【ですとろい おーる ひゅーまんず!】
このゲームは1950年代のアメリカ合衆国を舞台としております。
世界観の背景にあるのは米ソ両超大国の対立を軸とした冷戦構造です。
この作品は、当時の異常な社会状況を宇宙人の立場で体験するという構成上、
われわれ人類に対する批判もこめて、ブラックな装いのセリフも存在しています。
しかし、このゲームの製作にかかわるすべての企業・団体・スタッフも、
特定の主義主張にくみしたり、または貶めたりするような意図をもっているものではありません。
もしも私たちに特定の立場があるとしたら、核や極端なイデオロギーを乗り越え
恒久的な全人類の融和と幸福が訪れることを願うことです。
<デストロイオールヒューマンズ!日本語版「ご注意」より抜粋>
アメリカで2005年に発売されて人気となったゲーム。
しかし、その中身は宇宙人が地球人を虐殺しては脳みそを奪って行く超ブラックな不謹慎ゲーであり、SCEは「こんなもの日本で出させるワケにいかない」という態度をとっていた。
そこで、セガが悪名高きソニーチェックを掻い潜るためにとった秘策は『ビーストウォーズ(*1)』を思わせる翻訳…を通り越した「超訳」によりバカゲ―扱いにして通してしまおうという斜め上の手段であった。
以下、特筆しない限りは日本語版に基づく内容を記述する。
+ | こちらがその映像である |
+ | 超訳 |
他国で発売されたゲームが規制の影響で台無しに…という例は数多くあるが、ニュアンスを変えて別の面白さを生み出したという稀有な作品。
洋画ファンや昭和特撮好き、声優マニアなどにはぜひ進めたい一作。
もっともネタが分からなくても虐殺プレイと軽快な掛け合いである程度楽しめなくもない。
逆に分からなかったギャグの元ネタを探してみるのも楽しみ方の一つだろう。
+ | リメイク版の日本限定PV |
*1 トランスフォーマーのCGアニメシリーズ。「暗くて複雑な設定が多い原版が日本では流行らない」と日本語版スタッフが判断し、声優にアドリブをやりたい放題させるなど、コメディ調にアレンジした事で有名。特にシリーズ第3作目である『ビーストウォーズリターンズ』はキャラデザインのキモさとR18ギリギリな下ネタアドリブと相まり、超上級者向けの怪作と評判。
*2 人間の脳内に存在する神経物質のこと。
*3 チャージ量を加減すれば死なないため、「これぞ田舎の香りだべ」「お願い聴かないでぇ!」といった悲鳴を最後まで聴ける。
*4 サイキックの略と思われるがスペルは「psychic」となっている。
*5 氏の出演したとある有名作品(いわゆる中の人繋がり)ネタや、モノマネなどやりたい放題である。
*6 「もっとまじめにやらんかい!おいテレビの前にいるお前に言うとるんや!」「わしかて喋れん大阪弁使うて一生懸命やっとるんや」「中古屋に持ってく気じゃないでしょうね」「どうも大塚芳忠です。すんません、次の仕事が待ってるんで早く先に進めてもらえまへんか……?」など。
*7 直訳:オルソポックスからクリプトスポリジウム137へ。クリプトスポリジウム、応答せよ。
*8 直訳:こちらクリプト。安全な母船からの眺めはどうだ?
*9 麻薬代わりに、ビニール袋に入れたシンナーを気化させて吸う行為を指す。某日本人俳優が学生時代にやってたと口走ってしまい問題になったことも。当然この隠語自体も日本でしか通用しない。現代はシンナーの売買に関する法律が厳しく成った事(模型用うすめ液等は規制にひっかからない「薄い(混ぜ物が多い)」代物である)と安価な合成麻薬等の出現で廃れている。
*10 無名だった頃のクリント・イーストウッドが出演していたB級映画『世紀の怪物 タランチュラの襲撃』のこと。現在の彼が俳優はもちろん監督としても高い評価を得ている所までを含んだネタ。
*11 とはいえ、「ガンマー第3号宇宙大作戦」や「空飛ぶ円盤地球を襲撃す」を始めとしたB級~Z級までさまざまなボンクラSF作品の要素を織り交ぜて作られたことから、オリジナル版も「わかる人にとってはバカゲー」ではある。ここまで露骨ではないが。
*12 武器やUFOのフルアップグレード、プローブ(エンドルフィンの溜まった機械)やサブミッションの探索、ニューゲームからのノーデスクリアなど。
*13 田中敦子氏の主演作『攻殻機動隊SAC』が国内より北米の方が人気であったため生まれた噂。この作品は英語版の音声があるにもかかわらず日本語音声の方が好評だった。
*14 元々は開発中に本編収録が見送られていた「Lost Mission of Area 42」というミッション。既に閉鎖された当時のデベロッパーであるPandemic Studiosのアーカイブから発掘された資料をベースに再構築されており今回のリメイクが初公開となった。
*15 Oneダウンロード版のレーティングのみIARC:16+となっている。そのため、Xboxストアではクレジットカードが無くても購入可能。後述する『2』のリメイクも同様となっている。
*16 とはいえオリジナル発売から既に15年が経過している以上、音声/字幕については権利関係の変更等で許諾が容易に取れなくなっている故に望みは薄い。また、吹替えで演じた声優も既に何人かは故人となっているため当時を再現することは永遠に不可能であることが輪をかけている。
*17 Steam/Epic Games Store/GOG.comで同時発売。