カスタムメイドオンライン

【かすたむめいどおんらいん】

ジャンル	オンラインメイド育成シミュレーション
対応機種	Windows XP～8(*1)
発売・運営・開発元	KISS
正式運用開始日	2014年3月28日
課金形態	無料(部分課金制度)
定価	スターターパック:2,980円ブルジョアパック:9,800円
レーティング	アダルトゲーム
備考	2024年6月27日にサービス終了済み
判定	シリーズファンから不評
ポイント	2014年クソゲーオブザイヤーinエロゲ板次点シリーズの面汚し何をするにも課金要求小粒なアップデートばかりでいつまでも実装されない機能 3Dモデリングは評価できる
カスタムシリーズ
クソゲーオブザイヤー関連作品一覧

概要
特徴
問題点
- オンラインゲーにした意味が極めて希薄
- 夜伽
評価点
総評
余談

概要

KISSの看板タイトル『カスタムメイド3D』シリーズが、アダルト業界初・基本無料のクライアント型オンラインゲームとして登場(*2)。
事前の宣伝ではシリーズの特色であるメイドの自由自在なキャラメイクはもちろん、オンラインの特色を生かした各種要素もあると公表されていた。
市場規模の縮小が深刻化しており、あまり良い話の無いアダルト業界としても、ソーシャルゲーム的要素を取り入れた新たな収益に繋がるビジネスモデルとして少なからず注目を集めていたはず……だったのだが。

有料パッケージ版も発売されている。特典としてゲーム内通貨やアイテムが入手できる。

容量は7GBと当時のゲームにしては大きい。要求スペックも高めのため注意。

2024年6月27日15時をもってサービス終了済み。

特徴

特に目標はなく、自分の好きなようにメイドとの生活とエッチを楽しむゲーム。

オンラインゲームなので初回プレイ時にIDとパスワードが生成される。
- 登録後はメールアドレスを登録して、それをIDにすることが可能。

初めにメイドをモデリングする。
- 顔や服装はもちろん、下着やアクセサリまで細かく設定できる。
- メイドを完成させたら、以降そのメイドと生活する。なお、いつでも作り直すことが可能。

水やりなどの仕事をこなすことで、エナジー(お金)が手に入り、新しい衣装やパーツを購入できる。
- 仕事は10種類から選ぶ。

夜伽
- メイドとエッチする。後述する問題を抱えている。

問題点

オンラインゲーにした意味が極めて希薄

起動時に毎回修正ファイルのチェックなどが入るため、起動に数分かかる。

基本が無料であるオンラインゲームお馴染みの体力制を採用しているため連続プレイにすぐに支障をきたす。
- 具体的には2,3回仕事をしたらそれで体力が尽きる。
- すぐにどうにかしたければ、もちろん金を払って回復剤を買う必要がある。

当初からユーザーのMODが導入できて、作成したMODはユーザー間で売り買い可能と大きく宣伝されていたのだが、発売からかなり経過しても一切追加されない。
- その一方で、アップデートでは基本的に衣装追加ばかり。大規模なアップデートは一切なされない。
- 実装されていないものの、MODが搭載された場合もメーカーの審査を通す必要ありの予定というのはMODの強みを消しているのではないか?
  - 版権対策かと思えば、公式自らどこかで見たような衣装をいくつも売っている。

オンラインゲーム最大の魅力と言えば他プレイヤーとの協力・交流だろうが、本作では特にそのようなコンテンツがない。
- 厳密には他プレイヤーにメイドを貸し出せるプレイがあるのだが、当初から実装予定のまま放置されている。
- オンゲーならあって当然のチャットすらない。そのためユーザー間交流も極めて希薄。

一応公式BBSはあるが、コテハンすら使えず全て番号で管理という極めて不便なもの。
- もちろん当初は言論統制され運営批判すると削除されたのだが、最近ではそれすらも満足に行われず凄まじいなげやり感が窺える。

