世界樹の迷宮V 長き神話の果て

【せかいじゅのめいきゅうふぁいぶ ながきしんわのはて】

ジャンル 3DダンジョンRPG
対応機種 ニンテンドー3DS
メディア 1Gbyte3DSカード
発売元 セガゲームス
開発元 アトラス
発売日 2016年8月4日
定価 通常版/DL版:6,998円(税別)
限定版:10,778円(税8%込)
セーブデータ カートリッジ1+SDカード8
レーティング CERO:B(12歳以上対象)
備考 公式サイト
判定 なし
ポイント シリーズ初の「種族」「全初出モンスター」「魔法」による世界観システム一新
その一方でシナリオ・迷宮構成が原点回帰寄りに
キャラメイクの自由度が更に高く
世界樹の迷宮シリーズリンク


概要

『新世界樹2』から2年弱ぶりの最新作、『IV』以来4年ぶりとなる『世界樹の迷宮シリーズ』のナンバリング第5作目。
今作では『II』以来の一層五階構成の世界樹を登る形式をとっており、シナリオ色も『III』・『IV』と比べて薄くなっている。

特徴

マッピングなどの世界樹の迷宮シリーズを通しての特徴は『世界樹の迷宮』を参照。

世界観の変更

  • 一新された世界観
    • 星占術、印術等オカルトチックなものがあるものの、世界観の基盤となった『I』の設定上、「魔法」という要素が存在しないシリーズだったが、今作の舞台「アルカディア」ではその世界観が覆され、「剣と魔法のファンタジー」色が強く押し出されている。
    • また、各階層に初めて進んだ時にナレーションによる演出が入るようになり、世界観一新を強めている。
  • 一新されたモンスター
    • 「毒吹きアゲハ」「危険な花びら」をはじめとした常連のモンスターは今作には出演しておらず、全てのモンスターが今作初出である。
      過去作のモンスターと一線を画すスキルを持つモンスターも登場し、新鮮な感覚で冒険に挑むことができる。
  • UIの変更
    • 『IV』・『新』シリーズと3DS版で続いていた全てのUIのデザインが大幅に変更され、メニュー画面・戦闘時のコマンド選択にて選択していない項目はアイコンで表示されるようになった。
    • マッピングのUIも変更され、アイコン一覧はスライド式になり表示する範囲や並び順をカスタマイズ出来るようになった

種族と職業

世界樹に集う4種族

  • ファンタジー職の強い今作で初めて導入。「アースラン」「セリアン」「ルナリア」「ブラニー」の4種族でパーティーを組み、世界樹を登っていく。もちろん単一種族で世界樹登頂に挑戦してもいい。
    • 職業で習得できるスキルとは別に、種族ごとに各ステータス値の強化や、採集アイテム・食料を入手できるようになる種族スキルが存在する。
    • 各種族でそれぞれLv5おきに習得するスキルが徐々に増えて行き、これらのスキルは全てLv1で完成する。後述するユニオンスキルも種族ごとに習得する形となっている。
  • 「アースラン」
    • アルカディアで最も繁栄している種族。平均的に優れた能力を有し、耐久力も比較的高い。
    • ステータスはHP・VIT・LUCが四種族の中で高くなるので前衛職向け。物理攻撃に強い代わりに代わりに魔法属性にかかわるINT・WISとTPは低めとなっている。
    • 代表的な種族スキルは全ての採集ポイントで追加素材が手に入る「樹海採集術」、発動ターン中敵の封じ・状態異常耐性を下げるユニオンスキル「黒霧」など。
    • 初期選択可能な職業は「フェンサー」・「ドラグーン」・「セスタス」・「リーパー」の4種類。
  • 「ルナリア」
    • 魔術の研究に励む長身痩躯(?)の種族*1。二つの魔術に秀でた職業につくことができる。
    • スタータスはINT・TPが四種族の中で最も高くなるので魔法攻撃職向け。反面、HP・VITがかなり低く物理攻撃に打たれ弱い。
    • 代表的な種族スキルは樹海で魔法のかかったものを発見できるようになる「魔力感知」、敵全体に攻撃+全封じを行うユニオンスキル「チェーンブラスト」など。
    • 初期選択可能な職業は「ウォーロック」・「ネクロマンサー」の2種類。
  • 「セリアン」
    • 獣の血を引くという武人の種族。力と俊敏性に長じた2つの職業につくことができる。
    • ステータスはSTR・AGIが四種族の中で最も高くなるので物理攻撃職向け。しかし、TPが少ないため息切れしやすく、WISが最低なため魔法に弱い。
      VITも低めだがこちらは装備や種族スキルでそこそこの水準に保つことができる。
    • 代表的な種族スキルは樹海で何かを動かしたり運ぶことができる「力技」、発動ターン中物理攻撃によるダメージ時に一定の確率でいずれかを封じるユニオンスキル「気魄の楔」など。
    • 初期選択可能な職業は「マスラオ」・「ハウンド」の2種類。
  • 「ブラニー」
    • 小柄で人懐っこい自然を愛する種族。自然の力や薬学に長けた2つの職業につくことができる。
    • ステータスはWISが四種族の中で最も高くなるので補助職向け。だが、LUCが四種族で最も低いため状態異常・封じに弱い。
      一方でVITがアースランの次に高く、低HPながら装備を整えれば前衛を張ることも可能である。
    • 代表的な種族スキルは販売アイテムの売値を5%減少する「値切り」、全味方に対する全ての攻撃を無効化するユニオンスキル「イージスの盾」など。
    • 初期選択可能な職業は「シャーマン」・「ハーバリスト」の2種類。

