SPACE RAIDERS
【すぺーす れいだーす】
| ジャンル | シューティング |  
  
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| 対応機種 | プレイステーション2 ニンテンドーゲームキューブ
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| 発売・開発元 | タイトー | 
| 発売日 | 2002年12月19日 | 
| 定価 | 【PS2】6,090円 【GC】5,040円
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| プレイ人数 | 1~2人 | 
| 廉価版 | 【PS2】SIMPLE2000シリーズ 2004年5月20日/2,000円
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| 判定 | クソゲー | 
| シリーズファンから不評 | 
| ゲームバランスが不安定 | 
| ポイント | 3Dグラフィックの“人間スペースインベーダー” どんなに頑張っても1回は死ぬ難易度
 薄いストーリー
 価格が中身に合ってない
 凄いのはムービーだけ
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| スペースインベーダーシリーズ | 
| SIMPLE2000シリーズ | 
 
概要
タイトーが『スペースインベーダー』(以下『インベーダー』と表記)25周年記念作品として制作した作品。
『インベーダー』25周年、クオリティの高いムービー、『ワイルドガンズ』の様なゲーム画面から期待していたユーザーも多かったが…
2004年5月20日に『SIMPLE2000シリーズ Vol.52 THE 地球侵略群 SPACE RAIDERS』が発売。
発売元を変更し、価格を引き下げた廉価版である。
特徴
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ゲーム性は『インベーダー』とほぼ同様であり自機(砲台)が人間に、トーチカ(シェルター)が街中の障害物などに変わった。
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家庭用作品らしくコンティニューは無限。
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難易度が高過ぎるので、コンティニュー回数制限があったら本当にどうしようもなくなるところであった。
 
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二人同時プレイが可能。
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ストーリーが無い事も含め、プレイするならまだこちらの方がいい。
 
問題点
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平行移動しかできない。
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最終ボス戦もボスを中心にぐるぐる回れる様になっただけであり、結局横移動しかできない。
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にも拘らず敵は自由に移動しプレイキャラめがけて攻撃してくる為、障害物が邪魔になる事が多い。中には屋根に敵が乗った車が急に猛スピードで突っ込んで来る事もある。タイミングよく手榴弾を投げたりすればやり過ごせるが、初見だと対応できないだろう。『インベーダー』なのに覚えゲー……。
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左右への回避ができ近づいて来た敵に当たるとダメージを与える事ができるが、回避できる範囲が狭く敵の数が多い事や強い敵が出て来る事などが多い為あまり回避になっていない。勿論上述の車も回避できない。
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手榴弾やスペシャルアタックは強力だが、障害物まで壊してしまう為自由に使えない。上述の車の時も手榴弾を使ったりすると障害物が残っていた場合一緒に壊してしまう。最早テストプレイしたかどうかも怪しい。
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一応障害物を壊すとアイテムが出てくるが、当然ながらアイテムが欲しければ自分でバリケードを壊さなければならない。
 
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敵や障害物は一定数倒すたびに新たに配置されるため、オリジナルに比べてテンポが悪い。
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ボスはボスで弾幕シューティング並みの攻撃を仕掛けてくる。
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ちなみに視点は敵の状況によって自動変更される。自由にできない。
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アイテムは少しあるだけ。あまり頼りない。
 
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これらが原因でゲームの難易度がかなり高くなっておりノーコンクリアは極めて難しい。
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プレイヤーキャラは性能の異なる不良少年・ジャーナリストの女性・ゴリラ警官の3人から選べるが、戦い方とムービーが少し変わるだけで(あってない様な)ストーリーに違いはない。
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敵の巨大UFOにたった一機の戦闘機で突入するシーンがあるが、前述の3人はとても戦闘機を操縦できるような面子ではない。生き残っていたパイロットに乗せてもらったと考えるのは野暮だろうか?
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そして、たった一人で最終ボスを倒すとなんと「(ネタバレ反転)
敵の増援部隊が地球人抹殺の為に地球へ集結する
」というあんまりなエンディングを迎える。続編を作る気だったのだろうか?
 
