【ざ きんぐ おぶ ふぁいたーず つーさうざんどすりー】
ジャンル | 対戦格闘 | ![]() |
対応機種 |
アーケード(MVS) ネオジオ |
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販売元 | SNKプレイモア | |
開発元 | SNKネオジオ | |
稼動開始日 | 2003年12月12日 | |
配信 |
アケアカNEOGEO 【PS4/One/Switch】2019年2月21日 【PS4/Switch】823円(税込) 【One】840円(税込) |
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レーティング | CERO:B(12才以上対象) | |
判定 | ゲームバランスが不安定 | |
ポイント |
恐怖のDDコンビ しょっぱいSE 限界ギリギリの容量で作れたのが奇跡 オペレーターへのダメージ キモかわいい主人公 ネオジオ&年号タイトル最後の『KOF』 |
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THE KING OF FIGHTERSシリーズ |
キング・オブ・ファイターズ2003を開催いたします 例年通り3人1組の対戦形式ですが、 今大会には新ルールを設けておりますので ご期待ください 皆様の参加をお待ちしております
世界最大規模にして最高水準の格闘大会。その舞台の裏で繰り広げられた数々の陰謀とドラマは、
如何なる時も何らかの厚い幕で覆い隠され、大衆の目に触れることはなかった。そんな因縁を含みつつ、今年もキング・オブ・ファイターズ開催が決定した。
大会の主催者はまたしても謎の存在であり、その不透明さを受け、さまざまな場所で、さまざまな憶測が乱れ飛ぶ。
しかしそれにもかかわらず、続々と参加を表明する歴戦の格闘家たち。
知名度の高い参加者が多数いることを確かめると、それまで慎重だった各メディアも、一斉にKOFを取り上げはじめた。
今大会から導入される新ルール「マルチシフト」。つまり自由交代制の発表を境に、それは社会現象にまで発展し、世界中の話題を独占してゆく。
スピーディーな試合展開とチーム単位の戦術が同時に要求されるこのルールを巡り、新聞・雑誌は毎週のように特集記事を組みTVではにわか評論家たちが机を叩いて熱弁をふるう日々が続いた。「まだまだ世界には、とてつもなく強い連中がいる」
牙刀、グリフォンマスク、デュオロン、シェン・ウー。……そして、アッシュ・クリムゾン。
彼らの名前がネットを通じて次第に知られるようになったのは、まさにこのKOF騒ぎが契機であったのだ。
彼らはKOFに波乱を巻き起こす新星になれるのか?それとも………
熱狂の日々の中、着々と準備は進む。地方大会のステージが決定され、日程が整い、初戦の地に続々と移動する観客たち。
ストリートファイトの雰囲気を演出すべく会場は市中に設定されたが、試合の模様は巨大スクリーンで中継放送されることとなり、期間中、数万人収容規模のスタジアムが、あちこちの都市で確保されてゆく。
2003年12月、時は訪れた。
今年も舞台の幕が上がる。
SNKの対戦格闘ゲーム『KOF』シリーズ第10作品目であり、ネオジオ基板で作られた最後のKOFである(*1)。
本作よりメインストーリーの主人公が「アッシュ・クリムゾン」に変わり、後に「アッシュ編」と呼ばれる新たな局面を迎えた。
システムも従来の3on3によるラウンド制チーム戦から一転し、カプコンの『MARVEL VS.』シリーズのような任意交代制を取り入れ、全体的に試合展開のスピードが速くなった。
主人公チーム | アッシュ・クリムゾン * | デュオロン * | シェン・ウー * |
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餓狼チーム | テリー・ボガード | ジョー東 | グリフォンマスク * |
極限流チーム | リョウ・サカザキ | ロバート・ガルシア | ユリ・サカザキ |
韓国チーム | キム(*3) | チャン・コーハン | ジョン・フーン * |
怒チーム | レオナ・ハイデルン | ラルフ・ジョーンズ | クラーク・スティル |
アウトローチーム | 牙刀 * | ビリー・カーン * | 山崎竜二 * |
女性格闘家チーム | キング * | 不知火舞 | ブルー・マリー |
紅丸チーム | 二階堂紅丸 | 矢吹真吾 | 大門五郎 |
女子高生チーム | 麻宮アテナ | 四条雛子 * | まりん * |
K'チーム | K' | マキシマ | ウィップ |
三種の神器チーム(*4) | 草薙京 | 八神庵 | 神楽ちづる * (*5) |
中ボス | KUSANAGI(*6) | 神楽マキ(*7) | |
ラスボス(*8) | アーデルハイド | 無界 |
