このページでは、ニンテンドー3DSダウンロードソフトである『ハコボーイ!』と、その続編である『ハコボーイ! もうひとハコ』を紹介しています。
判定は共に「良作」。
ハコボーイ!
【はこぼーい】
| ジャンル | パズルアクション | この商品はAmazon商品紹介機能をご利用いただけません。 |  
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| 対応機種 | ニンテンドー3DS | 
| 発売元 | 任天堂 | 
| 開発元 | HAL研究所 | 
| 発売日 | 2015年1月15日 | 
| 定価 | 630円(税別) | 
| プレイ人数 | 1人 | 
| 判定 | 良作 | 
| ハコボーイ!シリーズ 3DS: 初代 / もうひとハコ/ さよなら
 Switch: ハコボーイ!&ハコガール!
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概要
2015年1月14日の『ニンテンドーダイレクト』で突如発表され、即日配信開始されたひらめきパズルアクション。
『星のカービィシリーズ』のHAL(ハル)研が開発した完全新規タイトルである。
特徴
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プレイヤーは真四角の箱に顔と足の生えた「キュービィ」を操作し、ゴールの扉に入ることが目的となる。
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キュービィはBでジャンプ、Yでハコを出す。基本操作はこれだけで非常にわかりやすい。
 
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本作でもっとも重要となるのが「ハコを出す」アクションである。
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Yを押したまま十字ボタンを操作すると、押した方向に向かって「ハコ」が精製される。Yを押したまま連続で十字ボタンを操作すると複数のハコをくっつけた状態で精製できる。
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精製されたハコはもう一度Yボタンを押すと目の前に投げることが出来、十字ボタン下を押すとその場に下ろすことが出来る。
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横に連ねたり、階段状にしたりと様々な形にハコを伸ばしていくことが出来るが、ステージには一度に出せるハコの数が決められており、その数以内で精製しなければならない。
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出したハコは押したり乗ったりすることが出来る。新しくハコを出そうとすると、前に出したハコは消滅する。
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キュービィと繋がったままのハコが地面に触れると赤くなる。この際、Yを押すと赤くなった箱に向かってキュービィが移動する。
 
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ステージをクリアすると、ショップでの買い物に使える「メダル」が貰える。
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各ステージに数個配置されている「王冠」を全て取得してクリアするとパーフェクトボーナスとしてより多くのメダルが貰える。
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しかし、ステージには使えるハコの数が設定されており、王冠取得前にそれ以上のハコを使ってしまうと王冠が取れなくなってしまう。
 
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ショップではキュービィの見た目を変える「コスチューム」ゲーム中の楽曲を聴ける「サウンド」スコアアタック、タイムアタックが遊べる「追加ステージ」、ハコの使い方を解説する「ハコ技の書」が購入出来る。
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コスチュームは終盤~エンディング後に登場するものは出せるハコの数を増やしたり、素早く移動できるといった特殊能力が得られるものもある。
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ショップの商品はゲームを進めて宝箱を開けると追加されていく。
 
評価点
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多彩なハコの使い方が楽しい。
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段差を登る基本から、高い場所に引っ掛けて移動したり、ビームを防いだりと使い方は非常に多彩。
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ゲームが進むとスイッチを押している間だけ開く扉やベルトコンベア、クレーンなどの多彩な仕掛けが登場する。制限時間はないので、どういう形にハコを出すかじっくり頭を捻りながらプレイ出来る。
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一部の仕掛けでは素早くハコを出したり、半マス分の距離を利用するのも重要。
 
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ステージは全173ステージ用意されており、ボリューム満点。
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なおかつ難易度の上昇はゆるやかだが、王冠パーフェクトを狙うと難易度が上昇する良好なゲームバランスで万人が遊びやすく配慮されている。このあたりはさすがHAL研といったところ。
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エンディング後に解禁されるおまけワールドの最後2ワールドではハコを2セット出せるようになるため、さらに難易度は上がっていく。また、おまけワールドは全体的に出せるハコの数がギリギリに設定されているので、王冠パーフェクトを狙うと非常に難しい。
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どうしても解けないプレイヤーのために「ゲームコイン」を使ってヒントを貰えるようになっている。
 
