テイルズ オブ イノセンス

【ているず おぶ いのせんす】

ジャンル ロールプレイングゲーム
(シリーズ内ジャンル名:想いを繋ぐRPG)

対応機種 ニンテンドーDS
メディア 1GbitDSカード
発売元 バンダイナムコゲームス
開発元 アルファ・システム
発売日 2007年12月6日
定価 6,090円
プレイ人数 1人
レーティング CERO:B(12歳以上対象)
コンテンツアイコン 暴力、言葉・その他
廉価版 Welcome Price 2800:2008年10月30日/2,940円
判定 なし
ポイント 良くも悪くもシンプルな出来
テイルズ オブ シリーズ関連作品リンク


概要

  • テイルズ オブシリーズのマザーシップタイトル第9弾。略称は『TOI』『イノセンス』。キャラクターデザインはいのまたむつみ。
  • 製作はナムコ・テイルズスタジオではなく『式神の城』や『テイルズ オブ ザ ワールド なりきりダンジョン2』のアルファ・システムが手掛けている。
  • DSテイルズでは2作目。外注作品としては初のマザーシップタイトル。
    • 1作目の『テイルズ オブ ザ テンペスト』があまりにあんまりな出来だったことも手伝ってか、期待が寄せられた。
    • 1年後に発売されたDS3作目の『テイルズ オブ ハーツ』と同じ時期に製作がスタートしていることから、『ハーツ』の布石、『テンペスト』の救済措置として発売されたのではないかと言われている。

