この項目ではPS3版『実況パワフルプロ野球2010』を「判定なし」、PSP版『実況パワフルプロ野球2010』を「良作」として紹介をしています。
実況パワフルプロ野球2010(PS3版)
【じっきょうぱわふるぷろやきゅうにせんじゅう】
| ジャンル | スポーツゲーム(野球) |  
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| 対応機種 | プレイステーション3 | 
| 発売元 | コナミデジタルエンタテインメント | 
| 開発元 | コナミデジタルエンタテインメント (パワプロプロダクション)
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| 発売日 | 2010年7月15日 | 
| 定価 | 6,980円 | 
| レーティング | CERO:A(全年齢対象) | 
| 判定 | なし | 
| ポイント | PS3版・PSP版へメインプラットフォームを移行 ペナントの仕様変更
 マイライフ・栄冠ナイン・ホームラン競争など削除
 サクセスは『7』の焼き直し
 キャラ表情及びグラフィックは良くなった
 前年の『NEXT』のエラー回避バグがそのまま残っている
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概要
人気の野球ゲーム『実況パワフルプロ野球』の16作目。本作からPS3とPSPへのマルチプラットフォームへ移行。
しかしPSP版とPS3版は別物であり、不完全さが目立つ部分も。実況は堂前英男氏に交代した。
グラフィックは大幅進化が図られたが、それと同時に大幅にモード削除が行われてしまった。
時間軸は『パワプロ7』と『パワプロ10』の間の話とされている。(公式パーフェクトガイドのインタビューより)
評価点
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PS3になったためグラフィックが向上。映像出力・音声出力も大幅に向上し、画質が良くなった。
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観客も3Dで描かれリアル感が増した。
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新たに「ダイナミックカメラ」が搭載され、重要な時にアップになり臨場感を増した。
 
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またサクセスでのキャラの立ち絵が呼吸に合わせ、小刻みに動くアニメーションが入るようになった。
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『実況パワフルメジャーリーグ2009』のようにキャラの表情を設定出来るようになった。「パワター」と呼ばれる。
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それに伴いこれまでは試合中のキャラが全員パワプロ君だったが、本作からはちゃんと独自のグラフィックになった。
逆になぜ今までやらなかったのか…
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なお、PSP版2010ではパワターは存在しない。PSPでは2011から導入される。
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アニメや漫画、ゲームのパワプロ風キャラ製作にも有用であり選手育成の幅が広がった。
 
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選手の身長でストライクゾーンが変わるようになった。
 
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ダウンロードサービスにも対応するようになった。
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これによって選手能力のアップデートも容易になった。
 
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データインストールやトロフィーシステムにも対応。
賛否両論点
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サクセスは12球団編であり、サクセスキャラも猪狩世代へ戻った。
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しかしどの球団でも一部サクセスキャラが変わる事を除けば殆ど同じ固有イベントや展開であり、テンポも悪く、繰り返しがダレるという意見もある。
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巨人だと猪狩守、ロッテだと早川あおい、阪神だと阿畑やすしといった球団によって変わる専用キャラが登場するなどの展開はあるが、『7』に比べると手抜き感があるという指摘もある。
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全ての球団で1度ずつクリアしなければ完全にイベントスキップが出来ない。それまで一度クリアからできる「お試しスキップ」でも間違いなくダレる。
 
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未クリアの球団の順位が低いと練習の取得ポイントが減ってしまいいい選手が作りづらくなる。
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1年8ヶ月しかない割にマイナスイベントが多く、特に休んだらいきなり虫歯や不眠症がついたりもする。
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投手試験も一軍のプロ選手が相手になるので秋の一軍昇格試験は理不尽に難しい。
 
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ペナントがカード制になったが、むしろ批判意見が多い。
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成長カードで選手パラメータを上昇できるが、選手ごとに設定されたのびしろ分しか成長出来ない。
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全体的に不評なシステムであり、本作だけのシステムになってしまった。
 
問題点
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モードが大幅に削除されてしまった。
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ホームラン競争や応援歌作曲を初めとして、マイライフや栄冠ナインのような人気モードも存在しない。
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OB選手も出ない。
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この事からPS3になった事で一気にパワプロが劣化したと考えるファンも少なくない。
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マイライフは後述するPSP版には(パワポタ4の焼き直しで)存在するのだが、PS3版には存在しない。
 
 
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サクセスイベントの背景がまだ不十分
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カラオケデートで「ムーディーな雰囲気」をだすべく、暗くして暗転、魚を焼くためをチームメイトと寮一室が煙まみれになり、白転する場面も。
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一部背景はパワポケ13、14でも使われたベース背景がある。
 
