本項目では『ドラゴンクエストIII』のスーパーファミコン版とゲームボーイ版、スマートフォン版をベースとし移植されたPS4/3DS版の紹介をしています。



スーパーファミコン ドラゴンクエストIII そして伝説へ…

【すーぱーふぁみこん どらごんくえすとすりー そしてでんせつへ】

ジャンル RPG
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対応機種 スーパーファミコン
メディア 32MbitROMカートリッジ
発売元 エニックス
開発元 ハートビート
アルテピアッツァ
発売日 1996年12月6日
定価 8,700円
セーブデータ 3個
判定 良作
ポイント FC版の完全版
性格システムによりキャラメイク性がアップ
システム面は女尊男卑の傾向が強い
ドラゴンクエストシリーズリンク
公式サイト

概要

かつて日本中を熱狂させ、JRPGのテンプレートとでも言うべきスタイルを確立した傑作『ドラゴンクエストIII そして伝説へ…』。
あれから8年の時を経たDQ3も、先人である『ドラゴンクエストI・II』と同じように当時の最新技術でのリメイクが行われた。
最新作『VI』のゲームエンジンを流用して作られた本作『SFCDQ3』はその舞台をスーパーファミコンに移してもなお、変わらぬ面白さを誇っている。
なお、本作はのちのシリーズのリメイクを手掛ける事となるアルテピアッツァのデビュー作でもある。

ちなみに、頭の「スーパーファミコン」まで含めて正式タイトルである。下記のGBC版も同様。


主な改良点・変更点

よりユーザビリティに配慮した『VI』のシステムを取り入れると共に、1988年には実現できなかった要素も多数投入されている。

仲間・職業

  • 仲間の名前の変更がいつでも可能になった。「ふくろ」の名前も変更できる。
    • 「ああああ」のようなふざけた名前や下品な言葉をつけると呪われてしまい、再度変更するには多額のゴールドが必要になるのも『VI』同様。
  • FC版では男性の使い回しだった女性勇者にも個有のグラフィックが付いた。
  • 新職業「盗賊」が登場。
    • 行動順だけでなく防御にも大きく影響する重要な能力値である素早さが成長しやすく、MPも成長する。レベルが上がっていくとマップ上のアイテムが落ちている場所がわかる「レミラーマ」や、エリア内のアイテムの数がわかる「とうぞくのはな」等が使用できる。更に敵アイテムのドロップ率が向上するおまけつき。
  • 商人と遊び人が『VI』に準拠した特技(本作では呪文扱い)を習得できるようになり、レベルアップでMPも成長するようになった。
    • 遊び人の戦闘中の遊びのバラエティが50種類に増え、中には戦闘に役立つ遊びも覚えるようになった(FC版でもデータ上はかなりの数の遊びが存在していたが、実際に覚えるのは8種類だけだった)。ただしレベル17以降は自分を麻痺させたり、仲間の動きを封じたりといったデメリットのある遊びもするようになる。
    • FC版ではできなかった、他の職業から遊び人への転職も解禁されている。遊び人は特殊なアイテムなしで賢者へ転職できる唯一の職であるため、遊び人を経由することにより、勇者以外なら誰でも何人でも賢者を目指せるようになった。
    • 商人には「せいぎのそろばん」「まほうのまえかけ」など、強力な商人専用装備も追加された。またイエローオーブ関連のイベントの後、別れた商人が仲間に復帰できるようになった。
  • 勇者にも新呪文として、作中のメッセージを記憶できる「おもいだす」の特技が追加された。

