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絢爛舞踏祭
【けんらんぶとうさい】
ジャンル
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リアルタイム・ドラマシミュレーション
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対応機種
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プレイステーション2
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メディア
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DVD-ROM
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発売元
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ソニー・コンピュータエンタテインメント
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開発元
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プロキオン アルファ・システム
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発売日
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2005年7月7日
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定価
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6,800円(税別)
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プレイ人数
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1人
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レーティング
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CERO:15歳以上対象
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判定
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クソゲー
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ポイント
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2005年クソゲーオブザイヤー次点
高すぎる自由度と反する窮屈な印象 製作側の独りよがりなシナリオ ゲームの基礎部分には光るところがある
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無名世界観リンク
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クソゲーオブザイヤー関連作品一覧
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ストーリー
+
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長いため収録
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手ごろな資源衛星に取り付き、自身を複製して作業を行い、終わった後は別の資源衛星に向けて飛び立つ球形工作メカ・BALLS。
ネズミ算式に増えるこの開発装置を生み出したことで、地球人類は一気に宇宙へと進出した。以後200年の間に、太陽系は激動の時代を迎えていく。
中でも大きな変化は、最初は研究目的で知能が植えつけられた犬や猫、イルカといった生物や、自我を持ったAI達の登場であった。彼らは長い闘争の果てに権利を獲得し、人類を含めた生命体を「知類」と呼ぶようになる、大きな変革が起こったのである。人類だけの「ロンリータイムズ」は終わり、知類たちの豪華絢爛たる「ゴージャスタイムズ」が始まったのだ。
西暦2224年、地球知類は冥王星領域にて異星人・ネーバルウィッチと接触し、些細な誤解から戦争に突入する。
ことが大きくなるにつれ、他の異星人も加わって4半世紀に渡って継続された「汎銀河大戦」。その最中、2059年に起こった謎の空間転移によって水の惑星と化した太陽系第四番惑星・火星は、地球艦艇の推進剤となる「水」の輸出を主産業として発展を遂げた。
西暦2249年の冥王星決戦、そこでのネーバルウィッチの大敗を持って、汎銀河大戦は一応の終結を見た。
しかしその後、太陽系を未曽有の経済危機が襲う。とりわけ水輸出に頼っていた火星は大打撃を受け、やがて各地で、いまだに圧政を続ける地球政府からの分離運動がさかんとなり始めた。
地球政府はこの反乱を武力鎮圧しようとする愚行に及び、攻撃にさらされた火星の極左政党「火星解放戦線」は脱出し、戦闘用潜水母艦「夜明けの船」を拠点として活動を行い始めた。
プレイヤーはこの「夜明けの船」のクルーとなり、地球からの独立、そして太陽系を狙う異星人たちとの政治闘争の中に身を投じていく。
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概要
PS末期の名作『高機動幻想 ガンパレード・マーチ』(以下『GPM』)の続編となる作品。