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「ゲームモードはたった2つ」「難易度変更不可」という潔さ。
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3Dグラフィックだが、肝心のグラフィックはそこまで綺麗ではない。
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こんな内容だが5,000円以上もする。いわゆるフルプライスより若干安い価格帯ではあるが、内容には全く見合っていない。
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PS2版はGC版以上にグラフィックの出来が悪い。1,050円も高いのに。
 
評価点
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CGクリエイター・青山敏之氏の手掛けたムービーだけは高く評価されている。
総評
ゲーム性について評価できる部分が無いので薄いストーリーが悪目立ちし、力の入ったムービーも裏目に出てしまっている。
記念作品なのに全体的に褒め所が無く、『インベーダー』シリーズに泥を塗る仕上がりとなってしまった。
同じ記念作品なら『スペースインベーダー・アニバーサリー』を買う方がずっとお得で幸せになれるだろう。
外部リンク
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珍しいWIREDのレビュー「インベーダー・ゲームの現代版『スペースレイダース』レビュー」(リンク先)
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SIMPLEで発売する前から評判が良くなかったことが分かる。
 
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「現代用語の予備知識」ゲームにパクられた映画のはなし 「インデペンデンス・デイ」(リンク先)
余談
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「PV詐欺」という意見も多い。店頭やネットの動画で騙された人もいるとか。
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ちなみにどこからどう見ても『インデペンデンス・デイ』である。戦闘機のシーンはもしや…。
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虫型クリーチャーが大挙して襲ってくるさまは『スターシップ・トゥルーパーズ』に見える。どちらも続編などが作られる程の人気SF映画なので影響を受けた可能性はかなり高いだろう。
 
 
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ファミ通WaveDVD2008年6月号の「BOSEの○○タイム 俺たちとインベーダーと30年」というスペースインベーダーの歴史を振り返る番組で本作が紹介されている。
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ちなみにOPムービーは「最高じゃんこれ、面白い!」「完全にインデペンデンス・デイじゃん」「ハリウッドあるあるみたいになって面白い」と評価されており、その後のゲーム部分に関しても「この発想はなかった」「とんでもない名作を見逃していた」と、ゲーム雑誌らしい好意的なコメントを残している。
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しかし、ナレーションでは「かなりいい進化じゃないですか。『迷走』っていう言葉がピッタリ合うと思いますけどね」「(SIMPLE作品としての再販について)例のSIMPLEシリーズですからね、面白いかどうかってのは、皆さんにかかってるって訳です」とやや批判的に紹介されている。
 
 
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廉価版が特に問題なのは奥深いアクション性ややりこみ要素から『SIMPLE』シリーズでも屈指の知名度を誇る『SIMPLE2000シリーズ Vol.31 THE 地球防衛軍』と名前が似ていて紛らわしい。
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さりげなく「軍」ではなくて「群」。「侵略者に立ち向かう一般市民」のゲームであるため、「THE 地球侵略群」というタイトルは「どのみち詐欺」と言えなくもない。ゲーム内容を知らない人にタイトルだけ見せたら「侵略者を操って地球を攻めるゲーム」だと誤解されそうである。
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公式ページやパッケージ裏に「関係ない」と言う事が小さく記載されてはいるのだが、特に発売当時は「間違えて買ってしまった」という声も多く聞かれた。
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D3パブリッシャー側の意図は定かでないが、ある種の「タイトル詐欺」と言える。
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本来無関係な『地球防衛軍』関連スレでネタにされる事もあった。
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同じようなタイトルでも、同じSIMPLE2000の『THE 宇宙大戦争』はゲーム性・ネタ双方で頑張っていてそれなりに評価を得ている。
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本物の続編『THE 地球防衛軍2』は、翌年2005年7月28日に発売された。内容についてはあえて語るまい。
 
最終更新:2024年08月16日 18:35