システム・アイテム

  • 『性格』要素の追加により、キャラクターメイキング性がアップ。レベルアップ時に上がる能力値に影響し、特定のアイテムによって変更する事が出来たり、イベントによって変更されることもある。
    • ゲーム開始時にプレイヤーの簡単な性格診断が行われ、その結果によって勇者の性格が決定される。診断結果はかなりの数が用意されており、性格に対して評価がされるが、なかには辛辣なものも。
    • 他の仲間たちも登録時に5種類の種を5つまで使用し(まれに6つ使用できる事もある)、ある程度好みのキャラクターに作成する事が可能。そのときの能力の上昇具合に応じて性格も決定される。
      • 法則性こそあるものの、狙った性格にするのは難しい。今作では各キャラにシナリオ・イベント面での個性付けはほとんどされず、各自で補完する必要があるのだが、性格の設定により少しイメージしやすくなった。勿論、イメージよりもゲーム進行上の有利不利を優先し、適宜能力が伸びやすい性格に変えるという選択肢も用意されているのがポイント。
  • コマンドインターフェースも『VI』基準となったが、更に改良が加えられより使いやすくなった。
    • 効率は悪くなるが自動で全回復してくれる「まんたん」コマンド、持っている鍵に応じて触れるだけで開く扉などの便利システムも踏襲されている。
  • ルイーダの酒場で仲間を入れ替える際にセーブが行われなくなった。手っ取り早くセーブするために利用していた人も多かったせいか*1、そのすぐ隣にセーブ役の人が新たに配置されている。
  • 道具欄が拡大され、1人の持ち運べるアイテムが8個から12個へ増加した。
    • さらに1種類につき99個まで、何種類でもアイテムを入れられる「ふくろ」を持てるようになり、道具欄を圧迫せずに常時あらゆるアイテムを持ち歩けるようになった。これに伴って「預かり所」はゴールドだけを扱う「ゴールド銀行」に変更された。全ての鍵を無制限で所持できるため鍵開けの呪文アバカムが存在意義を失ったが、元からまず使われない呪文だったため、問題視はされていない。
    • ふくろの中身を50音順や種別順にソートすることが可能となったり、所持品同様のサブコマンドが出るようになったため、ふくろから出さずに直接使用できるなど快適性も更に向上した。以降のシリーズ作品でもこれらのシステムは引き継がれている。
  • お店で一度に最大9個のまとめ買いが可能になった。また道具屋だけでなく、武器防具屋での売却も可能となった。
  • フィールドマップを確認できる地図アイテムが登場。
  • 鞭系の武器は複数の敵を攻撃できるように変更された。敵全体を攻撃できるブーメラン系の武器も追加。その代わり、これらの武器は会心の一撃が出ない。
  • 数に応じてアイテムと交換できる「ちいさなメダル」と、メダルを交換してくれる「メダルおじさん」が登場。
  • 装飾品・アクセサリーにあたるアイテムは、1人1つまでしか装備できなくなった。
    • FC版にはほんの数種類しかなかった装飾品も大量に増加。その大半は装備している間だけ性格が変化するという効果も持つため、一時的に性格を変更したい場合にも使用できる。
  • 武器や防具のパラメータがかなり変更されている。FC版では売却不可だったが売却可能になったものも。
    • レーベの村の「聖なるナイフ」のように販売場所も変更されており、購入できなくなったことで攻略に重大な影響を与えた装備品もある。
  • FC版での武闘家専用の武器や防具が少なすぎるという問題も、本作では「魔獣の爪」「闇の衣」といった強力な武器・防具が追加されたことによりほぼ解消された。
  • FC版では敵の落とす宝箱からでしか手に入らなかったアイテムの一部が、その他でも入手できるようになった。
  • FC版では所持しているだけでピラミッドの外であっても敵のエンカウント率が大幅に高くなってしまい実用には向かなかった「黄金の爪」が、SFC版では「ピラミッド内の宝箱から黄金の爪が持ちだされている時に限り、ピラミッド内のみエンカウント率が高くなる」ように変更された。持ちだしに成功すれば武闘家の武器として活用できる。
    • 黄金の爪入手時に見つける必要がある隠し階段の位置も変更になった。
    • ピラミッドで黄金の爪を手に入れてから全滅すると、黄金の爪は没収されてしまうようになった。FC版の「全滅技」テクニック*2は、黄金の爪に限りだが封じられた形。ピラミッドの探索を終えたあとなら、ノーリスクに近い扱いとなったためだろう。
  • クリア後の話になり条件が多少難しいが、本来ならイベントアイテムとして手放すことになる「ガイアの剣」と「変化の杖」が再入手できるようになった。
    • これにより、FC版においては、バグ技を利用しない限り「変化の杖」を所持している間のみしか買い物できなかったでエルフの隠れ里で、買い物がいつでも可能になった。

フィールド

  • ダンジョン含めた建物内での移動速度がフィールド移動時の2倍となり、探索のストレスを緩和している。
  • タンスやツボ、本棚なども調べられるようになった。アイテムや性格を変える本が入手できることもある。
    • それらの中身も、その部屋の住人の性格に見合ったアイテムや本が置かれている事が多く、ちょっとした演出として機能している。
  • 井戸の中に入ることもできるようになった。中の住民から話を聞けたり、アイテムが置かれていることも。
  • クリア後の隠しダンジョンと隠しボス「しんりゅう」が追加。

戦闘

  • エンカウントシステムがSFC以降の仕様に合わせられ、「1マス歩くと敵出現」というあんまりな遭遇が起こらなくなった。
  • パーティアタックで混乱状態を確実に治せるようになった(FC版でも治せるが極めて低確率だった)。
  • 指定された目標が既に倒れていた際、自動的に別の敵を攻撃してくれるオートターゲットが導入された。ただし通常攻撃のみで、呪文やアイテムの使用は空振りになる。
  • FC版ではボスのHPを高く設定できなかったため、HPの毎ターン自然回復が導入されていたが、ほとんどのボスのHPが高く再設定され、自然回復は一部のボスを除いて消滅した。
  • 味方の戦力面でのパワーアップを考慮し、敵のパラメータや行動パターンがいくつか変更された。雑魚、ボス共に攻撃力が1~2割程度上昇したモンスターがいる。ボスでは後述のようにHPが大幅に上昇したモンスターがいる。
    • 例えば雑魚敵のキャタピラーは、FC版ではスクルトが使えるはずなのだが一切使用しなかった。一方本作では適度に使用するようになり、登場してすぐの段階ではヒャドやルカニなどを使わないと倒しにくくなっている。
    • ボスではボストロールとやまたのおろちとバラモスブロスのパワーアップが著しい。ボストロールはHPが5倍になり、2回行動をする様になりルカナンも使用する*3。やまたのおろちはHPが6倍になり、簡単に効いたラリホーが1戦目では効きづらくなり、2戦目に至っては完全に無効。バラモスブロスはHPが2.5倍になり、最大3回行動をする様になったため、火力だけならバラモスを凌ぐ様になった。
      • ただし、やまたのおろちはFC版と比べて燃え盛る火炎の頻度が下がっているため、攻撃面だけは弱くなっている。
    • 逆にバラモスは完全2回行動では無くなった事、行動の順番が変更され「激しい炎+メラゾーマ」というコンボが無くなった事、マホトーンで呪文を封じてもそれに対応せずバシルーラを無駄に唱える様になった事など、多くのボスが自然回復が廃止される中、自然回復そのままにHPが大幅に上がった事を差し引いても弱体化したと言える。尤も、FC版でのバラモスの強さを考えればこの弱体化は妥当と言えるかもしれないが。
    • ラスボスに関しても順当な強化が行われ、「光の玉」使用後においては凍える吹雪の発動確率が引き上げられた。呪文耐性はダウン、自動回復は削除されたがその分HPは1023→4700と4倍超になっている*4

