熱闘!パワフル甲子園
【ねっとうぱわふるこうしえん】
ジャンル
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シミュレーションゲーム(野球)
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対応機種
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ニンテンドーDS
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メディア
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512MbitDSカード
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発売元
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コナミデジタルエンタテインメント
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開発元
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コナミデジタルエンタテインメント (パワプロプロダクション)
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発売日
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2010年3月18日
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定価
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5,000円(税別)
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廉価版
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ベストセレクション:2010年7月15日/1,980円(税5%込)
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判定
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なし
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ポイント
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『栄冠ナイン』の移植だが難易度低め DSだが『パワポケ』とは一切の無関係 モードは充実しているがパワプロ・パワポケと選手の互換性はない
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実況パワフルプロ野球シリーズリンク
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概要
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『パワプロ14』で初登場し、『15』・『2009』で洗練されたサクセスモード『栄冠ナイン』を元にした野球シミュレーションゲーム。
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自分で選手を動かすのではなく、高校野球部の監督として全国制覇を目指す。
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本作では永遠にプレイ可能なメインモード「栄冠への道」とそちらで使えるマネージャーを短期間で育成する「来たれ!マネージャー」、春夏の短期間で甲子園制覇を目指す「ひと夏の甲子園」、『パワプロシリーズ』に登場したキャラとひたすら試合をこなす「激闘サバイバル」がある。
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なお、本作のグラフィックはパワポケシリーズのものをベースとしているが、実況はパワポケシリーズの堀江良信氏ではなくパワプロシリーズの堂前英男氏が担当している。
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ちなみに堂前氏がパワプロシリーズの実況を担当したのは本作が初である。
本作の知名度が極端に低いため、『2010』から交代したと思われている節が強い。
評価点
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携帯ゲームで手軽に遊べること。『栄冠ナイン』という題材に合っている。
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「栄冠への道」は本家栄冠ナインと違って最初は1年生しか居ないので初心者でも育成方針を決めやすい。
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マネージャー育成は殆どおまけだが、「栄冠への道」で次にやってくるマネージャーを3人から選べるシステムは好評。黒一点のメガネが来てプレイヤーのモチベーションを下げる事態に陥る事がない。
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「ひと夏の甲子園」は初心者でも上級者でも遊びやすく、やり込み要素もある。
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BGMは好評。冬のBGMなどはどこか切なさを感じさせる透き通った良曲。
賛否両論点
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イラストに癖がある。
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『14』や『15』、『2009』の『栄冠ナイン』はちゃんと『パワプロ』系の整ったイラストだが、本作のキャライラストは熱血系の崩し表情が多い。汗臭さはしっかり出ているが『パワプロ』とも『パワポケ』とも違ったノリ。
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『15』や『2009』で猛威を振るった盗塁があまり使えない。また内気な性格の選手が使える「魔物」も弱体化。
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この辺は人によっては戦略性が変わって良いという意見も。
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試合パートは『14』・『15』・『2009』の栄冠ナインともまた違った違和感を受ける。本家の栄冠ナインは野球パートを流用している一方で本作は独自バランスなためかもしれないが。
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栄冠ナインでは5連勝ごとに現れるアイテム業者が、本作ではいつでもアイテムを買いにいける。ただし時期的にバーゲンセールでの値引きや特別なアイテムがある時もある。
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月初めに「使うカード」を決められるので、器材を全く消費しない「総合練習」だけにすれば安定して突き進む事が出来る。
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このため3年目~4年目ごろには甲子園制覇も『栄冠ナイン』に比べると楽に出来る。うっかり敗北する事が本家栄冠に比べると少ない。
問題点
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パスワードシステムがないためパワプロ・パワポケシリーズとの互換性がない。
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『15』や『2009』の本家『栄冠ナイン』では作ったチームをそのまま登録する事が出来、オートでプロ球団に挑ませるなどの楽しみがあったが本作ではそれが出来ない。
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本当に栄冠ナインのみのゲームなので他モードとのリンクという楽しみが弱い。
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「来たれ!マネージャー」の問題点
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到達マスが表示されない。
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更に分岐選択中はマップを見る事も不可能、その為に分岐先を把握しにくく計画を立てにくい。気合を使ってサイコロを増やすとそれがより顕著になる。
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一部演出をスキップ出来ない。
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マネージャーの移動、宝箱を開ける演出はスキップ出来ないので何度もプレイすると鬱陶しくなってくる。
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どの層に売りたかったのか不明。
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ニンテンドーDSでは既に『パワポケ』シリーズがあり、キャラや世界観など本家『パワプロ』とは棲み分けしながら一定の支持を得ていた。そういう状況でDSで発売したにもかかわらず互換性がないなどパワポケユーザーへの訴求力が低い。
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激闘サバイバルでは過去作のライバル校が登場するが、出てくるのはチート性能の『パワプロ』を初めとして、矢部、猪狩兄弟、みずき、あおい、聖などの『パワプロ』のライバルキャラであり、『パワポケ』キャラは全くと言っていいほど無関係。
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せめてパワポケキャラをマネージャーとして使える、などの繋がりがあればパワポケファンへの求心にもなったのだろうが……
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タイトルからして『熱闘!パワフル甲子園』というものだが、「甲子園」というタイトルはパワポケがDSに移行した直後から同時に進行していた野球特化シリーズでも使用されていた。『あつまれ!パワプロクンのDS甲子園』が発売されたのは06年8月。『栄冠ナイン』の移植作であると知らない人からすれば、「今更何故『パワポケ甲子園』の続編なのか」と思われても不思議ではない。
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パワプロユーザーにとっては携帯版『栄冠ナイン』という位置づけだが、上記のように互換性がないため育てた選手をパワプロに移して使用するという遊び方が出来ない。
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DSのためキャラのポリゴンモデルが粗い。
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『パワポケ』もポリゴンは粗いのだが、向こうはキャラ拡大する局面があまりなかったり選手のミニ顔の方が印象に残りやすいようになってるが、本作はよく拡大して移されるためポリゴンの粗さが気になってしまう。
総評
『パワプロ』『パワポケ』『甲子園シリーズ』いずれのファンにもアピールが弱い結果になってしまった。
だが、『栄冠ナイン』に特化した作品としては決して悪い出来ではない。難易度は易しめではあるものの雰囲気は確かに『栄冠ナイン』そのものである。
『栄冠ナイン』が遊べるパワプロとしては比較的入手しやすいと思われるので、手軽に『栄冠ナイン』を遊びたいという人は手に取っても損はないだろう。
余談
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発売から4か月も経たないうちにベスト版が出たが、その中に入っているクラブニンテンドーの紙が通常版と同じ物だという指摘がある。
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完全に通常版のパッケージだけ入れ替えてベスト版として在庫を出していたのだと思われる。
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当時DS市場は衰退期に入っていたことも影響し、売上は廉価版含めて約5万本と散々な結果に終わってしまった。
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『栄冠ナイン』というモード自体がネットの口コミやプレイ動画などでじわじわ人気が上がり、『15』や『2009』の中古相場の高騰もあって本作も再評価された。
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一時期は中古が高騰化し、ベスト版の1,980円より高値になった時期もあった。
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『パワプロ2014』にて『栄冠ナイン』が復活。VITA版の発売もあり、「携帯機でプレイできる栄冠ナイン」としての役割も果たしてしまった。
最終更新:2024年03月31日 10:38