メタルスラッグ5
【めたるすらっぐふぁいぶ】
ジャンル
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アクションシューティング
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 ※画像はPS2移植版
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対応機種
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アーケード(MVS)
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発売・開発元
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SNKプレイモア
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稼働開始日
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2003年11月
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プレイ人数
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1~2人
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判定
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ゲームバランスが不安定
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ポイント
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シリーズに新風を吹き込むと思われたが… 蛇足なスライディング 運次第で絶対に回避できないボスの弾幕 超展開なストーリー 背景の流用も健在
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メタルスラッグシリーズ
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概要
人気横スクロールアクションシューティング『メタルスラッグ』のシリーズ6作目。
前作の『4』はSNK倒産直後のゴタゴタ等の事情もあり、開発はノイズファクトリーによる外注となったが、本作から開発がSNKプレイモアとなった。
MVS/ネオジオで製作された最後のシリーズ作品であり、同時に『X』より使われてきた大迫力のナレーションボイスと『2』からの状態異常(デブ化)が登場した最後の作品でもある。
ストーリー
次世代メタルスラッグを開発していた研究所が何者かによる襲撃を受け、メタルスラッグの機密事項が記されたディスクを強奪される事件が発生。
マルコとターマは機密ディスク奪還の指令を受け、機密ディスクを強奪した犯人の行方を追う一方で、かねてから遺跡盗掘を行っていた武装集団「プトレマイック・アーミー」の捜査をしていたエリとフィオは、追跡の末に辿り着いた古代遺跡「火の回廊」に突入するも、原住民と巨大メタルスラッグによって行く手を阻まれ、撤退を余儀なくされる。
これにより機密ディスクを強奪した犯人が「プトレマイック・アーミー」と判明。正規軍はマルコ・エリ・ターマ・フィオの4人に組織壊滅の指令を命じた…。
基本システム
従来と同じく8方向レバー+4ボタン(ショット、ジャンプ、手榴弾、メタスラアタック)の4ボタンで操作。
新要素として下+Bで新アクション「スライディング」が使用可能。
全5面構成。
前作『4』で新登場したトレバーとナディアが削除され、おなじみの二人(ターマ・エリ)が復活し、これまで同様の面子に戻った。
以後、追加キャラを除いて本編でのキャラの入れ替えは行われていない。
本作初登場のスラッグは最新鋭の二足歩行機能付き戦車「スラグガンナー」、高速道路を走り抜ける小型自動車型の「スラグワーゲン(モービルスラッグ)」、トンネル内を覆い尽くす程の巨大な四足戦車「アオゲンシュテルン」の3種類。
うち本作の目玉の「スラグガンナー」は「通常は二足歩行、しゃがみ状態で戦車形態に変形」「ブーストによる二段ジャンプ」「パイルバンカーで接近戦もこなす」と多数の特殊なギミックを備えた強力なスラッグであり、登場するエリアではこれの乗りこなしが重要となる。
タイトルロゴでも姿が堂々と描かれていたり、デモプレイでも登場したりと本作の顔とも言える存在となっている。
評価点 新要素の多さ
本作はシリーズのマンネリ化を打破したかったのか、多数の新要素が登場した作品となっている。
敵のデザイン
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本作の敵は従来の「モーデン軍」から「プトレマイック・アーミー」という新たな組織に代わっている。本作のスクショを見たファンは驚いた筈。
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そのためシリーズの顔役と言えるモーデン元帥やアレン軍曹といった名脇役が登場せず、シリーズのお約束が存在しない。
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主な兵士はステージによって、マスクとゴーグルをつけた一般兵の「ゲリラ兵」と、ガスマスクをつけたエリート部隊「エリート兵」の2種類に分かれる。ガスマスクタイプの方が攻撃が素早いため手ごわい。ただしバズーカ・盾・迫撃砲を持っているのは通常タイプだけなので、2種類が混じって出てくることも多い。
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「ナイフによる攻撃が素早くなった」「迫撃砲の動作が早くなった」「近づくといきなりマシンガンを撃ってきたりナイフを投げてくるタイプがいる」など、全体的にモーデン兵よりも強化されている。一方で凶悪な攻撃手段だったイカミサイルは使わなくなり、ガトリング砲持ちの兵士が登場しなくなったという点も。
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その他に、ステージ1では仮面をつけた「原住民」も登場。2面以降は味方を引き連れて登場する「司令官」、ライフルで攻撃してくる「スナイパー」も登場し、最終面で登場する「仮面兵」など敵のバリエーションは割と豊富。
