きかんしゃトーマス DSではじめる知育学習

【きかんしゃとーます でぃーえすではじめるちいくがくしゅう】

ジャンル 知育ゲーム
対応機種 ニンテンドーDS
発売元 ロケットカンパニー
発売日 2008年7月24日
定価 4,571円(税別)
セーブデータ 1個
判定 良作
ポイント 前作よりも易し目の内容
ファンには堪らない要素も
きかんしゃトーマスシリーズ


概要

イギリス発の子供向け作品『きかんしゃトーマス』のキャラを使った知育ゲーム。前作『きかんしゃトーマス DSではじめる こくご さんすう えいご』に続く「DSではじめる」シリーズ第2弾となる。

ゲーム内容

「おまけ」「ずかん」「おうちの方へ」は前作と同じなので省略。

  • 本作ではまず随行する機関車を選ぶ。キャラ毎に原作の1話が割り振られており、それぞれの機関車で異なるミニゲームをプレイする。
    • 機関車はトーマス、ゴードン、ジェームス、パーシー、トビー、ダックの6台。
      + 各機関車詳細
    • トーマス
      • 言わずと知れた、シリーズの主人公。
        元ネタはシリーズ一二を争う知名度の「トーマスとバーティーのきょうそう」*1
        • 「トーマスとバーティーのきょうそう」(ミニゲームの方)は、燃料を回収して相手より早くゴールする。「いっしょにえんそうしよう」では、曲に合わせて楽器をタッチして鳴らす。
      • ゴードン
        • 態度がでかい、急行用の大きなテンダー機関車。
          元ネタは「ゴードンとスペンサー」。永遠のライバルである王室用機関車、スペンサーとの争いを描いた回。
          • 「ゴードンのおてつだい」では、進路を塞ぐ荷物をタッチして除去する。「どこにいったかな」では、シャッフルされたカードの中から上画面と同じものを選ぶ。
      • ジェームス
        • 自惚れ屋で真っ赤な車体のテンダー機関車。
          元ネタは「あかはなのジェームス」*2。蜜蜂を冒涜した結果、ジェームスは顔を刺されて鼻が真っ赤に膨れてしまう。
          • 「にもつをかぞえよう」では、機関車が指示するのと同じ数の荷物が乗った貨車を選択する。「うまくとべるかな」では、ハロルドとタイガー・モスがアクロバット飛行をするのでタッチで誘導する。
      • パーシー
        • お調子者の、小さなタンク機関車。
          元ネタは屈指のトラウマ回として有名な「いわのボルダー」。山の上にある巨岩「ボルダー」が、機関車を潰さんと山を転がってくる。
          • 「ふくわらいであそぼう」では、上画面のお手本通りに機関車の顔のパーツを並べる。「ボルダーからにげろ」では、ボルダーの崩落による落石をタッチで壊してパーシーを保護する。
      • トビー
        • 田舎からやってきた箱型の機関車。
          元ネタは「トーマスのクリスマス・パーティー」*3。雪に閉ざされて孤立状態になった家屋を救うため、トーマスとトビーが急行する。
          • 「えあわせパズル」では、6ピースのパズルを組み立てる。「ゴールをめざせ」では、障害物のない方の線路を選んでトーマスに進ませる。
      • ダック
        • 最近のシリーズでは影が薄い、大西武鉄道出身の機関車。
          元ネタは「とこやにいったダック」*4。ダックが床屋に激突し、処罰される有名回。
          • 「とおったのだあれ?」では、狭い隙間を通った機関車が下画面のうちどれか当てる。「かしゃたちをとめろ」では、貨車がひとりでに動いてトーマス達に攻撃してくるので、ぶつかる前に貨車をタッチして跳ね返す。
  • 各機関車のシーンでトップハム・ハット卿をタッチすると「チャレンジゲーム」が始まる。ガチャかクレーンゲームかスロットがあり、確率で「ずかん」に機関車が登録される。当たりやすさはミニゲームのプレイ状況で変わる模様。
    • ガチャでは機関車が重複することがあるが、獲っていないのと同じ扱いになる。