イベント

  • 主人公とオルテガ関連性を絡めたイベントの強化
    • FC版では容量の都合で簡素化されていたタイトル画面が、勇者の生誕とオルテガの足取りをたどるオープニングデモと一体化した形で正式に実装された。
      • このオープニングデモの出来もよい。ムオルでの療養やネクロゴンド火山での決闘など、文字で語られるだけだった伝説がしっかり映像化されている。
      • ネクロゴンド火山の決闘のデモは疑似的ではあるもののシリーズ初の3D演出となっている。
    • オープニングデモから伏線を張る形で、勇者専用の頭防具「オルテガのかぶと」も追加された。とある村で、FC版でもらえた別のアイテムと差し替えの形で入手できる。
    • ラストダンジョンの主人公と関連するイベントもFC版のオートで行う通常戦闘システムを絡めたイベントから専用イベントに変更されている。
    • さらにクリア後とある手順を踏まえる事で発生するオルテガ関連のイベントもある。
  • ロマリアの王さまイベント、バラモス撃破後の海賊のアジトでは女性勇者専用のイベントが追加されている。
  • FC版ではシャンパーニの塔でのイベントはクリアする必要がなかったが、SFC版ではカンダタを倒しておかないとバハラタ東の洞窟にカンダタが出現せず先に進めないなど、シナリオ関係のフラグが修正されている。
  • ゲーム本編に関係ないミニゲームとして、すごろく場が登場。挑戦には「すごろく券」が必要で、道中やゴールで貴重なアイテムを入手できる。
  • 格闘場は町ごとに構造や登場人物が変わるようになった(ロマリアだけFC版と同じマップ・人物)。予想が的中したときにはファンファーレも鳴る。
    • 掛け金自体も増加し、稼ぎにおいての実用性も多少増した。ファンファーレは倍率が高くなるほど長く豪華になっていく。

グラフィック・音楽

  • グラフィック面は非常に高いレベルに仕上がっている。一見特に気にならなくても、よく見ると確かに手をかけて作っていることが読み取れる「自然さ」が本作の魅力。
    • 『VI』と同じく戦闘中の敵アニメーションが追加されたが、今回はモーションが更に進化し、全ての敵のアクションに効果音がついた。味方の攻撃エフェクトもかなり豪華になっている。
    • 宝箱やタンスなどからアイテムを入手した際にアイテムのグラフィックが表示される演出が『VI』ではちいさなメダルなど一部のアイテムのみだったが、今作では全てのアイテムで行われるようになった。
  • 音楽は『VI』のサウンドドライバを使用しており、SFC最高レベルの音質を実現している。全ての曲がオーケストラアレンジに近い豪華仕様になった。
    • 新曲も多数追加された。FC版では容量の制約上、用意できなかった中ボス用のBGMが追加され、アレフガルドの城・街・洞窟では『I』で使われた曲の新音源アレンジが流れる。
    • 町、村、城のBGMにも夜間用のアレンジバージョンが追加。目覚める前のノアニールのBGMにも良アレンジが施されている。昼間のテドンは全滅時の曲に変更され、より恐怖感を煽る。

賛否両論点

  • 戦闘アニメーション関連
    • 敵の行動モーションの後にメッセージが表示されるのでテンポが悪い。
      • ON/OFFの切り替えができないのも問題で、レベル上げの際に鬱陶しく感じられる。2回攻撃を行う敵などは特に。
    • また、特によく言われるのがラスボスで、いてつくはどう時のモーションが『ドラゴンボール』の太陽拳に似ているとネタにされる。
  • 中盤に装備品の供給過剰が起こりやすい、不要なものを売却していくだけで金がかなり余ることに。
  • 性格が道具の効果やNPCとの会話中の選択肢などで簡単に変えられる。
    • 主人公の性格決定イベントは今作の一つの見どころであるが、特に意識せずにゲームを進行すると、性格が早い段階で変更されてしまう可能性が非常に高い。