未実装項目があまりにも多い。

未実装項目一覧

バグも多数あり。詳しくはWikiを参照。

夜伽

エロさえ良ければどうにかなるのだが、そうはいかなかった。

夜伽時にはメイドに「興奮」「精神」の数値が設定される。
- 精神ポイントが尽きると即終了のため、落ち着いてエッチを楽しむこともできない。
  - 尤も歴代シリーズ(と言うか調教物)の伝統とも言えるが。ただし旧作(ネット非対応)は体力回復がリアルタイムではなく一瞬ではある(ゲーム内では日付が変っている)。

評価点

基本無料。課金アイテムやパッケージ版を購入しなければ、金銭的なダメージはない。

簡単に可愛いキャラを作れる。
- 好みのパーツと服を適当に選ぶだけでも、そこそこの見栄えになる。
- 日本人好みのアニメ風の3Dモデルは可愛い。声優の演技そのものも問題はない。
- 衣装や身体のパーツのバリエーションは豊富。
  - 課金以外にも、雑誌の特典などで今から入手するのは困難な衣装もあるが。

始めたばかりのうちはモデリングと夜伽を楽しめる。無料なので軽く3Dエロゲをやりたいなら充分と言える。
- 主体的な姿勢ならモデリングや夜伽を長く楽しめる。
  - 版権キャラの再現やオリキャラの創作、スクリーンショット等に楽しみを見出す人もいる。
- もっともそういう目的ならば他のシリーズ作品で充分なのは言うまでもないのだが。

未実装項目は改善されないものの、イベントの追加などは定期的に行われていた。

総評

未実装の項目が多く、プレイヤー間の交流要素もあまりに薄い。オンラインである必要がまったくないどころか、足を引っ張っている。
スタミナがすぐに切れるためやれることが少なく、衣装も非課金だと限られる。
良い部分もあるのだが、シリーズ恒例の部分ばかりであり本作独自の魅力はほぼない。
モデリングや夜伽を楽しむ人もわずかにいるが、他のシリーズ作を購入した方がはるかに快適であろう。

余談

サービス開始時はアクセスが集中したため非常にアクセスしづらかった。
- その際開発側から「ログインできた人はどうやったか教えて欲しい」という珍言が飛び出した。
- 開発側すらよく分からないものを、正式にサービス開始した時点でお先が知れるというものである。

2015年7月24日に『カスタムメイド3D2』が発売。
- こちらは出来が良いので、本作で課金をしたユーザーも報われたかもしれない。
- 発売後、本作のBBSで『3D2』の話をするユーザーがいた。
  - スレ違いだが、前述したように運営が投げやりなため放置されていた。

BBSPINKの本スレテンプレでは「ここはオンライン専用エロゲ、カスタムメイドオンラインがサービス終了するまで生暖かく見守るスレです。」と書かれ、中身は実質アンチスレのようになっているが、この惨状ではやむを得ないだろう。

KOTYeでは本来対象外となる発売形態だったが、「特典付きパッケージ版」を発売していたことが仇となり、KOTYeにおいても基本無料アダルトゲームとして初エントリー、2014年度の次点入りを果たした。
- と言っても「基本無料(アイテム課金式)クライアント型ネットゲーム」が「特典付きパッケージ版」を売っているのは本作以前からだが(いずれも非18禁ではあるが『マビノギ』『ファンタシースターオンライン2』等)。
- 同年のKOTYでは携帯機でも『インフィニタ・ストラーダ』が基本無料ゲームとして初の大賞受賞となるなど、アダルトに限らずゲーム業界全体の世相が色濃く出たと言える。

2018年10月4日には事実上のシリーズ関連作品『カスタムキャスト』が無料配信された。
- エロ要素こそないが、iOS、Android対応のため手軽にアバターを作成できる。
- そのため本作は無料の簡易モデリングツールとしても魅力が薄れてしまった。

2024年6月27日でサービス終了。
- KOTYeに選ばれてなお、10年以上改善を施して長続きしただけでも評価したい。

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最終更新：2025年01月25日 09:44

*1 XPは2014年8月31日にサポート終了。

*2 本Wiki執筆対象外のブラウザ・SNS向けのR18ゲームは数多く存在するが、PC向けクライアント型としては完全に業界初。

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