評価点

  • プレイアブルキャラの多さ
    • 6台がプレイ可能。シリーズの有名キャラはひととおり揃っている。
      • 特に人気の高いジェームスの参戦はかなり喜ばれた。
    • キャラごとにミニゲームも違うので、前作になかった「機関車を選ぶ楽しさ」が生まれている。
  • 全体的なミニゲームの面白さ
    • いまいちトーマスでやる意味が感じづらかった前作と違い、本作のミニゲームはキャラゲーとして非常に楽しいものになっている。
      • しかも大半が原作にしっかり元ネタが存在するので、大人のトーマスファンにも受け入れられる。
    • 原作をうまくアレンジして知育ゲームにしており、トーマスたちが所狭しと動く姿を見ながらじっくり遊べる。
  • ミニゲーム以外の知育要素
    • ミニゲーム以外のオブジェクトをタッチすると、反応が起こる。反応するものは上画面で見分けられるので便利。
    • 例えばジェームスのシーンでは、蜂の巣をタッチするとジェームスがミツバチの被害に遭って赤鼻になる。
  • ずかんの増強
    • 本作では名前のある全ての乗り物キャラがずかんに載っている。前作と違い、原作に1話しか登場しない超マイナーキャラもある。
  • グラフィック面
    • 実写の風合いが違和感なく再現されており、DSとしては良好な方だと思われる。

問題点

  • 一度機関車を選ぶと、発進映像を見終わるまで取り消せない。
    • 演出としてはバッチリなのだが、間違えた時に極めて面倒。
  • 機関車発進時の映像においてトビーが処理落ちする。
    • 鐘が別に動くのが問題になったと思われる。
  • ミニゲームに操作性の悪いものがある。
    • 「ゴードンのおてつだい」は連打しているとだんだん判定がずれる不具合がある。
    • 「ふくわらいであそぼう」「えあわせパズル」ではパーツが嵌まったと判断される基準がわかりづらい。かなり傾いていてもはまることがある一方、正しい向きに見えてもはまらない場合もある。
  • ジェームスのボイスが妙にガラガラ声。
    • 特にタイガー・モスのアクロバット飛行のアナウンスは、どちらかというとヘンリーやボコのように聞こえる。
  • レギュラーキャラは増えたものの、依然エドワード、ヘンリーが非プレイアブル。ヘンリーに至ってはスタートメニュー以外は登場しない。
    • ただ、当時この2台はやや没個性なキャラだったので致し方ないのかもしれない。

総評

前作での反省を生かし、きかんしゃトーマスの要素がしっかり生きた良キャラゲーに仕上がった。本来のターゲット層だけでなく、トーマスファンの「大きいお友達」にも良い作品である。
今からでも、ファンアイテムとして手に入れるのも悪くないだろう。

余談

  • テレビ版のきかんしゃトーマスがフルCG化するのは2010年のことなので、本作は実に2年分先を行っていたことになる。
    • ちなみに2008年当時製作されていた第12期は機関車の顔だけがCGで他の部分は模型という代物であり、日本では「幼児を混乱させる」としてテレビ放送されなかった。
      • よって日本語版は製作こそされたもののお蔵入りとなり、現在はイベント等で上映されるにとどまっているため極めてレアである。
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最終更新:2021年09月10日 10:15

*1 ゲーム内でのタイトルは「トーマスのブラスバンド」だが、存在しない回である。

*2 ゲーム内でのタイトルは「ピカピカのジェームス」だが、存在しない回である。

*3 ゲーム内でのタイトルは「ゆきのなかのトビー」。クリスマス要素が無いため変更されたと思われる。

*4 ゲーム内でのタイトルは「ダックしごとをもらう」だが、同回ではブレンダムの港は出てこないので間違えていると思われる。