D.P.S
【でぃーぴーえす】
ジャンル
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オムニバスアドベンチャー
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対応機種
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PC-8801 PC-9801 X68000 MSX2 FM TOWNS
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発売・開発元
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アリスソフト
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発売日
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1989年12月15日
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レーティング
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アダルトゲーム
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判定
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なし
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ポイント
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オムニバス形式
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ALICE SOFT作品リンク
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概要
大手アダルトゲームブランド「アリスソフト」の初期に発売されたアダルトゲーム。
「D.P.S」とは「Dream Program System」(夢を操作するゲーム機)の略。
「夢の中で自分のやりたいことを」をテーマに、3本のシナリオが収録されている。
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設定上でのD.P.S遊び方は以下の通り
1.ソフトを選ぶ
2.電源をONにする
3.寝る
特徴
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ゲーム起動直後「ゲームをする」「ALICEの館に入る」の2択が表示される。
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ALICEの館
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「D.P.S」の遊び方や開発スタッフを閲覧できる。
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どのシナリオでも2種類の主人公がおり、CGは同じだがセリフ(シチュエーション)が変わる。結果3*2=6パターンのシナリオが用意されている。
シナリオ
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プリンセス・ファンタジー
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姫と二人きりになった戦士が洞窟からの脱出を目指す。
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主人公を「優しい」「鬼畜」の2種類から選べる。
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なんてったって芸能人
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アイドルのプレイベートを体験する。
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主人公は「アイドル」「ファン」の2種類。なおどちらもレズビアン。
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いけない内科検診
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医者が女の子にエッチな「診察」を行う。
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主人公は「男医者」「女医者」の2種類。女医者はレズビアン。
評価点
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雰囲気作り
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D.P.Sとソフトには説明書が用意されており、開発情報・定価・ストーリー紹介などを閲覧できる。
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ソフトをD.P.Sに挿し込んだCGも用意されている。
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特にゲーム性を高めているわけではないが、「D.P.S」という機械で遊んでいる感覚を疑似的に味わわせてくれる。
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なお、シチュエーション自体は当時少年漫画誌の広告によくあった睡眠学習法、CG上の機体はPCエンジンを模倣したものとなっている。
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バラエティに富んだ内容
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王道ファンタジー・鬼畜・アイドル・コメディ・レズと幅広いジャンルを収録している。
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ソフトを挿し込まずに「寝る」を選ぶと「ぐう ぐう」と夢を見ずに寝てしまうなどの小ネタがある。
問題点
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システムが不便
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セーブ機能がない
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短編と言っても「なんてったって芸能人」は選択肢が多く、即死もあるため毎回やり直すのは億劫になる。
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また読み飛ばすために連打すると選択肢を間違えてクリックしてしまうこともある。ただしスキップ機能がないのは時代的に(後述の『全部』の時代も含め)仕方がないとも言える。
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4択の選択肢が表示されるが、すべて選ばないと進行しないなど面倒なことが多い。
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エロシーンでも複数の選択肢が出るが、結局全部選ばないと進行しないため作業になりがち。また前述のとおり主人公を変えても(特に「なんたって芸能人」は視点が逆になるはずだが)CGは一切変化しない。
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D.P.Sにソフトをセットする流れは雰囲気作りには良いが、毎回見せられるとうっとうしくなってくる。
総評
「自由に夢を見られる機械」とオムニバス形式の相性は良く、それらしい感覚を味わえる。
反面、システム面は難が多く快適なプレイの阻害になっているのが残念。
余談
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SYSTEM1より古い作品でN88BASICで作られた。
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ファン開発で公認のMS-DOS移植キットが存在する。
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さらにファン開発で公認のWin32移植キットも存在する。
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シリーズ化した。毎回3*2本のシナリオが用意されている。
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PC-9801(PC-9821)シリーズの衰退と共にシリーズが終了したが、後にWindows 95用リメイク作品『D.P.S 全部』も発売され、本作を含めたシリーズ作品全部+新作1話が収録された。
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現在はアリスソフトの配布フリー宣言により本作の自由配布が認められている。
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アリスソフトアーカイブズではファン開発のWin32移植キット使用済み状態『D.P.S』をダウンロード可能で、あるいは『D.P.S 全部』もダウンロード可能なので、興味のある人はダウンロードするのもいいだろう。
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アリスソフト35周年記念イベント「ALICEの館35」にてアリスソフトの過去作が収録されたミニハード「アリスソフトミニ(仮)」が開発中と発表されたが、ハードはD.P.Sそのものを模した外観となっている。
最終更新:2024年09月26日 02:39