赤い光弾ジリオン
【あかいこうだんじりおん】
| ジャンル | アクション |  
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| 対応機種 | セガ・マークIII/セガ・マスターシステム | 
| メディア | 1MbitROMカートリッジ | 
| 発売・開発元 | セガ・エンタープライゼス | 
| 発売日 | 1987年5月24日 | 
| 価格 | 5,000円 | 
| 判定 | 良作 | 
| タツノコプロシリーズ | 
 
概要
セガが当時発売していた対戦型光線銃『超高速光線銃ジリオン』のタイアップアニメ『赤い光弾ジリオン』を原作としたゲーム。
ノーザ軍の基地から機密情報の入った5枚のフロッピーディスクを奪取し、基地を爆破するのが目的。
システム
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ゲームの流れとしては基地内のコンテナ内にある4つのコマンドを調べ、それをルーム内の端末に入力することでドアを開けて進んでいく形式。
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端末共通のコマンドを利用してルーム内のトラップを一時停止したり転移したりすることも可能。
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ただし端末の利用にはIDカードが必要で、共通コマンドを利用した場合はIDカードが消費される。
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また、爆破コマンドを入力するメインコンピュータについては専用のIDカードが必要。
 
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HPの回復は基地内のアイテムで行われる他、地上のランドキャリッドに戻れば無制限で回復可能。
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コンテナの種類によってはジリオンの威力が低いと壊せないものもある。
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途中で仲間を救出することで仲間を切り替えながら進行することが可能。
評価点
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探索型アクションとしてはかなり完成度が高い。
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ルーム内のトラップの一時停止にはIDカードが消費されるシステムのため、残りのIDカードと相談しつつ突破する戦略も必要。
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基地内でIDカードが足りなくなってもIDカードが0枚の状態でランドキャリッドに戻れば3枚補充されるので最低限はまることはない。
 
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メンバー救出後は残りHPと機動力と相談してキャラを使い分けていく戦略を練る楽しさもある。
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基地の部屋数も128部屋とかなり多く、ボリュームも同時期のゲームでは破格。
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操作性も良好。
 
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グラフィック・BGMの完成度も高い。
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オープニングのジリオンを発射するJJのアニメーションやタイトルのジリオン画像、ゲーム中の頭身の高いキャラの再現度などかなり高レベルのグラフィック。
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オープニングもアニメのOP「ピュアストーン」が流れるのもファンにはうれしい。
 
問題点
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コンティニューは1回のみでパスワードコンティニューの類もない。
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本作最大の問題点。本作はかなり長丁場な展開になる上にマップの構造もかなり複雑なため、この仕様はかなり痛い。
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加えて基地内のHP回復手段がアイテムのみと乏しいため、難易度が高いのも相まって厳しい。
 
総評
初のセガの玩具のメディアミックス作品ながら探索アクションとしての完成度が高く、難易度は高めながらゲームの出来は非常に優秀。
それだけにコンティニュー制限が厳しすぎるのが惜しまれる。
版権の問題もあってかVCにも配信されていないので、遊ぶ環境が限られるのも惜しいところ。
余談
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本作の続編として『トライフォーメーション』が発売されている。こちらは本作とは異なり横スクロールシューティングアクションに特化した内容となっている。
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ちなみに『トライフォーメーション』についてはアニメ最終話の放映日が発売日であるため、アニメ放映中にゲーム化が2度行われている作品となっている。
 
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初期型のジリオンについては、後に海外版マスターシステム用の光線銃コントローラのフォルムに流用されている。
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一応、上記光線銃は日本版マスターシステムでも利用可能ではあるが、日本では光線銃対応ソフトが発売されていない。
 
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後にセガがスポンサーとなったアニメ『超音戦士ボーグマン』でも武装にジリオンが含まれている(あまり使われなかったが)。当然セガによってゲーム化もされている。
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セガの「ファンタシースターオンラインシリーズ」には、ジリオンをモチーフとした銃である「ルビーバレット」が登場している。
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名前こそ違うものの、外見や発射音、放たれる赤い光弾はまさしくジリオンである。
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ちなみにデザインは後期のモデルチェンジ後が元となっている。
 
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本ゲームは完全なオリジナルではなく海外で発売されていた「Impossible Mission」というゲームがベースになっている。
最終更新:2023年11月28日 17:28