システム

  • DS LIBS(ディメンショナルストライドリニアモーションバトルシステム)
    • 基本的なグラフィック等のベースはPS2『アビス』の物と同様。フリーランを使用し自由なライン移動が可能。
    • 本作ではPS2『リメイク版デスティニー』と同様の空中コンボ「アサルト」を繰り出せる他、特技系統は『シンフォニア』の3段階制を継承、『レジェンディア』の敵HP表示とパッシングスルーに相当する避け移動も存在。
      • なお、敵HPが表示される事によってシリーズ恒例のスペクタクルズも無意味になると思われがちだが、本作のモンスター図鑑もスペクタクルズを使用したモンスターに完成率が適用される仕様にされている為、スペクタクルズの出番もきっちり用意されている。
  • 覚醒システム
    • お馴染みの「オーバーリミッツ」に相当するシステム。
    • 連続で攻撃を当てたり、敵の攻撃を連続でガードすると上昇し、ゲージがMAXになるとステータスの上昇や秘奥義の使用、インフィニティジャム(後述)の発動が可能になる。
  • インフィニティジャム
    • 『シンフォニア』の「ユニゾンアタック」の発展系とも言うべきシステム。覚醒ゲージがMAXになると発動可能。
    • 発動すると敵が発動者の覚醒ゲージが空になるまで無防備になり、その間に自由に連携攻撃が可能になる。
    • 発動中にLボタンを押すと操作キャラクターを他の戦闘メンバーに入れ替える事も出来、そのまま他のキャラクターの連携に繋げる事が可能。
    • 要するに本作の戦闘は「これまでのマザーシップタイトルのいいとこ取り」とも言うべきシステムだろう。
  • スタイルシステム
    • 『シンフォニア』のタイプセレクトとEXスキルを発展された育成システム。本作では数種類のスタイルから選択してキャラクターをカスタマイズする育成制度を採用している。
      • 基本的なスタイルは物理攻撃重視の「アドバンスト」、術攻撃重視の「ウィズダム」、防御重視の「ガーディアン」、機動力重視の「テクニカル」の4種類で、隠し要素として覚醒重視の「イノセント」と苦行・ボーナスの「ヴァーサス」も存在。
      • 物理攻撃あるいは術攻撃重視のスタイルの存在から、全キャラが近距離系特技を取得していたり、本作では『デスティニー2』以来の全パーティーキャラが術を使用出来る様になっていたりしている。
      • 各種スタイルのレベルを上げていくと「アビリティー」というスキルを取得する事が出来る。アビリティーはキャラクターにセットする事が出来、スタイル共々様々なキャラクターを作る事も可能。
  • ギルド・ギルドダンジョン
    • 従来における「サブイベント」に相当する存在。各街の「ギルド」という施設で依頼を引き受ける事が出来る。
    • ギルドでのクエストは主に各地に点在する「ギルドダンジョン」というエリアにて行う。また、終盤戦になるとダンジョンを界しない物も登場する。
    • ギルドで行うクエストは「行方不明の子猫を探せ」や「特定のモンスターを規定数倒せ」といったありがちな物から、「ステータスダウン効果の付いた防具を装備して一定回数勝利する」という尖った物まで様々。
    • 「ギルドダンジョン」は通常のダンジョンとは異なり入る度にダンジョンの構造や宝箱の中身が変化する。ダンジョン内の敵もクエストのレベルに応じて変化。
  • 絆システム
    • 本作では特定キャラクター間との『絆』というパラメーターが設定されており、一緒に戦闘した回数、イベント、スキットでの選択肢や行動、料理を食べる(後述)によって上昇するようになっている。
    • 要するに『シンフォニア』の「好感度」システムの発展系。ただし本作の絆値は『シンフォニア』における「主人公に対して仲間からの評価」という物では無く、あくまで「主人公含むパーティーキャラに対しての周りからの評価」程度に留まっている。このためか、本作の絆システムは『シンフォニア』のようなギャルゲーじみた物では無い。
  • 料理について
    • 本作の料理は体力回復効果はほぼ無く、一定時間ステータスが変動する物と絆が上昇のみに統合されている。
    • 料理レシピの取得方法も「各地のワンダーシェフ等から料理のレシピを直接教えて貰う」から「ギルドでグレードと交換する等をしてレシピアイテムを取得した後に同アイテムを使用する」事に変更。本作では料理自体も「アイテム」として扱われている関係上、作成した料理もコレクター図鑑に登録されるようになっている。
  • 覚醒リスト
    • シリーズお馴染みの「称号」に相当するシステム。
    • 本作では様々な行動を引き起こす事によって、「ライブラリー」内の「覚醒リスト」の項目が埋まっていく。要は「実績解除」。
  • 通信モード
    • 『テンペスト』同様複数プレイヤーによるマルチプレイが可能となっている。
    • ストーリーの進行からギルドダンジョンへの挑戦まで、戦闘を協力して行うことができる。
      • ただしメニュー操作や場所の移動等は1Pのみ可能で、戦闘中のキャラクターの切り替えやインフィニティジャムの使用は不可能。
      • なお通信プレイ終了後に、2P以降にも入手したガルドやグレード、ギルドポイント等が給付されるほか、全員に「ヴァーサス」スタイルが解禁される。
    • シリーズお馴染みの「ソーサラーリング」に相当する物が存在しない。
      • ただ、本作ではフィールド・ダンジョン移動中に物理攻撃(アサルト)を繰り出す事が出来る。
      • 「アサルト」を敵オブジェクトに当てて戦闘に突入すると、敵の背後に回って戦闘開始した時と同じく、開始時に先制攻撃を繰り出す事が出来る。このシステムは後に『ゼスティリア』でも採用されているが…

