題点
今作のリリースは1982年と初期という事もあり、主に基盤容量での問題が見受けられる。
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ボリューム不足
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今作は全4ステージのループゲームなのだが、各ステージは短め。加えて、4ステージ目では内容が内容という事から、通常3ステージよりも短く感じられやすい。ループ形式であるとはいえ、1周辺りのボリュームは薄い。
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1周辺りのプレー時間もノーミスで進めていくと5分も掛からない。現にアケアカのキャラバンモードでは上位プレイヤーの多くが1周クリアを達成している。
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飽きやすい
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今作はまだまだ基盤の性能が低いという事もあり、ステージ背景のバリエーションが少ない上に、敵キャラの種類も少ない。ステージギミックについても2種類の丸太しか存在せず、画面が似たり寄ったりになりやすい。
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結果、比較的難易度が抑え目という事もあり、次第に飽きてしまうプレイヤーも見られる程であった。
総評
とにかくタイトル通り「泳ぐ」ゲーム。
「ひたすらゴールまで泳ぐ」というコンセプトやワンボタンでの回避アクションといった様に、要所で光る部分が見られるのだが、
反面、1周辺りのボリュームや同じ様な画面が続く構成の存在から、1982年当時の基盤のスペックに左右された部分も見られている。
結局、今作は残念ながらメジャーになる事が出来ず。ゲームにおける「水泳」はゲーム内の1シーンやミニゲーム程度に留まる事になった。
家庭用移植
家庭用移植は20世紀台では一切されなかったが、近年のレトロゲームオムニバス集(下記)にひっそりと収録されている。それでもマイナーかつ知名度がかなり低いのが現状であるが……。
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テクモクラシックアーケード(テクモ)Xbox:2005年10月27日発売
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全11作品のテクモ製ACゲームオムニバスのうちの1つとして収録されている。
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このソフトの過去にプレイステーション2にて『テクモヒットパレード』という同系統のオムニバスソフトがリリースされているが、こちらには収録されていない。
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アーケードアーカイブス(ハムスター)Switch/PS4:2021年3月25日
最終更新:2025年06月11日 00:08