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シリーズ恒例の敵戦車や戦闘ヘリ「ギリダ・O」「ジィ・コッカ」「サルビア」「ブラッドレー」「マクスネル」「R・ショーブ」「フライング・タラ」などもデザインが変更。なお、デザインは変わっているが戦車・戦闘ヘリの種類は減っている。
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「メタルスラッグのデータが強奪された」という設定から「ブラックハウンド」なる黒いメタルスラッグもどきや、メタルスラッグのデータを元にした戦車「プトレマイックスラッグ」も登場。1面ではボスとして赤く巨大なメタルスラッグもどき「METAL REAR」が登場する。
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ほか、『3』の「レベルアーマー」にそっくりな二足歩行戦車「ガンナーユニット」が登場。接近戦特化型の「クローユニット」や遠距離戦特化型の「マシンガンユニット」、装甲強化型の「アーマーユニット」と複数のバリエーションが存在し、出番も多い。
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オリジナル兵器としてはミサイルを発射して逃走する飛行兵器「ホバーユニット」、壁に張り付いて攻撃してくるドローン兵器「ウォール・ドローン」、上空から機銃掃射を行い地形を破壊する「ホバーヴィーグル」等が登場。
従来とは異なる楽曲群
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BGM担当は『4』に引き続き田中敬一氏だが、本作のBGMは従来シリーズとは違い、ヘビメタ調のBGMが中心となっている。もちろん操作説明やステージクリア、ゲームオーバーといったお馴染みの楽曲もヘビメタアレンジされている。
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これらの楽曲は賛否両論。熱くてカッコいいと評価する賛成意見もあれば、こんなん俺の知っているメタスラの曲じゃないという否定的な意見もある。
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前作では使用されなかったシリーズ恒例のラスボス戦BGM「Final Attack」のヘビメタアレンジについては後に『コンプリート』でのOPムービーやゲーム選択画面のBGMで使用されたりと、ファンからの評価は高い。
ステージ毎の捕虜のデザイン
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本作ではいつもの金髪髭面の捕虜だけでなく、面によっては新たにサラリーマンが捕虜として登場するようになった。
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外見が違うだけで、行動パターンや登場の仕方は通常の捕虜と同じ。さすがにアイテムを出すのはパンツではなく鞄となっているが。
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ステージクリア時のリザルトでは階級の代わりに「ドクター」「巡査」「先生」「議員」といったような役職になっている。
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ちなみに続編『6』の最終面ではマーズピープルが捕虜として登場するが、そちらではステージクリア時の階級名が完全に意味不明となっている。
問題点
ゲーム本編の問題点
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スライディング
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今までのシリーズに無かった「普通のしゃがみよりもさらに姿勢を低くしながら高速移動できる」アクションなので、ガンガン使えると思いきや…。
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スライディング中に銃攻撃こそできるものの、軌道や移動距離は「スライディング中に、↑+ジャンプボタン」でキャンセルしない限り固定であるため、小回りが利きにくく意外と使いにくい場面が多い。動作終了後にも僅かに隙がある。
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しかも、(動きが遅くなるので)一番使いたい「デブ化」時には使用不可能となっており、このデメリットは痛い。
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「↓+ジャンプボタン」というコマンドも、「しゃがんでいるときにジャンプしようとした時」や「連続でジャンプ下撃ちをしようとした時」に暴発することが多く、ミスに非常に繋がりやすいため、快適なプレイを妨げる要因となってしまった。
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あまりに不評だったので今作限りで廃止となり、『6』以降ではスライディングは実装されていない。
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ゲーム本編のボリューム
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前作より面が1つ減り、ボリュームが薄くなった。
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ルート分岐もあるが、1面と3面にしか存在せず、しかも分岐ルートに行ったところでさほどプレイの幅を拡げるものではなかった。
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ゲームの難易度
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本作はシリーズの中でも高い難易度を誇り、1面冒頭から「画面上から降りてきて斬りつけてくる敵兵(通称ビースツ兵)」「耐久力の高い仮面を付けた敵」「特定の場所でいきなり吹き上がる炎の罠」と初見殺しのシーンが多い。
