【さんごくし】
ジャンル | 歴史シミュレーション | ![]() |
対応機種 |
PC-8801、PC-9801、X1、X68000 MZ-2500、FM-7、MSX、MSX2 FM-16β、Windows 95~XP、Windows 7~10 ファミリーコンピュータ、スーパーファミコン |
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発売・開発元 | 光栄 | |
発売日 |
【PC88】1985年12月10日 【PC98】1986年4月30日 |
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定価 | 【PC98】14,800円(税別) | |
判定 | 良作 | |
三國志シリーズ |
2022年現在も続く、光栄(現:コーエーテクモゲームス)の代表的な歴史シミュレーションゲーム『三國志』シリーズの元祖にあたる作品。
同時に国内初の『三国志演義』を題材としたシミュレーションゲームでもある。
2年前に発売された『信長の野望』をベースに、そちらではまだ見られなかった「配下武将」の概念を取り入れ、
後漢~三国時代を舞台にした5つのシナリオ(*1)を総勢255名の武将が入り乱れて覇を競う。
なお、本作は多数のPCやCS機に移植され、機種によって仕様に大きく差がある為、本項では特に断りがない限りPC98版(及び復刻版)を基とする。
全体的に殺伐としたシビアなバランスである為、後のシリーズを知っているほど戸惑うことはあるかもしれないが、
決して難易度が高いというわけではなく、勝手がわかるようになるとシンプルなシステムも相まってテンポよくさくさくと統一する事が出来る為、何度も繰り返してプレイしたくなる魅力を持っている。
当時の『信長の野望』ではなかった武将の要素はゲーム性と世界観の両方に大きな深みをもたらし、三国志のファンはどっぷりとハマった。
また、日本初の三国志のシミュレーションゲームという点も大きく、吉川英治氏の小説や横山光輝氏の漫画やNHKの人形劇と並んで本作で三国志に興味を持った人は多く、普及に一役買った作品ともいえる。
*1 厳密には後漢が滅びた220年以降のシナリオがなく、狭義では三国時代に当たらないが、広義では黄巾の乱(184年)以降、晋の統一(280年)までを三国時代と呼ぶ。
*2 後のシリーズにおける「君主」だが、本作では一貫して「英雄」と表現される。
*3 英雄と同じ国に軍師がいて国内の武将が軍師の資格を持たない場合は全ての国で助言をしてくれるようになる。 例を挙げると諸葛亮がいても知力の高い武将がいる国ではそちらが助言を行う。
*4 CPUは敵対心が高い勢力を攻める傾向にある。
*5 ただし、婚姻を結んだ英雄が死んで代替わりした場合は問題無い。
*6 総兵力20,000人未満の場合は消費されない。
*7 ただし、火計を受けた部隊の兵数が高く、隣接する部隊が弱い場合、死にものぐるいの突撃をかけられて討ち取られることもあるので安心は出来ない。
*8 赤壁の戦いで黄蓋が曹操に降ると見せかけて……を体現しているようにも取れなくもない
*9 ゾーンオブコントロール。敵の部隊に接近した際に移動が妨害される。
*10 武装が低いと機動力がそこまで下がらないので兵を鍛える必要があまりなく、助言の内容自体は正しい。また、後のシリーズでは徴兵後に訓練で機動力と攻撃力を上げるのは定石なので後のシリーズから入った人ほど不思議に思う点でもある
*11 『三國志13』は700人。パワーアップキット版では、さらに100人追加。
*12 今作は戦場のターン制限がシビアなのでテンポよく攻略するには相応の機動力や武装が必要になる。
*13 赤壁の戦い付近のシナリオに登場する、「韓玄」「金旋」「趙範」「劉度」の4勢力。いずれもシリーズを通してカルトな人気を誇る弱小勢力。
*14 ただし、敵側の火計乱発で逃げ場がなくなって焼け死んだり追い詰められて攻め殺される可能性はある。また、攻め込まれる=国力&戦力が低いという事なので何度も攻められ(居座られ)続けるとこちらの金や兵糧が減っていきジリ貧になるので何の対策も打たないと結局攻め滅ぼされてしまう。
*15 美味しい役所があった張遼や張郃、夏侯一族や司馬懿等は高能力にされている。
*16 前者は生粋の武将であったが猛勉強の末に知勇兼備の武将となって関羽を捕えた呉の名将(『三國志演義』でも衝撃的な最期を除けば扱いは悪くない)、後者はその時に戦わずに降伏した蜀の武将。
*17 関羽に傷を負わせる等、勇猛で知られる武将である、一応、三国志演義では馬超の参謀を務めていた事もあった為、そこそこ知力が高くともおかしくはないのだが……実は名前の近い法正と知力・武力が同じである為単なる入力ミスだと思われる。
*18 『SUPER三國志(SFC)』では知力と武力の数値が入れ替わる形で修正されているが、郭図は武力43、知力85と弱体化されており、本来ならばギリギリ軍師になれる所なのになれないという残念な設定になっている。このゲームでは知力90の軍師は役に立たないので、「軍師にはなれるが当てにならない」というポジションこそ適役だったのに。
*19 その代わりに史実で裏切りを働いたり不義理な武将の忠誠度が低い傾向がある。
*20 一騎打ちも『三國志IV』のような一騎打ちモードが搭載されていたり、『VI』に先駆けて一騎打ち中の武将指示が可能といった画期的な部分がある。
*21 ストアではRomance of the Three Kingdoms / 三國志と表記