問題点

  • 追加要素での女性優遇が目立っている。「女尊男卑」と形容されるほど。
    • 全ての能力値成長率にプラス補正がかかる性格「セクシーギャル」は女性限定で、男性にそれと同等の成長率を持つ性格は無い。
      • やり込むプレイヤーである場合、成長度合いに合わせて都度都度性格を変更した方が強く育つのだが、普通のプレイヤーならば迷ったらとりあえずセクシーギャルにしておけば、それだけで普通よりかなり強いキャラに育つ。
      • 戦士の場合は決して「セクシーギャル」が最良とは言えないが、それ以外の職業とセクシーギャルの相性は抜群。特に魔法使いや僧侶、賢者といった後衛職との相性は最良と言える。
      • セクシーギャルはそれ以外の性格全45種類中、17種類の上位互換になってしまっており、せっかくの性格システムの存在意義を台無しにしている。ここまで万能な性格は、男性には存在しない。というか、このような万能な要素を作ってしまうこと自体が間違いである。
    • セクシーギャルばかりに目が行きがちだが、「おとこまさり」も強力。
      • セクシーギャルと違って前衛向けの「おとこまさり」だが、同じく前衛向けの強力な性格である「ちからじまん」と同等の力のプラス補正を持ちつつマイナス補正が抑えられている。つまり、「ちからじまん」の完全上位互換。
      • 「ごうけつ」の方が力のプラス補正は少し大きいが、マイナス補正がとても厳しい。「おとこまさり」の方がマイナス補正が少ないで、女性ならば「おとこまさり」を選べば良い、ということになってしまう。
      • 男性で力を伸ばしたい場合、マイナス補正が厳しい「ごうけつ」と「ちからじまん」しか選択肢が無い。一方で女性は「おとこまさり」でマイナス補正を大幅に軽減できる。前衛でも女尊男卑なのである。
    • 女性専用装備には、勇者専用装備の「光の鎧」をも凌駕する性能の「光のドレス」*5が存在し、また序~中盤においても有用な女性装備*6がかなり追加されている。一方、男性側の追加品はパッとしない。
      • 特に光のドレスのぶっ壊れっぷりは凄まじい。多くの職業において「男性である」というだけで女性に比べて守備力&耐性にかなりの格差が出てしまい、裏ボス戦などで男性の方が明らかに不利になる。
    • 性格や装備を抜きにしたキャラクターの能力は男性と女性とで違いが無いため、全員女性のパーティで挑んだ方が強く、冒険を楽に進められる。
    • さらにイベント面でも「女勇者でのみ発生するイベント」が追加された。逆に男勇者でのみ発生するイベントは存在しない。それどころか男勇者でそのイベントの場所へ行くと「男だってことに胡坐をかくな」と説教されるだけ。
      • 「男性キャラでのみ」ならアッサラームのぱふぱふが存在し、そして「女性キャラのみ」のイベントは存在しないのでもあるが……。
  • 攻撃呪文の存在意義が低下した。
    • 複数攻撃武器・全体攻撃武器が加わったことにより、多数を攻撃できるという呪文のメリットが薄れた。これらの武器では会心の一撃が出ないという制限こそあるが、攻撃呪文でも出ないので救いになっているとは言い難い。
    • ブーメランには攻撃力が低く抑えられているためまだしも、ムチ系と破壊の鉄球は強力すぎる。ただし後者の入手はクリア後。
    • 能力成長面からの問題もある。本作では性格にもよるが、勇者や戦士の力がレベルアップだけで上限の255まで伸びる。このため最終的には、呪文でダメージを稼ぐ必要性が薄くなりがち。FC版でここまで伸びるのは武闘家くらいで、その武闘家も装備可能な武器の制限から、最終的な攻撃力には限度が存在したのだが。
      • ただし力が上限に達するほどまで成長させるには、膨大な経験値を稼ぐ必要がある。更に味方のステータス値の上限値が255と低めで、終盤の防御力が高めの単体のボスに対しては「メラゾーマ」や「ギガデイン」の方が有用である場面もあり『VI』以降に比べると、攻撃呪文が受けた被害は小さい。
  • 防具にしても、値段と性能と登場時期の噛み合わないものが複数登場したため、FC版から存在した防具の中には使い道が無くなってしまったものもある。アレフガルドで買えるようになる盾など。
  • 格闘場の倍率計算だが、常に善戦するモンスターに極めて高い倍率が付く組み合わせがいくつかある。
    • 出場する他のモンスターと互角か若干弱いか、といった強さなので毎回勝てるとは限らないが、倍率から考えるとかなり安定して勝ち上がっている。
    • これは配当の倍率がモンスターのレベルを参照し、機械的に算出されているため。リメイクに当たりモンスターの能力は大幅に修正されたのだが、レベルはなぜかFC版の設定ほぼ据え置きだったので、おかしな組み合わせが多くなってしまった。
      • なお、レベルと強さの見合っていないモンスターそのものは、FC版の時点でも存在していた。リメイクにより更に顕著となっただけ。
    • 負けるモンスターの方に熱心なファンがいて、正しい倍率にならないのだという独自解釈でもしておこう。
    • オリジナルの格闘場は旨味が少なかったので、その意味では改善されている。
  • 勇者1人でバラモスを倒すと褒美として「バスタードソード」が貰えるのだが、これはバラモス戦後に行ける店で普通に売っているシロモノで、やり込みの報酬としては余りに地味。
    • 一応、そこそこ高価ではあるのだが、勇者1人でバラモスを倒すためには相当な経験値稼ぎが必要。
    • 当然ながら再挑戦できないイベントなので、ここで限定アイテムを入手できるようにするのは問題がある。しかし、一人プレイ最大の難所がこのバラモス戦であることを考えると物足りない。せめて「本来ならクリア後に買えるようになるアイテム」「手に入れ難いレアドロップ」などなら、期待はずれ感も起こらなかっただろう。
    • しかし、あまりに良いアイテムだと「やらねば損」という義務感を与えられてしまうため、やりたい人がやればいいという程度の報酬という評価はある。
    • また、これを褒美としてくれるのは旅立ちの地であるアリアハンの王様なので「旅立ちの時に何故それをくれないのか」と突っ込まれる事に。
    • この追加要素はやり込みの報酬ではなく勇者1人旅プレイの終盤に手に入る最強武器までの繋ぎとしての位置付けだったのかもしれない。
  • 『VI』と同じく、盗賊の「しのびあし」が便利すぎる。
    • 消費MP0にもかかわらず全くのノーリスクで敵とのエンカウント率を下げられる。後の作品ではエンカウント時の不意打ちを受けやすくなるデメリットがついた。
  • 『VI』にも存在した不具合だが、呪文で攻撃力や防御力などをアップ/ダウンさせた後に装備を変更すると、変化したはずの数値が初期化されてしまう。
    • これを逆手にとり、敵が放ったルカニ等の不利な呪文効果を解除すると言う戦術も存在するが、どちらにせよ正常な仕様とは言い難いだろう。
  • 装備すると体力が上がる装飾品があるが、装備した事でアップした体力には何の効果も無い。詐欺装備である。
    • 賢さが上がる装飾品の場合、レベルアップ時のMP上昇値には影響しないが、呪文習得の速さには影響するので、(呪文を全て習得済みでないキャラにとっては)無意味ではない。
  • 前述したように「まんたん」の効率が悪い。恐らくは最大4人パーティという点を考慮せずに『VI』のルーチンを流用している。
    • 具体的には「ベホマラー」を乱発する傾向がある。「ベホマ」4回で済む場合でも、2回以上の「ベホマラー」で回復しようとする。
      • 消費MPは「ベホマ4回<ベホマラー2回」である上に、時間短縮の観点からしても4回以上使うのは明らかにおかしい。
      • あろうことか、1人パーティであろうとベホマではなくベホマラーを連発する。ベホマラーを覚えたらコマンドごと封印してもいいほどである。
  • アイテムを売ったり捨てたりしようとすると、「それを手放すと二度と手に入らないかもしれないが良いのか?」という警告のセリフが出ることがあるが、店売り品なのに警告されたり、逆に個数限定品なのに警告されなかったりするので、当てにできない。
    • 商人に鑑定させた場合も、これと同じ基準で「店に売るのはもったいない」というセリフが出たり出なかったりする。
  • 危険度の高いバグも存在。
    • 特に危険なのは「まほうのかぎ」を袋から袋に入れるという行動。アイテム数が変化する他にデータが消滅する危険性が高い。行動自体に意味はないが、操作ミスで実行してしまう可能性はありうる。
  • 敵キャラ「あやしいかげ」に擬態している敵は、FC版とは違いモンスターNO.ではなくモンスターレベルによって決まるようになった。
    • しかし後半に出現するはずの「おどるほうせき」「まほうおばば」はこのレベルが低く設定されているため、早い段階で擬態している場合がある。
  • 防具「オルテガのかぶと」の状態異常耐性は実際には機能していない(GBC版で修正)。
  • 以下は実質無害、あるいは知らなければ気にならないバグである。
    • すごろく場の性格変更イベントで「へこたれない」という性格に変わる事があるが、このイベント以外ではなれない性格である。しかし成長率は「ふつうのひと」とまったく同じ(補正無し)で、当時のSFC版攻略本などにも紹介されておらず、後の移植版でも実質削除されている。
      • ランダムという関係上、なれる確率は非常に低く、意図してこの性格に変わろうとしたらまさに「へこたれない」精神が必要。もし運良くなったとしてもこの性格での特殊台詞等は一切無いため、メリットは特に無い。
      • 後のWii移植版の公式ガイド及びみちくさ冒険ガイドでは、「すごろく場でしかなれないレアな性格」として、まるでなれたらラッキーなものであるかのように紹介されている。実用性は0であるが。
    • パラメータの「かしこさ」をカンストの255まで育ててしまうと、以後はレベルアップしても呪文を覚えられなくなる。
      • もっとも、意図的に種を集中投与するドーピングをしない限り、このような事態にはまずならない。また勇者以外ならばこの状態に陥っても、転職することにより能力を下げられるため解決できる。
        さらにその勇者については非常に特殊なプレイでない限り起こりえない。勇者がこの事態へと陥るのは、意図的にずっと生き返らせず棺桶へ入れっぱなしにして他の仲間で種を集め、集中して勇者に投与したという状況だけである。