一新された職業

  • 『III』『IV』と一新されてきたが今作もまたリニューアル。
    今作は種族別に登録できる職業が決まっているが、すぐに転職することができる。
    • 中盤から「二つ名」を名乗ることができ、職業が持つ2つのポイントのどちらかを重視してのより尖った育成が可能となる。尚、二つ名の名称は自由につけられる。
    • 二つ名習得で習得できるスキルは選択時にXボタンで確認可能。サブクラス同様に二つ名取得後はSPが5ポイント増える。
    • 「○○ブースト」などのステータス値を伸ばすパッシブスキルとは別に、それぞれの二つ名ごとに現在レベルに比例して各ステータス値に上昇補正が掛かる。
      + アースランの職業
    • フェンサー
      • 敵単体への突攻撃と魔法攻撃に反応する追撃スキル「チェイン○○」と盲目付与や回避率上昇などの回避特化のスキルを習得する剣士。
        • 従来のナンバリング作品のチェイスと比べると、単体に絞られている分追撃を誘発しやすい。攻撃スキルは突攻撃がメインとなるほか、自身の通常攻撃を斬属性から突属性にすることも出来る。
      • 二つ名
        • 「幻影の剣士」・・・回避に特化させた構成。自分の回避率や狙われ率を高める追加効果の攻撃スキルや、回避をするたびに強化されるスキル、回避をトリガーとしたスキルを習得出来る。また、回避時に反撃の回数が増えるスキルや威力の上がる攻撃スキルも存在する。
        • 「迅雷の剣士」・・・チェインの性能をより引き出す構成。チェインが全体化したり、攻撃以外でもチェインが発動するようになるスキルなどを習得出来る。
    • ドラグーン
      • 重砲と盾を装備した攻防一体の騎士。今作の盾職を担う。
      • 盾のガードスキルはもちろん、重砲による攻防一体の攻撃スキルや囮役となる「バンカー」を召喚するスキルを持つ。
        • IV』のフォートレスに引き続き、炎・氷・雷の魔法属性を無効化するガードスキルが存在しない(一定確率の無効化は可能)が、その3属性をスキル一つでまとめて軽減することができる。
      • 二つ名
        • 「金剛の竜騎兵」・・・盾スキルにより特化した防御型の構成。多種多様な効果を持つガードスキルを習得するほか、貫通及び全体攻撃などの自身の居ない列の攻撃を一定確率で無効化するパッシブを習得する。
        • 「砲火の竜騎兵」・・・様々な重砲スキルが習得できる攻撃型の構成。盾職ではめずらしい状態異常効果のある攻撃スキルや予備動作がいるが屈指の高火力を誇る攻撃スキルを習得する。さらに、敵の攻撃に対して反撃能力を持つ「トーチカ」を召喚できる。
    • リーパー
      • 死神をモチーフとした鎌を扱う弱体付与に特化した前衛職。剣スキルはないが、剣も装備できる。
      • 状態異常・デバフ関連のスキルを習得する。強化枠から独立した「瘴気兵装」をメインに、鎌スキルの追加効果発動や一部スキルが使用可能になる。
      • 二つ名
        • 「死を振り撒く死神」・・・「瘴気兵装」を用いた攻撃補助スキルと鎌スキルによる状態異常に特化した構成。状態異常の選択肢はもちろん、状態異常するたびに自身に強化したり、追撃を仕掛ける攻撃スキルを習得する。
        • 「死を遠ざける死神」・・・「瘴気兵装」を用いた回復予防スキルと様々な弱体スキルに特化した構成。こちらは防御補助特化になっており、命中率低下や弱体解除させ一度だけ食いしばり効果を得られるなど前者とは打って変わって補助職らしくなっている。
    • セスタス
      • 鍛え上げた拳と命を削った攻撃を放ち、拳撃で相手の部位を封じさせる格闘家。
      • 封じ効果を持つ拳甲スキルと、自身のHPを消費する攻撃とHP減少に関わる補助スキルを持つ。
      • 二つ名
        • 「連撃の拳闘家」・・・拳撃による単体攻撃と封じ付与により特化した構成。封じや状態異常上体の敵に追撃スキルを行ったり、自身と対象に全封じを行う様々な封じ付与効果のあるスキルを持つ。
        • 「衝撃の拳士」・・・自身のHPを減少させ強化するスキルや、現在HPのそれぞれ応じた威力を放つ攻撃スキルに特化した構成。自身のHPが少ないほど攻撃が強化されるパッシブとHP吸収効果のある全体攻撃を習得する。
    • + ルナリアの職業
    • ウォーロック
      • シリーズ初となる魔法「マギ」の使い手であり、魔法属性攻撃で敵を殲滅する後衛攻撃職。
      • マギスキルの範囲・威力が変化する「詠唱スキル」を持ち、詠唱による消費TPが増える代わりにターンを掛けずに詠唱可能な「高速詠唱」を持つ。
      • 二つ名
        • 「六属を操る導師」・・・INT依存の物理属性マギスキルが使えるようになる文字通り物理・魔法どちらの属性も扱えるようになる構成。物理属性マギスキルは追加効果を持った全体攻撃魔法である。さらに毎ターンごとに異なる属性で攻撃すると前のターンに使用した属性が追加され強化するパッシブを習得する。
        • 「炎と氷と雷の支配者」・・・従来の属性攻撃職でお馴染みの三属性魔法攻撃特化の構成。追加効果は無いが、強力な全体攻撃魔法を習得する。また、消費TPを軽減したり一定確率で0にするなど燃費を良くさせるスキルなどを習得する。
    • ネクロマンサー
      • 自らの命を消費することで、「死霊」を召喚し使役する棺を装備する死霊術師。