評価点

  • グラフィックはDSの性能を考えれば出来が良い。
  • 初めてまともにプレイできる様になったDSのテイルズ オブ シリーズ作品である事
    • 前作『テンペスト』はキャラやストーリーはともかく、開発元のノウハウ不足の関係でシステム面の破綻によりまともにプレーする事すら困難な作品であった。
    • だが、本作は経験のあるスタッフよる制作により、前作と比較してシステム面は通常の作品と遜色の無い程度に進化。ひとまず安心といったところだろう。
  • いのまたテイルズ初の完全3D作品
    • これまでのいのまたむつみがキャラクターデザインを担当していたテイルズ オブ シリーズ作品はいずれも2Dで、グラフィック自体は3Dの前作『テンペスト』も戦闘が『リバース』を発展した中途半端な物だった為「2Dから脱却出来た」とは言いがたい物だった。
    • だが、本作は前作同様『アビス』からの使い回しが多いとは言えど、戦闘も完全3D化が施されていて、これにより真の意味での『3Dによるいのまたテイルズ』と名乗れる様になったとも言える。
    • 残念ながらDSにおける次回作『ハーツ』では2Dに戻ってしまったが、更なる次作『グレイセス』からは藤島同様の3Dに統合され『エクシリア』で3D初の本格的な空中戦が取り入られた点を考慮すると、本作は先見性のある一作と言えよう。
  • 戦闘システムも好評。
    • アクション要素を取り入れた戦闘は奥深く、空中でコンボが続いた時はかなり爽快。一体の敵を一定時間戦闘に参加しているキャラ全員で一方的に攻撃し続けられる「インフィニティジャム」や、一定時間攻撃力や詠唱速度が高まる「覚醒」を使って様々な組み合わせのコンボができる。
  • いのまたむつみによるキャラクターデザインもこれまでのキャラと異なるなど多少の賛否両論はあるものの、ユーザーからの受けは上々。キャラクター自体も、気弱な主人公・ルカや、それをネタにルカをいじり倒す新機軸ヒロイン・イリアなど、これまでのシリーズにない魅力を持っている(描写が描写なので、賛否分かれるが)。
  • 演出関連
    • OPアニメーションは、KOKIA独自の世界観とプロダクションI.G製作のアニメーションも相俟ってハイクオリティに仕上がっている。
    • 加えて、本作はDSシリーズの中で唯一EDにも主題歌「say goodbye & good day」が存在する作品でもある点も評価出来るだろう。
  • 従来のシリーズ通り、豪華な声優を採用した個性の強いキャラクターは健在。
    • フルボイスではないもののイベントシーンにも声がついている。
    • 女性声優が主人公を演じるのはマザーシップタイトルとしては初である。
    • また、サブキャラにも主要キャラとしての活動も多い若本規夫、杉田智和、沢城みゆきを採用しているほどである。
      • 若本氏が演じる「第二のアナゴ」こと「ガードル」はまだしも、悪役の一人「ハスタ・エクステルミ」は、脱力系かつ電波過ぎる言動や声優の真殿光昭氏による狂演もあってか、ファンからも非常にコアな人気を持つキャラクターになっている。

賛否両論点

  • 称号の廃止
    • テイルズ オブ シリーズでは恒例の収集要素としてキャラクター毎の「称号」が存在しているが、本作では廃止されてしまった。称号の無い本編タイトルはPS版『デスティニー』以来の事になる。
      • 称号の廃止によりサブイベントの総数も激減していたり、ステータスボーナスも存在していない…と言いたい所だが、本作では称号に代わるイベント要素は「覚醒リスト埋め」で、ステータス増減要素は「スタイル」でそれぞれカバーされている。
  • アクセサリー種類の激減
    • 従来のシリーズ作品では消費TP半減の「フェアリィリング」や詠唱時間減少の「ミスティシンボル」等の豊富なアクセサリー系装備の存在も欠かせないが、本作では「ポイズンチェック」を代表とする状態異常系と「フレアマント」等の属性軽減系の2種類しか存在せず、従来作と比較してバリエーションに欠ける。
      • ただ、本作では各種スタイルを育てて取得する「アビリティ」のセットで詠唱時間減少やHPが徐々に回復などの効果を得ることができる。加えて、術技も熟練度を上げるたびに消費TP量が減少していくシステムになっている。このため最終的には従来シリーズ作品と遜色ない程度に収まるだろう。
  • 料理関連
    • 本作での料理システムは概要の通り体力回復効果が廃止されている代わりにステータス上昇の効果のみ。取得方法や料理の扱いも特殊な物に変更されている関係で、これまた従来のシリーズファンから賛否が分かれる事になってしまった。