総評

『ドラゴンクエストIII』のオリジナル版は完成度が高いと同時に未完成な面も持ち合わせていた作品であり、本作はその「完全版」として確かな評価を得ることになった。
女性優遇、全体攻撃武器の登場、その結果として特定職の冷遇など、ゲームバランス上見逃し難い点が複数生じているが、やり込みなどをせず通常クリアを目指す程度でならば、そこまで気になる程ではないだろう。
性格システムの導入により、より一層感情移入できるキャラクターを作り、グラフィック・インターフェースが大幅改善された新たなる冒険を楽しむ事ができる筈だ。
現在ではWiiにも移植されているので、今からでもJRPGの「古典」をぜひ楽しんでみてほしい。

余談とその後

  • 本作の「勇者1人旅」は単純明快かつそこまで困難ではない縛りプレイとして、「縛りの見本・入門」としてよく取り上げられる。
    • レベル上げの簡単さ(獲得経験値が4人パーティの4倍)や装備品購入の為の資金稼ぎをほとんど行う必要が無いため、1人旅で挑めばむしろ進行がスムーズになる面もある。麻痺や即死、ボストロールやバラモスゾンビなどの物理攻撃特化型ボスや、バラモスの自動回復にどう対処するかが関門となる。
    • なお、オリジナル(FC)版ではバラモスの自動回復が本作よりも強いので(その分HPは低めだが)、1人旅は非常に難しい。
  • 2009年にはモバイル版が配信された。本作ベースの移植だが、AI戦闘が追加されるなどの独自要素もある。
    • しかし、容量の都合かおもいだす、すごろく場、GBC版のモンスターメダル(後述)といった追加要素が悉く削除されたり、バラモス戦BGMが機種によっては通常戦闘の曲になってしまったりと、中途半端にFC版に準拠しているところもある。
  • 2014年にはスマホ版が配信。
    • 容量の問題がクリアできたにも関わらず追加要素が削除されたモバイル版をそのまま移植したためあまり評判は良くない。
      • 参考までに前年には『VIII』のスマホ版がオリジナル版から要素を削除されることなく配信されている。『I』『II』は元から容量に余裕があったためモバイル版でも削除された内容はなく、その後DS・3DS版の『IV』から『VII』までが忠実に移植されたことで、本作はスマホ版で唯一移植元から大幅に内容を削除された作品となってしまっている。
    • しかし、追加要素の削除によりある強力な防具が数量限定となり、皮肉にもSFC版で問題となっていた女尊男卑が幾分か解消された形となった。
    • 2017年にはこのスマホ版を再移植する形でPS4/3DS版が配信される。
  • 2011年9月15日発売のWii『ドラゴンクエスト25周年記念 ファミコン&スーパーファミコン ドラゴンクエストI・II・III』に収録されている。
    • バーチャルコンソールの諸作品とは違って、SFC版はWiiリモコン単体でも遊べ、中断セーブが消えない(Wiiリモコン単体で遊ぶ際には、地図表示は「-」ボタン、便利ボタンはAボタンに割り当てられている)。クラシックコントローラとGCコントローラはボタン配置と名称が若干違うが、SFCとほぼ同じように使える。
    • ゾーマを倒したときの点滅は修正されていないので注意。
  • CMでは全てを司るものの声を音声で聴ける。
  • 本作はエニックス最後のスーパーファミコン用ソフトでもある。