      • 自身のHPを消費して召喚された「死霊」に攻撃を庇わせたり、消滅させることであらゆる攻撃・効果をもたらす変則的な万能職である。
      • 死霊の特徴
        • 他の召還枠と比べてHPが高く、基本的に行動頻度は低いが麻痺効果を持つ通常攻撃を行う。
        • 死霊の名前は固定になっており、死霊A、死霊B、死霊Cと呼び出された順番で名づけられる。
        • 召還者の現在Lvや死霊召喚のスキルLvに応じて、死霊の最大HPが高くなるが後述する死霊の召喚方法ではその限りではない。
      • 二つ名
        • 「召霊のネクロマンサー」・・・「死霊」の使役することによってもたらす効果をより万能化させた構成。「死霊」を意図的に攻撃させるスキルや、場にいる全ての「死霊」を消滅させて石化付与するスキルなどを習得する。
        • 「破霊のネクロマンサー」・・・「死霊」の使役による攻撃をより特化させた構成。「死霊」の召喚方法が攻撃・パッシブ・敵を「死霊」化させたり、「死霊」を代償としたより強力な攻撃スキルなどを習得する。
    • + セリアンの職業
    • マスラオ
      • 刀を自在に操る多彩な技を持つ和風の戦士。
      • 刀・重鎧が装備可能な今作の基本物理攻撃職。序盤では近接・遠隔問わず発揮できる攻撃スキルが多く、弱体付与攻撃・パッシブは終盤まで使っていけるものが多い。
      • 二つ名
        • 「四天一流の武人」・・・「多刀術」によって防具枠の代わりに複数の刀が装備できるようになり、それらを用いて戦う構成。装備している刀の数が多いほど、攻撃・追撃回数や発動率の上がるスキルを習得する。一方で防具枠を犠牲にしてまで性能を引き出せるスキルが多いので、自身のパッシブ込みでも防御性能は皆無に等しい。
        • 「一刀無双の武人」・・・敵単体への攻撃に特化し多彩なパッシブで隙を少なくする構成。前者とは対極的で特に癖もなく扱いやすい。刀スキルによる攻撃がクリティカル発生するパッシブを持ち、複数回攻撃との相性が良い。
    • ハウンド
      • 鷹・猟犬の2匹のペットを使役し、弓技との連携で戦闘を支配する狩人。
      • 鷹・猟犬は召喚枠に召喚され、ハウンドのスキルによる指示によって行動を行う。二つ名ではこの2匹のどちらかを特化した形となっている。
      • ハウンド自体は対象の敵にペットの攻撃を集中させる効果を持つ攻撃スキルを持ち、ペット生存時に味方全体・ペットにそれぞれHP回復を行うパッシブを持っている。
      • 猟犬の特徴
        • ハウンドのスキルによる指示が無い場合、毎ターンランダムで味方一人のHP回復をひたすら回復し続ける。
        • 猟犬の通常攻撃には腕+脚封じの追加効果を持つ。
        • 指示による行動には状態異常の付与・能動的な味方の回復・補助がメインとなる。
      • 鷹の特徴
        • ハウンドのスキルによる指示が無い場合、毎ターン敵単体の頭封じの追加効果を持つ通常攻撃をし続ける。
        • 指示による行動には、ハウンドの弓スキルにより鷹が追撃を行うスキルが多い。
        • 特に指示をしなくても攻撃し続ける反面、カウンター持ちや睡眠との相性は悪い。
      • 二つ名
        • 「飛鷹を伴う射手」・・・鷹スキルによる攻撃を特化した構成。ハウンド自身の純粋な弓スキルに強力なものが増え、後衛物理職として発揮できる。
        • 「犬狼を導く射手」・・・猟犬スキルによる味方の回復・補助に特化した構成。猟犬の回復性能が上がり、猟犬に味方を庇わせたり敵の無力化が可能となる。
    • + ブラニーの職業
    • シャーマン
      • 「巫子」としての神秘の力「祈祷」で味方を強化し、様々な強化をもたらす祈祷師。
      • 味方全体を強化させる祈祷スキルを中心に、味方の支援・補助を行う。祈祷の強化の掛かった味方を自動HP回復したり、攻撃に魔法属性を付与する祈祷強化を解除することで全体魔法攻撃を放つことが出来る。
      • 二つ名
        • 「天譴を下す巫子」・・・弱体・強化の解除することを中心に、様々な攻撃やTP回復を習得できる構成。魔法属性付与強化を代償に魔法属性攻撃を完全に無効化できるほか、解除した強化を一定確率で付与するパッシブを持つ。
        • 「天寵を告げし巫子」・・・様々な祈祷スキルと味方の強化中に追加効果の発動を中心とした構成。強化中にダメージを受けるなどして、その際に自動HP回復を行ったり、強化を代償に封じ・状態異常を無効化できるスキルを持つ。
    • ハーバリスト
      • 薬草の知識で味方を癒し、毒草を調合した煙で敵を弱らせる薬草師。
      • 味方のHP・状態異常等を回復させるハーブスキルと、様々な状態異常を敵に与え各状態異常耐性低下する弱体を付与しさらにその弱体を元に様々な効果を与えるスモークスキルを持つ。
      • 二つ名
        • 「慈悲深き薬草師」・・・ハーブスキルによる回復スキルに特化した構成。様々なHP回復スキルが使用可能なほか、最大HPを超えて回復したりターン終了時にハーブの効果を発動することが出来る。
        • 「天真なる毒殺者」・・・スモークスキルによる攻撃・状態異常付与に特化した構成。睡眠・即死・呪い以外の様々な状態異常を扱い、スモークによる弱体化が発動のキーとなるスモークスキルが存在する。