デュオロン
大門五郎
BGMやグラフィックなど前作・前々作と比較して改善された面はあるものの、シリーズの常連だったキャラのリストラや対戦バランスの悪化などで評価を大きく下げる結果となった。
シリーズ過去作でも対戦バランスの悪さが目立っていたとはいえ、もう少し調整に力を注いでいれば評価は変わっていたかもしれない。
*1 ネオジオ最終作は翌年2004年発売の『サムライスピリッツ零スペシャル』。
*2 これも次回作『XI』で削除。
*3 今作より名字の「カッファン」が削除。
*4 キャラクター選択画面では京と庵がランダムセレクトを挟んで並んでいてエディット専用枠のような扱いで、ちづるはボス枠で別に配置されているのだが、公式サイトではこの3人が公式チーム扱いになっている。
*5 ちづるのみマキとタッグを組む中ボス扱い、AC版では隠しキャラだったが家庭用でデフォルト化
*6 京の裏キャラ。AC版では隠しキャラだったが家庭用でデフォルト化
*7 AC版はCPU専用、家庭用で中ボス他2人と共にデフォルト化
*8 双方とも家庭用のみ隠しキャラとして使用可能
*9 デフォルトチームでアーデルハイドを倒しても専用の共通エンディングが流れるのみ。
*10 『'99』で本来のラスボスを倒した後に京や庵が乱入してくる等の例はあったが、そちらはあくまでラスボスの後に追加で戦うエキシビション扱いだった。
*11 本作は中ボスの一人目であるKUSANAGIを(リーダー)超必殺技で倒すか否かでラスボスのルート分岐もあるため、それに配慮してゲージを最初から完備させた、と言う考えもできなくはない。ただしそれならCPU戦に限定すべきだ、と言う結論に行き着くが。
*12 ネスツ編のストライカーボムは例外。
*13 従来の(ジャンプ)ふっ飛ばし攻撃は(空中で)CDだったが、今作はCDが交代コマンドの一つにあてられている。なお、ACとBDには通常技と特殊動作どちらも割り当てられていないので、そちらに交代コマンドを割り当てれば、ネオジオが使える4ボタンのままでもふっ飛ばし攻撃との重複は避けられた。
*14 ちなみにこのシステムは『'94』~『'97』まではあったのだが、対戦バランスを崩すと判断されたようで、『'98』以降の作品ではジャンプ攻撃から直接コマンド投げをしようとすると、たとえ「相手がのけぞり中、かつ間合い内でも」空振りポーズを取るようになり、廃止されていた。『ジャンプ攻撃→地上で何か通常技を挟んで→キャンセルコマンド投げ』なら『'98』以降でも連続技になる。
*15 属性基準で当身の成立を判定していないため、下段判定のものであろうと地面から判定が浮いているものには当身が成立する。例えば、草薙京やユリ・サカザキのしゃがみBとDはどちらも下段判定だが、Dボタンのほうは当身を成立させられてしまう。これは『'97』の山崎、マリー、ビリーの当身にも該当している。
*16 主に遠距離では設置技の「地衝」、そして近距離では間合いが広く成立時に石化させて追い討ちまでしてくるコマンド投げ「死戒」を使ってくるという、あの『'96』で多くのプレイヤーにトラウマを植え付けたゲーニッツを彷彿とさせる戦法と技を使ってくる。
*17 無界に限らず本作のCPUは全体的に起き上がり直後が甘い。
*18 おぐら氏は旧SNK時代から餓狼チームのメンバーとしても途中から関わっていた。彼もまた森気楼氏の弟子である。
*19 ちなみに本作がネオジオで発売されたゲームにおいて最大容量となった(716Mビット)。
*20 シリーズではかなり珍しい、所謂パワーアップ技。ちなみにチームメイトの残り二人(デュオロン、シェン・ウー)もリーダー超必殺技はパワーアップ技となっている。
*21 通称:裏シェルミー
*22 もっとも性能に限って言えば、『'96』以降の京やネスツ編のK'がそうであったように、あえて奇をてらったマニアックな性能の主人公は今に始まったことではないが。
*23 復帰自体は前作『2002』からだが、そちらは旧作からのアレンジBGMが中心だった。
*24 いつ頃からなのか具体的な時期は諸説あるが『KOF'97』の海賊版が正規版リリースの同年に確認されたのが概ね起点と見られている。
*25 基板上にもセキュリティチップが追加されている
*26 それどころか、当の三作品のMVS版が発売されるより先に海賊版ROMカートリッジが流通してしまっている。
*27 勿論、海外でもリリース初期からメインで出荷されたのはMV-0基板バージョンである
*28 『メタルスラッグ5』と『SVC CHAOS』は普通に日本語で立ち上がる。
*29 版権管理担当のプレイモアがSNKプレイモアへ社名変更した他、開発担当のブレッツァソフトがハード担当のサン・アミューズメントへの吸収合併を経てSNKネオジオとなった。
*30 後に「KOF XIII」の家庭用移植の際にビリー役として再度起用されている