ゲームボーイ ドラゴンクエストIII そして伝説へ…

【げーむぼーい どらごんくえすとすりー そしてでんせつへ】

ジャンル RPG
対応機種 ゲームボーイカラー(専用)
メディア 32MbitROMカートリッジ
発売元 エニックス
開発元 トーセ
発売日 2000年12月8日
定価 6,400円
セーブデータ 3個+中断データ1個
※中断データは再開後に自動消去
判定 良作
ポイント SFC版の完全版
ダウンスペック機への移植ながら非常に高レベルの移植作

SFC版をベースとした移植作品。
GBCソフトにしては高価ではあったが、SFCよりスペックが劣るにも拘らずマップやモンスターのグラフィックのレベルは高い。
更にはSFC版同様にモンスターがアクションするなど、GBCの底力を発揮したと言えるほどのクオリティを誇っている。

SFC版からの追加・変更点

  • モンスターメダル
    • モンスターとの戦闘が終わった後に一定の確率で落とすコレクション要素。最初は銅のメダルしか落とさないが、倒したモンスターの銅メダルを手に入れた後に銀のメダルを落とすようになり、さらに銀メダルを手に入れると金のメダルを落とすようになる(ボスモンスターのメダル等は第1の隠しダンジョンのボスから入手できる)。
    • ドロップアイテムとメダルの判定は別個に行われる上、アイテムを落とすとメダルを落とさない。そのため、盗賊がいる場合メダルを得にくくなる。僅差ではあるが。
      • また銀メダルは(ゲーム内で)銅メダル2枚と交換可能だが、金メダルと交換してもらうことはできない。
    • モンスターメダルは冒険の書とは別の専用データである「メダルの書」に記録される。なお、メダルの書は3つの冒険の書で共有する完全な独立データとなっており、ゲームをセーブしなくてもメダルは入手した瞬間にセーブされる。また通信交換を行う事も出来るため、複数人で集める事を前提とした要素と言える。
    • モンスターメダル収集自体は純粋なやり込み要素であり、意識して集めなくてもストーリー進行に影響はないがクリア後に銅メダルと銀メダルの収集に関するイベントがある。それに関しては後述する。
  • 第2の隠しダンジョン
    • しんりゅう撃破に成功後、ある条件を満たすとモンスターメダルに関する第2の隠しダンジョンに行くことができる。途中メダルを集めないと進めない場所がありクリアするには第2の隠しダンジョンにのみ登場するモンスターの物を除く全ての銅メダルと銀メダルを集める必要がある。
      • ミミックや中ボス等特定の場所でしか戦えないモンスターは、第2のダンジョンの最初のフロアで雑魚として登場したり、はぐれメタルといった討伐しにくいモンスターや一部ボスの特殊メダルはしんりゅうのごほうびで貰えたり、銅のメダル2枚と銀のメダルに交換できる場所があったりと救済措置はあるものの、基本的にモンスターメダルをドロップする運が重要なので難易度は想像以上に高い。
    • 隠しボス「グランドラゴーン」が追加。
      • しかし、スペック的にはしんりゅうの強化版に近く(使う特技もほぼ同じ)、そこに辿り着くまでに相当な苦労を要するためにこちら側も相当強くなっており、更に素早さが下がっている=こちらが十分素早ければ先制を取りやすいため、体感的な強さはしんりゅうより弱いという経験者も存在する。しんりゅうよりHPが高いとはいえ、全銀メダルを集める猛者なら下記の条件も楽だろう。
      • 25ターン以内で倒すと新武器「ルビスの剣」が手に入る。攻撃力は『VIII』経験者でもビックリの160、誰でも装備可能で武闘家でも攻撃力上昇、道具でギガデインの効果とまさしく本作を極めた証として名に恥じない性能となっている。
  • 画面に対して若干敵のサイズが小さくなった。そのため「ソードイド4体出現」など、SFC版ではあり得なかった組み合わせが出てくる。
  • ゲームボーイ ドラゴンクエストI・II』に準じた変更。
    • 「中断の書」の実装。ゲーム中断時とエンディング後は自動的にタイトル画面に戻る*7
    • 画質は劣るものの、オープニングデモやラストダンジョンのあのイベントもきっちり再現されている。
      • 戦闘画面は背景こそ真っ白であるものの、敵もちゃんとアニメーションしてくれる。
      • BGMはGB音源に編曲されているが、一部の曲はリメイク版に準拠している。音質もGBながらそれなりに良質であり、原曲を損ねない忠実なアレンジとなっている。
    • 全職業の中でも女勇者のみGB移植に伴い公式イラストが一目で女性とわかる露出の多い衣装に差し替えられていて、男勇者との違いも明確となった。
      • ゲーム内のドットでは衣装にそれほどの差は見られず、パッケージ裏面にもSFC版のイラストが掲載されているが、この公式イラストを念頭に置いた場合、女勇者の性別に言及した一部の会話が不自然なものと感じられるようになってしまった。
  • ゲームバランスの再調整
    • 自然回復を持つボスキャラがさらに少なくなっていたり、僧侶の力が成長しやすくなり、盗賊がアイテムを盗む確率が上がっているなど、全体的に難易度は低下している。
    • 混乱した敵のブレスでメタル系を一撃で倒せる、ゾーマに対してベホマで大ダメージを与えられる等、ファミコン版の仕様に戻った部分もある。
  • 「まんたん」のルーチンが改善。「ベホマラー」を乱発せず、最小のMPで完全回復を試みるようになった。
  • 「はやぶさのけん」を装備した状態で「ドラゴラム」を唱えると、1ターンに2回炎を吐けるようになる。
    • 仕様だとすると唐突かつシリーズにも例が見られない変更なので、恐らくはバグと思われる。
  • その他、一部BGMのイントロの追加・削除、画面サイズに合わせた地形の変更や台詞の一部編集などが行なわれている。
  • 「キメラバグ」と言われるバグが存在する。ゲームのストーリー進行に影響はないが、これを利用するとステータスを変更できたり、好きなアイテムを入手できる等で開発者の想定外の状況になり、ゲームバランスが崩壊する。本編未使用の音楽も聴けるサウンドテストなども可能。なお、海外版では修正された。