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全ワールドクリア後にはプレイレコードがオープンし、各ワールドのクリアタイム、使用ハコ数、リトライ回数が開示される。全てS評価を獲得するのは至難の道。
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タイムアタック、スコアタック専用のステージも用意されている。素早い判断、ジャンプ飛距離の把握や少数のハコで突破していく腕が試されるので、本編とは違った面白さを味わえる。
 
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ゲームを進めていくとキュービィのストーリーが展開されていく。
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『星のカービィ』などと同様に言葉で語られることはないが、仲間が増えて一緒に行動しつつ、この世界の謎に迫っていくことになる。
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ワールドマップ自体に思いがけぬ仕掛けが用意されており驚かせてくれる。エンディングは少々切ない。
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白と黒のみで構成されたシンプルな世界も特徴的だが、これもエンディングに関係している。他にも様々な伏線、要素があるので考察するのも面白い。
 
問題点
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プレイレコードを更新するためには1ワールドの全ステージを通してやり直す必要があるが、テンポが悪い。
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区間が短いとどうしても「最適な行動を取るのは当たり前」「僅かなジャンプのタイミングを最適化する」「コンマ何秒かの行動を制御する」と言った、瑣末な事が必要になってしまう。区間が長ければ「迷わず最適な行動を取る」と言う点の方が重視されるため、ワールドを通してのレコードになっているのはむしろ長所とも言える。
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が、何回もプレイする関係上、クリア時の演出を何度となく見る事になる。普通に通しでプレイしている時は気にならなくても、リトライを繰り返している時にはかなり気になる長さ。
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追加ステージも複数のステージを連続プレイしていく方式だが、こちらは途中の演出はなくすぐに次のステージが始まる。本編でもこのシステムを採用して欲しかったところである。
 
 
総評
シンプルなシステムだが多彩な仕掛けやステージ構造で楽しませてくれる良作アクションパズル。
シンプルゆえに攻略には頭を使わねばならず、パズルゲームとしての完成度は非常に高く配信後すぐに好評の声が相次いだ。
安価ながらボリュームも多いので価格以上に楽しめるだろう。
ハコボーイ! もうひとハコ
【はこぼーい もうひとはこ】
| ジャンル | パズルアクション | この商品はAmazon商品紹介機能をご利用いただけません。 | 
| 対応機種 | 3DS | 
| 発売元 | 任天堂 | 
| 開発元 | HAL研究所 | 
| 発売日 | 2016年1月6日 | 
| 定価 | 680円(税込) | 
| プレイ人数 | 1人 | 
| レーティング | CERO:A(全年齢対象) | 
| 備考 | シリーズ1作目、3作目とセットのパッケージ版あり | 
| 判定 | 良作 | 
| ポイント | もうひとハコで、もっとひらめく 前作から更にパワーアップ
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| ハコボーイ!シリーズ 3DS: 初代 / もうひとハコ / さよなら
 Switch: ハコボーイ!&ハコガール!
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概要(もうひとハコ)
前作から約一年後に発売された続編。ストーリーは前作の続きからになっている。
ストーリー(もうひとハコ)
物語は、前作のエンディングから始まる。動けなくなったはずのキュービィは、どこかも分からない場所で目覚める。
得意のハコ出しで進むキュービィだが、ハコひとつではどうにもできない仕掛けを前に立ち往生してしまう。
そこに現れた「プラネトロン」。プラネトロンはキュービィと融合。
キュービィはもうひとハコ出せるようになり、仕掛けを突破する。
これは夢か現実か? プラネトロンに導かれ、キュービィの新たな旅が始まった…
特徴(もうひとハコ)
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基本は前作と変わらない。
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前作との大きな違いは、ハコのかたまりを2つ出せるようになったこと。
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2つのスイッチを同時押しで開く扉、自分のハコでハコフック…と、前作からできることはかなり増えた。
 
 
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ショップの景品が変化
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ハコ技の書と入れ替わりで「ハコ漫画」が登場。
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元々、前作のホームページに掲載されていたもの。ノリはあまり変わっていないので、前作ホームページを見れば大体どんなものか分かるだろう。
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入れ替わりで消滅したハコ技の書は、最初からポーズメニューからいつでも確認できるようになっている。
 