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2面でも地上にプトレマイックスラッグが現れ同時に上方向から3体のバズーカ兵が砲撃を行う場面や、「司令官が呼び出すホバーユニットの軌道が読みにくいミサイル」「シールド兵の陰に隠れて突如マシンガンを連射してくるゲリラ兵」といった厄介な初見殺しが多数登場。
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武器アイテムの配置数も少なく、しかも「ヘヴィマシンガン」「ショットガン」「ダブルマシンガン」の比率がやけに高いため、非常にバランスが悪い。また、復活したBIG系武器を入手出来るのは5面のトンネル内のみであり、出番が少ない。
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更に本作では『初代』から登場し続けていた「フレイムショット」がゲーム中一度も登場しない。
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本作のボスの攻撃はシリーズ最大の弾量である。しかも弾のバラ撒き方や軌道等に多大なランダム要素まで加わるせいで、時折「絶対回避不能な攻撃」と化すため回避出来るかどうか自体が既に「攻撃された時点の運次第」である点が本作最大級の非難の対象となっている。
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詳細はこちら
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2面ボス「ShootingRay」
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攻撃パターンの1つである「Uターン機銃」の弾数が序盤のボスにしては無闇に多く、迷路の行き止まりのような回避困難な撃たれ方をする事が度々ある。
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ただし、ボス戦前にスラグフライヤーを入手でき、被弾を4回まで耐えることができる。サブ武器のミサイルを全弾当てつつ撃ち込めば大抵3ループ目の途中でボスを撃破できるため、仮に「Uターン機銃」で毎回被弾したとしても乗り物を維持したままクリアが可能で、この点は他と比べて良心的といえる。
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ちなみにボス耐久値は1000。本作のボスでは一番高いのだが、スラグフライヤーの存在とボス戦中にヘヴィマシンガンが入手可能なため、あまり問題にはなってない。
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4面ボス「サンドマリン」
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かつて『3』の「ソル・デ・ロカ」と並ぶ凶悪ボスとして挙げられる事があった問題のボス。
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問題は発射後、画面上から降ってくる「火炎弾」。弾数が多いだけでなく、見た目判定共に縦方向に長く、回避不能パターン云々を抜きにしても回避しづらい。
ステージ自体は広めだが、ボス本体の図体が大きく「潜砂艦」という事で地形の上を占拠しているため、敵の攻撃を安全に回避できるスペースが制限される上にランダムでボス本体も左右へ移動するため、これによってただでさえ広くない回避スペースが更に狭められてしまい、回避不能攻撃になってしまうことが多い。 「火炎弾」以外の攻撃は自機の位置により「砲弾とミサイル連射」か「自機をゆっくりと誘導する光弾」のどれかに変化。これの攻撃は単体だけで見れば回避はそう難しくないが、先述のボス本体の移動が重なるとやはり回避困難、もしくは回避不能になってしまう。
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幸い「ソル・デ・ロカ」と異なりボス本体へボムを当てられるため、ボス戦開始と同時に道中で溜め込んだボムと強化銃で耐久値を一気に削る事ができる。しかしそれでもボスの耐久値が700と本作のボスでは2番目に高く、ボス戦が始まった後に確定で行う1回目の火炎弾の発射は阻止できない。その上運悪くボスが砂漠内へ潜り込むパターンを引いてしまうと、浮上時に撃たれる1回分を更に避けなければならない悪夢のような状況となる。
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ラスボス「邪悪の権化」
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攻撃手段は「しばらく停滞した後で自機に向かって飛ぶ丸型の光弾」と「足場へ着弾時に判定のある青い炎を発生させる槍型の光弾」の2つ。
問題は「丸弾」の方で「出現位置」と「自機に向かいだすタイミング」がランダムなため、その時の状況により判断してボスに攻撃を加えつつ丸弾を誘導して回避しなければならない。無論、運が悪いと回避困難な撃たれ方をされる。更に一定時間が経過すると丸弾が急増して連射モードに切り替わるのだが、原則的に左右端から一気に逆方向へ移動しないと避けられないため、事前の誘導を誤るとミスが確定する。 「槍弾」は回避自体は容易だが、ボスが背景へ逃げてしまうため攻撃ができず、ボスへの攻撃チャンスは事実上連射モードになる前の丸弾の時のみである。耐久力は500と歴代ラスボスでも最も低いのだが、前述の攻撃チャンスの少なさ故に戦闘がやたら長引く。
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その上、ボス戦中は強化銃のドロップがコンティニュー時のヘヴィマシンガンを除き一切ない。代わりにラスボス直前の中ボス戦で「2H」を2個ドロップしてくれるのだが、ドロップする敵が一定距離に近づくと自滅攻撃をする芋虫型ザコのため、やり方がマズイと「2H」が出なくなることがあり、ノーミスなのに強化銃なしでラスボス戦へ放り込まれるなんてことも起こりうる。また、無事にラスボスへ強化銃を持ち込めてもミスによりロストしてしまうとやはり非常に厳しい展開になってしまう。
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このような攻撃の激しさにもかかわらず、1面と2面以外のボス戦は生身で挑まなければならない。
その1面も最初の分岐で下のルートを選んだ場合、途中で手に入る「スラグガンナー」をボス戦に持ち込めず、生身で戦う羽目になってしまう。