探索関連の追加・変更点

難易度選択

  • 前作品に当たる新シリーズでは「PICNIC」・「NORMAL」・「EXPERT」の3種類だったが、今作では『IV』と同じ2種類になり「BASIC」・「ADVANCE」から難易度選択するようになった。
    • 「BASIC」では入手経験値がADVANCEより多め(1.2倍程)になっており、道中の進行がしやすくなっている。

迷宮内での食料と料理の作成

  • 今までの採掘・採取・伐採の採集ポイントに加え、釣り・狩猟・収穫の収集ポイントで食材収集が行えるようになった。
    • 採集スキルと同様に、食材収集には「フィッシング」・「狩猟術」・「樹海探索術」のそれぞれ応じた種族スキルが必要。
  • 食材・料理は通常のアイテム枠とは別に60個持つことが出来る。探索中のメニュー画面でのみ使用可能であり、効果はHP及びTPの回復のみとなっている。
    • 食材はそのままでも使用できるが、たき火で焼いたりレシピを元に料理することでより効果の高い料理に変えることが出来る。
    • レシピは必要な素材をそろえた状態で、アルカディア評議会に行くことて各階層ごとでそれぞれの料理レシピが入手できる。

Adventure Episodと迷宮内でのすれちがい要素の追加

  • 今まであった探索中に行き止まりなどの地点で発生するミニイベントの一部が、イベントを完了させることで経験値が手に入る「Adventure Episode(A.E.)」が発生するようになった。
    • A.E.の流れとしてはイベント完了後に題名が表示され、クエストのように経験値入手画面に入る演出が入る。
    • 種族スキルを入手していることで経験値やアイテムなどの報酬が多くなったり、敵の奇襲やダメージを受けずに済んだりすることが出来る。
    • また、クエストのように各地点で連続したAEも存在しており、入手できる経験値もその分多くなっている。
  • これらのミニイベントとは別に、所持しているギルドガードに登録されている冒険者がAEの演出として出現するすれちがい要素を導入したイベントがある。
    • セガダン』の徘徊冒険者を本編シリーズへ取り入れた形と言える。

戦闘関連の追加・変更点

ユニオンスキル

  • 『III』のリミットスキル、『IV』のバーストスキルに相当するものとして「ユニオンスキル」が登場。各々がユニオンゲージを所持しており、100%溜まると他のキャラクターと連携して使用できる。
    • 発動の際のコストは発動人数に応じており、コスト3の場合3人との連携が必要。
    • 「全力逃走」等全キャラクターが無条件で使用できるものと「黒霧」「ヒギエイアの杯」等種族専用のユニオンスキルが存在する。
      当然強力なものほど多人数で発動する必要がある。
    • 発動する際には発動者自身以外がユニオンゲージが100%に満たなくても発動可能。発動者以外の戦闘不能や石化等の行動不能になると連携できなくなり、コストの高いユニオンスキルが使用できなくなる。

召喚枠の登場

  • 今作では前列・後列のパーティメンバー枠とは別に、召喚された死霊・ペット及び設置されたバンカーなどは最大3つの「召喚枠」に置かれるようになった。
    • 召喚される位置はメンバー枠の前列より更に前の最前列となっている。召喚された味方は強化・弱体・封じ・状態異常の効果を受けない。
  • バンカー系統と死霊は複数召喚可能であり、これを前提としたスキルも存在する一方で、猟犬・鷹はハウンドが複数人いても最初に召喚された一匹のみしか召還できない。
    • 死霊・鷹・猟犬は戦闘終了しても残り続け、探索中でも召喚可能であり戦闘不能になるか探索から帰還するまで消滅しない。
  • 召喚された味方のステータスはスキルレベルと召喚者のレベルにのみ依存する。
  • なお、ハウンドの鷹・猟犬は最大四文字の好きな名前をつけることが出来る。

ステータス値・強化・弱体効果の改正

  • 前作までは炎・氷・雷などの属性攻撃および防御にかかわっていたTECが、INT(知性)・WIS(知識)に分散されそれぞれ魔法攻撃・魔法防御に対応するようになった。また、WISは多くの回復スキルに依存するステータス値となっている。
    • 装備にも物理と同様に魔法攻撃に関わる「MAT」「MDF」が登場し、これにより魔法攻撃力も武器に依存するようになり、防具も物理・魔法両方考慮して探索状況に応じ選択する必要が出てきた。
  • 『II』以降それまで続いていたHP・TPと攻撃力・防御力を除く全てのステータス値の限界値が「99」から「255」に変更された。
    • 世界樹の迷宮』ではステータス値の限界値は「127」であり、今作ではその2倍程となっている。
  • 本シリーズでバフ(ステータス上昇効果)の倍率は乗算で上乗せされていたが、今作では加算で計算されるようになった。

状態異常・封じの変更点

  • 今作では状態異常である盲目・石化と頭封じの仕様が『新2』から変更されている。
    • 「盲目」は攻撃の種類(物理・属性)を問わず命中率が激減していたが、今作ではSTR依存の物理攻撃のみ命中率が激減する仕様に変更された。
    • 魔法攻撃する場合など、後衛職には若干有利な仕様となった。封じ・状態異常付与を除く全攻撃が回避不可の仕様は新シリーズから継続している。
  • 「石化」は「ターン経過回復不可・全属性ダメージ半減・敵及び味方パーティ全体が『石化』になると戦闘終了(全滅)扱い」になっていたが、今作では「ターン経過回復有り・物理属性耐性上昇・味方または敵全体が『石化』になっても戦闘終了にならない」という仕様となった。
    • そのため従来と比べても「石化」にしてくる敵が序盤から出てきたり、敵の石化耐性が全体的に下がったりと「石化」を付与するスキルの使い勝手が大幅に変わっている。
  • 「頭封じ」は前作まではTECが半減し、回復スキルや属性攻撃などの自身のTEC依存攻撃の威力が減り、敵からのTEC依存攻撃の被ダメージが上がっていたが、今作では自身のINT依存攻撃の威力のみ減少するようになった。
    • 回復スキルの多くがWIS依存であることと、ハーバリストの回復技であるハーブスキルは腕依存のため、回復役が頭縛りで何もできなくなる状況は少なくなっている。

DLC(ダウンロードコンテンツ)

  • 新2』に引き続き導入。ナンバリング作品としては初めての導入となった。
    • 『セカダン』を含む前作品2つの反響か、オプションのFM音源を除く発売日以降のDLCとDLC限定モンスターは無しとなっている。
    • また内容自体もFM音源を除き、キャラメイク作成時の追加イラストと経験値・お金稼ぎがしやすくなる限定アクセサリー程度に留まっている。
  • FM音源は発売日から一ヵ月弱の9月1日に配信された。全曲のFM音源が入っているため値段は高めとなっている。