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チャレンジステージの代わりにチャレンジワールドが登場。メダルで購入する形式ではなくなった。
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スコアアタック、タイムアタックだった前作とは違い、出せるハコ数が少ない状態で能力付きコスチュームでステージを進む内容となっている。
 
 
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前作のコスチュームは全て引き継がれる。
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前作のセーブデータがある場合、コスチュームを引き継ぐことができる。能力付きのコスチュームはプレイの手助けになるだろう。
 
評価点(もうひとハコ)
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すべての面で前作から継承、進化
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もうひとハコの変化を、上手くステージに反映できている。むしろ本作をプレイした後前作をプレイすると、できることが少なくて戸惑うかもしれない。
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初心者から上級者までカバーする絶妙な難易度と680円とは思えないボリュームは健在。ステージの歯ごたえも程よく上昇し、楽しませてくれる。
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前作の問題点だった「クリア成績を更新するには1ワールドの全てのステージを通しプレイしなけらばならない」点を、1ステージプレイでもスコアを更新可能に改善。
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それに従い、1ワールド毎の通しプレイはなくなっている。
 
 
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演出、ストーリーも良好
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ストーリーは前述の通り前作の続き。
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前作と同じくセリフなしで展開される。エンディングは中々感動的。
 
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音楽も前作と同じく石川淳、安藤浩和の両氏が担当。
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8ビット風の、シンプルでどこか懐かしい音楽はデザインとも合っている。
 
 
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そして感動的な本編をぶち壊す「ハコ漫画」
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前作ホームページを見れば分かると思うが、なぜかキュービィが虚弱体質だったり、某星の戦士が後ろ姿で出演したりと、かなり混沌としている。
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本編で無言を貫いていたキャラクター達は平然と喋る。シンプルなデザインがシュールな笑いを生み出している。
 
問題点(もうひとハコ)
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全体的に前作プレイ済み推奨
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ステージはハコ1つだった前作と比べて純粋に難しく、複雑になっている。チュートリアルは丁寧だが、前作を先にプレイして慣れた方がいい。
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ストーリーも前作の続きで、前作のネタバレを避けきれていないので、先に前作をプレイしておいたほうがよく分かる。
 
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ワールドマップには動くリフトがあるため、ステージ間の行き来がしづらい。
総評(もうひとハコ)
もうひとハコのアクセントで、更に奥深くなったハコボーイ。
ハコを2つ同時に使うアクションで奥深さが増し、ハコ漫画といったおまけを追加し楽しみやすくなった。
前作にハマった人には間違いなくおすすめできる一作だ。
余談
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HAL研究所がカービィシリーズ以外の作品を開発したのは、2010年にDSiウェアで配信した『カメラであそぶ 顔グライダー』以来実に5年ぶり。
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2015年7月8日に3DSテーマ『ハコボーイ! 星空のキュービィたち』が配信された。
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2017年2月2日には最終作である『さよなら! ハコボーイ!』が配信。
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本2作も含むシリーズ3作品と主人公であるキュービィのamiiboを同梱したパッケージ版も同時発売された。
 
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コラボ壁紙が配信されるなど、カービィシリーズと何度かコラボしている。
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海外での初代の名称は「BOXBOY!」、ある意味そのままである。『もうひとハコ』は「BOXBOXBOY!」とそのまんま感がさらに増した。
 『さよなら』は『BYE-BYE BOXBOY!』。どちらかというとFAREWELLだと思う
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DOCOMOのスマートフォンのサービス『my daiz』に登場する四角いキャラクター「my daiz」に「ハコボーイ」と呼びかけると、「似たもの同士」や「すごく仲良くなれる気がする」といった専用のコメントが返ってくる。
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ちなみに「キュービィ」では返って来ない。「キュービィ」を検索してくれるだけ。
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「ひつじのしつじくん」や「メイドのメイちゃん」に「ハコボーイ」や「キュービィ」と呼びかけても、これといった返事は返って来ない。
 
最終更新:2021年01月26日 14:46