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なお、この事態は本作の標準難度(工場出荷設定)である「LEVEL-4」で既に発生している点に留意。
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スコア稼ぎにおける問題
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本シリーズではスコアアタックも一つの魅力なのに無限稼ぎが存在する。
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とはいえ、無限に得点を重ねることができるポイントは『5』以前のシリーズ作でも確認されてはいる。スコアアタックが熱いゲームなのにスコア関係のスキが多いというのは皮肉である。
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しかし、過去作における無限稼ぎはいずれも効率・効果の面で実用的でない物、再現性の低いバグによる物であるのに対し、今作では単なるテストプレイの不足によるパターン見逃しと思しきものであり、また効果についても、マジメにプレイした結果に比べ相当量のスコアを上乗せできる。
演出上の問題点
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後半のあまりに説明不足な超展開
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ゲーム展開についての本作の評価はシリーズ中最悪である。
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前半は1面クリア後に「原住民が落ちていた仮面を身に着け、何かの力に目覚める」という描写が描かれるムービーが流れ、3面ではステージ道中にて仮面を付けた謎の人物が顔見せで登場し、ボス戦直前ではPM軍の司令官やエリート兵に指示を出す描写が描かれる。
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ちなみに1面クリア時のデモはスキップできない。気になる人には気になる点である。
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4面:道中(陸上~水中~海底トンネル)まではほぼ順当な展開だが、海底トンネルから何の前触れも無しに砂漠に出てボス戦(潜砂艦。先述の「サンドマリン」)となる。
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ちなみに4面のストーリーはアルカディアによると「海底に存在する敵基地に侵入する」というストーリーとなっているが…
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ラスボス「邪悪の権化」:「死神型の巨大生命体」というこれまでの流れを無視した全くもって意味不明な展開。百歩譲って「敵組織(遺跡発掘を行う武装組織)によって復活させられた古代の怪物」と解釈できないこともないが…。
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だが、ラスボスに到達するまでの敵の兵器はほとんどが人間・近代兵器であり、ラスボスだけ謎の生命体というのは、いかに本作がストーリー展開を追う必要のないアクションゲームだからといっても、あまりに唐突である。
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一応これまでのシリーズでも謎の浮遊像「ソル・デ・ロカ」や超常現象によって動くミイラ達など、ファンタジックな敵が脈絡なく登場する例は度々あったのだが、ラスボスがそれと言うのには流石に面食らったプレイヤーも多かった。
道中の1要素としてはソル・デ・ロカもミイラも受け入れられていたのだが、やはりラスボスとなるとそれなりの伏線や理由付けが必要だったのだろう。
この辺りは当初予定していたボスが没になってしまった弊害と言えるかも知れない。
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そして撃破すると、派手に爆発したり消滅したりするでもなくこちらに背を向けて静かに飛び去っていって終わり。第二形態などもなく、どうにも消化不良な感が強い。
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『3』までは特にセリフなどがなくてもプレイヤーが理解できるように無声映画のような工夫がされており、同じく評価の悪い『4』でもあまりに唐突な展開は無く、各面のつなぎでも自機が輸送されていく描写があるため、雰囲気の流れを見失うような展開にはならなかった。そのため、本作のこの点はファンにとって非常に気になるポイントとなった。
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また前作に引き続き、タイトルでもあるメタルスラッグでラスボス戦に挑む事が出来ない。
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エンディングはキャラが小型自動車型のスラッグ「モービルスラッグ」に乗って高速道路を走っている場面が映し出されるのみ。
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今作で初登場した敵組織の真の目的・奪われたメタルスラッグのデータの行方は謎のままであり、その後について全く描写されない。「組織は壊滅・データディスクは奪還成功」と捉えるのが妥当だと思われるが、そうであったとしても説明不足である。
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マンネリ打破のために新たな敵組織を設定したはいいが、ゲーム中の敵組織の説明・描写はいつも通り(ほぼ皆無)だったため、上記のような問題が出てしまった。
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他に『4』ほど露骨ではないものの、過去作からの背景の流用も目立っている。
その他の問題点
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ゲーム本編とは無関係であるが、ボスキャラなどの正式名称が一部を除き、ナンバリングシリーズ初の「完全な非公開」の状態で始まってしまった。その点を惜しむ声が大きい。