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アレンジチームを作るのには既存球団を総入れ替えするしかなくなった。
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『NEXT』で問題だった「エラー回避率を上げると逆にエラー率が増える」というバグがそのまま残っている。
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NEXTの頃から問題として扱われていたのにもかかわらずそのまま残っていたバグである事は大いに批判された。
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なおオンラインアップデートで修正されている。
 
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ネット対戦が実装されたがラグやフリーズが多く、また強さによるマッチングやハンデが無くて実力者と初心者の実力が分かれやすい。
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本作から完全に『パワポケ』シリーズとの選手互換が断ち切られてしまった。
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『サクセス・レジェンズ』『ポータブル4』『2009』から移行は可能。PS3版は『プロ野球スピリッツ2010』からも可能。
 
総評
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初のPS3版だが、「超進化」を謳いつつも結局はバグなどがそのままの部分も見受けられるなど躍進ではなく単に片足一歩だけ前進しただけの一作となった。
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ただし、プラットフォームの変更の苦労が見受けられる仕様であり、この頃は大目に見てもらったとも考えられる。
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また、パワターだけは概ね好評。グラフィックは間違いなく「超進化」している。
 
余談
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本作は体験版を配信した数少ないパワプロである(現在は配信終了)
その後の展開
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本作初出の選手キャラは殆どが姿を消し、2022現在「浜崎庄司」「坂本ゲン」のみが続投。
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一方で本作では端役の「怪しいもの屋の店主」がパワプロアプリに実装。
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パワプロ2024-2025で12球団サクセスがリメイク予定。
 
実況パワフルプロ野球2010 (PSP)
【じっきょうぱわふるぷろやきゅうにせんじゅう】
| ジャンル | スポーツゲーム(野球) |  
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| 対応機種 | プレイステーション・ポータブル | 
| 発売元 | コナミデジタルエンタテインメント | 
| 開発元 | コナミデジタルエンタテインメント (パワプロプロダクション)
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| 発売日 | 2010年7月15日 | 
| 定価 | 5,250円 | 
| レーティング | CERO:A(全年齢対象) | 
| 判定 | 良作 | 
| ポイント | パワポタ4の焼き直し 改善された所、改悪された所がそれぞれある
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概要(PSP)
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タイトルこそ『2010』で、本作からポータブルシリーズよりナンバリングに移行したが実質『ポータブル4』の焼き直しである。
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サクセスはPS3版とほぼ同じ。
評価点(PSP)
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『ポータブル4』にはなかったデータインストールに対応。ロード時間が短縮できるようになった。
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PoTaCaや段位認定なども存在する。
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PS3版に存在しないマイライフも『ポータブル4』の焼き直しとして登場。『ポータブル4』のマイライフの評価自体が好評だったため、
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『ポータブル4』でサクセスから引き継がなければ会えない彼女候補とも、別の方法で出会えるようになっている。
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また新婚旅行の追加、結婚後に遠征中で家に電話をかけるなどのイベントも追加。
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データインストールのおかげでロード時間も短いため、遊びやすいマイライフとなっている。サクセス選手引き継ぎをしないでマイライフを遊ぶなら本作が一番の出来かもしれない。
 
 
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PS3版よりサクセス試合での操作難度が低い(野手)
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難易度エキスパートでもロックオン1が標準装備されている上にミット移動が見えるので活躍しやすい。
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『2011』ではPSP版でもミット移動は非表示になったが難易度エキスパートでもロックオン1が標準装備されているのは変わらず。
 
 
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ペナントも『ポータブル4』の仕様で、バグが改善された。
問題点(PSP)
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サクセスはPS3版『2010』と同じモノであり、中身がほぼ同じな点はPS3版と同じく評価がそれほど高くない。
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投手のむずかしさも変わらず。
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PS3版からの移植の際の画像素材圧縮の影響か、背景等のグラフィックが著しく劣化している。
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UIやフォント周りも他のモードは『ポータブル4』準拠なのに対しサクセスだけPS3版準拠なので違和感がある。
 
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実況が変わったせいか、ウグイス嬢のボイスが大幅に削除されてしまった。「高津」「岩村」はおろか「イチロー」すら無いのは流石にどうかと思われる。
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失投の多さ、ダルビッシュや田中将大などの異常な強さはポータブル4と同じ。
総評(PSP)
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実質『ポータブル4』の焼き直しだが、データインストールが追加された代わりに音声が大幅に削除されてしまい、一長一短といった所。
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元が良作なためペナント・マイライフを中心に遊ぶならロード時間を短縮できる本作でもありかもしれない。
 
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なお『2011』以降のPSP版はPS3・PSVに合わせたバランス取りだが、かなり無茶苦茶な移植をされており本作以降のPSP版はパワポタファンからの評価があまり高くない。
最終更新:2024年04月12日 10:58