評価点

キャラメイクの進化

  • カラー設定
    • 『III』以降に実装されたアナザーカラーとは別に冒険者の髪・目・肌の色を変更できるようになり、キャラメイクの自由度が高くなった。
    • 髪と目の色は明暗のそれぞれをRGB単位で設定可能、肌の色は種族・職業ごとに数種類の色から選択する形となっている。
      • 髪と目は明暗がセットになった見本の色設定が複数用意されており、RGB設定が苦手な人でも安心。
    • 目は左右それぞれに違う色を設定してオッドアイにする事も可能。
  • ボイス設定
    • 男声20種類、女声20種類の中からボイスを選択することができ、より戦闘がにぎわうようになった。勿論設定しなくてもいい。
      • それら全40種類のほかにも、公式サイトで公開されているQRコードを読み込む事でNPCの戦闘ボイスも選択できるようになる。
    • 女性の外見イラストのキャラに男声を設定する事も可能。もちろんその逆も。*2元々本シリーズはキャラクターイラストの性別の明言を控えているため、この仕様はある意味当然の流れと言える。
    • キャラ作成時の初期設定ではOFF設定になっているため、今までのナンバリング作品のように声無しでやりたい場合でもいちいち手間を掛ける必要はない。
  • 種族グラフィック
    • 従来の職業イラストとは別に、各種族ごとに男女1名ずつの種族イラストを選択できるようになった。
    • DLCの追加イラストは転職無しでどの種族からでも作成が可能となっている。
      • 内容は、「異世界転移もの」を意識した現代人風のデザイン3点と、旧作で人気の高かった職業イラスト(パラディン♀1、メディック♀1、ガンナー♀1)のリファイン。通常のイラストと異なり、アナザーカラーは表情や衣装に若干の差異が存在する。
  • 二つ名
    • 中盤に解禁される二つ名は、上記にもある通り設定時に好きな名称を付ける事ができる。
      • 入力可能な文字数は15もあるので、厨二的な長ったらしい名前やルビを含めるなどの命名でもかなり自由が利く。もちろん漢字も使用可能。
      • 無難な名称で済ませるも良し、「闇の炎のデス地獄」*3といった突飛な名称を付けても良し、パーティ間の人間関係を視覚化するといった応用も可能。
    • ただしこの二つ名システムには難も多い。詳しくは問題点にて。

戦略の幅の広がり

  • 今までは「特定の防御手段を用意して敵の攻撃を凌ぐ」場面が多々として見られたが、今作では『新2』のような「喰らえば問答無用で全滅」という攻撃は数えるほどしかない。その攻撃も対処方法がいくつも存在し、特定の職業に縛られることなくパーティーを組めるようになった。
    • 『新2』の反省か、極端な状態異常・封じの全耐性持ちは少なくなり、強力な技などを行おうとする構えを取る敵には状態異常・封じとは別に攻撃を当て続けることで、『IV』のように怯ませて阻止することが出来るようになった。
  • 後述する鍛冶によるスキル所持武器の強化に、防具枠を犠牲に複数武器装備及び装備の空枠があることで効果を発揮する個性的なスキルが増えた。
  • 『III』・『IV』にあったサブクラスは今作では廃止された。これにより職業単体での育成の自由度が減ったが、二つ名の実装により実質20の職数もあって初代・『II』寄りの職業バランスに戻ったとも言える。
    • メンバーの特長をより先鋭化する必要がでてきたため、サブクラス及び『新シリーズ』のグリモアにあった職業スキルの分散による没個性化を防いでいる。
    • 職業とサブクラスの組み合わせ数の代わりに、二つ名の分岐で実質20職の職業数と四種族からの転職・種族スキルの存在もあって、実戦的な組み合わせは上記2作品に決して劣らないものとなっている。
    • 単一種族パーティであっても、採集・食材関連スキル以外は転職することで足りない役割を補えるので完全クリアまで充分可能である。
  • 総じて言えばパーティメンバーの長所・短所がはっきり分かるようになったため、シリーズ未経験者でも育成方針を立てやすくなった。
  • 二つ名のステータス値補正と種族スキルによりステータス値の強化や物理・魔法・状態異常・封じなどの耐性上昇も可能となっているため差別化も出来るようになっており、職業スキルとはまた違った選択を楽しめる。
    • ただし、種族スキルと二つ名の能力補正はクリア前だと種族差に比べると微々たるもので、アースランを魔法攻撃役・ブラニーを物理攻撃役に起用するには最大まで鍛冶をした武器を装備させるなどの工夫が必要である。

鍛冶システムの変更

  • 『III』・『IV』に存在する鍛冶は全て+値を付加するものに変更。これにより武器ごとに設定された付加効果を利用するか攻撃力(ATK・MAT)を優先するかの自由度が増した。
  • ステータス値に補正が掛かるものは強化値に応じて増えていく。付加効果がアクティブスキルの場合、強化値に応じてスキルLvが上がるようになっている。
    • ただし、付加効果を発揮させるためには+1でも強化しなければならない。付加効果でスキルを使用したい場合も同様である。
    • 最大強化値は+5までとなっている。同様に付加効果によるスキルのスキルLvは5まで。なお、付加された戦闘用アクティブスキルはLv5で消費TPが上がるため、Lv4止めにするか一気に伸ばすかは悩むところ。
    • なお唯一品の武器は鍛冶はできないが、鍛冶をしなくても付加効果を発動できるようになっている。鍛冶出来ない防具・アクセサリーも同様である。
  • 使用済みの武器をリサイクルすることで断片を集め、断片10個でインゴットを作成することができ、これを素材の代わりに使って鍛えることができるようになった。
    これにより最強武器を鍛えるために階層ボス・裏ボスマラソンを…ということがなくなった。
    • インゴットは3種類存在しており、銅インゴットは「+1」、銀は「+3」、金は「+5」の強化値を上げる。
    • 銀・金は最大強化値を上回る場合、強化値の端数が無駄になるため素材入手が難しい無鍛冶状態の武器で使用するのが良い。