『GPM』の生みの親の一人であり、「無名世界観」という構想の元で読者参加型のTRPGを主催した芝村裕吏氏が本作でも監修を行っている。
基本はガンパレと同じ箱庭ゲーであり、NPCのAIもさらに強化されている。
地味でアクの強いゲーム性、そして作品外情報を大量に撒き散らしてゲームそのものへの没入を妨げてしまう世界観設定によって、2005年クソゲーオブザイヤー次点に選出された。
問題点
背景設定・裏設定類への過剰な傾倒
本作最大の問題点と言ってもよい。KOTY2005で「製作者の独りよがりの電波」呼ばわりされる原因となった。
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まず「無名世界観」とは何かというと、ゲームデザイナーの芝村氏が考案した「ゲームの遊び方」の一つ。「版権はメーカーのものだが世界観は使いまわせる」との思想の元、芝村氏が関わったアルファ・システム制作のゲームは全てが多元世界(パラレルワールド)であると位置づけられ、裏設定としてそれら複数の世界をまたいだ物語が展開されている。
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第四世界『精霊機動弾』、第五世界『ガンパレード・マーチ』、第六世界群『式神の城・絢爛舞踏祭』、『第七世界→現実世界』…といった具合で、この「第七世界→現実世界(のインターネット)」という設定に基づいて行われたのが冒頭で述べたTRPG。アルファ・システム公式BBSでプレイヤーが質問し、芝村氏やプロデューサーの矢神氏が回答していくという形で、プレイヤーがゲーム世界に介入するというゲームが行われていた。
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この無名世界観は芝村氏の独特すぎるセンスがいかんなく発揮されており、様々な神秘思想や宗教、サイエンスフィクションなどからネタを摘んだ、「恐ろしく複雑な裏設定がこんがらがった魔境」と言うべき状態になっている。
無名世界観には矛盾や辻褄の合わない設定も多いが、それらは「Aについて述べた内容は実は嘘。Bで述べるA'が真実でAは見せ掛け」といった後付け改変がされたり、単に投げっぱなしになっていたりする。整理する気のないアイデアメモが小出しにされているようなものだが、あろうことか本作ではその魔境(+TRPGの結果変更が決定した要素)をストーリーの基本部分にぶち込んでしまった。
当然よほどのTRPGファンでない限りついていけるはずがなく、TRPGに関与していなかった前作ファンもさじを投げる状態となった。
『GPM』のムーブメントを過信したが故の大コケをかましてしまったと言える。
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裏設定に関係のない、純粋な作品描写に限った部分はまだ理解できるし想像も膨らむが、大筋のストーリーが分かりにくいのでは結局意味がない。
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何人かの登場人物は上記の難解な世界観をプレイヤーが理解している(しようとしている)前提で接し、無名世界観について断片的に言及したり、作品世界に於ける哲学や歴史を語ったりする。
それ自体は一種の狂言廻し的存在として許容できるが、問題はそういった会話をストーリー上の重要なイベントなどではなく、雑談の一環として唐突に行ってしまう事。数分前まで仕事や人間関係についての世間話をしていた人間がいきなり世界の真理について真顔で詩的に語る様子は、前知識のないプレイヤーにはかなり不気味に映る。
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そもそも、本作の中核を成しているOVERSシステムという用語の概念を把握していないと、よく分からない可能性が高い。
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OVERSシステムを簡単に説明すると、プレイヤーがいる(という設定の)第七世界から本作の舞台である第六世界群の一つに存在する人造人間にアクセスしてコントロールする、というものである。
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プレイヤーだけではなく他の誰かもこのシステムを同じ目的で同じ人造人間を運用しているという設定となっており、プレイしていない間は別の誰かがアクセスしているため電源を切っていても勝手に作中内時間が過ぎる。
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この理屈を理解し許容しないと、プレイヤーの与り知らない所で勝手に展開が変化して理不尽に感じてしまう可能性が高い。
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『絢爛舞踏祭』というタイトルにも、無名世界観における用語が組み込まれている。
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これはストーリーでも触れられている「知類」たちの共存時代を象徴したもの+無名世界観における「絢爛舞踏」たちの祭典、を意味しているが、ネットで情報を追ったプレイヤーでなければ、豪華なイメージのタイトルとゲーム内容にギャップを感じるかもしれない。
地味なゲーム内容
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終始狭く(現実のそれとは比べ物にならないほど広大ではあるが)変わり映えのしない潜水艦の中で過ごすため、人によってはすぐに飽きる。補給や休息のため上陸する都市船でも2Dマップから移動先を選ぶだけで、イベントもテキストで表示されるため、艦内から解放されて休息しているという感覚は薄い。