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本作以降もこの体勢は継続していて、これまで通りの独特の敵ネーミングセンスに期待していたファンをガッカリさせる結果に。
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結局、本作以降に登場したボスキャラ達の正式名称や設定が判明するのは、2010年代のスマホアプリ『メタルスラッグ ディフェンス』『メタルスラッグ アタック』まで待つ事になるのだが、これらアプリタイトルをもってしても正式名称未判明のボスが存在するのが現状である。
総評
様々な新要素を取り入れシリーズに新風を吹き込もうとした姿勢は評価できる。
だが、その一方、ゲーム本編での調整不足や演出面・シナリオの雑さが大きく足を引っ張ってしまった。
そのため、本作に対するシリーズファンの評価は(前作以上に意見が割れているようだが)『メタルスラッグ4』よりマシ(シリーズ内では低い部類)という位置づけになっている。
余談
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本作の難易度の高騰ぶりにスタッフもさすがにまずいと気付いたのか、『メタルスラッグ6』以降は「弾数を減らす」もしくは「弾数が多い場合は破壊可能弾を混ぜて完全な行き止まりを発生させない」という調整がされたボスが多く、本作のような「運によっては撃たれた瞬間にミス確定」という理不尽な弾幕は発生しないよう工夫され始めた。
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サントラでの作曲者コメントによると、「納期直前にステージ順が変更になった」とのこと。
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同コメントから元々3→4→1→2→5のステージ順だった模様。本作の稼働時期は当初の予定ではもっと早い時期に稼働する予定だったのだが、諸事情により稼働時期を延期することとなった。
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本作のROMのデータ内に未使用のキャラデータが残っている。
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そのうちの一人は本作のポスターに描かれている人物であり、ポスターを見て「誰?こいつ」と思った人も多いはず。
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未使用のキャラデータの内、「ストーンタートル」「アオゲンシュテルン(P.M)」「R・ショーブ(P.M)」「プトレマイオス」といったいくつかのデータは、後にリリースされたスマホアプリにてユニットとして実装され、日の目を見た。
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本作のMVS基板は従来作のカートリッジ方式ではなく、同年の『SVC』『KOF2003』と同じく「MV-0」と呼ばれる「専用基板」仕様。
当時氾濫していたコピーや改造版の最終対策として、カートリッジ方式を止めてROMチップが基板直付けになっている。
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その為、従来のMVS基板を使う事が出来ず、本作を入荷した店舗は少数だったという。
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なお、海外版の後期出荷バージョンは従来のカートリッジ方式を採用している。日本語も収録されており、国内のMVSマザーボードで起動すれば日本語版で立ち上がる。
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実はシリーズで唯一背景から敵が登場しているように見せる演出がある作品だったりする。
家庭用移植
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ネオジオ版 (2004年2月19日)
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MVS版と同等。シリーズ最後の家庭用ネオジオ作品でもある。
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プレイステーション2(単品)版 2005年4月28日発売 (SNKベストセレクション:2006年3月9日発売)
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ほぼ前作同様の移植内容だが「戦利品目録」の仕様が以前とは異なる。
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1面クリア後のデモがスキップ可能になっていたり、ラスボス戦前の象型メカの耐久値が落とされているが、何故かEDがほぼ倍速状態となっており、BGMをフルで聴くことが出来なくなっている。
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Xbox版 (2005年7月28日)
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前作までのXbox版同様、ステージでゲームオーバーになるとステージの最初からやり直しとなっている。
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PS2/PSP/Wii『メタルスラッグコンプリート』
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『1』~『6』と『X』の計7作のカップリング移植。
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PS4/One/Switch アケアカNEOGEO版(2018年12月13日)
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なお、(MVS/ネオジオ時代の)他のシリーズ作がWiiのバーチャルコンソールにて配信された中、本作は唯一配信されていない。
最終更新:2023年09月19日 21:24