マップ作成報酬の変更

  • 『新2』では条件を満たせばどこでも好きな階段に移動ができ「便利すぎて逆につまらない」と一部から批判が出ていたが、今作では完成させた地図を評議会に見せることでその次のフロアから冒険を開始できるという形式に変更された。
    • 代わりに階層全ての地図を書き終えれば、評議会でアイテムが貰えるようになっている。
  • 上記とは別に、『III』までにあったアイテム・モンスター図鑑の登録報告ができ、一定数登録するごとにアイテムがもらえる。

演出関連

  • 今作では世界観一新によりファンタジー色が多く見られるものの、背景美術やグラフィック面は以前と変わらないクオリティを誇る。
    • 各階層の突入時に迷宮内の演出が入るようになり、終盤の初突入時などはより一層に驚愕を感じさせられるものとなっている。
  • 『新2』に引き続きFOEの足音や唸り声などの演出が入っており、FOEに関連したギミックは健在である。
    • 一方でDS時代のプレイヤーには懐かしい、オレンジ色の球体で徘徊するFOEも登場している。このFOEはシナリオ進行やギミックに一切関係ない、隠しボス的な位置づけになっている。
  • 古代祐三氏によるBGMは相変わらずのクオリティを誇っており、発売一ヵ月後にDLCとしてFM音源が配信されどちらのバージョンも楽しめる。
    • 『IV』に引き続き、過去のナンバリング作品のアレンジBGMやフレーズを取り入れた新規音楽など、戦闘BGMのみならずとある場面でのファンサービスも存在している。

賛否両論点

一新による、過去作プレイヤーであればあるほどに感じる「違和感」

  • 伝統の敵のリストラ。特徴でも述べられているが、シリーズ皆勤のモンスターはザコもFOEも、さらに裏ボスの三竜も未登場。
    • 三竜は倒すとレベルキャップが解放されるポジションだったが、そのポジションも別のモンスターが担っているので少しわかりにくい。
    • それでいてモンスターの数や個性にもやや乏しく、クリア後を含む全モンスター総数は『IV』どころか初代よりも少なくなっている。
  • 樹海に住む亜人NPC(モリビトやフカビトなど)が今作では不在であり、亜人自体は存在しているものの、話す機会は全くなく、単純な探索の障害としてしか出番がない*4
    • 会話する人外キャラも存在しているが、上の亜人とは全くの別種族であり、街の人と関わりを一切持たない。
    • 隠し職業や隠し種族のたぐいも存在しないが、4種族の得意分野はそれぞれ分かれており、職業も二つ名があるので実質的な数はシリーズ最多となっている。そのためあまり気にならない部類には入る。

キャラクターボイス関連

  • 勿論各々好みがあり、40種類では到底補いきれるものでもないが、その中でも目立つ声に「渋い男声のレパートリーが少ない」というものがある。
    その一方でブラニーに配慮してか少年系のボイスが多い。*5
  • 攻撃スキル使用時に無駄に「とどめ」関係のボイスを発する、敵が行動した瞬間に死亡ボイスが発せられる等、ボイスの使いどころに関してはあまり評価が高くない。
  • 一方で声優の個々の演技自体は好評。兼役も多いが、それも見事に演じ分けられている。

AE関連

  • 「~してもしなくてもよい」が世界樹のコンセプトだったが、「する」行為にのみ経験値を与えるAEは「~する」選択を実質的に強制しており、「しない」選択肢を排除している。「~する」選択が悪い結果にならないと知った上で経験値欲しさに「する」選択肢を選ぶのは明らかに不自然だ。

問題点

シナリオの問題点

  • 元々シナリオに重きが置かれたゲームでもないが、メインストーリーに値する5層クリアまでに一貫した流れが無い。探索を通じて進行してきたイベントも5層に至る前に終了し、今まで前振りすらなかったような展開がいきなり始まる、唐突感のあるストーリーである。
    • 例えば、ソロルとリリという冒険者のNPCが第一・第二階層といった序盤からちょくちょく登場し、プレイヤーにアドバイスやアイテムをくれるなどの出番もあり、第三階層では逆にプレイヤーが2人を助けるなど関係性が深くなるが、その後第四階層以降ではめっきり出番がなくなる。一部のクエストで共闘することがあるが、本筋での絡みはなくなる。
      尤も、彼女らは世界樹登頂そのものが目的ではなく、第四階層以降は文字通り前人未踏の世界なので今までのように絡ませること自体難しくなっているが…*6
    • ラスボスも伏線が無いに等しく、殆どポッと出状態になってしまっている。
  • 世界観が一新されたにも拘らず、設定の掘り下げがあまりなされていない。その結果元々シナリオ重視の『新・世界樹』シリーズはおろか、シナリオにそれ程重きを置いていないナンバリング作品と比較してもシナリオの薄さが目立ってしまっている。
    • 本作のイメージビジュアルに「広大な世界とその中心にそびえ立つ巨大な世界樹」というものがあるが、結局の所ストーリーの内容は世界樹の攻略が主体となり、その他地方の設定については散発的に語られるのみ。以前よりも世界観が広がったゆえにこうした世界の狭さが一層強く感じられてしまい、設定が裏目に出てしまっている。
    • 四種族の出自となる地域や文化などについても、なまじ設定が存在しながら作中での掘り下げが浅く、かえって中途半端になっている。
    • 四種族の代表が取り仕切っているとされる評議会も、顔出しする人物はアースラン代表のレムスのみで他代表は人物像すら語られない完全な裏方であり、彼等を通した種族間の利害関係などといったものが全く見えてこない。