余談

  • モンスターメダルは本作限りの要素となり、後続のシリーズには踏襲されていない。
  • ファンの間では有名な話だが、当時GBC版『III』の後にGBCで『IV』の初リメイクがされる計画があったようだ。*8
    何故『III』の記事でそんな噂話を? と思われるかも知れないが、実は本作のモンスターメダルの没データ中には『IV』のモンスターのメダルのデータが存在しているのだ。
    しかも色違いモンスターでも一枚一枚絵柄が違う作りこみよう。恐らく、『III』『IV』間でのメダル交換システムが検討されていたのだろう。
    更にこの没データの中にはその後の『IV』PS版・DS版のリメイクでも一切出てこなかった新モンスターが存在する(といっても大半は隠しダンジョンで使われると思われる既存の色違いモンスターだが)。
    その中でも「クインメドーサ」という完全に新規グラフィックのモンスターのメダルが存在し、おそらくは隠しボスになる予定だったと思われる。
    しかしその後のリメイク、ひいては後継作品でも一切登場せず、幻のモンスターとなってしまった。
  • 第2の隠しダンジョンに登場した新出のモンスターは長らく日の目を見る事はなかった。
    しかし、2008年に配信された『バトルロード MOBILE』を皮切りに裏ボスのグランドラゴーンなど数匹の魔物が出演し始め、『モンスターパレード』に再登場したダースギズモは2015年になって本家『X』で復活する快挙を成し遂げる。
    現在も各種ソーシャルゲームに登場しているGBC版オリジナルモンスターが確認されており、今作が忘れられた訳ではないようだ。

ドラゴンクエストIII そして伝説へ…(PS4/3DS)

【どらごんくえすとすりー そしてでんせつへ】

ジャンル RPG
対応機種 プレイステーション4
ニンテンドー3DS
メディア ダウンロード専売
発売元 スクウェア・エニックス
開発元 ビー・トライブ
発売日 2017年8月24日
定価 1,620円(税込)
セーブデータ 3個+中断データ1個+オートセーブ1個
※中断データは再開後も保持
判定 良作
劣化ゲー
ポイント すごろく場など追加点の多くが削除
ゲームテンポは全体的に向上

スマートフォン版(実質的なベースはガラケー版)の『III』をPS4/3DS向けに最適化したもの。基本部分は先発の『I』『II』同様。

特徴・評価点

  • グラフィックがスマホ版と同様のものとなった。
    • 3DS版『I』『II』はキャラが大きく背景ドットが粗く表示されていたが、3DS版『III』はキャラが小さく背景がドットバイドットで表示されている。
  • 他の点もスマホ版基準となり遊びやすくなった。
    • コマンドに「さくせん」コマンドが登場、「そうび」「せってい」「ちゅうだん」がそちらのサブコマンドに。
      • 「たびのこころえ」というチュートリアルを確認可能。
  • 3DS版では地図を手に入れると、常に下画面に表示される。ボタン一つで拡大も出来る。
  • ルーラの消費MPが1になった。
  • オートセーブ機能を搭載。うっかりセーブを忘れてしまっても安心。
  • フィールドでの移動速度が街やダンジョン内での速度と同じになった。
  • メッセージスピードがSFC版よりも高速化。
  • AI戦闘が導入され、各キャラ別に「さくせん」を立てる事が出来るようになるなど戦闘のテンポが向上した。
    • 戦闘コマンド「そうび」が「どうぐ」に再統合され各キャラ4コマンドのみになり、「にげる」は全体コマンドのみになった。
      • リメイク版『IV』同様に勇者の性別で作戦名が変わる。
    • パーティアタックが削除された。
  • ラーミアの飛行速度を変えることが出来るようになった。
  • BGMが『XI』と同様のオーケストラアレンジに変更。FC版や過去のリメイクに無かったイントロも追加されている。

賛否両論点(PS4/3DS)

  • 調べられる何かがある場所に立つとフキダシが表示されるなど、謎解きの意味合いが薄れている。
    • ただし、ちいさなメダルを探す際には役に立つ。
  • すごろく場の削除に伴い、一部の装備品が一個だけしか手に入らない限定品となった。
    • しかし女性限定装備もこの中に含まれているため、皮肉にも女尊男卑が幾分か緩和されている。
    • 運の要素が少なからず影響するすごろくの代わりに、確実に手に入るようになったのでプレイヤー有利になった面はある。ただしブーメランのように入手タイミングが大幅に遅くなった*9例も。

問題点(PS4/3DS)