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『GPM』のキャラゲー路線からリアル(?)な仮想現実志向にシフトしたためか、今作ではNPCごとのイベントというものはなく、全てが通常会話の中で済まされている。おまけにボイスもない。せっかくのキャラの魅力が半減してしまっている。
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『GPM』のファジー入力システムも無くなり、訓練や仕事は『GPM』以上に単調な作業になっている。
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プレイヤーがパイロット、もしくは艦長職の座にある場合は戦闘に参加することになる。人型機動兵器・ラウンドバックラーか、夜明けの船そのものをコントロールする。
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どちらも「トポロジー戦闘」という独特の戦闘形式をとる。「速度」、「深度」、「機動性」、の三つの要素をx軸、y軸、z軸に割り振り、コマンドを入力することで自分のトポロジー要素を敵のトポロジー要素と等しくする(つまり同じ座標に位置する)ことが目的。
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ざっくばらんに言えば「敵の三角形に自分の三角形を無理やり重ねに行く」といったところか。3D作品でありながら、戦闘中は暗い海底かきらびやかなシールド上にトポロジー表示が並んでいるだけ。行動を入力しても戦闘アニメなどは入らない。とっつきが悪くビジュアル面の爽快感も薄いので、これもまた人を選ぶ。
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艦長職では各部署に命令を伝達するのだが、この時部員の能力が低いと命令実行までのタイムラグが激増する。日頃からNPCに訓練を促す必要がある。
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パイロット、艦長以外の部署では艦内保守に駆け回る。浸水したところに補修シールを張ったり、火災を鎮火したりするのだが、こちらも地味な作業と言う印象が否めない。
癖の強いゲーム内世界
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行える行動が多彩すぎ、加えてヒントらしいヒントも少ないため、慣れるまでには相当時間がかかる。『GPM』ではあれだけゲーム内チュートリアルが充実していたのに…。
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プレイヤーの行動範囲は基本的に夜明けの船艦内に限られるため、行える行動が少ないという錯覚を起こし、攻略方法に気付きづらいのも問題。
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何も考えずにNPCとコミュニケーションするとAIの機嫌を損なう確率が高く、少々工夫しなければならない面倒な事態になっている。複雑なので詳細は省く。
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生活リズムや他人への好感度などによってAIの行動は変化する。GPMに比べても非常に複雑になっており、NPCの謎の行動にやきもきさせられることも多い。
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やたらと料理に凝ったり、喧嘩を吹っ掛けたり。酷い時には艦長が作戦会議の決定を無視することもある。
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生活設計に粗がある。
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戦闘が起これば第一種、危険海域や都市船出港時では第二種戦闘配置となり、異常がなくなれば平常時の半舷休息(A・B班12時間交代のシフト)となる。ごくたまに四半舷休息(A、B、C、D班6時間交代のシフト)になる。
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問題は半舷休息で、移行時には必ずA班から活動が始まるため、B班が働くことは実はかなり少ない。結果、A班員に負担が集中しすぎて過労で倒れるものも多くなってしまっている。A班員が仕事中だとプライベートな交流もできなくなるのも問題。「ヤガミが艦橋で倒れました」は絢爛ファンの合言葉。
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戦闘員、もしくは艦長以外の給料が雀の涙ほどしかなく、金を稼ぐには必然的にこれらの部署に一時的に転属する必要がある。
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『GPM』に比べて、PC、NPCの生死が運に左右されることが多くなり、イベントコンプリートを目指す人の大敵となる。
その他
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やれることを詰め込みすぎたせいか、セーブデータの容量が1.6kbにも達している。そのためゲーム開始時のロードも長い。
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オープニングムービーや都市船入港時のムービーは非常に美麗なのだが、あまりに数が少なすぎ、せっかくの演出機会を自分から潰している。
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艦内の明暗の表現が非常に独特。陰に入って会話する場合、影のかかり方によってはホラーゲームの亡霊かモンスターにしか見えなくなることも。
