本項目ではプレイステーション・ヴィータ用ソフト『SOUL SACRIFICE』『同・DELTA』の紹介をしています。
【そうる さくりふぁいす】
ジャンル | アクション | ![]() |
対応機種 | プレイステーション・ヴィータ | |
発売元 | ソニー・コンピュータエンタテインメント | |
開発元 |
マーベラスAQL SCE JAPAN STUDIO |
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発売日 | 2013年3月7日 | |
定価 |
Vitaカード版:3,400円 ダウンロード版:2,800円 |
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周辺機器 | 別売メモリーカード必須 | |
通信機能 | PlayStation Network対応 | |
プレイ人数 | 1~4人(アドホックおよびオンラインマルチプレイ対応) | |
レーティング | CERO:D(17歳以上対象) | |
判定 | 良作 | |
PlayStation Studios作品 |
SCEがPSvitaで出す初の完全新作ハンティングアクション。製作総指揮は稲船敬二氏が担当。
タイトルにあるとおり、「生贄(SACRIFICE)」をキーとした独特のシステムとダークかつ重厚な世界観が魅力。
また他作品とのコラボも行われ、ストーリーだけでなくやり込める要素も豊富になっている。
絶望的な不条理から、物語は始まる。
なんの説明もなく狭い牢獄に閉じ込められている、残忍な魔法使いに飼われた奴隷――
それが、主人公だ。
刻々と死の瞬間が近づく中、1冊の「本」が目の前に現れる。
それは記述された内容が実際に体験できるという不思議な効力を持つ魔導書だった。
プレイヤーの前に現れた1冊の「本」。
正確に言うと「本の姿をした化物」である。
主人公の敵なのか?それとも味方なのか?
想像を絶する闘いの幕が開く。
「忌まわしきダークヒーロー」の存在
魔法使いは、魔物の討伐を生業として生きている。
魔物は人々に災厄をもたらす存在。
それらを駆逐する彼らは、本来「英雄」として称えられるべき存在である。
しかし魔物たちは皆、元々は人間。
つまり魔物を殺すということは、「人殺し」であるとも言える。
身に負っている「代償」の醜さもあり、
彼らは誰からも感謝されない。町に出れば人々の冷たい眼差しが突き刺さり、
子供からは石を投げられる、孤独に包まれ忌み嫌われる存在—
それが“魔法使い”である。
魔物の討伐前夜。
誰も笑わない。
会話すら、ない。
吊られた裏切り者の重さで軋む木々の音だけが、静かに鳴り響く。
魔法使いたちの間に、生ぬるい友情などは無い。一握りの信頼関係を除いては。
「ソウル・サクリファイス」は、世間に背を向けて生きる
こうしたダークヒーローたちの物語である。
(公式サイトより)
ダークな世界観とシンプルだが歯ごたえのあるゲーム部分、そしてマルチプレイによるやり応えで総合的に高評価となった快作。
また東京ゲームショウ2012で世界初プレイアブル出展され、日本ゲーム大賞2012フューチャー部門を受賞した。
上記のとおり細かい部分での粗はあるものの、それを補うべく約一年の時を経てリニューアル版『SOUL SACRIFICE DELTA』が2014年3月6日に発売されている。
ちなみにその直前、本作はDL版が1,000円という特別プライスで配信された(PSプラス会員向けフリープレイ版も同時に配信開始している)。
【そうる さくりふぁいす でるた】
ジャンル | アクション | ![]() |
対応機種 | プレイステーション・ヴィータ | |
発売元 | ソニー・コンピュータエンタテインメント | |
開発元 |
マーベラスAQL SCE JAPAN STUDIO |
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発売日 | 2014年3月6日 | |
定価 |
Vitaカード版:4,743円 ダウンロード版:3,724円(全て税別) |
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プレイ人数 | 1~4人(アドホック及びオンラインマルチプレイ対応) | |
周辺機器 | 別売メモリーカード必須 | |
通信機能 | PlayStation Network対応 | |
廉価版 |
PlayStation Vita the Best:2014年12月11日 Vitaカード版:2,800円/ダウンロード版:2,200円(全て税別) |
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レーティング | CERO:D(17歳以上対象) | |
判定 | 良作 | |
PlayStation Studios作品 |
魔法使いたちよ、魂に問え、選択せよ、未来を。
PSVITAにて発売されたアクションゲーム『ソウルサクリファイス』の完全版。
開発自らが「ソウルサクリファイス1.9」と自称するように、新たなストーリー・魔物・マップのような数多くの追加要素に加えて、
システム・グラフィック・モーション・AIの追加、改善、変更などゲーム内で手が入れられていない箇所はほぼ存在しないと言っても良い。
「永劫回帰」
ある「呪われた男」が世界を滅ぼす。
その「呪われた男」による絶望的な世界統治は、気が遠くなる程続くだろう。
そこに突如「無名の魔法使い」が現れ、「呪われた男」を打ち倒す。
そして、一度終わりを迎えた世界を、聖杯が再生する。
「無名の魔法使い」はやがて「呪われた男」となり世界を滅ぼすだろう。
世界の終焉と再生の物語、その物語にほころびが生じる。
魔術書リブロムには、「ある魔法使い」とマーリンが出会い、
そして二人で"伝説の聖杯"を探し求めて旅をしていたことや、
やがて魔物と化したマーリンが如何にして世界を支配するに至ったのかが記されていた。
しかし世界が終焉を迎える前、ほころびが生じてリブロムは改訂される。
改訂されたリブロムに記されていたのは「本来無かった物語」。
(公式サイトより)
前作からの追加・変更点はあまりに膨大であるため、主な物以外は公式サイトの「ソルサクからの100以上の進化ポイント」を参照していただきたい。
「ソウルサクリファイス1.9」という自称は伊達ではなく、前作ともはや別物と言って良いレベルまで進化している。
追加要素も破綻無く溶け込み、前作にある評価点はそのままに、あるいは更に向上しておりいずれも評価は高い。
中でも世界観や設定を最大限に活かしたストーリーは特に高い評価を得ている。
ダークでグロテスクな人を選ぶ世界ではあるが、ゲーム自体は全方面に渡ってかなりの完成度を持つので、興味がある人には是非オススメしたい。
*1 反撃が困難な突進攻撃を盾魔法でガードすると魔物がダウンし、逆に攻撃チャンスになるなど