  • グラフィックの違和感
    • キャラクターやモンスターがイラスト調なので浮いている。
      • 3DS版でも浮いているのだが、PS4版のイラストは高画質すぎて余計に浮いてしまっている。
    • マップ上のグラフィックもバラバラ。キャラクター・モンスターはイラスト調なのに対してマップはバリバリのドット絵のためこちらも浮いている。
      • 3DS版だとキャラが潰れて表示されている。
    • 全体的にチープなグラフィックなのに対して、文字フォントが綺麗すぎるためこれもまた浮いてしまっている。
  • SFC版やGB版にあったBGMが削除
    • オープニングで使われた「まどろみの中で」、アレフガルドの洞窟で流れる「洞窟」などが削除されてしまっている。
    • すごろく場が無くなったので、「ローリング・ダイス」も当然削除。
    • さらに、オルテガへ捧げられたレクイエムである「回想」も削除され、汎用の戦闘曲になってしまっている。すぎやまこういちはFC版が発売された後、「オルテガの最期の戦いの場面でフツーの戦いの音楽にしてしまったのは大失敗。レクイエムを流すべきだったと、大いに反省している」と言っていたが、一度は解決されたはずの大失敗を30年後にわざわざ繰り返すことになろうとは…。
    • 挙句、バラモス城やラストダンジョンの曲「ゾーマの城」までもが削除。ラストダンジョンが普通のダンジョンの曲になってしまっている。せっかく新たに作られたラストダンジョン曲なのに勿体ない。これもFC時代への退行である。
    • ローリング・ダイス以外は、作品の世界観を壊すわけでもなく、むしろ作品の世界観を深めるために作られた良曲揃いだっただけに、何故わざわざ削除したのか首をかしげざるを得ないところである。
  • システムとAIが一部かみ合ってない所がある。
    • DQはFC版時代は敵の攻撃呪文の耐性が確率式で、完全耐性持ちに無意味なのは現在のものと同じだが、強耐性以下の場合「命中すれば耐性があっても100%のダメージだが、耐性が上がるほど外れやすくなる。」という仕様。
      この関係でAIが時々メラ・ギラ・イオ強耐性の敵にイオナズンなどを無駄撃ちすることがある。(DQ5以後の仕様なら元が高威力のイオナズンは強耐性でもそこそこのダメージを全体に与えられる)
    • また転職システムがある都合上、確率系も「力のある僧侶」などが普通にできてしまうが「2~3発殴れば確実に倒せるのにザキで一撃必殺を狙いだす」などというDQ4のクリフトとは違った方向のザキのこだわりを見せることもある。
    • 「ザコ戦では補助呪文を節約する」「非消耗の回復アイテムがあると回復は同格の呪文よりそっちを優先にする」など頭がいい面もあるのだが…
  • 元となるスマホ版がガラケー版ベースの移植という事もあり、SFC・GBC版にあったオープニングやすごろく場、モンスターアニメや「おもいだす」機能、精霊の泉などが削除されてしまっている。前述したグラフィックの違和感もこの点に起因する。
    • これにより、すごろく場で買えたり拾えたアイテムや景品はちいさなメダルの景品や、宝箱などから入手するように変更されている。すごろく券のドロップもFC版と同じ物に戻された。
      • へんげの杖はイベントクリア後の再入手手段が一切無くなり(FC版の杖増殖のバグ技も不可能)、エルフの隠れ里で買い物したり、セリフの変化を楽しめなくなってしまっている。
    • GBC版のモンスターメダルも当然無し。
    • スーの村の村人が通常の村人たちと同じ外見となり、各職でバリエーションがあった女性キャラの水着グラも1種類のみと、半端な所でFC版を踏襲しているのも同じ。
  • スマートフォン版(1200円)よりも高額になっている。

総評(PS4/3DS)

先発の『I』『II』同様、良くも悪くもスマホ版のベタ移植であるが、一旦追加された要素がほぼごっそり抜け落ちた点は痛い。
移植の経緯を見ればわかるとおり実質的にはほぼSFC版の劣化移植であり、セール時ならともかく通常価格1620円に見合うかどうかは微妙なところ。
本来のボリュームで遊びたいならSFC版にクイックセーブとFC版(並びに『I』『II』も)が付いているWiiの『ドラゴンクエスト25周年記念 ファミコン&スーパーファミコン ドラゴンクエストI・II・III』。
携帯機にこだわるのならGBC版とゲームボーイカラーorアドバンスを購入した方がお得かもしれない。
その一方でゲームスピードの高速化とAI戦闘が導入された事もあり、全体的なテンポは向上し操作も楽になっている。
『I』『II』同様に現行機種でプレイしたい人向けと言えるだろう。



*1 攻略本に記載されているほどの便利テクニックだった。ダーマ神殿に行けるようになればそちらの方が早くセーブできるのは本作でも変わらない。

*2 重要アイテムを手に入れた後、わざと全滅して脱出するという荒技。別名「デスルーラ」または「デスリレミト」。

*3 FC版ではボストロールは終盤のフィールド上でもザコとして出現したが、本作ではボス仕様になったためかザコとしては出現しなくなった。

*4 大体の人は戦うことは少ないだろうが、ある意味で裏ボスと言える光の玉使用前に関しても大幅な強化が行われている。自動回復はそのままにHPは1023→4500と大幅増加し、行動はFC版と同じく完全なループだが、凍える吹雪の発動頻度が大幅アップ、攻撃力は若干ダウンしたと思いきやFC版では有効だったルカニやマヌーサ、攻撃呪文が完全無効化。最初の1ループラストにはマホカンタを使用する……と、ありとあらゆる面が強化されている。

*5 入手できるのは終盤で意図的に寄り道をしないといけないが、最強の防御力を誇るだけでなく全職業で装備可能、さらに敵のブレスや呪文のダメージを2/3に軽減するという、この時期の作品としては破格の耐性も持つ。

*6 代表的なものが「マジカルスカート」「ぎんのかみかざり」

*7 SFC版は一度電源を切る必要があった。

*8 公式発表が無い以上、内部データを見たファンの憶測ではあるが

*9 従来はロマリア到達直後に入手できたが、ノアニールの住人を起こさないと入手できなくなった。