問題点

  • シリーズ恒例のスキット(フェイスチャット)にほぼ声がついておらず、収録数も少なめ。また、テイルズではお馴染みの劇中アニメーションがない(wiiの『ラタトスクの騎士』にも言えることだが)。
    • スキットに声が付いていない関係上、本作の多くのスキットには内容次第では絆値を上昇させる効果がある選択肢がある物も多いが、ボイス無しかつ選択肢付きのスキットは『シンフォニア』の物とほぼ同一仕様になっている為、既視感を覚えるプレイヤーも多いだろう。
      • この点はカートリッジの容量が少ないDS故、仕方ないところではある。とはいえ、少なくとも『テンペスト』よりは改善されている。
  • フィールド画面と世界設定の問題
    • フィールドではこれまでの作品で登場していた宝箱やスキットポイントといった物が存在せず、探索の面白味に欠ける。
      • 一応、フィールド移動中にカスタマイズアイテムや薬草を獲得できる「採取ポイント」が出現する事があるが、1回のみ調査できるフィールドの物よりもギルドダンジョンの同型の物の方が多く調査できる為、わざわざフィールドに採取ポイントを用意した意義が薄い。
    • また「ナム孤島」や「ねこにんの里」といった恒例のお楽しみスポットが存在せず、サブイベントは基本的に町かダンジョン限定になってしまった。シリーズ恒例のおまけダンジョンがフィールドに存在しているのがせめてもの救いか。
      • この「町・ダンジョン以外のフィールドオブジェクトは完全排除」という方針に従ってか、本作のマスコットと本作のねこにんポジションのキャラクターを務めるコーダの種族「ミュース族」の集落が存在してない事で生態系が全く分からず、街の住人との会話で情報が聞ける「鉄道」も序盤のイベントで登場したきりで町中の駅やフィールドで走っている描写が見当たらず、どちらも「ほぼ設定のみの存在」と空気化している感が否めない。
  • ダンジョンが単調な上長く、敵が多い。その上パーツのコピペを多用しているため非常に迷いやすい。
    • 加えて、「テンペスト」に続いて「マルチスクリーンを利用したダンジョンマップ表示」という生ぬるい仕様も存在しない点も本作のダンジョンの迷いやすさを助長していると言える。
    • 一応、宝箱やセーブポイント等のマップ内オブジェクトの存在を記憶する事で大体のプレイヤーの位置を把握出来るが、それでも迷いやすいと言わざるを得ない。
      • 特に顕著と言われているのが「マムートのギルドダンジョン」。このダンジョンではカメラアングルがプレイヤーに近い、マップ内オブジェクトの数が少なく目印が分かりにくい、ダンジョン区分の関係で進入の度にマップ構成が変動する等々・・・只さえも迷いやすい本作のダンジョンの中でも屈指の迷いやすさを誇る。
        このダンジョンは区分の関係でクエスト受注対象になっているが、上述のダンジョン仕様が存在するため、ここを介してのクエストは達成難易度が非常に高い。幸いここでしか受けられないクエストは存在しないため、クエスト数をこなしたり各種コンプリートを目指すのなら他であたった方が良いだろう。
    • 最終ダンジョンに至っては 延々と螺旋階段を上るだけ の構成。その上通路が狭いため敵を避けるのはほぼ不可能。
    • この作品の後に同社が開発したファンディスク『テイルズ オブ ザ ワールド レディアント マイソロジー2』でもこの点は同様。
    • また、隠しダンジョンは自動生成ダンジョンであるのだが、裏ボスと戦うためには セーブなしで地下100階 まで潜らなければならない。一応5階ごとに脱出ポイントはあるが途中入場は不可能と、あまりに面倒くさすぎる。
  • シナリオも評価が低い。前世との過去が複雑に絡み合うシナリオと書けば聞こえは良いが、その割には内容はかなりあっさりしており、全体的に説明不足。
    • 主要キャラクターは前世で知り合い同士で、それが重要な部分を占めているのだが、大抵の敵キャラが前世にとらわれすぎている。チトセに至ってはルカを慕う理由もイリアを憎む理由もすべて前世から引きずっているものであり、「お前のアイデンティティは前世が絡んだものだけか」と批判されるほど。