迷宮内の磁軸・ミニイベントの劣化

  • 恒例の樹海時軸だが、今作では磁軸からスタートすることができなくなった。
    • 代わりに上述の通り各階層の地図を評議会に報告することで完成した地図の次の階から探索を始めることになる。
    • しかし、その階層最後の階(5の倍数階)の地図を報告しないと以降の階層から始めることができない。例えば5階の地図を完成させないと11階の地図を完成させても12階から始めることができない。12階から始めるには5階と10階の地図を完成させる必要がある。
      一応地図の完成判定は甘めで、多少未解明エリアがあっても一通り次の階段までちゃんと行ければ報告は出来る。
    • 地図の報告以外にも新規アイテム・モンスター図鑑の登録でアイテムがもらえるため、評議会へ行く機会は少なくない。
  • 初代から言われ続けてきたことだが、深部の階層に行くにつれミニイベントの数が段々と減ってくる。
    • 第六階層に至っては『新2』に引き続きゼロに等しい。但し序盤に限ればミニイベントの数は増加傾向にある。
    • 『IV』では第六迷宮にもそれなりにミニイベントがあったので、この点については明確に劣化していると言えるだろう。
  • 迷宮内で料理を作れる「調理ポイント」には『III』のキャンプ地点のようなオブジェクトが一切無く、目印と言えるものは精々「調べる」というコマンドが表示される位しかない。マップアイコンを置いても反応しないためほぼノーヒントで分かりにくい。

システム・UI面の問題

  • 特徴の項で「3DS版で続いていた全てのUIのデザインが大幅に変更」と書いたが、残念ながらお世辞にも「使い勝手が良い」とは言い難い。
    過去作で段階的に、且つ確実に進化を遂げてきた快適なUIを全部投げ捨てて再構築するという方針を選んだ以上、ある程度の粗が出てくるのは致し方無い面も無い訳ではないが、それを考慮しても尚看過し難い問題点が多い。
    • 階を選択する際の並び順がマップ画面と樹海突入時で上下逆転している、「はい」「いいえ」の選択でデフォルトのカーソル位置が統一されていない等、選択肢の並べ方の不整合が目立つ。
    • 街メニューでは、直前に入っていた施設ではなく宿にカーソルが合う。過去作品では直前に入っていた施設にカーソルが合っていた為、過去作品経験者だと操作ミスを引き起こしがち。
    • キャラステータスから使用可能なスキルを閲覧できなかったり、キャラクターの全身イラストをキャラメイキング画面でしか確認できなかったりと、せっかくのキャラメイクの自由度にケチがついてしまうかのような要素も。
    • マッピング画面もアイコンを多くした結果、画面の見やすさ、パッと見のわかりやすさが犠牲になった。
  • 「素材の採取ポイント」と「(魚を除く)食材の採取ポイント」が、ダンジョン上では完全に同じにしか見えない。
    • これらについては『初代』のような不親切さ・手探り感を演出した、と見る事もできなくはないが…演出に留まらず、実際のプレイに少なからぬ不便を強いているのは流石に問題だろう。間違われがちだが「不便さ・理不尽さ」と「やり応え・味わい」はその根本からして異なる物なのである。

食材関連

  • 樹海で採取した食材を使い、手に入れたレシピや器具を元に料理を作ることが出来るのだが、さまざまな追加効果や使い道があった『IV』の同要素に比べ、食材で受けられるのは回復(と蘇生)のみ。そして有用な食材はごく一部に限られる。
    • 食材にせよ料理にせよ、余っても預けたり売ったりすることはできず、下の飼育術での入手をやっているとすぐに所持限界に達してしまう。適当に消費するか捨てる必要あり。
    • 数にも乏しく、食材も料理も第三階層までにコンプリートができてしまう。そのわりに第三階層以降も序盤の効果に乏しい食材が手に入るし、単純に代わり映えもしない。
    • 更にこの食材アイテム、実はソート機能が不完全。アイテムが種類毎にまとまらず入り乱れてしまい、結局ソートしない状態とあまり大差は無い。
    • 『新2』と異なり一々ダンジョンに入らなければ焼き魚一尾・パンケーキ一枚すら作れないという点も、人によっては気になるだろう。
    • 下記の「飼育術」を見る限り、どうしても途中で投げ出された感が否めず、有効活用も難しい。
  • セリアン以外が習得できる種族スキル「飼育術」は探索中に動物を捕まえることができる効果を持つが、第二階層までにすべての動物が出てくるので早々に用済みとなり、他の効果もない。SP1だけとはいえ、以降は無駄スキルと化する。
    • 手に入れた動物を宿屋に預けることで一定日数ごとに自動で食材を入手できるのはれっきとしたメリットであり、この方法でしか入手できない食材も存在する。タイミング的に二つ名によってスキルの見直し等を図るため休養を挟むことを考慮したと思われる。
    • ただし、持ち物の食材欄をパンパンにしていて空きがないと、いくら日数が経過しても宿屋から食材をもらえない。素材と同じ様に一旦食材を受け取ってから捨てる(宿屋の所有物にされる)という方式には出来なかったのだろうか…。
    • ちなみに他のイベント用スキルは後半でもわりと出番があるうえに、能力が上がる副次効果もあるため基本的に無駄にはならない。

