【ぷらまーず どんと うぇあ たいず】
ジャンル | アドベンチャー | ![]() |
対応機種 |
Windows3.1 3DO Interactive Multiplayer |
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発売元 |
【Win】Unica(*1) 【3DO】Kirin Entertainment |
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開発元 | United Pixture | |
発売日 |
【Win】1993年 【3DO】1994年9月30日(未確定)(*2) |
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レーティング | Rating:17(17歳以上対象) | |
判定 | クソゲー | |
ポイント |
英語圏で伝説化した3DO最悪のクソゲー 独りよがりで滑っているシナリオ インタラクティブムービーと称して全編スライドショーを出す暴挙 冗長で苛立ちの募るテンポ その割にボリュームは薄い あまりの酷さにカルト人気を経てリマスター化 |
要所で選択肢を選んでシナリオを進めていくオーソドックスなアドベンチャーゲーム。
タイトルを直訳すると「配管工はネクタイを締めない」または「配管工はネクタイをしない」(*3)。
親から結婚を急かされている配管工のジョンと求職中のジェーンを中心としたドタバタコメディ。
元々はWindows向けにひっそり発売されたタイトルで、新たに普及したCD媒体を活かしたインタラクティブ・ムービーとして送り出された。
しかし当時から雑誌で酷評されており、それが(何をとち狂ったのか)3DOにも移植されてしまう。
最終的に今作は様々な媒体で酷評を受けることになり、今日では海外で「最悪のクソゲー」の一つとして語り継がれている。
同時に、"負けハード"として知られる3DOの敗因を体現したタイトルとしても名高い。
+ | 例 |
+ | 詳細 |
コメディ映画を作るうえでやってはいけないことを全部詰め込んだうえで、クオリティ面の努力も何から何まで放棄した作品。
内輪じみた寒いネタの応酬、意味不明で下品な内容の数々と、シナリオだけでもキツイものがある。それでいて中身は質の低いスライドショーを淡々と見るだけであり、安直な映像表現、冗長なテンポも相まって退屈極まりない。
それでいて1時間程度の極小ボリュームの本作だが、見方によっては「たった1時間で解放してもらえる」という救いにすらなる。
3DOは他ハードよりも気軽にゲームを販売でき、様々な企業の参入に力を入れていたものの、裏を返せば「低品質なゲームも乱造できてしまう」というリスクも抱えていた。
特に3DOが打ち出した「映像とゲームの融合」は中途半端でつまらない作品を次々と生み出す一因になっており、本作もまた思い切り当てはまってしまっている。
今作は、こうした3DOの悪い面を体現した負の遺産としても広く知られている。
唯一流通した北米を中心に、今作は様々なメディアで度重なる酷評を受けることとなった。
そのあんまりな内容から、今作は日本で言う『デスクリムゾン』よろしく「伝説のクソゲー」としての一面も持ち合わせている。
英語版Wikipediaの記事は(今作に限らず)ゲームのレビューを網羅的に扱っているため、そちらも参照のこと。
+ | 詳細(結末のネタバレあり) |
*1 ソースは本記事の「反響」項にも貼ってある雑誌記事より。英語圏の多くのサイトでUnited Pixture発売と書かれているが、誤りと見られる。
*2 英語版Wikipedia版より。ただしそちらには要出典が付いている(2024年7月時点)。
*3 日本のサイトでは前者の表記が主流だが、リマスター版は後者を採用している。
*4 この後のシーンにおいて、主人公が見ていた夢であることが判明する。ただしその後のストーリーとは何の接点もない。
*5 例のパンダの切抜き合成がいい加減なところから見ても一目瞭然である。
*6 ただし中盤は若干細かい分岐があり、全ルートを踏破するのであれば3周かかる可能性がある。
*7 オープニングムービーの間に隠しコマンドを入力することで、この検閲を削除できるらしい。リマスター版では流石に実装されておらず、常に検閲が入る。
*8 画像だけだとペンにも見えるが、追跡後のナレーションでレターオープナーと明言されている。
*9 任天堂が開発に関与していない、ライセンスのみ得て作られた劣悪な作品群。通称「糞々のトライフォース」。
*10 3DOはRGB出力が出来ず、基本TVに映すのでどうしても荒く見えるのは仕方がない。
*11 Internet Archiveのコンテンツは基本的に版元の許可を得ておらず、いくつかの資料は著作権侵害による訴訟を受けている(2024年夏現在も係争中)。今作の場合は黙認されている可能性が高いとは言え、遊ぶのは法的にグレーと考えた方が良い。
*12 元動画の8:24あたり。
*13 特に最初期の『ドラキュラII 呪いの封印』に対するレビューは今なお賛否を呼んでいる。
*14 以前の版でもAOには触れられていたが、最初に該当の記述が書かれた際には触れられておらず、成人ソフトとして扱われていたところに後から追加されたものである。本サイトの前身である「クソゲーまとめwiki(跡地)」の履歴から確認可能。
*15 これは日本の3DO市場でも同様で、『Dの食卓』後にソフトが欠乏していた時期には雑誌の売り上げランキングがAO指定の『バーチャルカメラマンシリーズ』で埋まるという惨状もあった。
*16 現在はEmbracer Group内のメジャーレーベルの1つである「Embracer Freemode」の傘下に属している。