    • 前世の記憶を辿って行くのが中盤の旅の目的なのだが、それで見れる前世の回想が断片的であるところも、説明不足に拍車をかけている。
      • 現世のキャラも大抵は登場してから初めて(あるいはその直前に)前世のキャラが初登場することが多い。そのため「この人物の前世はあの人物だったのか」というような意外性のある部分は少ない。
      • 加えて、前世の因縁から一度は裏切る人物もいれば、こちらに向かって実際に攻撃してくる人物まで現れる。それなりの事情があるとはいえ、そこに同情できたプレイヤーは何人いることやら。
    • エルマーナ「ウチ前世はヴリトラやってん」ルカ「へー、ぼくアスラ」のような会話に代表されるように、まるでネットゲームで知り合った仲間が現実(オフ会)で出会ったかのような描写から「初めてのネトゲオフ会」と呼ばれる事も。
  • 戦闘バランスにもやや難がある。
    • 序盤こそ普通だが、中盤あたりから敵の能力がインフレし始める。プレイヤー側はHPやTPがレベルを上げてもあまり上がらず、こちらの取れる行動の選択肢が限られてしまう。これに耐えかねて投げる人も。
    • 特技・秘儀・奥義の3段階のシステムを採用しているのに、セットできる術技が4つのみと少ない。そのため戦闘がワンパターンになりがち。
      • セットできる術技が少ない分、比較的シンプルな戦闘になっているの救いか。
    • 『アビス』までの3D作品で登場していた「払い」の通常攻撃が廃止され広範囲攻撃が術技に絞られてしまった。この仕様からか全体的な攻撃範囲が狭く、戦闘の際に袋叩きに遭う率が高い。
      • 特に顕著に見られるのが蟹の姿をしたモンスターとの戦い。これらモンスターは攻撃力・防御力共に高めでスーパーアーマー持ち。かつ複数で現れるモンスターでもあることから、基本的な攻撃範囲の狭さも相まって、いつのまにかフルボッコされていた・・・ということになりかねない。
    • 本作での戦闘終了後のガルド及びアイテム獲得は敵を倒すと飛び散るオブジェクトを回収しないと獲得出来ない仕様になっている為、一つ取り逃すだけで取得ガルドが下がる所かアイテム獲得もままならない。
      • これの対策としてはテクニカルのスタイルのレベルを上げるで取得出来る「吸い上げ」のアビリティをセットする事や、作戦の優先行動で「お金を回収しろ」「アイテムを回収しろ」を設定すれば良い。しかし前者の場合はシステムの都合上、アビリティセットの容量を圧迫してしまいキャラクター育成の自由度が低下してしまう難点も存在する。
    • 戦闘画面及びモンスターのデザインは『アビス』のほぼコピペ。見た目での新鮮味はほぼ無い。
      • しかも『アビス』で強すぎていた点が指摘されていたフリーランもほぼ未調整で登載されている。そのうえON/OFF可能だったアビスとは違って標準システムとして存在し、フリーラン中にも攻撃をくり出せる。このことから只さえも強すぎたアビス以上にフリーランの強さに磨きが掛かってしまった。
    • ニンテンドーDSのボタン数の関係かターゲット切り替えとフリーランが同一ボタン(短押しでターゲット切り替え、長押しでフリーラン)に統合されている関係で少しややこしく、3Dテイルズに慣れていると操作に混乱をきたす可能性が高い。
      • ボタンの長押しがフリーランに設定されている為、シリーズの伝統だった「ボタン長押しで時間を止め、じっくりとターゲットを絞り込む」事が不可能になってしまった。
    • 本作の敵も秘奥義を放つが、『アビス』のように敵のHPが何%を切ったら発動させるという仕様ではなく、難易度が上がれば何度でも秘奥義を放つようになる。そのため、理不尽死が起こりやすい。
  • 練り込み不足なギルドシステム
    • 依頼内容は画一的で、ただポイントを稼ぐだけの作業ゲーになっている。