職業・二つ名関連

  • 一部職業間には二つ名・パーティ構成によってアンチシナジーが大きく出やすい。特に問題なのが召喚スキルを持つドラグーン、ネクロマンサー、ハウンド。職業割合的にも無視できないこの3職が、3つしかない召喚枠を奪い合う事になる。
    • ドラグーンは召喚がメインではないためまだ融通が利くが、召喚ユニットの使い捨てのために枠を多く必要とするネクロマンサーと召喚ユニットを常駐させる事になるハウンドはもろに競合してしまう。ハウンドのスキル「ターゲットアロー」によって死霊を攻撃態勢にできるというシナジーが一応存在するが、狙ってまでやる価値があるかというと微妙。
    • これらは職業の基本スタイルレベルで競合するため、パーティ構成を考える段階から気を払わなければならない。
  • 二つ名解禁される中盤までは基本となるBASICスキルで運用していくのだが、二つ名前提のスキル構成や職業ごとに出来ることの差が大きく、序盤は特に職の個性が出しにくい状況になりやすい。
    • 「瘴気兵装」を発動させるスキルは多いもののそれを前提とした攻撃スキルが少なすぎるリーパー、封じ回復が出来ないハーバリストは特にその筆頭に当たる。
  • BASICスキルの時点でも、3つのスキル取得を前提としたスキルがあるツリー構成がアースランの職業に多く、そのスキルも二つ名での強化や各職のコンセプトを最大限に引き出すために必要なスキルであることも多い。
    • Lv20達すれば各種族ごとに種族スキルを全て習得できるが、ステータス補正のかかる種族スキルは現在レベルが低いと効果が薄く、ユニオンスキル以外では各職業の個性・選択肢を補うには乏しい。
  • 二つ名の解禁となる中盤直前になるまでは二つ名の派生スキルツリーが確認できないため、事前情報無しで最初から二つ名を見通しての育成は不可能である。また、慎重に育成していても派生先のツリーと噛み合わないことも少なくないため、休養を余儀なくされることに批判の声も。
    • なお、二つ名解禁後の取得スキルに関しては『IV』のように現在レベルによる取得制限解禁ではなく、サブクラスの解禁に近い形となっている。
  • 二つ名として設定した名称はシステム上はクラス名として扱われる。そしてステータス等のシステム画面以外では基本的に表示される事が無いため空気になりがち。
    • NPCもせっかく命名した二つ名に触れてくれない。最終盤になってようやく二つ名を呼ぶNPCが現れる有様。
    • 他プレイヤーとやり取りするギルドカードにも二つ名は表示されない。代表として設定されているキャラクターのステータス画面で確認できるのみ。
    • 二つ名の命名は二つ名設定時しかできない。改名したい場合は休養でレベルを下げた上で二つ名そのものを再設定する必要があり非常に不便。
  • ネクロマンサーは死霊をコストにして立ち回る上級者向けの職業であるが、「破霊のネクロマンサー」の一部のスキルが非常に強力であり、特に以下のスキルが壊れスキルとして問題視されている。
    + 詳細
  • そのスキルは「ゾンビパウダー」。効果は「敵一体を即死させ、即死させた敵の現HPの死霊を召喚する」というもの。
    • この後者の効果が曲者で、本作では即死耐性のないF.O.Eが存在し、HP9999の死霊が容易に出来上がってしまう。
    • そしてこのスキルと単体に死霊の現HP分のダメージを与える「等価交換」と死霊に攻撃を引き受けさせる「無慈悲な盾」との相性が凄まじく、ゲームバランスが容易に崩壊してしまう。
    • そもそもゾンビパウダーの基本成功率が全即死スキル中最高で、普通の即死攻撃としても非常に優秀。そのため普段の探索から気軽に使える…と至れり尽くせり。
      • リーパーの「死を振り撒く死神」のスキル「死の鎌」(こちらも単体即死攻撃)の即死確率を大きく上回ってしまっている。死の鎌は敵を眠らせてから使うことで即死確率とダメージが大幅に上がる違いがあるが、眠りは1発でも余計な攻撃が当たると解除されるので、乱戦中の使い勝手が悪い。なによりHP9999の死霊に代わる大きな副産物がない。
  • 「死霊大爆発」も、燃費が悪いものの3体生贄にすれば雑魚戦が一瞬で片付く。燃費も食材によりフォローが効く。

その他の細かい問題点

  • 宿屋の看板娘であるジェネッタが少々好き嫌いの分かれるキャラになっている。
    • 端的に言えばアホの子。決して性悪ではないが、序盤のクエストでモンスターが野生動物であることを考えるとさすがに笑えないようなことを平気で実行するため、好みが分かれる。
  • アドベンチャーエピソードの存在やクエストで貰える経験値が過去作に比べて多めになっていることから、今作では過去作に比べて経験値がたまりやすくなっている。*7
    • それ自体は精々賛否両論で済む程度のものだが、難易度BASICで1PTのみを運用している人だと最初のキャップ開放前にレベル70に達してしまうことが過去作に比べて多くなっており、場合によっては結構な量の経験値を無駄にする羽目になる。

バグ

  • 今作もバグはそれなりの数が存在し、特にドラグーンとネクロマンサーは無視できないものがある。更新データが配布されているので必ずダウンロードすること。

総評

3DS作品4作品目・ナンバリングシリーズ5作品目で世界観・システムの一新により、他作品と比べて異色な作風となった。
40種類以上のキャライラストから自在な色付け部分やボイスの選択が自由なキャラメイク要素と、「新シリーズ」からの戦闘バランスの見直しと二つ名による職業の先鋭化で、従来の作品と劣らない戦闘バランスを実現した。

しかし、スキルシナジーまわりの完成度の低さ、痒い所に手が届かないUI、散発的で一貫性のないメインストーリー、後半に行くにつれて目立ってくるミニイベントの少なさや代わり映えの無さ、そしてクリア後のボリュームの少なさといった点は決して見逃すことのできない問題点であろう。
更に、伝統ともいえるおなじみのモンスターのリストラ、および『新』シリーズは勿論、従来のナンバリング作品と比較してもシナリオの薄い点についても、シリーズファンを中心に批判が挙がった。
今作の新要素に関して、その要素単体で見れば原点回帰を目指した試みは十分理解できるものの、同時に世界観・システムを大幅に一新した弊害は決して少なくなく、上記の通り結果的に裏目に出た形となっている。


余談

  • 今作ではモンスターの種類が一新されていると説明したが、新登場したモンスター系統の中には『世界樹2』のトラウマ「リス」*8が登場。遂にリスがモンスターで出演したことに、過去作プレイヤーは戦々恐々とした。
    • その系統内の2種は期待予想通りプレイヤーを絶望の淵に叩き込む攻撃をし、新たなリスへのトラウマを作ったのだった。
    • 因みにミニイベントの方でも例のリスは登場する。過去作経験者ならば罠であると知っていながらもあえて罠にかかった人は多いだろう。
    • しかしながらおなじみのモンスターをリストラしてまで過去作品からの世界観一新を図ったにも拘らず、露骨に過去作品を連想させる要素が盛り込まれている点について、疑問を覚えたプレイヤーも決して居ない訳ではない。