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館内放送字幕の表示に難があり、刻々と変化する情勢に追い付いていけていない。
賛否両論点
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環境音楽的なサウンド
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ゲームとマッチしており、没頭できるという好意的な評価から、単調ですぐ飽きるという意見まで様々。
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リアルタイムの時間経過。
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前述のとおり、ゲーム内の時間はリアルタイムで流れていく(現実の一分で一時間ほど進む)のだが、ゲームを中断し、再び起動したときも最終セーブ時間から逆算して、PS2の内蔵時計の時間分が経過している。
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問題はこのプレイヤーが関与しようのないところでNPCが死亡することがあること。この点に関しては「流石に許せない」とする人や「これも味の一つ」と許容する人に分かれる。
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濃すぎる内輪向けの作り
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容貌も態度も一変しているが実は前作のキャラと同一人物であるキャラや、芝村・矢神の両氏がモデルのキャラがいる。コアなファンにはサービスと言えるだろうが、そこまででもないプレイヤーやシリーズ物だと知らずに遊んだプレイヤーにとっては、混乱や疎外感を助長する要素でもある。
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問題点の「背景設定・裏設定への過剰な傾倒」も、行き過ぎた内輪のノリに任せてゲームを作った結果とも言える。
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ちなみに、芝村氏がモデルのキャラは「知恵者」という名を持つ。ゲームデザイナー自身がモデルであるだけに作品世界の根幹に通じており、プレイヤー次第で「考察のタネを多数提供してくれる名前通りの知恵者」にも「陶酔的な口ぶりで意味深なことばかり語るオッサン」にもなり得る。
評価点
秀逸な設定・世界観
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多元世界観うんぬんを抜きにすれば、本作はSF作品、ひいては箱庭ゲーとしてはかなり良質な雰囲気を作り出すことに成功している。雰囲気ゲーとしての点数は高い。
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全土が水に覆われた火星という大胆な発想や、説得力のある各種ガジェットの理由付けは特筆に値する。地球生態系をまとめて「知類」と称するセンスも侮れない。
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美少女異星人にタコ型異星人に機械人、イルカや猫やウルトラマンが一堂に会して、「戦争を生む最大の敵は経済である」と嘯く指導者の下、火星への侵略軍艦艇を臨検して生活物資と資金を稼ぎ、政治家や工作員を敵地へ送り込み、その間に料理を作ったりお茶くみに励んだりマッサージに鼻の下を伸ばす…… というゲームはまずないだろう。
個性豊かなNPCとの交流
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37名ものキャラクターはあらゆる年齢層・属性を網羅していると言ってもいい。下は13歳のゴスロリお嬢様から、上は可動年数200年の第一世代型BALLSまで。ちなみに、セラを除く登場キャラ37名(主人公などを含む)は人外級の最強たる「絢爛舞踏」の称号を有している。
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好みの異性によって性別が変わる火星先住移民の末裔や、子持ちの整備士、軍を脱走した名少将に庶民的な地球大統領令嬢などなど。スコティッシュフォールドもいる。
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ちなみに、他の人と昼寝をすることで鍛えられる「大人技能」なるものがある。どんなのかは想像に任せるとして、何を実装しているんだ。ここまでならエロい人がエロい想像をしているだけと切り返せるが、健全に過ごしたり頑張りすぎると上がらないので、エロい人に罪はない。
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これらNPCにもプレイヤーの介入で様々な行動をとらせることが出来る。それ以外にもNPCは常にいろんなものから影響を受けているため、同じようにプレイしても絶対に同じ展開にはならない。
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なお、ガンパレに登場したキャラの関係者あるいは本人も登場する。
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具体的には、加藤・狩谷の子孫と石津・滝川の子孫を両親に持つ小カトー・タキガワ、来須銀河ことクリサリス・ミルヒと彼に同伴してきた「ののみタイプ」こと東原恵、コールドスリープで時間を超えてきた田代香織ことカオリ・サザーランドなどの他、顔見せしていなかったキャラが数名いる。
多彩なプレイスタイルへの対応