      • 一応フォローすると、依頼の中にはギルドダンジョンでしか戦う事が出来ないモンスターや、特殊アイテムを装備して進める物も存在している事から各種図鑑のコンプリートには必要不可欠。クエストで獲得出来るグレード量も戦闘時の物と比べて多く、引き継ぎアイテム(後述)の購入には必須となっている。
    • グレードを消費して各種便利アイテムや2周目引き継ぎ権利を買うことが出来るが、過去の作品に比べて引き継ぎアイテムが高すぎる。ギルドでクエストを破棄しただけでここの消費ポイントを1%値上げされてしまう*1
      • こう書くと「じゃあ諦めずに全てクエストを達成したら別に良くね?」と多くのプレイヤーは思うかも知れないが、クエストの中には「全ステータスが大幅にダウンしてしまうペナルティの付いた防具をパーティー全員が強制装備してストーリー後半戦の敵に10回戦闘で勝利する」という内容のライトプレイヤーお断りな物が2つ程存在する。このためかコレクター図鑑埋めを目的としているプレイヤーの場合は、クエストを受注して図鑑登録したら、受注したクエストをすぐに破棄してしまいやむを得ずギルドアイテムを値上げしてしまう可能性が高い。
      • また、ギルドで交換可能な引き継ぎアイテムの値段も記述では「高すぎる」と言い回しこそネガティブだが、実際は高ランクのクエストの受注を繰り返す事で意外とあっさりと交換に必要なグレードを稼げてしまう。このことから、引き継ぎの難易度もシリーズの中でも相当低い部類に当り、下手すると1周目クリアの時点で全ての要素が引き継げてしまう
        対して戦闘時の獲得グレード量はいつも通りでクエストと比べると遙かに稼ぐペースが劣ってしまう。よって本作でのグレード稼ぎは最終的にギルド頼みになる点が否めない。
        結論を言わせてもらうとグレード関連のバランスが取れてない
  • グレードとは別に戦闘評価がエターニア以来の復活となったのだが、戦闘ランクノーマルでは満点を取るのが非常に困難である一方で、ハード以上だとレベルを上げて序盤の敵を瞬殺しただけで満点が取れてしまう。
    • 高評価のものは5つまで記録されるのだが、同評価のものは古いものから順に消去される。保存は不可能で、コンボが長く続いた記録等も雑魚との戦闘の記録に容赦なく上書きされてしまう。
  • 引継ぎによって一部イベントが起こらなくなり、いくつかの要素がコンプリートできなくなるバグが存在する。
    • その場合引継ぎアイテムを捨てて周回すれば復活するが、引き継がなかった要素をまた集めなおす必要がある。
  • 敵幹部の中にはボイス数が少なく序盤と終盤にしか用意されて無いキャラクターも存在する。
    • しかもそのキャラクターがボイス登場した際のキャラクターモデルは既存の敵からの使い回しで、殆どの敵幹部が取得している秘奥義すら無いという酷い有様。
    • もっとも、該当キャラクターとの戦闘では久々のボイス登場にも関わらず、やたらと喋りまくるのがせめてもの救いか。

総評

グラフィックなどはDSの性能を考えればかなり出来がいいが、上記の問題点が足を引っ張ってしまい、評価は割れ気味である。
ただ、あんまりすぎる出来であった前作である『テンペスト』による前評判の悪さを覆すには十分な出来であり、特に戦闘面にこだわるユーザーには満足できる内容である。
簡単にまとめれば、シンプルさが売りの出かけ先でも気軽に出来るRPGといったところか。


その後の展開

  • 本作はシリーズ恒例の小説版が発売されている他、ジャンプスクエア創刊号からコミカライズ版も連載されていた(全12回)。
  • この作品の後にDSで発売された『ハーツ』(こちらはナムコ・テイルズスタジオ製作)では、今作の問題点をほぼ改善してはいるのだが、斬新過ぎる販売戦略でまたしても評価が割れてしまった。
  • 2012年にPS Vitaで『テイルズ オブ イノセンス R』としてリメイクされた。
    • 戦闘システムの変更、シナリオの一部書き換えおよびマップの追加、フルボイス化、グラフィックと音質の向上、キャラの追加などがされた。

余談