EVE ZERO

【いぶ ぜろ】

ジャンル AVG
対応機種 プレイステーション
Windows
ドリームキャスト
発売元 ゲームビレッジ
発売日 【PS】2000年3月30日
【Win】2000年6月23日
【DC】2001年3月22日
定価 【PS】限定版:10,290円 / 通常版:7,140円
【DC】8,190円(全て税込)
レーティング 【Win】ソフ倫:15歳未満禁止
判定 なし
EVEシリーズリンク


概要

EVE burst error』から続く『EVEシリーズ』の3作目。
2作目の『EVE The Lost One』の後に『EVE The Fatal Attraction』の原作にあたる『ADAM THE DOUBLE FACTOR』が発売されているが、こちらはADAMシリーズ1作目になる為、『ZERO』が3作目、その後『ADAM』を元にした『TFA』が4作目として数えられている。
本作のシナリオは、まりな編を大和環、小次郎編をヘンリー・チナスキー・澁澤が担当している。
大和環は後に『TFA』のシナリオも担当している。

本作は『burst error』の2年前の話で、『burst error』において重要な『EVE』にまつわる過去の事件の話になっている。

特徴

  • マルチサイトシステム
    • シリーズ恒例、主人公切り替えによって二つの事件を追い、最終的にそれが繋がるシナリオ。
      • ただし主人公の二人が『burst error』で初めて出会う為に、本作ではすれ違う事はあっても直接出会うことはない。
  • フォーカスモード
    • 複数人と会話をしている時に誰か一人に注目する等、視点変更を行うシステム。
      • 相手に近寄る事で内緒の話をしたり、普段とは違う反応を見ることが出来る。

評価点

  • 中盤までのシナリオはそれなりに評価が高い。
    • 特に、『burst error』に登場した人物との過去の関係性は上手く描かれている。
      • 源三郎の事務所に所属し、弥生と恋人同士の小次郎。
      • 内調に配属される前の公安時代のまりな。甲野本部長とのコンビはこの頃から健在。
      • 他にも『burst error』で登場した茜やグレン、二階堂なども登場。
  • CARNELIANのイラスト
    • 今までのシリーズ作品と比べると可愛らしいイラストを描く人で、まりなも大分若々しく描かれている。
      過去の話である為にその絵柄がマッチしており、また、氏のイラスト自体ファンも多い。
      • 反面今までのまりなの見た目にあった「大人らしさ」はなくなってしまったが。

賛否両論点

  • 「まだ未熟な過去の話」である為に、主人公二人が『burst error』に比べて頼りない。
    • シナリオ的には割と納得できるとは言え、どうにも『burst error』の格好良さがないのが残念。
  • グロ描写
    • 本作は腹を割かれたり、銃弾で死んだ死体がしっかりと描写されている。苦手な人には少々きつい。
    • しかも難点にも挙げているように、ストーリーに深く絡んで来たキャラでも悉く無惨な死に方をするので、感情移入していた場合は尚更きつい。

問題点

  • シナリオ終盤の展開は唐突で「強引にでもとにかく締めた」としか言いようがない。
    + 終盤のシナリオについて(ネタバレあり)
  • とにかく人が死ぬ。
    • せっかくキャラの立った濃い登場人物達が「続編にいないキャラだから」なのか、手当たり次第に死ぬ。
      • 本作初登場のキャラで生き残ったキャラなど片手で数えられてしまうほどに少ない。
      • わざわざ殺す必要があったのかと首を傾げたくなるほど強引に殺されるキャラも多数。
    • シナリオ自体も「関係者がことごとく死んで終わってしまった」という感じ。
      • 確かにEVEシリーズは「主人公達が解決する形で終わらせる」ケースは多くはないが、本作の場合の主人公達は(事件の収束に関して)殆ど「何も出来なかった」に近い。
      • 本作の事件により生まれたものが『burst error』に繋がる、という形にしたため、どうにも消化不良。
      • しかもその関係者を殺しまくった犯人については、やりたい放題やられて言いたい放題言われた挙げ句に最後は逃げられる。前述の通り、それが『burst error』に繋がる形としている為ではあるが、結末はとにかく後味も胸糞も悪い。
  • せっかくのマルチサイトシステムなのに一切交わらない
    • 二つの視点が全く別々なようで何度もすれ違い、時には直接出会い、最終的には一つの話になるのがマルチサイトシステムの良い所だが、主人公二人は『burst error』で初めて会うのであり、過去の話である本作は「二人はまだ出会っていない」のが前提にある為、最後まで二人は出会わない。
      • 終盤は扉越しに「誰か居る」程度に認識したり、同時期に同じ建造物内を行動したりはするが、顔を合わせる事も会話を交わす事も最後まで無い。ラストシーンでほんの少しすれ違うだけである。
      • その為、ただ二つの事件を追っただけに近く、マルチサイトシステムとしては少々残念な出来。
  • 相変わらずの総当りシステム
    • 行き詰った時に全ての場所を一から調べなおすのは相変わらず不便。
      • 複数回「調べる」を行う必要がある場合にも、それがわかりづらい箇所も多々。
    • 新要素のフォーカスモードも総当たりを面倒にしているだけに近く、会話が進まないなと思ったら近づくのを待ってた、なんて事も。

総評

キャラの性格が変わりすぎている上にシナリオ自体も評判の悪い『Lost One』、ADAMシリーズを立ち上げたはいいものの途中で打ち切りのまま音沙汰のない『ADAM THE DOUBLE FACTOR』の後だけに出来が心配された本作だが、『burst error』の過去の話としてはそれなりに良く出来ていた為、そこそこ評判は良い。
EVE new generation』が発売されるまでは、「(他が酷すぎるのもあって)burst errorの次に面白い」とはよく言われていた。
単品で見ても終盤の締め方に難はあれど、それほど悪いシナリオでもない。
『EVEシリーズ』に興味があるならやってみるのも悪くないだろう。


移植版について

Windows版

  • マルチエンドになっている。
    • とは言っても、最後の最後が少し変更されている程度。
      • 『burst error』に繋がらないifだが、ハッピーエンド寄りになっているので終わり方は綺麗。
  • クリア後に犯人視点でのシナリオが追加されている。
    • ネタバレの為に詳細は伏せるが、淡々とした描写でシナリオ自体も短い為、賛否両論。

DC版

  • Windows版を元に移植されているが、死体等のグロ描写は抑えられている。

余談

後に発売された『EVE The Fatal Attraction』だが、『ADAM』の打ち切り部分は本作の設定を使ってまとめられている
(それでも色々と消化不良の上に、シナリオ自体に色々難点もある作品だが)。