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ゲーム内時間で3年以内に「今後100年間もの間、太陽系内での戦争勃発の可能性を根絶する」のが本作のクリア目的。それを達成できるならば何をしてもよい。
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100年間の平和を達成する為の手段は問われない。政治情勢や市民感情に影響を与える程度の戦いを行い、政治家や勢力間関係を操りながら平和を作り上げてもいい。すべての勢力を殺し尽くして戦争を起こせるものが存在しなくなったので平和が訪れた、これも許容される。
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船員とコミュニケーションしたり、火星独立戦線の勢力を拡大してもよい。気に入らないNPCを抹殺するのもよい。「あのNPCと仲良くなる」「この敵軍を全滅させる」などの目標を設定することでより楽しむことが出来る。
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Web上にクリア報告は確認されていないが、24の都市船と8つの惑星と5つの宇宙人勢力のパワーバランスと経済をコントロールして戦争をなくす「戦争を生み出すのは経済」という原則に真っ向から立ち向かうプレイもできる。
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先述の通り、PCとNPCの運命が運に左右されやすいところは事実だが、見方を変えればそれもリアルと言える。その結果、よりプレイに幅が出ることもあるのだ。
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被弾時の破片や、火災に巻き込まれて重傷を負うのはまだよい方。浸水し閉鎖された隔壁の向こうで溺死したり、夜明けの船が敵艦のシールド突撃を受けて一瞬で消滅することもある。
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ちなみに隔壁閉鎖時には特殊会話も用意されており、ファンはもはや一種の風物詩として盛り上がっている。
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NPCは政治家として派遣された他の惑星にて処刑されたり、士気が下がると離反を企て粛清されたりする。あるプレイ日記では「一人だけラウンドバックラー搭乗が遅れ、いざ出撃したら直前に発進した(トポロジーがまだ同一の状態の)NPC3機が敵艦のシールド突撃でまとめて消滅するのを目の当たりにした(自分もあと少し早ければ同じ道を辿っていた)」という記録もあった。
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地味なトポロジー戦闘ではあるが、慣れてくるとついつい小気味よく感じてしまう。特に艦長プレイ時、引きつけた敵を機雷の大量射出で迎撃する快感は何物にも代えがたい。
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飽きが来たらしばらく戦闘から離れるという選択肢もある。ここはGPMと同じく、プレイヤーの側に創意工夫が求められるゲーム設定になっているということでもある。
その他
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ムービーの出来は秀逸。全体に地味ではあるが3Dモデリングはかなり高レベルでキャラクターも魅力的である。
総評
前作『GPM』からの正常進化を狙い、様々な要素を取り入れたのは高く評価すべき点であろう。
しかし、前作と比較してひたすら地味で変化に乏しい作風や、癖の強いシステム、リアルなんだかファンタジーなんだかよくわからないグラフィック表現など、『GPM』を期待した人にとっては「なんか違う……」と戸惑われ、一方新規客からはその高すぎるシナリオ進行上の自由度から「とっつきづらすぎる」と敬遠され、結局どっちつかずの失敗作として評価されることになってしまった。
所詮はネットの超局所的流行でしかなかった「無名世界観」の内容を深く織り込みすぎたのも問題と言える。
もっとも、その世界観設定やデザインには光るところも多く、ゲームとしては「分かりにくすぎる」だけで、「破綻している」点は無い。
なんだかんだ言って「他に類を見ない独創的なゲームシステム」を持った作品であることに違いはなく、本作に熱烈に惹かれたプレイヤーも存在していることもまた事実。
その面を踏まえると、本作は「恐ろしく人を選びまくるスルメゲー」というべき作品なのかもしれない。…その魅力に気づくには、余りにも高すぎるハードルがいくつも存在するのが悔やまれる所。
余談
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メディアミックスの一環として、アニメ版『絢爛舞踏祭 ザ・マーズ・デイブレイク』も放送された。放映はゲーム発売よりも一年近く前のことだったが。
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『GPM』と同じく、無名世界観がらみを一切切り捨てた青年のロードムービー風物語となっており、小粒ではあるが安定した良作の評価を得ている。
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本作の前日譚的なライトノベル『絢爛舞踏祭―Brave New World』が発売されている。執筆者は『式神の城』のノベライズを手掛けた明神真琴、挿絵は『GPM』のキャラデザ担当のきむらじゅんこ。
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登場人物の一人ハリー・オコーネルを主役とし、冥王星決選からハリーの夜明けの船合流までを描いている。マイナーだが、中身は丹念な描写が光る良作。
最終更新:2024年05月25日 02:12